20××年 桜舘市体育館  
全日本体操NKK杯 女子の会場  
 
予選D組だった夕日生命体操クラブの真田アキ子は、ここまでトップの成績を保っていた  
しかし、最後の「ゆか」の演技で致命的な転倒  
その結果、一気にD組6位まで順位を落とし、決勝進出の夢は消え去ってしまった  
 
体育館の通路でうつむくアキ子  
館内から聞こえてくるのは彼女の体操クラブの後輩、小菅マミの演技の曲  
曲が終わり、そして割れんばかりの拍手  
彼女は、自分の後輩がこの大会に優勝したことを知った  
そして、高校3年生の自分の時代が終わりを告げたことも…  
「先輩、お陰様で優勝です」  
晴れやかな笑顔で通路に出てきたマミ  
「おめでとう、マミ」  
さっきまでの泣き顔を隠すように、晴れやかに答えるアキ子  
「さっ、それじゃお願いしますね」  
「え…っ?」  
不思議な顔をするアキ子  
「やだ先輩、忘れたんですか?去年…」  
 
マミは去年、中学2年の自分がクラブのAクラスに昇格した当時、エースだったアキ子に  
「いつか先輩に勝ったら私の食べたいもの奢ってくださいね」  
と、約束していたのだ  
「分かったわ、でもあんまり暴飲暴食はダメよ」  
エースの座を奪われたとはいえ、彼女も体操クラブの仲間である  
自クラブのタイトルホルダーの体調を崩すわけにはいかない  
「分かってますよ、もちろん。これでも体操選手ですから」  
控え室に戻る二人  
 
「さて…と、それじゃ宿舎に戻って町に出かけましょう」  
アキ子がマミを促し、レオタードの上に羽織っていたジャージを脱ぐ  
「えぇ先輩、どうぞ」  
ぽん、と紙袋を放るマユミ  
「なにこれ?」  
袋を開けてのぞき込むアキ子  
中にはクラブで使っている小中学生コース用のレオタードが入っていた  
「私が使ってたレオタードです、先輩に着てもらおうと思って」  
「は…えっ?な、なんのこと?」  
アキ子は一瞬、自分の聞き間違いかと思った  
「先輩が着て下さい、そのレオタード」  
まるで意味が分からない、といった風だ  
「あ、あのね…これは小中コース用じゃない。私には無理よ」  
「大丈夫ですよ、一番大きいサイズだから」  
意にも介さない  
「それに…約束を破るんですか?」  
マミが切れ長の目でアキ子を見つめる  
「え…約束…わたし…そんな約束は…」  
自分を見つめる妖しい視線に、どぎまぎするアキ子  
「私が食べたいのは…先輩なの」  
既に先輩に対する態度ではなくなっていた  
「………」  
どうしていいか分からず立ちつくす  
「早くして下さい!」  
「!」  
はじかれた様に今まで着ていたレオタードを脱ぎはじめたが、ふと  
「せめて…向こうむいて…いえ、なんでもないわ」  
幾度も彼女の前で着替えたことがあったが  
二人っきりで、しかもこのようなシチュエーションは初めてだった  
知らず知らずのうちに、全身が火照ってくる元体操女王  
「先輩と二人っきりのショーですね…ふふ」  
現体操女王の方は、中学三年生にして既に女王の貫禄だ  
 
「くっ…うぅ…キツ…い」  
小中コース練習用のレオタードは、袖のないいわゆる肩ひもだけのタイプだった  
胸をさらけ出し、床に座り込んで肩ひもをかけようとするアキ子  
「うっ…くっ…なかなか、かかんない」  
辛うじて両足を通すことができたレオタードは、ようやく発育の始まった胸のあたりで  
停滞していた  
高校生の発達した肢体が、レオタードの装着を拒んでいるのだ  
「手伝います、先輩」  
しゃがみ込んで無防備なアキ子の両足を掴むマミ  
「な…なにを…あぁっ!!」  
素足をアキ子の両足の間に滑り込ませる  
「要はもっとレオタードが食い込めば問題ないでしょう?」  
ぐいぐいと足を動かし、股布を食い込ませていく  
「あぁぁぁぁっ…やめてっ、すぐにやめ…うぅんっ」  
強烈な刺激にのけぞるアキ子  
練習用レオタードの強靱な繊維は、彼女を責め苛む股縄と化していた  
「あれ…まだ入りませんか?おっかしーな」  
ぐいぐいとさらに強く足をスライドさせる  
「うぁ…ひぃっ、お願い…あぁぁっ」  
ぴっちりとヘアを処理したアソコに食い込むレオタード  
体内からにじみ出てきた分泌液が、辛うじてそのショックを和らげてはいたが…  
「すばらしい…真田アキ子選手、真骨頂の演技ですねぇ」  
マミは解説者の様な口調でアキ子を言葉責めだ  
「くぅ…あぁんっ…そんなこと…言わないで、お願い!」  
言葉責めと股間からの淫靡な震動に、とろけそうになっている  
「はぁ…はぁ…」  
重機の様にドドドドド…と与えられる震動、そして快楽  
涙と汗で全身から湯気が立っていた  
 
