「いやっ、ゴキブ……違う、なに!?」  
資料室の中に一歩踏み込んで、真由子は固まった。  
棚や床をうごめくたくさんの影を、最初はてっきりゴキブリと思った。  
けれどゴキブリにしては大きくてカラフルだ。 
頭や手足があって、服を着ていて、とんがり帽子までかぶっている。まるで人間だ。 
でも大きさは数センチしかない。  
(小人……!?)  
そう思った時、小人の一人がキイキイ声で叫んだ。  
「見られた! つかまえろ!」  
「……きゃあっ!!」  
床の小人が駆け寄ってきて真由子の足に飛びつく。ストッキングに爪を立ててよじ登る。  
棚の上にいた小人は肩や頭に飛び下りてきた。 
ブラウスにつかまって胸の方へ動いたり、髪にぶら下がったりする。  
「いやっ! あっちへ行って!」  
真由子はドアノブを離し、体に群がる小人を両手で払いのけようとした。 
けれど落としても落としても、小人は真由子にたかってきた。  
 
「きゃっ!?」  
下着の上からいきなり秘裂を突かれた。足をよじ登った小人の仕業だ。  
真由子は悲鳴をあげて、足を閉じ合わせた。けれども腿の間に小人が挟まる感触がして、慌てて膝を開く。  
よろめいたはずみに小人を踏んだ。バランスを崩した真由子は床に倒れ込んだ。  
小人達が体によじ登ってきた。  
「あっ、あ……や、やめて! 気持ち悪い!!」  
倒れる時スチール棚で脇腹を強く打ったせいで、起き上がれない。真由子はもがいた。  
小人の体はゴムのようで、踏まれても下敷きになってもつぶれず、平気で這い出てくる。  
声が聞こえた。  
「気持ち悪いってさ。ひどいね。会社を助けてやってるのに」  
「そうだよ。僕たちがいなかったらすぐ倒産だよ」  
真由子は驚いて頭を上げ、小人達を見回した。  
「ど、どういうこと?」  
 
「この不況に、こんなチンケな会社が業績良好って変だと思わない?  
土地に憑いてる僕らが助けてやってるのさ。ミスを直してやったり、製品を改良したりして」  
「人間に見られちゃったよ。喋られたらまずいね……どうする、みんな?」  
「……喋れないようにしちゃおう」  
「うん、それがいい。誰にも言えないような目にあわせちゃえ」  
「僕たち、ずっとただで働いてるんだ。こんなボーナスがあってもいいよね」  
「オバサン社員じゃなくてよかった。……この子なら若いし可愛いし、きっと楽しいよ」  
「気が弱そうだから、大して抵抗しないだろうしね」  
小人達がそろって頷く。ドアに登った小人がロックをかけた。  
「ヤっちゃえ!」  
小人は一斉に動き始めた。  
ストッキングに爪を立てて破る。耳たぶに噛みつく。ブラウスの襟元から中へもぐり込む。  
「……痛い! やめて、いやっ!!」  
真由子は必死で暴れた。足をばたつかせ、体に群がってくる小人をつかんでは放り投げる。  
体が小さい分だけ小人の力は弱いようだ。まとわりつかれても手足は動く。  
 
これなら立ち上がって廊下へ逃げ出せると真由子は思った。  
けれども、一人の小人が口にべったりと貼りついた。 
上下の唇を押さえて、開けないようにする。他の小人も加勢した。  
別の小人が鼻の穴を押さえた。息ができない。  
「……ん、うぅっ!」  
真由子は自分の顔にいる小人をむしり取ろうとしたが、いつのまにか指の一本一本に小人がしがみつき、 
その上に何人も他の小人がたかっていた。ボクシンググラブをはめたような状態で、指が動かせない。  
「……ぅ、んぅっ! うむぅーっ!!」  
呼吸できない苦しさに、真由子は身をよじった。  
「おとなしくしないと殺しちゃうよ?」  
耳元の小人が囁いた。真由子はもがくのをやめた。 
鼻の穴を押さえていた小人が離れたので、真由子は夢中で息を吐き、吸った。  
「いうこと、きくよね?」  
口は塞がれたままだ。声を出せない真由子は涙目で頷いた。窒息寸前だった。  
 
