キーワード:露出・撮影・男性受け  
 
 
 
「じゃあ皆楽しんでってね!乾杯!」  
「乾杯!」  
乾杯の合図と同時に喧騒が広がる。  
「君、どこの出身なの?」  
「サークルって他にどこ見てるの?うちが初めて?」  
「わ、君飲むねぇ。絶対これが初めてじゃないでしょ!」  
乾杯用のグラスも空き、先輩達が新入生に声をかけている。  
新入生も、最初は遠慮気味だったものの、お酒の効果もあってか楽しそうに話し始めている。  
俺も交じっていかないと。  
とはいうものの、やっぱ少し気後れしちゃうな……。  
まさか、都会の大学生というものがこんなに華やかなものだとは。  
皆服装も髪型もバッチリだしな……。  
同学年の男で、さっそく女の子の連絡先を聞いてる人も居るし。  
俺には、やっぱりテニスサークルの新歓なんて荷が重かったかなぁ。  
キャンパスで捉まってそのまま連れて来られたのはいいけど、このノリについていける気がしない。  
……。  
「ふぅ」  
なんとなく交じれず端の方に座っていると、右斜め前のテーブルで軽い人だかりができているのが分かった。  
「わ……」  
人の隙間から輪の中心人物が見え、少し感嘆の声を漏らしてしまう。  
輪の中心にはスラッと背の高い美人が笑顔で、しかし少しだけ困ったように座っている。  
 
「凛子ちゃん背高いね、羨ましい!」  
「弓道やってたんだ!あー、分かる。印象どおり!」  
「ねぇねぇ、ここのサークル入るの?一緒に入ろうよー。一人だと心細くて」  
凛子と呼ばれた美人は、周りの女の子から口々に話しかけられている。  
そして、その一つ一つに全く嫌な顔をせず丁寧に、笑顔で返事をしている。  
「凛子ちゃんさ、テニス興味ある?え、そこまで?照れないでよ〜、ホントはあるんでしょー!?」  
「ここ入っちゃおうよー。楽しいよ?冬は皆でスノボとか行ってさ!」  
「とりあえず、連絡先だけでも教えといてよ!そしたらまたサークル情報とか流すからさ」  
「先輩、ホントにそれだけが目的っスか?ちゃんとサークル名簿に連絡先公開して下さいよ?」  
「うるせ。……もちろんサークルのためだ。サークルの」  
周りには女の子だけでなく、男も大勢群がっている。  
どうも、なんとかして凛子さんをサークルに入れようと必死なようだ。  
まぁ、あの見た目だもんな。  
背は……160後半、いや170センチくらいかな?  
首の後ろで一本にまとめた長い黒髪も綺麗だし、細いのに出るところは出てるし……。  
「ありがとうございます。でも、もう少し他のサークルも見てから決めたいんです」  
凛子さんは笑顔で、ハキハキとした口調で答えている。  
ちょっとだけ釣り目で凛々しい感じだけど、明るい笑顔のおかげでそれも可愛く見える。  
でも、俺とは完全に別世界の人だよなぁ。  
それに、そもそも俺が女の子と仲良くなるのは……。  
いつものことだが、昔の事を思い出してしまう。  
 
