あれから私と昴様は、たまにあの遊びを続けています。…遊びではなく、覗きはやっぱり毎日ですが…  
ですが、男女の関係になることは、今のところはなさそうです。  
恥ずかしいところを見たり触られたりはしていますが、私はもちろん、昴様もそれ以上のことはしようとはしません。  
別に不満があるわけではありません。むしろ、昴様が強引に迫ってこないことに、ほっとしています。  
 
 
ですが、その関係に少し変化が訪れそうです。  
 
それは日差しの強い、メイド服も夏用になって少し経った頃のことです。  
私が窓拭きの仕事をしていると、昴様と男の子が二人、お屋敷へと歩いてくるのが見えました。  
そういえば、今日はお友達と一緒にプールへ行くと言っていましたっけ…  
私は昴様をお迎えするため、窓を拭く手を止めて玄関へと向かいました。  
 
「うわっ、すげ〜、本物の外人?この金髪も本物?」  
「ほんとだったんだ…すごく綺麗な…水色の…瞳…」  
私が挨拶をする前に、男の子達の声が玄関に響きます。  
「いらっしゃいませ。私、皆様のお世話をさせていただきます、昴様専属メイドのマリーと申します」  
私が深深と頭を下げると、男の子達は驚いた声を上げます。  
「おお〜、すげ〜、日本語喋ってる!」  
「に、日本語、お上手ですね」  
…昴様は男の子達の後ろで、手を口元に当てて笑いを堪えています…  
「え、えっとですね…私は確かに見た目外人っぽいかもしれませんけど、生まれも育ちも日本なので……英語だって、授業でしか……」  
「へ?そうなの…なんだ、外人じゃないのか」  
な、何か落胆されてます…  
 
元気で活発な子が健吾様、丁寧な言葉遣いで少し大人しそうな子が翔真様だそうです。  
先ほどまでの羨望の眼差しはどこへやらです…ですが、  
砕けた第一印象のおかげでしょうか。私達はすぐに打ち解けあい、昴様専属メイドである私もプールについて行くことになってしまいました。  
…もっとも、昴様は最初からそのつもりだったのかもしれません。  
 
 
 
プールに着き、更衣室から出ると、皆様はもう着替え終わって私が最後のようです。  
このプールはそれほど大きくはない、こじんまりとした市民プールです。  
大型施設の方が遊具などが充実していて良さそうなのですが、そういう所は混んでいるから嫌だそうです。  
確かに、小さめの施設ということあって人も疎らで、広さも十分あるこのプールならのんびり楽しく過ごせそうです。  
 
私の着ている明るいイエローのビキニは、昴様がこの前見せてくれたお礼にと、プレゼントしてくれた物なんです。  
特に飾り等は付いていないシンプルなものなのですが、昴様が選んでくれたというだけで、私にとってはとても価値のある物です。  
ですが…小さすぎます……これは、本当に泳ぐための水着なのでしょうか?…  
これを着て人前に出ると思うと……ちょ、ちょっと、布地が少なくて……ず、ずれたりしないか不安です…  
それに…紐…なんです…結び目っぽく見えてる物じゃなくて…解いたら…本当に脱げたりしてしまうんです…  
シンプルな分、余計に水着の小ささが目立ちますし、なにかあればすぐに解けてしまいそうな…そんな不安が付きまといます…  
貰ったときは嬉しくて嬉しくて、そこまでは気が回りませんでしたが…や、やっぱり、私には大胆すぎます…む、胸には自信なんてありませんし……  
でもでも、せっかく昴様が選んでくれたんですから…  
………  
それに、もしかしたら…  
私と遊ぶために、用意してくれたのかもしれません。だとしたら嬉しいです!  
「マリーさん、とっても似合ってます」  
「そうか?まあ、悪くはないけど胸がな〜…」  
早速、健吾様の言葉がグサッときます…  
わ、わかってます…そのくらい…  
私だって、せめて人並みくらいにって、いつもいつも……なんか、悲しくなってきます…  
「マリー、すごく可愛いよ。だから、健吾の言うことは気にしないでいいから」  
「は、はい。ありがとうございます!」  
やっぱり、昴様は優しいです♪  
 