小人達は棚の事務用品箱を開けて、書類を綴じる紐を取り出した。  
仰向けの真由子は、両手をバンザイして足を広げた格好にされ、手首と足首を綴じ紐でスチール棚の支 
柱にくくり付けられてしまった。  
床に真由子を磔にしてから、ようやく口元の小人達は離れた。  
再び体中に小人が群がり、服を脱がせにかかる。  
「あっ、やめて……」  
事務職OLの制服は白いブラウスに紺のベストとタイトスカートだ。そのベストの前をはだけられる。 
ブラウスのボタンも外されていく。もがいた間に乱れたスカートを、完全にめくり上げられる。  
真由子は身震いした。自分の身に起こっていることが信じられない。 
小人たちにつかまって、縛られて、服を脱がされて……悪夢の中にいるようだ。  
真由子は涙を浮かべて懇願した。  
「やめてください……私、誰にも言いません。あなた達のことは黙ってますから……」  
「だーめ。……綺麗な肌だね。しっとりすべすべの餅肌で、気持ちいいよ」  
 
「太腿だって、むちむちだ。でも足首は細いや。 
足首が締まってるとアソコも締まりがいいって言うけど、ホントかな?」  
小人達は耳を貸さず、くすくす笑って真由子の衣服を脱がせ続ける。  
ブラウスが開かれて、胸元の肌に空気が触れた。  
「パットじゃない、本物だ。Cカップ、ううん、Dかな。ぷりんぷりんしてるね」  
そう言って小人がブラジャーの中にもぐり込む。  
乳首を口に含んで吸った。  
「あぁっ!」  
真由子の体がぴくっと震えた。小さな小さな口で吸い、甘噛みされ、舐められる感触は、人間の男の愛 
撫よりずっと繊細だった。  
 
(やめて、乳首が……あんっ、固くなっちゃう……)  
小人に吸われて、真由子はもがいた。 
けれど手足をスチール棚にくくられていては、体をもぞもぞさせるのが精一杯だ。  
別の小人が乳輪を撫で、つまみ、引っ掻く。  
反対側のカップの中にも小人が入って揉んだりこねたり、乳房をなぶり始めた。  
「あ、勃ってきた」  
「ホントだ。もう感じてる。おとなしそうな顔してエッチなんだね」  
「違うっ! 違います、私、そんなんじゃ……感じてなんかいません。もう、やめて……」  
「嘘つき。コリコリになってるよ。ほら」  
乳首を叩かれた。小人の力では軽くはじかれたようにしか感じない。それがまた気持ちいい。  
真由子は手足を広げて磔にされたまま、身悶えた。  
「あ、はぁっ……も、許して……んっ、あぁんっ! いやぁ、やめて、くださ……」  
「強情だね。ねえねえ、そっちもしっかり触ってあげなきゃ、正直になんないみたいだよ」  
 
「よーし。じゃあがんばる」  
返事をしたのは下半身にたかっていた小人だった。  
ストッキングはぼろぼろに破られて、下腹部を覆っているのは薄いセミビキニショーツ一枚きりだ。 
小人達はさっきから太腿を引っ掻いたり、ショーツ越しに尻を揉んだり、恥丘をすべり台にして真由子 
をなぶっていた。  
小人が薄布を引っぱり上げて中に入りこみ、秘裂に直接触った。腕を押し込む。  
「だ、だめっ!……ひぁっ!」  
「フィストファーック! なんちゃってー」  
小人達がげらげら笑う。真由子の全身が羞恥に染まった。  
調子に乗った小人は何度も突いてきた。肩まで腕を入れて掻き回す。 
別の小人もショーツの中に入って、フィストファックを始めた。  
箸くらいの太さの短い腕だから痛くない。 
でも入口近くの敏感な場所を、弱い力で繰り返し突かれてこすられるのは、思いがけない快感だった。 
息づかいが激しくなる。  
学生の時の恋人とは就職をきっかけに自然消滅して、自分以外の手が秘所に触れるのは一年ぶりだ。  
 
