「ねえ」
「………」
「聞こえてるんでしょう、返事なさい!」
「聞こえてるわよっ!」
「なんで貴女達までお通夜みたいな顔なのよ!」
「予想以上にあの触手が強かったのよ!」
「はぁっ?!」
「こっちでも手に負えないからあんた達に倒してもらおうと思ってたのに!」
「怪物の処理くらい自分達でやりなさいよ!」
「出来なかったからあんた達呼び寄せたんでしょうが!」
「だったらあいつの弱点教えなさいよ!」
「今あそこで悶えてるあの娘が使う炎よ!」
「何ですって?!」
「炎に対する耐性が低いからどうにか出来ると思ったのに!これで詰んだわ」
「どういう事よ」
「あの子のお腹が膨らみ始めたでしょう?もうすぐ母胎の特性を受け継いだ触手が産まれる」
「……つまり?」
「もう倒せる見込みも無いって事よ」