【 あたし(本名????) ヒト♀、15歳 】
身長160若干未満 体重unknown、85(D)・56・89、ショートカットの黒髪
委員長、姉御、姐さん――そんな呼称がよく似合う、元日本の女子中学生。
気が強い上に手が出るのも早い、勝気で男勝りの鉄火娘。口喧嘩最強。
『地位も財産も家族も失い、それじゃ今日から貴方は奴隷』なこの運命を、
フツーに受け入れられなくて当初は見苦しくも生き汚く悪あがきをしていたが、
『雑巾』ことジークの救いようがねぇほどの私生活ダメっぷりを
目のあたりにするに及び、天啓を受けたがごとく鬼召使いの職務に目覚める。
【 雑巾(本名ジーク) イヌ♂ 39歳(人間年齢換算?歳) 】
身長2mちょっと、体重100kgちょっと、獣人型オス、立ち耳・雑巾色の毛並
見た目は凶悪狂暴ウェアウルフ、中身は天然ボケボケお人好しな、
冴えない雑巾色の毛並と無駄に屈強な体格が特徴の、イヌの王国職業軍人。
元々平民身分の雑種イヌで、ただでさえ『誰かを使うこと』に慣れていない所に、
「でもヒト奴隷だなんて、何か弱いものイジメみたいで嫌だなぁ」とか、
「いくらヒトでも女の子を怒鳴ったりぶったりするのはちょっとだよなぁ」とか、
至極庶民らしい真っ当な事を考えてたら、ご主人様なのに尻に敷かれた。
用語解説
<国際犯罪者>
大陸で、二つ以上の国を股に掛けるような犯罪者、あるいは犯罪組織。
昔、わざと複数の国の国境をちょろちょろするような野盗に対して、各国の体裁とか、
管轄うんぬんの国際問題とかでウギャー、となったりとかしたのを反省して作られた概念。
国同士でのある程度の情報の公開共有や、協力した捕縛体制、懸賞金制度など。
情報の統括は『おまわりさん』たる犬国が、供託懸賞金の管理は経済大国たる猫国が。
…仕切り屋でお節介焼きの犬国だが、こういう所のリーダーシップではちょっと評価が?
<S級国際犯罪者《トリックスターズ》>
すんごい悪い多国間犯罪者。大陸全土でも両手で足りるぐらいしか認定されてない。
オーバーロウ(法規の超越者)で、トゥルーカオスのトゥルーエビル。
<魔剣>
いわゆる『魔法の武器』『マジックウェポン』『エンチャンティド・ウェポン』とかいうやつ。
【魔剣】と呼ばれてはいるが、実際には剣や槍・斧・杖・錫・槌・短剣・弓まで、幅広く含む。
また類似品として、魔法の盾や魔法の兜・冠、魔法の鎧・帷子・服なんかも、例によって。
魔法との親和性が高い金属(鉄とか鉛とかでない奴)を主原料に、【地の精髄】と呼ばれる
古く強い力を秘めた鉱物(主に宝石や水晶など)を魔法の定着源たる核に用いて造られる。
前提として『形質保持』『耐血耐脂』の魔法が掛けられていて、錆びず・曇らず・腐食せず、
極めて刃こぼれしにくく血や脂をはじくため、複数の相手を斬っても切れ味が鈍らない。
高性能なものになると、『切味向上』『身体能力強化』etc...の魔法が恒常的に掛かった物や、
作中の【炎の氷柱】のように、魔力さえあれば誰でも使えるように魔法が封じられた物も。
(もっともそういった強力なのは、【地の精髄】の関係上、大抵がこの世に一つの『一品物』)
ただ、一番安いの(『形質保持』と『耐血耐脂』が掛けられただけの普通の短剣)でさえ、
狼国の安価高品質な量産刀剣100本分くらいの値段になる為、『ヒト』と同じく完全な奢侈品。
戦争でもせいぜい士官や将校が持つ位で、一般兵にまで行き渡らせるのはまず不可能。
犬国が軍事研究・兵器開発・魔法の軍事転用に専心する過程で生まれた物…なんだけど、
なんでだか強力な『一品物』の【魔剣】は、兵器としてよりも家宝やステータス・芸術品として
各国の王侯貴族やお金持ちに大人気。どうもコレクター魂を刺激するものがあるらしい。