(こんな、こんなことって……くぅ、んっ……どうしよう、私、感じてしまいそう。感じちゃってる…… 
誰か助けて。体が、体が変になって……ぁ、はぁっ! 気持ちいい、もっと、そこ……あぁっ、だめ。 
こんなこと、いやなのに……)  
人間ではないものに弄ばれて感じてしまう自分が、恥ずかしくて、怖い。  
「く、はぁん……ふ、あぁっ……お願い、やめてくださ……うぅっ! ふぅ、ん……」  
「感じてきた。感じてきた。濡れてるよ」  
「パンティがあるとよく見えないね。切っちゃおう」  
小人達が今度はハサミを持ち出してくる。  
「いやっ、許してください! 服は切らないで!」  
金属の冷たさが肌に触れて真由子は我に返った。 
必死で頼むのを小人は笑い飛ばし、数人がかりでハサミを動かし、ショーツやブラジャーをじゃきじゃ 
きと切りはずしてしまった。  
乳房も下腹部も、真由子の恥ずかしい場所すべてが、蛍光灯の光にさらされた。  
小人達が歓声を上げる。  
「わぁ、乳首がピンク色だ」  
「ここもだよ。まだあんまり使ってない感じ。お豆も小さいや」  
 
「カレシいないの? 欲求が不満してない?」  
「こんなエッチぃオッパイしてるのにさ、もったいないね」  
「きっと飢えてるんだよ。だからすぐ感じちゃうんだ」  
次々といやらしい言葉をぶつけられ、真由子は恥ずかしさにぽろぽろ涙をこぼした。  
「うぅっ……やめて、ひどい……そんなこと、言わないで下さい……」  
「泣くのは早いよ」  
嘲りの混じった淫らな笑いを浮かべて口々に小人が言う。  
「まだ脱がせただけじゃん。こんなのただのイントロだよ。お楽しみはこれから、ってね」  
「僕たちみんなが遊び飽きるまで、付き合ってもらうんだから」  
残酷な宣告を受けた真由子の中で、何かが壊れた。これ以上は耐えられない。  
「いや……いやぁあ!! お願いです、もう勘弁して! こんなのいやぁ!」  
泣き叫んで激しく体をよじる。胸の上にいた小人が振り飛ばされた。  
けれどいくらもがいても、綴じ紐は手首足首に食い込むばかりだ。ゆるまないし、切れない。  
「誰か助けて! 誰かぁ!!」  
「そんな大声を出していいの? 他の社員に裸を見られても平気?」  
 
「そ、それは……」  
口をつぐんだ真由子に、小人達は追い打ちをかけた。  
「僕らは鍵が開くまでの間に逃げちゃうけどさ。この格好を見た人、どう思うかなぁ」  
「……で、でも……でも、もういや。いやなんです。こんなのやめて!!」  
声は小さくしたが、真由子は激しく体を動かして小人達を拒絶した。  
「諦めが悪いね。……そういう態度なら、ほらっ」  
「ひ!?」  
脇の下に痛みが走る。尖った固い物が当たっている。  
小人が鉛筆を槍のように抱えて、脇の下を突いていた。思わず動きを止めた真由子の、反対側の脇腹や、 
太腿や、頬にも鉛筆の先が当たる。  
一本が内腿をすべり、花弁をつついて、秘裂にあてがわれた。  
「あぁっ……こ、怖い! やめて、助けてください!!」  
ゆるく押してくる。先端が中に入りこんだ。真由子の顔が引きつった。  
「いい子にしないと、刺さっちゃうよ? ほらほら、ほぉおら」  
小人達は真由子の体に押し当てた鉛筆をくりくりと動かした。  
 
「あ、ひぃ……いやっ、痛い! 鉛筆を離してください、やめてぇ……!」  
いたぶられながら、真由子は身動きを耐えた。刺されるのが怖い。 
秘所や脇の下に鉛筆の芯がどうやって刺さったかなんて、とても医者に説明できない。  
尖った芯が痛い。痛いし怖いのに、昂奮して感じてしまう。体がひくひく震える。 
秘裂に差し込まれた鉛筆が動くたび、ぬちゅ、ちゅぷ、と淫猥な音がした。  
恥ずかしさや痛みや恐怖をスパイスにした、強烈な快感が体を走り抜ける。  
「はぁっ、あ、くっ……お、お願い……お願いですから、許し、て……ひぁっ!」  
鉛筆責めに身をよじる真由子の腹部に、小人達が再び登ってきた。ハサミを持って。  
「きゃ!? あ、あ……何をするんですか? えっ……いや、いやぁっ!」  
小人達はハサミをゆっくり股間へすべらせた。軽く開いた刃はむき出しの花芯を狙っている。  
真由子の顔から血の気が引いた。  
「ひぃっ! や、やめて、やめてぇっ!!」  
動けない。下手にもがけば、体のあちこちに当たっている鉛筆が刺さりそうだ。  
 