どちらかといえば内気で、親しくない人とコミュニケーションをとるのが得意ではな  
い自分は、中学高校とも大人しめのグループに所属していた。  
穏やかな男友達と過ごした学生生活は楽しいものだったが、女の子と話すような機会はそう  
多くもなかった。  
ただ見た目はそんなに悪くない、お前なら自分達とは違って女の子に言い寄られることも  
あるかもしれない、とは男友達には言われていた。  
そして有難いことに高校3年生の始め、俺を気にいっていると言ってくれた女の子が居た。  
自分に好意をもってくれる女の子が居てくれた事が嬉しく、女の子も良い子だったので、  
すぐに付き合うことになった。  
話をするのも楽しかったし、傍から見ても問題は無さそうに見えたと思う。  
でも、俺にはどうしても他の人には相談できない欠点があった。  
それは、性癖が特殊であるということ。それも、普段の理性を根底から揺るがすほどの強い衝動  
を伴うものだった。  
特殊性癖といっても色々なものが考えられるだろうが、自分の場合は『本来ならば  
してはいけないこと』『人に言えないようなこと』に興奮を覚える癖があった。  
女の子が自分の前で露出するところを見たい、女の子に責められてみたい、自分と仲の良い女の子  
が他の男の前で露出をするところが見たい......。  
今まではアダルトビデオや二次作品でその性癖衝動を抑えてきていた。  
でも、付き合うことにより性癖を実現してくれる可能性のある女の子が身近にできてしまったのだ。  
しばらくは我慢できたのだが、結局内から湧き上がる衝動を我慢することはできなかった。  
こんなことを彼女に言えば間違いなく愛想を尽かされる。  
そう思いながらも抑えられない衝動から、彼女に自分の性癖の性癖を告白し、そしてできることなら  
性癖を叶えてくれないだろうかとお願いした。  
――――結果はもちろん想像通り。  
それ以来、自分は女の子と必要以上に仲良くなることを諦めている。  
また抑えられない性癖衝動に駆られて自分も相手も傷つくのがオチだ。  
 
「――確かに、そう熱心に説明されるとテニスサークルも面白いのかもしれないという気になる。  
先輩方の熱心さも伝わる。しかしですね、さっきも言った通り私は他のサークルや部も……」  
どれくらい思いを巡らせていたのだろうか、ふと意識が現実に引き戻される。  
どうやら、まだ凛子さんの勧誘は終わっていないようだ。  
「頑張るなぁ」  
座敷の長テーブルに座っていた凛子さんも、今や部屋の真ん中に連れ出されている。  
そこに凛子さんが、いわゆるお姉さん座りをして座っており、その周りを先輩男子が取り囲む形だ。  
「うわっ……」  
遠くからだとテーブルが邪魔して見えなかったが、凛子さんはかなり短いデニムのスカートを履いていた。  
白いパリっとしたシャツと合わせて、凛とした雰囲気を感じるものの、そのスカート  
丈のせいでかなりセクシーな状態になっている。  
あんなに真面目そうでハキハキした人でも、ああいうミニスカって履くんだな。  
ぼんやりとそんな事を考えながら凛子さんを眺める。  
新歓コンパの空気に上手く交じれなかったため、今は凛子さんくらいにしか興味の向くものがない。  
「……え?」  
今見たものは、見間違いだろうか。  
先輩達が見ていない一瞬に、凛子さんがただでさえ短いスカートの端に指を引っ掛けて、  
さらに短くしたような……。  
先輩達に気づいた様子は見られない。  
やっぱり思い違いだったか。  
そう思ってもう一度凛子さんのスカートに目線を戻すと、さっきまでは見えていなかった白いものが、暗くなった三角の部分から覗いていた。  
――――――――ドクン。  
一気に体が熱くなるのを感じた。  
血がある部分に急速に集まってくる。  
あんな美人な子の……。  
一度意識するともうダメで、ずっとスカートを見てしまう。  
幸いな事に、凛子さんは先輩への対応に忙しくてこちらには気づいていないようだ。  
脚も、すごく綺麗だな。  
全体的に肌の色は白く脚のラインも綺麗だが、太ももは適度にムッチリしていて性的な魅力を余分  
に感じてしまう。  
「ええ、○○県から上京してきました。今はマンションで一人暮らしをしています。はい、都会は  
交通機関が素晴らしいですね。私の住んでいたところなど30分に一本程度しか電車はこないので  
、正直驚いています」  
 