「そろそろかしら…えぃっ!!」  
「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」  
肩ひもを掴み、一気にアキ子の肩にかけた  
ぴっちりとしたレオタードが、拘束衣となって真田アキ子の肢体を包み込む  
「うわっ…すっごいハイレグ…」  
本来首元にあるはずのU字の襟はみぞおちのあたりまで下がり、  
クロッチは紐状となりながらも、ゆるんだりちぎれたりする気配もなかった  
「あ…はぁ…うぅ…」  
なんとか股間に食い込むクロッチをずらそうと試みるアキ子  
「ダメですよ、演技の最中に」  
再び両足を持ち上げるマミ  
「ひっ…あっ…あぁぁぁ」  
再び電気あんまがアキ子を責め苛む  
「ほらほら、すっごい演技ですね真田選手」  
控え室にある全面鏡に、電気あんまをされている己の姿を見る  
「ひぁ…こんな、私がこんな恥ずかしい…かっ…あぁぁっ」  
淫らな自分の姿にさらにアキ子は欲情してしまう  
「あふ…もうダメ…くぅぅぅっ」  
15才新女王の17才の前女王に対する饗艶は、永遠に続くかと思われた…  
 
しかし、突然のことだった  
コンコン  
「真田さん、小菅さん…表彰式よ」  
二人にとって顔見知りの雑誌『スポーツ愛』女性記者とコーチの声だった  
ガチャリ  
そして…ドアが開けられた  
 
「塚越コーチ、お疲れ様です」  
神業でアキ子にジャージの上着を羽織らせると、何ごともなかった様な顔をするマミ  
「そろそろ表彰式だけど…どうしたの?」  
部屋にこもった熱気に、不思議そうな顔をするコーチ  
「先輩にクールダウンのレクチャーを受けてたんです」  
肩で息をしながら、アキ子も頷く  
「そう、ならいいけど…とにかく表彰式には遅れないでね」  
先ほどの妖しい雰囲気はどこへやら、屈託のない笑顔で答える  
バタン、と二人が扉を閉めて出て行くと  
「インタビューですよ先輩」  
足下のタオルに素早く隠したアキ子のレオタードを渡す  
アキ子も平均台でこそ失敗しているが、その他の種目別で受賞しているのだ  
「さすがにそんなカッコじゃTVに出れませんからね」  
顔を赤らめながらレオタードを着替えようとする  
「あら、その上から着るんですよ、先輩」  
「えっ…」  
泣きそうな顔になるアキ子  
しかしマミはその表情の中に、淫らな喜びを見出していた  
「ほらほら、早く着替えて下さい」  
自分のジャージを羽織ると、アキ子をせかす  
「ねぇ…もう許して」  
ついに哀願するアキ子、しかしそれは支配者の加虐心に火をつけただけだった  
「それとも…そのステキな姿で全国のTVに映るんですか?」  
肩に掛けていた上着をはぎ取る  
アンバランスな成長を遂げた肢体と、それを包み込みこむには明らかにちいさなレオタード  
すでに伸縮性の限界を超え、肢体を緊縛する縄と化していた  
「く…ぅんっ」  
股間にぴっちりと食いこんだクロッチが、彼女の肢体と理性を真っ二つに引き裂く  
「さっ、急いで着替えて下さい」  
競技用のレオタードを、緩慢な動作で身にまとう  
 
いつもなら、肌に完全にフィットしたインナーサポーターを着けるところだ  
しかし、今身につけているもう一枚のレオタードは、全身を締め上げ淫楽の淵へと彼女を引きずり込もうとしている  
「素敵です…先輩」  
「む…うぷっ…」  
アキ子の唇を奪うマミ  
アキ子にとっての初めてのキス  
「む…ぐぅ…」  
一瞬、いやがるそぶりを見せたものの、その表情はすぐにうっとりとしたものに変わる  
アキ子の全身からこわばりが消え、すべてがマミに託される  
「はじめて見たときから…ずっと…む…んっ」  
もう一度、濃厚な口づけ  
くちゅ…  
二人の唇を隔てる壁が取り払われ、音を立てて舌が絡み合う  
もはやアキ子はマミによって完璧に籠絡されてしまっていた  
レオタード姿でディープキスを交わす中学生と高校生の歴代体操女王  
甘美な世界に酔いしれるアキ子  
対照的にマミは目に妖しい光をたたえ、アキ子を弄ぶ  
「はぁ…はぁ…」  
長い口づけに、息苦しくなったアキ子が身体を離す  
つ…と、マミとアキ子の唇の間に露の橋がかかり、消える  
「さて、そろそろ行かないと…またコーチが来ちゃいますよ」  
 
マミがアキ子を促した  
欲求不満が微かに交じった表情のアキ子  
「え…えぇ、あっ!」  
一歩踏み出した瞬間、思わずのけ反る  
秘筋へのレオタードの食い込みが奔流となって、背筋を伝ってアキ子の脳天を直撃したのだ  
一歩一歩、前に進むごとに押し寄せる快楽  
「ほら、早く行きましょう!」  
ぐい、とアキ子の腕を引っ張るマミ  
「あぁぁぁぁっ!」  
悲鳴を上げるが、かまわず引きずられていく  
競技用レオタードの上からジャージの上着を着ている2人  
アキ子の頬は紅潮し、ジャージの裾から見える真っ白い足がカタカタと震えている  
「はぁ…くっ…うぅ…」  
一歩歩くごとに、先ほどマミから受けた電気アンマの快楽が再びアキ子を責め苛む  
人通りも多く、快感に抗い、甘美な表情を見せまいと歯を食いしばって必死で努力する  
「……っ…ぅぅ…」  
…体育館までたった30mの間が、彼女にとっては果てない距離だった  
 
【了】  
 

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