金属の冷たさと鋭さが花芯に触れたところで、小人達はハサミを止めた。  
「このハサミ、僕らには重いんだよね。おなかの上はつるつるで、すべりやすいしね」  
「僕らが足をすべらせてハサミを下へ押しちゃったら……どうなるのかな?」  
冷たい刃がじんわりと、敏感な粘膜を押す。恐怖で縮むどころか、痛みさえも刺激と感じて  
ますます固くふくらむ花芯を、恥ずかしいと思う余裕はなかった。  
「……やめてっ!! 助けてください、切れちゃう! もう許して!」  
「二度と暴れないね? また僕らを振り落とそうとしたら、どうなるか……」  
「あっ、怖い。押さないでぇ……お願い、ハサミはやめて! もう逆らいません、 
何でも言う通りにしますから……!!」  
「そうこなくちゃ。じゃ、危ない物はどけようか。 
僕らだって、せっかくの綺麗な体に傷は付けたくないしさ」  
小人達はニヤニヤ笑って、ハサミを担いで真由子から降りた。鉛筆も遠ざかっていった。  
それでもまだ凶器を突きつけられているかのように、真由子は動けなかった。 
荒い息を吐いて、涙をこぼしながら、仰向けで体をこわばらせていた。  
「振り落とすほどでなきゃ、抵抗していいよ。その方が面白いから」  
 
「うん。泣きながらやめてって言う声、すごく可愛いや。黙っちゃうとつまんないよね」  
「大丈夫。みんなで可愛がってあげれば、すぐまたいい声で鳴くよ。……さあ、始めよう」  
小人達は淫らに笑いながら、真由子の裸身に群がってきた。  
唇を舐める。乳房をトランポリンにして跳ねる。耳の穴に手を入れてくすぐる。  
内腿のやわらかい皮膚を引っ掻く。花芯を叩く。こする。噛みつく。  
「あぁんっ! い、痛いっ! ……ひぁっ! あ、はぁっ、く、ふぅん……」  
大声を出すことも暴れることもできず、真由子はただ小さく喘いで身悶えた。  
花弁をつかんで左右に引っぱられた。入口の肉を押し分けられて、腰が勝手にくねる。  
「あん、んっ……んぅっ、そこ、は……」  
「洞窟探検隊、行きまーす。さあ、今、女体の神秘の扉が開かれました!」  
小人が真由子の中に入ってくる。徹底的に辱めるつもりか、実況中継付きだ。  
「暗闇の中へ我々は踏み込みます。中はびちょびちょに濡れています。足がすべりそうです」  
「いやぁ、恥ずかしい! やめて、言わないで……あっ……そ、そこ、だめぇ!」  
「おおっと、地震だ! それでも我々は探検を続けます! 濡れてますが、中はひだひだがいっぱい。 
つかまるところが多いから大丈夫です。奥へ進みましょう」  
 
「隊員二号、入ります。うーん、これは狭い。洞窟全体が締まってきますね。 
あ、隊長、ここのひだがヒクヒクうねっていますよ。つついてみます。……つんつんつん」  
「うわぁ、洪水だ! あふれてきます!! 流されないよう、肉ひだをしっかり握って、つかんで 
……あっ、今度は洞窟全体がきゅんきゅん締まる!探検隊危うし!」  
「許してぇ……お願い、そんなこと言うのは、やめ……ぅっ! あはぁっ……!!」  
蜜壺に入った小人は、わざと荒々しく手足を動かした。柔肉を踏みにじり、蹴飛ばし、わしづかみにする。 
真由子は拘束された体をくねらせ、すすり泣いた。  
羞恥のせいだけではなかった。  
(はぁ、はぁ……あ、ぅうん。どうしよう、いい……すごく気持ちいい。もっと、もっといじめて、 
乱暴にして……だ、だめ。こんなのだめ。誰か、助けてぇ……あ、くふぅんっ! ……いやぁ、私…… 
おかしくなっちゃう……)  
乳首も花芯も尖りきり、蜜壺は疼いて熱い。腰が自分の意志を無視して動く。  
感じて濡れる自分への恥ずかしさと情けなさが、逆に快感を煽る。  
(こ、こんな……会社で、縛られて脱がされて小人にいじられて、濡れるなんて……私、私って、 
いやらしい淫乱女なのかも……でも、いい……気持ちいいの……)  
 