凛子さんは相変わらず話しっぱなしだ。  
が、見ていると少しずつ白いものが見える面積が増えている気がする。  
まさか、ちょっとずつ脚を開いているのか?  
あんな子がそんな事をするわけがない。  
でも、それなら段々見える下着の面積が増えているのは?  
いや、無意識にやっているだけなのかも……。  
色々と考えを巡らせるが、興奮で考えがまとまらない。  
頭のほとんどは凛子さんの下着に興奮することに使われている。  
「話しすぎて少し疲れてきました。ちょっと向こう側で休んできます」  
と、凛子さんが凛々しい笑顔の中に少しだけ疲れを含ませて立ち上がる。  
スカートの中が隠れてしまい少し残念に思っていると、なぜか凛子さんがこちらに向かってくる。  
そして、ふぅっと息を吐きながら俺の目の前に座った。  
「君は他の人と話さないのかい?」  
突然のことに焦りながらも、ああ同学年と話すときはこういう話し方になるのか、などという考え  
も頭に浮かんでくる。  
「いや……、キャンパスで捉まって連れてこられたのはいいんだけど、どうもこういう空気に馴染めなくて。  
大学生、特に都会だとこんなに華やかでノリがいいものだなんて知らなくてさ。  
俺は人の少ない田舎から来たし、もともとそんなに話し上手ってわけでもなくて上手く輪に交じるタイミングを逃しちゃってさ」  
ちょっと恥ずかしいことだけど、突然のことだったので正直な気持ちをそのまま言ってしまう。  
「ああ、私も田舎から来た人間だから分かるよ。都会は人も多いし華やかな雰囲気だよね。  
楽しいんだけど私も少し疲れてしまった。だから少し輪の外で休憩しようと思ったんだけど、  
誰とも話していなさそうな君が目に入って、気になってなんとなく話しかけてしまった」  
微妙な理由で気にとめてもらえたんだな……。  
でも、こんな美人な子と話ができることなんて今までになかったし、ラッキーだと思っておこう。  
「それで、せっかくだし名前を聞いてもいいかな。休憩している間、のんびり話にでも付き合ってくれると嬉しいんだけど。  
ああ、自分の名前を名乗ってなかったよね、申し訳ない。私は霧島凛子。よろしくね。」  
「霧島さん……。あ、俺加志崎っていいます。加志崎隆志。よろしく」  
「加志崎君か。私のことは凛子でもかまわないよ。昔から名前と雰囲気がよくあっていると  
言われて名前で呼ばれることが多かったからね。その方が呼ばれ慣れているんだ」  
「あ、じゃあ、凛子さん、で」  
なんとなくぎこちなくなってしまいながらも、名前で呼んでみる。  
 
――それから少しずつお互いの話をした。  
出身地での今までのことや、上京してからのこと。  
中学高校時代のこと、実家でのこと。  
もちろん、性癖のことについては触れてもいない。  
「ところで加志崎君はなんか趣味はあるのかい?」  
「趣味かぁ。そうだね、写真を撮るのは好きかな。綺麗な風景とか、寂れた工場とか色々と」  
「写真か、良いじゃないか。私は小さい頃から家庭の方針もあって勉強やスポーツは色々とやって  
きたんだけど、芸術の才能だけはからっきしでね。絵画も音楽も陶芸も一通りはやってみたんだけどちっとも上達しなかったんだ」  
凛子さんが少し照れたように笑う。  
「だからなのか、芸術作品を見るのはとても好きなんだ。絵にしろ、写真にしろね。私が全くでき  
ないから、そういう作品を創れる人をとても尊敬してもいる。君さえ良ければ君の撮った写真を見せてくれないかな」  
「え、ああ。……大したものかどうかは分からないけど、俺ので良ければ」  
俺がカメラを持ち出すと、テーブルの向こう側から俺の隣に凛子さんが移動してくる。  
「―――――」  
凛子さんの綺麗な脚が目の前に現れる。  
そして座る直前、スカートの両端に指を引っ掛けて少し短くして座った。  
もう上からでも、ほんの少し白い下着が覗いて見える。  
酔っ払って、大胆になってるのか?  
そう考えながらも、股間が熱くなるのを止められない。  
こんなに純粋な気持ちで写真を見せて欲しいと言ってきている子に対して、俺はなんてことを考えているんだ……!  
なんとか性癖に頭が支配されそうになるのを堪え、写真を見せる。  
「……すごい」  
「え?」  
「君の撮った写真だよ。自然の景色とは、こんなにも綺麗に捉えることができるものなのか。  
やはり芸術肌の人は私などとは景色の捉え方が違うんだろうね。尊敬するよ」  
「あ、ありがとう」  
そんなにも自分の撮った写真を褒めてくれる人は今まで居なかったので少し驚くが、やっぱり自分の写真を褒められると満更でもない。  
「他の写真もあったら見せてくれないかな。もっと見てみたいんだけど」  
か、顔が近い。  
胸元からは谷間がチラチラと見えているし、たまに見える舌の動きにすら興奮してしまう。  
スカートからは変わらず白い下着が見え隠れしているし……。  
我慢だ……!  
こんなにも美人でいい子と話せているのに、そんな邪念に囚われちゃダメだ。  
 