 
「あの、昴様。申し訳ありませんが、日焼け止めを塗って貰えませんでしょうか?」  
 
私は自分の白い肌が大好きです。ですから、日焼けなんて以ての外です。  
本当は、主人である昴様にこんな頼みごとをできる立場ではないのですが…  
前の方はともかく後ろの方を完璧に塗るのは、さすがに自分では無理ですから。  
「うん。いいよ。でもさ、一人だと大変だから、みんなで塗ってもいい?」  
…え、えっと…  
昴様の目が…『遊び』のときみたいになってます…  
健吾様も翔真様も、びっくりしています。  
そうですよね。女の子の肌に触れるのですから…戸惑うのも当然です…  
戸惑っているのは、私もですが…  
「ねえ、ダメ?マリー」  
昴様は笑顔ですが、声の感じは少し冷たくて………この声には…逆らえません…  
「あの、お、お二人がよろしいのであれば……お、お願いできますでしょうか?…」  
お二人は私の返答を予想していなかったようです。さらに驚いた顔になっています。  
当然の反応です。私や昴様のほうがおかしいのですから…  
「お、俺は…別に…」  
「…ぼ、僕も……かまわないけど…」  
お二人は私と昴様を交互に見比べています。お二人とも、半信半疑で確かめるような感じです。  
「じゃあ、マリー、これの上に寝そべって」  
持ってきた日焼け止めが並べられ、シートが敷かれました。  
「は、はい……あの、皆様申し訳ありません」  
緊張で鼓動が早まっているのがわかります…  
「…ン…」  
誰かの手が太股に触れました。  
その指は躊躇無く私の足の上をつま先から太股まで、熱い指を滑らせます。  
さっと全体的に滑らせたあと、今度はゆっくりと揉みしだくようにじっくりと塗りこんでいきます。  
「ああ…気持ちいいです…昴様…」  
見なくてもわかります……迷い無く触れてますし、たまにですが、触られてますから…  
「ン……あ、ありがとうございます…」  
遠慮がちな手が四本増えました…一人は肩の辺りを、もう一人は背中の…お尻の少し上辺りに塗ってくれています…  
お二人の指はぎこちなく、力が入りすぎな気がします…  
ですが、私の身体に、そんなに一生懸命に触れてくれることが…少し、嬉しいです…  
「ふ…は、ああ……や……ふあ!ぁん」  
身体中を六本の手が這い回っています…背中や肩を優しく撫で上げ、脇の下から胸へと指を滑らせ、アソコやお尻のすぐ近くまで指が這い回ります…  
嬉しいのですが、す、少し辛いです…いえ、嫌では無いんです……無いんですが…くすぐったいんです…  
背中とかを触られると…ゾクゾクしてしまうんです…触れられるだけで、身体が反応してしまうんです…  
「く…ぅん………ひゃあ…ぁ…」  
背中や脇の下を撫でられると、意識して止めようとしても身体が動いてしまい、それが面白いのか、お二人ともわざと指を立てて刺激してるような気がします…  
「あ、ん…まり…撫で……ふぁああ!やあ…水着の中…お、お尻は…触っちゃ、ダメです…」  
「マリー、知らないの?水着の中にも塗った方が良いんだよ」  
「で、でも……ああん…そんな…動き回っちゃ…ンン」  
手は完全に水着の中へと入り込み、お尻を揉むように動きます…  
指を広げてお尻全体を包み、強弱をつけて指を食い込ませて、親指は……お尻の穴のすぐ側を開くように……た、たまに…指が触れて…  
顔を横に向けると、翔真様が…私のお尻を見ています……私が見ていることにも気付かないほど、私のお尻へと熱い視線を注いでいます…  
もう片方へと顔を向けると、真っ赤な顔をした健吾様と目が合ってしまいました……  
ああ、ダメです…健吾様も翔真様も見ています……知らない人だって周りにいるのに……私のお尻…昴様に、弄ばれてます…  
ダメです…恥ずかしいです…今すぐ、隠れてしまいたいです…  
「さあ、足の方は終わったけど、二人はどう?」  
「あ?あ、ああ、腕も肩もちゃんと塗ったと思う…」  
「背中も…うん…塗ってないところは無いと思う」  
「あ、あの…ありがとうございました…」  
よかったです…すぐ終わって…  
「マリー、ついでに前も塗ってあげようか?」  
「だ、ダメです!あ、いえ、前は自分で塗ります…」  
もしも前も塗って貰うことになったら…きっと、また水着の中まで…  
さすがにそれは……す、昴様と二人っきりなら、嫌ではありませんが……お二人や知らない人が居るところでは、さすがに…  
 