「何人が入るかな? 試してみようか。……探検隊員3号、入りまーす」  
「あっ、ふぅんっ……やめて、ぇ……あぁん、はんっ! くぁっ、そこは、あぁあっ!!」  
「4人目ーっと。うわっ、きつきつ」  
「これがホントのおしくらまんじゅう、ってね。おしくらまんじゅう、押されてなくな」  
「だ、だめぇ! な、中で暴れたら……あんっ、んっ、ん、ひぅっ!! そこ、だめぇ! あぁあっ…… 
いいっ、いい、溶けちゃうぅ!」  
「鳴いてる鳴いてる。そら、もっと鳴け! 五人目だぁ!」  
もう真由子に小人の声は聞こえなかった。何人目が押し入ってきたかもわからない。  
「も、もうだめ、溶けるぅ……いいのぉ、すごく、いいっ! はぅっ、ん、あっ、ああぁ!」  
熱い。蜜壺を内側からあらゆる方向に押され、くすぐられ、踏みにじられる。 
乳房も、太腿も、足の指の間まで、ありとあらゆる場所を責められている。  
「いいっ、いいのよぅ、もっとぉっ! はぁっ、は、あ、ぁ、あ、ぁ……ああああああーっ!!」  
真由子の体が反り返った。  
目の前が真っ白に光って、すうっと暗くなった。  
 
(ああ……私、イッちゃった……真っ昼間の会社で小人に悪戯されて、イクなんて……私、私って、 
最低の淫乱女なんだわ……)  
体は快感にとろけているのに、心は自己嫌悪と絶望に苛まれる。 
闇に沈みかけた意識の中で、真由子は、これ以上のひどい体験などないだろうと思った。  
けれども小人達は、真由子を絶頂に追いやったくらいで満足してはいなかった。  
「……きゃっ!?」  
異様な場所に異様な感覚が走り、真由子は悲鳴をあげた。混濁していた意識がはっきりする。  
尻を噛んだり舐めたりしていた小人が、目標を変え、いきなり後孔に腕を差し込んだのだ。  
「こっちにも別の洞窟があります。すごく狭そうです……これは、入るのは無理かな?」  
 
「無理っ、無理です、そんなのやめてっ! 入らないで!!」  
「頭からは危険みたいです、足を入れてみます。……ズボンが引っかかりそうだな、脱ごう」  
「……いやぁあ!」  
鉛筆くらいの太さの足が、二本入ってきた。括約筋が刺激を受けて勝手に締まる。  
「うわぁ、きつい。すっごい、締めてくる。これじゃ足が抜けないよ。えい、えい」  
「あ、あっ……気持ち悪いっ、やめて!」  
下半身を埋没させた小人に暴れられ、内側を蹴りまくられて、真由子は泣き叫んだ。  
アナルの経験はないから、蜜壺と違って快感はない。痛くて変な感じがするだけだった。  
しかも本当にズボンを脱いでいるのか、生暖かい小人の体温が肉壁に直接伝わってくる。  
「助けて、お願い……出てください! 足をどけて、お尻から出してぇ!!」  
「……ふーん。出してほしいの。それならさぁ、出してくださいって言ってごらん」  
後孔に腰まで体を突っ込んだ小人が、妙な笑いを浮かべる。 
その理由に気づかず、真由子は夢中で繰り返した。  
 