結局、その日は凛子さんは最後まで俺の隣で話していた。  
途中先輩が呼び戻しにきたが、戻るのを断っていた。  
帰り際に、凛子さんからせっかくだからと連絡先の交換を提案され、どうしたものかと思いながらなし崩し的に連絡先を交換した。  
 
「あれから一週間くらいか〜」  
授業終わりにキャンパスを歩きながら呟く。  
結局メールや電話はしていない。  
女の子と仲良くすることを考えると、どうしても自分の欠点の事が頭に浮かんでしまうからだ。  
それに、あの時は雰囲気で相手をしてくれただけではないのか、シラフで連絡などしても  
返事は返ってこないのではないかと思うと、内気な自分としては連絡する勇気も起きなかった。  
現に、向こうからの連絡も来ていない。  
まぁ、あんな美人と楽しく話せただけでも幸運だったと思うべきかな。  
そう思いふと視線を上げた矢先。  
「おお!加志崎君じゃないか。久しぶりだね!元気だった?」  
「あ……凛子さん!久しぶりですね」  
「ぷっ。なんで敬語なんだ君は。この前は普通に話していたじゃないか」  
「あ、いや突然だったから焦っちゃって」  
どうやら、あれから一週間サークル・部選びや授業の履修登録、部屋の環境整備などで忙しかったらしい。  
サークル勧誘では、至る所からしつこく誘われたとのこと。  
本人は不思議がっていたが、それも無理はない。  
「最近、やっと落ち着いてきてね。加志崎君とはまた写真の話をしたいと思っていたんだけど  
忙しくて。今日はこれから時間あるのかい?」  
「ああ、うん。今一応授業が終わって帰るところなんだけど」  
「なら、そこの店にでも入って少しお茶でもしていかないかな。  
私は君の撮る写真も好きだけど、君のこともけっこう気に入っている。  
君は自分からどんどん出て行くタイプではないかもしれないが、考え方はしっかりしている。  
それはこの間話していて伝わった。話していても楽しいんだ」  
ぐっと喫茶店に向けて袖を引っ張られる。  
一瞬、過去のことを思い出し脚が止まる。が、  
「いいじゃないか。この後暇なんだろう?お茶くらい付き合ったってバチは当たらないだろう」  
もう一度腕を引っ張られ、こんな幸運もうないかもなと思いながら喫茶店へと脚を向けた。  
 