「じゃあ、待っててあげるから、早く塗っちゃいなよ」  
「…はい。昴様…」  
何か、こう…やな予感が…  
 
私は日焼け止めを手に垂らし、身体の前面に塗りこんでいきます。  
健吾様が少し緊張した面持ちで、じっと胸を見ています…  
「あ、あの…べ、別に三人で遊んできてもいいんですよ?」  
「いいよ。待っててあげるから」  
「ああ、まあ、せっかく一緒に来たんだし…な?」  
健吾様の言葉に、翔真様はコクコクと頷きます。  
「あ、はい…じゃあ、急ぎ、ますね…」  
日焼け止めとはいえ、男の子の前で身体中に塗りこんでいくのは…しかも、それをじっと見られるのは、なんか恥ずかしいです…  
こう…見方によっては…エ、エッチな行為に見えるんじゃないかな〜っと…  
実際、昴様はいつもどおりですが…お二人の視線が……  
「マリー、水着の中は?」  
「……はい…昴様…」  
私は三人の見ている前で、ビキニの裏へ、手を滑り込ませました…  
「ン……ハァ……あっ…」  
「マリー、もっと胸を張って。よく見えないよ」  
…私は猫背気味だった背筋を伸ばして、胸を軽く突き出すようにして、軽く開いた手を胸の上で滑らせます。  
すでにツンと立った乳首に指が引っかかり、指の上下に合わせて何度も弾かれ、思わず声が出てしまいます。  
はしたないです…これではまるで…自慰をしているみたいです…  
水着から手を引き抜いて胸を見ると、はっきり突起がわかりました…  
この水着は…布地が少ないだけでなく、生地も薄いんですね……  
昴様も健吾様も翔真様も、三人の視線が私の胸の突起へと絡みつきます…  
「あ…いやぁ…」  
恥ずかしいです…  
まるで胸を透かし見られているような…こんな格好…  
ですが、ドキドキもしてしまいます…こんな恥ずかしいことに、私の胸は高鳴ってしまうのです…  
「マリー、まだ終わりじゃないよね?」  
あ…そうです…最後のところが…残ってます…  
私の指がお腹をつたうように降りて行きます…  
翔真様の喉が、ゴクリと唾を飲み込む様子が見えました…  
翔真様の目は下腹部だけを見つめ、健吾様はチラチラと胸も気にしています…  
まずは横のほうから塗っていきます。あまり意味が無いことはわかっていますが…それでも、少しでも後回しにしたいのです…  
両手でお尻に近い位置まで塗りこむと昴様に声をかけられました。  
「ねえ、マリー。どうせならさ、よく見えるようにやってよ。興味あるからさ」  
「は、はい…かしこまりました…」  
…私は上半身を反らし左手で身体を支えながら、両膝を前に出し下腹部を少し突き出すようにして、右手をビキニの中へと差し込みました…  
「ン…ぁ…」  
まっすぐ伸びた指がアソコの膨らみに触れるだけで、声が漏れてしまいます…  
細く薄いアソコの毛を指に絡ませながら、私はそのデリケートな部分へと日焼け止めを塗りこみます。  
薄く小さな水着越しに私の指の動きが、三人の男の子に観察されています…  
水着が指の形に盛り上がり、隙間から指が顔を出します…この小さな水着は最小限しか覆ってくれません…そんなところに手なんて入れているのです…  
「あ…水着が…」  
声を出した翔真様の身体が少し横に移動し、続いて健吾様の身体も少し横へと移動します…  
余裕の無い布地は浮き上がり、隙間から…み、見えてはいけないところまで、見えてしまうんじゃないでしょうか…  
「だ、ダメです!よ、横からなんて、そんな…」  
「マリー、続けて」  
昴様の冷たい声が、私の逃げ道を封じてきます…  
「は…はぃ…昴様…」  
私に出来ることは手でそこを覆い隠すことしかありません…同時に、指を動かし続けなければ昴様に叱られてしまうでしょう…  
「あ、ぁあ……ン、ふぁ……くぅ…」  
辛いです…恥ずかしいです…  
昴様の命令とはいえ…今日、初めて会ったお二人の前で…こ、こんなことをするのは辛いです…  
やぁあ…近いです…そんなところから覗いたら…み、見えてしまいます……いやああ…  
隠そうとすれば指を密着させなければならず、そうすると指の動きがダイレクトにアソコを刺激します…  
「くぅ、ン……ひ……あ、はぁあ!」  
ああ……嫌です……そこは、そこだけは昴様以外は嫌……昴様だけに…見て欲しいです…  
「す、昴…さ、ま……私…いやぁ…」  
お願いです……昴様…助けて…  
「さてと!マリー、もういいんじゃないかな?」  
「あ…はい……はいっ、昴様!…」  
 
