俺は、夢の世界で草食系獣人だった。
職業は新人のホスト。今日が初仕事という感じ。
この世界でいうホストクラブとは、我々の言うホストクラブ(飲酒店)とは違う。
店に来た発情期の女性客に対して、性交渉の相手をしてあげることで発情を癒す店なのだ。
だからこの世界のホストは、医者的な立場に近い。
性職もとい、聖職と呼ばれている感じだろうかw
カラオケボックスのような見た目の店内。俺は裏方から待合室の客の様子を伺う。
どうやら初仕事のお客さんは、リアルな猫科の美人さん。
髪の毛が無いタイプのメスケモだと思ってもらえれば差支えない。
OLさんの顔が虎猫になったイメージかな。仕事帰りだと思われる。
胸はちょっと大きめで、クールビズではだけたスーツの襟元から上胸毛が覗いている。
俺は心の中で「やべぇ、惚れる」と呟いた。
で、いざ部屋の前に来て、磨りガラスのドア越しに準備をしていたら、
中から美人さんの自慰の音が聞こえてくるんですよ。
なんだか、待ちきれなくなってしまったみたいで。
客を待たせた時点で減給確定だったんだが、
俺は何故かそこでドアを開けず、放置プレイ続行してしまったw
下手に苦情が出たら地方のホストクラブに飛ばされるかなと若干不安だったよ。
ちなみに店内についてなんだが、裏方では全部の部屋をモニタリングしてて、
ギシギシアンアン音声まで聞こえてくるわけね。
俺はコンタクトレンズ型の角膜モニターを操作して、周囲の壁を透過させ、ドアの向こうを見るつもりが、操
作を誤って、他の周りの部屋の様子まで一緒に透けさせて見ちゃった。
もう入れたり出したり、噛みついたり舐めたり、たいへんな様相なのよ。他の部屋は。
で、目の前の部屋で自分を待つお客さんは、声を押し殺して必死に股間をいじっているわけ。
俺もホストスーツの社会の窓を開けて確認すると、トランクスにすっかり黒いシミがついちゃっていた。
そんなこんなで、俺はついに部屋への突入を決意。
「ようこそいらっしゃいませ。*****(店名)へ」
クールな口調でホストみたいなこと言いながら、颯爽と彼女の隣に着席したところ、
閉め忘れてた社会の窓から俺の武器がドーンと出現。
美人さんも俺も、ぽかーん。
会話も進まず、おどおどしている間に、美人さんがクスクスと笑いだす。
実は、美人さんは「仕掛け人」で、俺が初仕事だと思っていたのは、研修だったらしい。
残念と肩を落とした所で目が覚めた。