おかげでイヌの国の貴重な財政源の一つ。…ただ、もちろんイヌの国の工房の作ではない、
正真正銘の神代・伝説の『神器』『宝剣』とかも、きちんと各国の国宝等に存在している。
<魔素>
魔洸や各自の魔力になる前の未加工状態のやつ。国によっては『マナ』とか『エーテル』とか
『霊気』とか『道』とか、色々呼ばれるっぽい。 お約束で深山とかが濃かったりする。
<攻撃魔法>
いかにもアレな単語だけど、でも言い換えると『効率良い破壊と殺傷の為の魔法』。
もっと言っちゃうと『殺人魔法』。暴力と野蛮の象徴で、好まない魔法使いは意外と多い。
セラ様やファルムさんなんかがあまり好まない魔法かと思われる。
2000年前にイヌの国がやらかした事によって、初めてこの言葉とその概念が広まった。
<プロビデンス(or規格外存在、皇血血統者)>
この世界の学術用語。 要するにマナ・ユナ・リナ様とかセラ様とかエラーヘフ様とかの、
本人達は『いやいやそんな対した事ないですって』と笑っておっしゃられるけど、
でもごくごく平凡な一般庶民獣人の皆様からすれば「げぇーー!?」な人達。
魔法が凄かったり、格闘センスが凄かったり、商才が凄かったり、頭が異様に良かったり。
それが古代文明の生物兵器としての量産型とコマンダー型の違いから来るものなのか、
あるいは王族は得てして神話の時代の各種族の始祖たる『神様』の血に近いからなのか、
色々理由は考えられるけど、でも正確なところの本当にどうしてなのかは不明。
もっぱら王族やその傍系に出やすいが、稀に先祖帰り的に市井の庶民から出る事も。
同種族内の個体差がほとんど無い「ヒト」の世界と違っての、この世界のひずみ。
上記のマナ・ユナ・リナ様、セラ様、エラーヘフ様クラスのはまだ笑って萌えて許せるけど、
でも数十年〜数百年単位で生まれて来る、フローラ様クラスやザッハーク帝クラスの、
凡人からすりゃ「いやお前、ずるいよそれ」と言いたくなるような完璧人外級、
天から二十物も三十物も与えられたような人間が生まれてくると、ちょっと笑えない。
海底に国を作ったかつてのサカナの女王みたく、その周囲と一線を画した強大な力を
あくまで平和の為に使った人も居れば、リュカオンやディンスレイフみたいな人間も。
<愚黄鉛(クレゴーラ)>
合金。黄土色。非常に脆く柔らかく、常温空気中で放っておくとあっという間に変質してしまう
不安定な金属だが、魔法的・霊的影響を一切受けないという不思議な性質を持つ。
この世界独特の希少金属の一種、市場価格は劇高。
<真銀鋼(???)>
合金。鈍灰色。カタカナ呼称に関しては「まことの銀」と言われればピンと来る人は多いかも。
魔法との相性が非常に良い金属で、軽く、極めて高い展性・延性を持ち、加工は容易。
ただそのせいで魔法の物品や細かい彫金・細工物には向く反面、武器や工業用には本来不向。
そういうわけで全然万能金属だなんて事はなくて、むしろ純粋な金属自体の性能は
ハイテン鋼やタングステン系・モリブデン系の高硬度合金鋼などに思いっきし負ける。
<輝黒鋼(ガルヴォルン)>
隕鉄(異常密度鉄)と真銀を中心とした合金で、黒鉄よりも黒く闇色に光る金属。
展性・延性に優れつつ高硬度、魔法との親和性も高いという一見万能に見える金属だが、
でも欠点として『死ぬ程クソ重てぇ』という致命的短所が。コストもふざけんなって位高い。
昔は隕石降って来ないと作れないのでとんでもなく貴重だったが、
近年は魔法科学様々の力で重力調整炉なんつー便利な炉が出来た為、結構量産できる様に。
…で、その性質上、少数精鋭の特殊部隊向けの兵装として需要があるけど、
でもホント、ヒトだとサトル君みたいな能力の持ち主でもない限り「むぎゅ」なくらい重たいです。