それからしばらくの間、ちょこちょこと凛子さんから連絡があり、そのたびにお茶したりちょっとした買い物に行ったりした。  
そしてある日のこと、凛子さんの提案で二人で写真撮影に行くことになった。  
「おお、都会でもこんなに景色の綺麗なところがあるもんなんだね」  
凛子さんがキョロキョロしながら隣を歩いている。  
今日は初めて会った日と同じ白のシャツにデニムのミニスカートだ。  
あれから何度か、一緒に居て性癖の衝動に駆られそうになることもあったが、なんとか  
堪えることができていた。  
ただ、この服装はあの新歓コンパの時を思い出させるため、すぐにムラムラときてしまう。  
いかんいかん、集中しないと!  
邪念を振り払うように写真を撮りつつ、ふと隣を見る。  
「―――――っ」  
スカートの両端に指を……。  
凛子さんは、人差し指をスカートの端の隙間から差し込んだり、そのままひっかけたりして生地をいじっている。  
癖……なのかな……?  
そう考えつつも、最初のコンパの記憶と目の前の光景に興奮が湧き上がる。  
凛子さんがスカートを引っ掛けて少し上に持ち上げる度に、白くてムチっとした太ももがより深いところまで見える。  
ドクン。ドクン。  
心臓の音が大きくなる。内側から湧き上がってくる何かを感じる。  
と、スカートから手を離した凛子さんが、何事もなかったかのようにこっちを振り向いた。  
「そういえば、君は人を写真に撮ったことはあるのかい?今まで見せてもらったものだと、  
一枚もなかったように思うんだけど」  
「え!?は、はい!人は撮ったことないっす!」  
「何でそんなに驚いているんだ?まぁいいか。なら、私を撮ってみる気はないかい。  
君の写真の腕なら、人物だってきっと印象的に撮れると思うんだけど」  
凛子さんが微笑を浮かべて訊ねてくる。  
「それとも、私がモデルでは不足かな。まぁ確かに、そう言われるとどうしようもないんだけど」  
頬を掻きながら少し困ったような顔をする凛子さん。  
「いや、そんな!凛子さんより良いモデルなんて、そうそう居ないと思うよ」  
心からの本音だ。  
「ありがとう。でも、それならちょうど良いね。君だっていずれは人物も撮りたいだろう?  
練習がてらに撮ってみればいいじゃないか。よし、そうと決まれば行こう!」  
「い、いきなりだね」  
行くって、どこに行くのかとか分かって言ってるのかな。  
というか、ほんとに凛子さんを撮るのか?  
色々と考えを巡らすものの、いつものように凛子さんにグイグイと引っ張られる。  
これまでの期間で、主導権は完全に凛子さんに握られている。  
 
「……ホントに何にもない部屋なんだね」  
都内の撮影スタジオを適当に借りたが、確かに何もない。  
真っ白い部屋に椅子がひとつおいてあるだけだ。  
スタッフ……と呼んでいいのか分からないオジサンに部屋の鍵を借り受け、料金を支払い(格安だった)、後は時間になったら鍵を返すだけ。  
いつも外で自由に撮っていたためあまりスタジオには詳しくないが、ホントに大丈夫だったんだろうか。  
やたら料金も安かったけど……。  
まぁいいか、もう気にしても仕方がない。  
「加志崎君、何やってるんだ?撮ってくれないのかい」  
カメラに向かってちょっと照れながら立ちポーズを決める凛子さん。  
モデルが美人でスタイルも良いものだから、どんなポーズを取ってもカッコよくて綺麗に見える。  
とりあえず、思うままに写真を撮っていく。  
シャッターを切る音と、フラッシュの光が部屋に満ちる。  
立ちポーズから、座りポーズ、さらに椅子を適当に使ってもらったポーズなども撮っていく。  
「……ふぅっ。今までこんな風にカメラの音と光を浴びたことはなかったけど、これはなかなか気持ちのいいものだね」  
凛子さんは少し興奮したような表情を浮かべながらポーズをとっていく。  
気分がノッてきたのか、そのポーズも段々と大胆なものになってきている気がする。  
―――――――ドクン。  
俺は、完全に勃起しきっていた。  
もとから女の子がその肌を見せることに興奮するというのに、凛子さんの短いスカートから伸びる脚、  
胸元から覗く谷間のせいで完全に頭は沸騰している。  
ズボンの前がパンパンにテントを張っているのは気づかれていないのだろうか。  
多分、凛子さんも撮られるのに夢中で気づいていないんだろうな。  
「……じゃあ次。椅子に座って片膝を立ててもらってもいい?」  
本当なら絶対言えないようなリクエストだが、理性は性癖衝動によって隅に押しやられている。  
「これで、いいかな?」  
凛子さんが言われた通りに脚を上げていく。  
ゆっくりと膝を立て終わると、脚の隙間から下着が覗いて見える。  
「―――――」  
音にならない声が漏れる。  
「どう……かな?言われた通りにできているかい?」  
凛子さんがもう一度聞いてくる。  
心なしか、凛子さんも少し上気しているような気がする。  
「うん、いいね……。じゃあ次は―――」  
段々とお互いの口数が減ってくる。  
シャッターの音と光、それに時折出す短いポーズ指示の声だけが聞こえる。  
 
