「…きろ…お、きろ」
いつものように誰かが私を呼ぶ。
「おい!千晶!いい加減起きろ!」
「ん〜…あ、海斗おはよ…」
私の名前は「七瀬 千晶」そして、毎日私を起こしにに来くる彼の名は「高柳 海斗」私の家の隣に住む世間で言うところの幼なじみである。
「おはよ…じゃない!今何時だと思ってる!まったくお前はいつもいつも…」
「はいはいその説教は聞き飽きたから」
「聞き飽きるぐらい言わせるのは誰だ?」
「はいはい私です反省しております」
「反省はいいから!早く支度しろ!」
「あっ!そうだ!すぐ行くから外で待ってて!」
「はいはい…」
ガチャン
海斗が出ていったあと着替えながらふと考えた。
(なんであいつは高校生になってもわざわざ迎えにきてくれるんだろう…)
昔から朝が弱い私を海斗が起こしに来てくれる事が当たり前だった。
(少し前までこんなこと考えなかったのに…もしかして私…)
「コラ〜!千晶早くしなさい!海斗君待ってるでしょ!」
「は、は〜い!」
お母さんに呼ばれ私はカバン持ち急いで階段を降りて玄関に向かった。