私がすぐに手を引っ込めると、お二人とも少しつまらなそうな顔をします。  
でも、私は嬉しいです……昴様が守ってくれたから…助けてくれたから…  
 
 
「あ、そうだ。マリー、これ、着けてくれる?」  
プールサイドを歩きながら昴様が水着のポケットから取り出したのは、私だけに通じる合図……あの、チョーカーです。  
冷たい声と冷めた瞳、先程までとはまるで別人のような、私の…ご主人様…  
少し怖いです…手が震えてしまいます…  
二人きりであれば、躊躇い無く掴めたでしょう。ですが…  
お二人の昴様のご友人と、疎らとはいえ何人もの知らない人が存在する空間…  
…昴様以外の人には…できれば、見せたくないです…  
「嫌?」  
たった一言。悲しみが込められたような声。  
見せたくないです…ですが、昴様が望んでいるのですから…断る選択肢は、最初から私の中にはありません…ただ、不安なだけです…  
「いえ…少し怖いですが…でも、頑張ります♪」  
精一杯の明るい声に、昴様は微笑を返してくれました。  
私は、自らの手で…隷属の証を首へと巻きつけました…  
 
 
私たちは小さなプールに着きました。どうやら、ここで遊ぶようです。  
大人が入るには浅すぎて、小さな子が入るには少し深い中途半端なプールです。  
だからでしょう。親子連れの姿は無く、遊んでいるのはたぶん昴様と同い年か、少し下くらいの男の子が三人いるだけでした。  
身長の低い私もですが、小学生くらいの子には結構ちょうど良い深さみたいです。このプールは、小学生用なのでしょうね。  
「そうだ、マリー、あの子達と遊んできてよ」  
「は…はい?…あの…遊んで、ですか?」  
「?いきなりなに言ってんだ、昴?」  
「いや、それを見るのも楽しいかと思ってさ…僕達もこのプールで適当に泳いでるから、行ってきてよ。  
 ああ、安心してよ。まずくなりそうだったら助けるから。だからマリーは、それまでは僕達のことは気にしないで、普通に遊ぶんだよ」  
周りに大人の人がいないところを見ると、あの子達は子供だけで遊びに来ているようです。子供達だけなら、あまり危ないことも無いと思います。  
「はい、かしこまりました」  
昴様の考えがよくわかりませんが、とりあえず行ってみます。  
「ああ、あと一つ。その手首につけてる鍵も、僕が預かるよ」  
「……はい…」  
私はこれで、一人ではどこにも行けません…ロッカーのキーが無い以上、服に着替えることすらできないのです…  
 
 
「あ、あの、僕達…私と遊びませんか?」  
「え?なに、外人?」  
「でも、日本語喋ってるよ…」  
「えっと…私、日本育ちで……いえ、それはどうでもよくて…私、今一人で…一人で遊んでもつまらないでしょ?だから、遊んでくれないかな〜って…」  
嘘…ではないですよね…今一人なのは事実ですし……  
男の子達の目が私の身体をじ〜っと眺め回して…三人とも目が一点で止まりました…  
私も男の子達が見てる辺りを見てみると…  
「あっ!……あ、あんまり女の子の身体を、じろじろ見ちゃダメだよ?…」  
私は胸を両手で覆います。  
忘れてました…この水着…薄くて、胸のポッチが見えてしまうんでした…  
「ふ〜ん…俺は良いよ。お前らは?」  
「僕は、別にかまわないよ」  
「俺も」  
「決まりだね。でも、お姉さん、その前に少しいいかな」  
三人は私の身体をじろじろと見ながら、ゆっくりと歩いて近づいてきます…  
「お姉さん、随分小さな水着だね」  
「そうそう、胸なんてほとんど隠せてないよ?」  
「あ、えっと…これは、大好きな人に頂いたんです…だから…」  
三人は私のすぐ近くまで来て、囲むように立っています。  
 