カシャカシャッ、パッ。  
カシャッ、カシャッ。  
しばらく、ほとんど無言で撮影をする時間が続いた。  
すると。  
ジジジッ、ジジッ。  
凛子さんが静かに、ゆっくりとスカートのファスナーを開いた。  
布に隠れて気づかなかったが、あのスカートには横にファスナーがあったらしい。  
眩しい太ももがどんどんと露になる。  
凛子さんは無言だ。  
何事もなかったかのように次のポーズの指示を待っている。  
思わず変な声を出しそうになるが、何事もなかったかのようにこちらも指示を出す。  
「じゃあ今度は肘を床について、頭は下げて。お尻は少し持ち上げてもらってもいい?」  
いわゆる目豹のポーズ。  
「こう、かな」  
言われた通りのポーズをとった凛子さんが上目使いで聞いてくる。  
当然、開いたファスナーのせいで左の太ももは付け根近くまで完全に丸見えになっている。  
下着の白い紐も覗いている。  
「うん、すごく良いよ」  
上目使いの顔、綺麗に反った背中、丸みを帯びたお尻、そしてむき出しになった太ももと、  
じっくりと観察しながらシャッターを切っていく。  
写真を撮ることに集中しすぎてうっかり射精してしまわないように、そちらにも少し気を配る。  
次のポーズはどうしようかと、思考力が残っているかも分からない頭で考えていると、  
凛子さんから声が聞こえた。  
「こういうのはどうかな?」  
凛子さんの細い指がシャツの裾に伸びる。  
指が裾にかかるのを、俺は言われるがままに見ている。  
凛子さんは裾に手をかけたまま少しの間静止していたが、そのままゆっくり、ゆっくりと  
裾を前に向かって引っ張ってくる。  
白い背中が手の動きに合わせて少しずつあらわになる。  
上の下着が少し見えるか、というところで手を止めた凛子さんが、どうかな?というような  
目線をこちらに向けてきた。  
「うん、良いよ。すごく良い。凛子さん、モデルの才能あるかも」  
凛子さんの背中は、普段服で隠れているからだろう、脚よりもさらに白い。  
腰周りも白く、モデルのようにくびれている。  
 
「本当かい?それは嬉しいな」  
凛子さんは上目使いでこちらを見ながら話しかけてくる。  
普段自分をぐいぐいと引っ張ってくれる凛子さんの顔が地面近くにあり、  
それを見下ろしているというシチュエーションはゾクゾクするものがある。  
横からも見たいな。  
正面からの写真をある程度取り終えて、凛子さんの横側にまわる。  
そして、横からの写真を撮り終えて今度は後ろに回る。  
「後ろからなんて、いい写真が撮れるのかい」  
もっともなことを問いかけられる。  
その問に、なんとかそれらしい事を返そうと口を開きかける。  
その瞬間。  
凛子さんのお尻が、クイっと突き上げられた。  
そのせいで、太ももとお尻の境が、短すぎるスカート丈で区切られるような形になる。  
う、わぁ。  
あんまり下から覗き込むこともできないが、上から見る分には下着がほんの少ししか覗いていない。  
これ、もしかしてかなり細い下着をつけてるのか?  
凛子さんは別段何も言ってこない。  
「……初めてだからね。色んな方向から撮ってみて、どんな感じになるのか確かめたいんだ」  
ひとまず先ほどの問の答えを返す。  
「なるほど、それはもっともだ。……ところで。私の方もさっきのように少しポーズに工夫を入れていってもいいのかな」  
「も、もちろん」  
返事をする声が少し震えてしまった。  
自分が何を考えているのか、もうよくわからなくなっている。  
「そう、だなあ」  
スカートの下からカチャ、と金属の音が聞こえる。  
何の音か分からず考えていたが、目の前の光景でその音の意味が理解できた。  
凛子さんの両方の人差し指がスカートと腰の隙間に差し込まれる。  
そして、本当にゆっくりとした動きで指を後ろに動かしていく。  
今の音、ベルトだったのか。  
やっと答えが理解できたが、そんな思考も目の前の光景によってすぐ奪われてしまう。  
まず腰骨が見えてくる。  
そのまま、たっぷりと時間をかけてお尻の割れ目が見え始める。  
「写真のモデルなんてやったことないからね。ちゃんとできているのか分からないが」  
手は止まることなく後ろに伸びていく。  
そしてお尻の割れ目が全体の三分の一ほど見えたかというところで止まった。  
下着ごと下げたのだろう。  
 