「足をお尻から、出してください……ひっ、そんな、蹴らないでっ!! だめっ、出して、 
出してください! お願い、早くぅ!」  
「お願いされちゃったよ。じゃ、出しちゃお」  
小人は後孔から出ない。そのまま強く腰を肉ひだに押しつけて動かした。こすりつける。  
少量の熱い液が、ぴゅっと中にかかった。  
「きゃあああーっ! な、何なの!? 今、中に出たの、って……わ、私に、何をしたんです、か……?」  
自分の予想を信じたくなくて、いやいやをしながら真由子は尋ねた。  
尻から這い出した小人が胸の谷間に上がってきて、むき出しの下半身を見せつけた。  
エノキダケの先端くらいの小さな肉棒は、出したばかりの白い液にまみれている。  
「いやあっ! そんな、そんな、ひどい……!」  
単なる悪戯ではなく、体内で射精された。犯されたのと同じだ。  
(小人に……人間じゃないものに、私、レイプされたの? アレを押しつけられて、精液をかけられて…… 
なぜ、なぜ私がこんな目に……いやよ、こんなのいやぁ!!)  
ショックで真由子は泣きじゃくった。小人がせせら笑った。  
 
「出してってせがんだのは自分だろ。……自分はイッたくせに、僕らにダメなんてずるいよ」  
気がつくと、いつのまにか他の小人も全員ズボンを脱いで下半身を出している。 
小さな肉棒をそそり立たせて。  
「次は僕がお尻に入る、きつくて気持ちよさそうだもん」  
「僕は口に出すのがいいな。飲んでもらおうっと」  
「じゃあ、僕はアソコの中だ。子宮の入口に飛ばしてやる。妊娠したら面白いだろうね」  
「い、いや……やめてぇ……!!」  
か細い悲鳴を合図のように、小人は肉棒を真由子にこすりつけた。 
磔にされた真由子の、顔に、胸に、腿に、蜜壺の中に、次々と熱い液がかかった。  
 
 
「……笹原くん。この書類だけど」  
課長に呼ばれた。席から立ち上がろうとした真由子は、下腹部を押さえて小さく呻いた。  
前の席のお局OLがじろっとにらむ。  
「どうしたの?」  
「な、何でも、ありません……」  
 
真由子は内股で課長の机に向かった。淫猥な笑顔を浮かべた課長が小声で訊いてきた。  
「笹原くん、生理痛?」  
気の強い同僚なら怒り出すセクハラ発言にも、内気な真由子はうつむくしかできない。  
それに今は、何を言われても答える余裕はなかった。  
(ああ、痛い……)  
恥毛を引っぱられる痛みに真由子はひたすら耐えた。 
立ち上がった時、花芯をいじっていた小人が転げ落ちそうになり、恥毛につかまった。 
今もぶら下がっている。  
資料室での集団凌辱のあとも、小人は真由子を解放しなかった。  
「仕事に戻っていいよ。でも寂しいといけないから、交代で可愛がってあげる」  
そう言って、恥毛にぶら下がっている小人の他に、尻に一人、蜜壺に一人がもぐりこんだ。  
ベストで隠れて外からはわからないが、ノーブラになった両胸にも、二人が張り付いた。  
全部で五人が真由子を弄び続けている。  
数が減ったからといって小人に反抗したら、スカートをめくると脅されていた。  
ずたずたにされたストッキングやショーツは捨てるしかなく、スカートの下は素肌のままだ。  
 
しかも乳房や尻や下腹に、カラーマジックで「私は淫乱」「ここへ入れて→」「ナメナメされたい」 
などの落書きをされた。誰かに見られたら、たちまち会社中に噂が広まってしまうだろう。 
考えただけでも恥ずかしくて、耐えられない。  
小人達は、真由子の内気さを見抜いて脅迫してきた。  
「みんなに知られたくなかったら、これからも僕らの言うことを聞くんだ」  
「うん、真由子ちゃん、気に入ったよ。明日の朝早くまたここにおいで」  
「面倒だから下着はなしでね。……来るよね?  
最後は中に入ってた仲間が流されるくらい潮を吹いて、イキまくったんだから」  
資料室に行けば、また集団で犯されるに違いない。でも従わなかったらきっと仕返しをされるだろう。 
それに、  
「……っ!」  
小人が乳首を噛んだ。真由子は身震いした。必死で声をこらえる。  
(あぁっ、気持ちいい……もうだめ。私、逆らえない……)  
真由子は小人達の奴隷だった。 (end)  
 

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