「ねえ、水着見せてよ。隠してないでさ」  
「あ、あの…それは、恥ずかしいひゃあ!」  
いきなりお尻を撫でられました…  
私が咄嗟にお尻を庇うと、今度は別の子が足を撫でてきます…  
「あ、あの…お、怒りますよ…あ、あんまり触らないで下さい…」  
「あ…」  
「え?」  
はらりと、首から紐が垂れ下がり、私の胸を覆っていた水着も力なく垂れ下がります。  
「あ、あ…いやあ!」  
数瞬遅れて胸を隠しますが…前にいる二人は私の胸をじっと見ています…  
いやああ…み、見られて……見られてしまいました!……む、胸を…見られて……いや、いやあ!!  
「ご、ごめんなさい!どうなってるのかなって、ちょっと触ったら…そんな、すぐ解けるとは思わなくて…」  
…この子は、本当に悪気があったわけじゃないみたいです。  
「あ…いえ…ちゃんと結んでおかなかった私も悪いですから…あ、あんまり気にしないで下さいね…」  
やだ…私…ドキドキしてます……嫌なのに…身体が熱いです。  
「…あの、直しますから、向こうを向いててくれますか…」  
みんな、素直に向こうを向いてくれましたが…少し問題が…  
私、今、囲まれているんです。だから、誰かに対しては正面を向けなければなりません…  
もしも、その子が振り向いたら…見られてしまいます…  
でも、すぐに答えが出ました。  
紐を解いてしまったあの子は、振り向かないと思います。  
だから、安心してその子の方を向いて、結び直そうとしたんですが…  
「…あ、や、止めて…ください…」  
「お姉さん、お尻は結構大きいね」  
「うん。柔らかくて、プニプニしてて、いつまでも触ってたいな〜」  
やっぱり二人は、すぐに私の方を見るつもりだったのでしょう、  
男の子達が後ろから…お尻にイタズラしてきました…  
まだ結び終わっていない以上、胸から手を離すわけにはいきません…  
だから、私は片手で手を振り払いますが…四本の手を振り払うのは、両手でもたぶん難しそうなのに…片手では…  
男の子達は私の抵抗など気にせず、お尻や…ま、前の方にまで手を伸ばしてきます…  
「あの…止めてください…ほ、ほんとに、怒りますよ!」  
…自分で言うのもなんですが…迫力が全然ありません…  
やぁ、ダメです…あの子も、私の方を…私の胸を見ています…  
「ふ〜ん…じゃあ、こうしたら?」  
男の子達は気にも留めない感じで、私の腰の紐を一気に引きました。  
それも、二人で、両側共です…  
「あ!ダメです!」  
何とか、前だけは押さえられましたが…お尻の方は…きっと…  
もう両手を自由に動かすことすら出来ません…  
「あ、あの…お、怒りませんから……水着を、直させて…」  
「勝手に直せば?」  
「うん。止めはしないからさ」  
「ああ、どうせなら立ってやってよ。そうすれば『何もせずに』見ててあげるから」  
わざわざ強調して、暗に強要してきます…そして、たった一人で、手を離せば丸裸になってしまう私に、断る術はありません…  
私は覚悟を決めて、胸から手を離しました…  
「…さっきも見たけど、少し膨らんでるだけで…小さめだね」  
「外人って、もっと大きいと思ってたよ。映画とかすごいじゃん」  
「でも…肌も白くて、それに…ピンク色で、綺麗だよ」  
嫌です……こんな…名前も知らない…男の子達に…  
唇をギュッと噛み締め、紐を結ぶことに専念しますが…緊張しているのか、うまく結べません…  
「ねえ、お姉さん。早く結ばないの?」  
「早くしないと、俺達以外の誰かに見られちゃうよ」  
そうです…ここにはこの子達以外の人もいるのです…  
誰かに気付かれる前に…早く…  
 

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