「俺も人を撮ったことないから分からないのはお互い様だよ。……でも、良いポーズだと思うよ?」  
レンズから目線を外して顔を上げると、背中からお尻にかけての白くて滑らかなラインが見える。  
それに、ちょっと横から見れば捲り上げられたシャツとの隙間からブラジャーを見ることができる。  
と。完全な後ろから見ていたため気がつかなかったが、少し横から凛子さんの顔を見ると、  
緩みそうな口元を必死に我慢しているような表情が窺えた。  
「そう言われると自信を持ってしまうぞ?なら、少し自分でもポーズを取ってみようかな」  
立ち上がり、背もたれを正面にして椅子を跨ぐ凛子さん。  
椅子を跨ぐため、スカートはいつの間にか元の通り引き上げられている。  
椅子を跨ぐと脚はほぼ180度に開かれ、蟹股になった凛子さんがこっちを見つめている。  
今度はどう?とは聞いてこなかった。  
無言でシャッターを切る。  
すると、凛子さんの口がゆっくりと開き、綺麗な舌を口からチロっと覗かせた。  
一瞬、頭から意識が飛びそうになる。  
視覚的にもそうだが、この空間の異様な空気が興奮に拍車をかけている。  
何より今撮っているのはあの凛子さんだ。  
凛々しくて、頼りになって、でもちょっとだけ我が侭で可愛いところもあるあの凛子さんを今……。  
チロチロと覗く舌と蟹股に開かれた凛子さんの脚に惑わされ、カメラを上に向けたり下に向けたりしていると、凛子さんが声をかけてくる。  
「構図が決まらないのかい」  
もう凛子さんが何を考えているのかは、さっぱり分からなくなっている。  
「う、ん。ちょっと、どう撮ろうか迷ってて」  
「ふむ。やっぱり初めてだと色々難しいんだろうね」  
凛子さんの左手の指がすうっと太ももをなぞり、開いているファスナーの間を通って太ももの付け根に辿りつく。  
そしてそのままファスナーから見えている下着の紐を引っ張ると、するりと結び目がほどける。  
椅子の背中の部分は真ん中に背もたれの板があり、その左右が空いている構造になっているため、肝心な部分は見えていない。  
しかし、こちらの意識を強烈に惹きつけるには十分だった。  
カメラを下に向けて、蟹股に開いた凛子さんの長くて白い脚を撮っていく。  
もちろんファスナーの隙間から見えている太ももの付け根を重点的に撮ることは忘れない。  
「……撮るべきところが決まったようだね。良かった良かった」  
 
「じゃあ次は……こっちで撮らないかい?」  
凛子さんが壁際に歩いていく。  
そのまま立ち上がったため、ほどけた下着は椅子の上に残ったままだ。  
無言で凛子さんの後を追って壁に近づいていく。  
「どういうポーズをとればいいかな?」  
一歩。  
「ううん、壁際か。言ったはいいものの、どう使えば良いか」  
一歩。  
少しずつ凛子さんに近づき、顔と顔の距離が20センチくらいになる。  
「壁限定のポーズといわれると難しいな。とりあえずはこれでどうかな?」  
トンッと凛子さんの両手が俺を押し戻す。  
その勢いで、凛子さんとの距離は大体1メートル程度になった。  
慌てて前を向くと、さっきまで白いシャツから透けて見えていたものが、胸部からなくなっている。  
下を向くと、下着がそこに落ちていた。  
「……。何も変わってないけど、ポーズは?」  
もう言葉から興奮が伝わっていてもおかしくない。  
「まぁそう急かさないでくれ」  
シャツの裾を腕をクロスさせて持ち、ゆっくりと持ち上げる。  
お臍、うっすらと透けた肋骨の順に見えていき、最後は胸の下半分があらわれる。  
「うーん、体勢が少し苦しいな」  
凛呼さんはシャツの裾をそのまま口で咥えてしまう。  
もうそのまま凛子さんを壁に押し付けてしまったとしても、誰にも文句は言われないだろう。  
そして、そうしてしまいたいという気持ちも心の内にはあった。  
しかし、実際には決してそんなことはしない。  
そんな直接的な行為よりも、今行われている撮影行為の方が何倍も興奮するものだと、  
これまで共に過ごしてきた性癖が本能的に教えてくれていた。  
「他に付け加えるべき細かいポーズの指定は?」  
シャツを咥えたまま器用に凛子さんが訊ねてくる。  
「ううーん。そうだなぁ」  
また凛子さんに近づき直す。  
そして、凛子さんのスカートのベルトを静かに外す。  
凛子さんは全く反応しない。  
そのまま凛子さんの顔を見つめながら、スカートをゆっくりと下ろしていく。  
秘所のギリギリ上、腰から秘所へのラインが綺麗に見えるところで止めた。  
「特にはないかなぁ」  
凛子さんの腰骨を少し撫でるようにして指を離す。  
 
「何だ。君のポーズの知識も私とあまり変わらないな」  
もう見た目はほとんど裸に近い。  
口でシャツの裾を咥えているため上半身は胸の半分まで露出し、下半身もお尻の膨らみにスカートが  
引っかかっているだけだ。  
大事なところは決して見えていないが……。  
「だからさっきから言ってるじゃないか。俺も人については素人だって。  
今までは聞かなかったけど、逆にこういう風に撮って欲しいとかはある?アングルとか」  
顔を見つめていたためはっきりとは見えなかったが、下のほうで細い指が動いたのが分かった。  
カチャと音がして、腰周りの締め付けが緩まる。  
そして、腰骨、太ももの外側、太ももの内側の順でゾクゾクと指による快感が這い回る。  
「私もそれは特にないかな。前も言ったが、撮る側のセンスはまるでないんでね」  
目線をこちらに返しながらクスッと笑う。  
「しかしせっかく壁際でポーズを撮っているのに、顔だけ撮るというのは意味はあるのかい」  
一度押し返されたのをまた密着したせいで、顔くらいしか撮れるところがないのだ。  
「……モデルさんがあんまり可愛いから、つい」  
冗談っぽく本当のことを言う。  
すると、内ももを這い回っていた指が急に太ももをギュッとつかんで動きを止めた。  
「君は内向的な性格のくせに、そういうことは言えるんだね。さすがに少し照れてしまうよ」  
凛子さんの顔は実際赤く火照っていた。  
「そうかな。本当のことを言ったまで、で!?」  
太ももをつかんでいた指が、急に後ろの穴に添えられる。  
「確かに、今までそういうことを言われたことが無いわけではないんだけど。でも、君に言われると、その、なんだ」  
爪先が穴の周りを丁寧にくすぐっていたかと思うと、指先がほんの少し中へと進入してくるのを感じた。  
恐ろしいほどの快感に顔がのけ反る。  
指は少し進入すると出ていき、また入ってくるのを繰り返している。  
「ひぁっ。凛子さんも、そんなにっ、照れた顔、したりするんだっ」  
快感のせいで、もう平静を保つこともできない。  
「で、でも。本当の気持ちだよ。俺の人生の中では、多分、一番、綺麗な人だと、思うっ。  
顔だけじゃなくて、人として」  
脳の痺れに耐えながらなんとか言い切る。  
「……ありがとう、嬉しいよ」  
ずぷっ。  
音が聞こえたのかと思うほどの勢いと滑らかさで、指が奥まで突き入れられた。  
「―――――っっ。ああっ!」  
凛子さんが素早く指を穴、そしてズボンから引き抜く。  
う……ああぁ……。  
自分の股間から出たものが、下着の裏側をびちゃびちゃと濡らしていくのが分かった。  
同時に、凛子さんの脚の間にも、ポタポタと透明の雫が落ちる。  
俺は、今まで味わったことがないほどの快感と、やっと性癖を解放することができたという喜び  
に、ただ体を震わせることしかできなかった。  
 
 
 
続く。  
 

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