この街には正義がいる。  
手首から糸を出し、ターザンのようにビルの間を飛び回る  
スーパーパワーで悪いやつらをやっつける!彼女を見ると皆が叫ぶ。  
「すごい!かっこいい!」  
三歳から九十歳まで幅広い層のファンを持つ  
黄色と黒の特殊タイツに身を包んだ正義の味方。  
人呼んでスパイダーさん  
マスクからはみ出た金色の髪と日本人離れしたそのプロポーションから外人さん、  
それも相当な美人だと噂になっている彼女。  
スパイダーさんは今日もこの街の平和を守るため戦う!  
負けるなスパイダーさん!がんばれスパイダーさん!  
 
 
日付が変わる少し前。  
今夜も悪いやつらをやっつけたスパイダーさん。  
夜の街を飛び回り、人気のない路地裏へと入っていくと、  
周囲をきょろきょろと見回してからマスクを脱いだ。  
「ふぅ…」  
まだ幼さを残した可愛らしい顔が現れる。  
その時、スパイダーさんの薄紫色の瞳に近づいてくる男が映った。  
「ふむ、やはりそうか…」  
「!」  
ぼぎゅっ!  
「へぶわっ!」  
ばたり……  
その男を鉄球のように固めた糸で攻撃してしまうスパイダーさん。  
力なく倒れた男にわたわたと駆け寄る。  
「ご、ごめんなさい!だいじょ…ってわわわっ!!臓物をブチ撒けているぅ〜!」  
しゃがみこんでどうしようかどうしようかと頭を抱えて悩みだす。  
その目には涙が浮かんでいた。  
「うう、正義の味方として生きてきたのに、こんな普通の人を殺してしまうなんて…」  
そこで気付く。  
「そうだ!この人が悪の組織の手のものだったら何も問題はないんです!」  
スパイダーさんは先程自分が殺害した男をよく見てみる。  
怪しげな黒スーツに、夜の街には似合わぬ胡散臭い丸サングラス。  
「これは、悪の組織の方に違いありません!」  
そう自分を納得させると、立ち上がり、男に背を向ける。  
瞬間、死体が燃え上がる。  
驚き振り向くスパイダーさん。  
そこで彼女が見たものは、死体であったはずの男が立っている姿。  
傷など全くない。  
男は、人外の光を宿すスパイダーさんの瞳をサングラス越しに見ながら、こう言った。  
「私の名は星見坂条一。世界最高の正義の味方である!」  
 
 
その日の午後三時ごろ、幽霊が出ると噂になっているビルの  
三階にある胡散臭い事務所。  
「ふふん…鬼魅島君、仕事中に寝るなんていけないなぁ」  
古びたソファで横になって寝息を立てる鬼魅島に向かい星見坂が言う。  
目の前で手をぱらぱらと振ってみるが何の反応もない。  
星見坂は鬼魅島を起こさぬようゆっくりと彼女の上着の前をはだく。  
「ふむ、いつ見ても小さいなぁ…」  
言いながら、鬼魅島の全くと表現しても問題の無いほどに小さな胸を  
つんつんと突き始める。  
「ん…」  
ぴくん、と鬼魅島の体が小さく反応する。  
「てりゃそりゃ」  
「んんっ…」  
ピンク色をした頂も同じようにつんつん突いてみると鬼魅島の体が小さく震えた。  
「ふふん…」  
星見坂は得意げな笑みを浮かべながら、鬼魅島の胸にむしゃぶりつこうとする。  
しかし、ギギギと音を立てて扉が開いたことで、星見坂は行動を止めた。  
緋色で縦ロールな髪の知り合いが、入ってきた。  
 
「久しぶりだな星見坂条一」  
朱色の小柄な少女は星見坂に近づき、声をかける。  
「朧、何故お前がここにいるのだ?」  
星見坂は少々驚いた顔で朧と呼んだ少女のほうに目をやる。  
彼女は星見坂に血を飲まれた不死鳥だ。  
「貴様を殺しに来たに決まっておろう。」  
朧はその鋭い目で星見坂を睨み付ける。  
「またそれか…いい加減あきらめたらどうだね?」  
ぴくり、と朧の右眉が持ち上がる。  
「貴様が我に何をしたのか、忘れたとは言わさぬぞ」  
「気持ちよかっただろ?」  
「黙れ!人を犯しておいてどの口でほざくか!?痴れ者めが!!」  
「馬鹿、でかい声を出すな鬼魅島君が起きるだろ」  
「むぅそれと何の関係がある…こんな時間に寝ているほうが悪い」  
「黙れ。大声を立てるな焼き鳥娘。俺が怒られる」  
朧はソファで眠る鬼魅島を見る。  
「着衣が乱れているな…なるほど、貴様はまたこのようなふざけた真似をしていたのか…」  
朧は星見坂を睨み付けると、何かを探すようにあたりを見回す。  
「見つけたぞ…」  
そう呟くと、窓際の事務机の上に鎮座する目覚まし時計を手に取る。  
「まさかお前…やめろ!やめるんだ!!」  
「散り際に微笑まぬ者は生まれ変われぬぞ」  
朧は意味不明なことを言いながら時刻を調節し、目覚ましのスイッチを押した。  
「それは朧じゃない…」  
星見坂の言葉は、鳴り響いた音にかき消された。  
 
不愉快な音が室内に響き渡る。  
「……」  
鬼魅島が目を覚まし、服のボタンが全て外されていることと、  
目の前に星見坂がいることに気付く。  
「先生、これは、なんですか?」  
「いや、あのね、鬼魅島君、最近暖かくなってきたじゃないか…」  
「そうですね。」  
「だから鬼魅島君が寝てしまうのもわかる」  
「それは…私が悪いですね…」  
心底申し訳なさそうに鬼魅島が謝ると、星見坂はここがチャンスだと一気に攻める。  
「だからそんな悪い助手に正義の鉄槌を加えるべく仕方なしに」  
 
ぽーい  
がしゃーん  
ぐしゃり  
 
鬼魅島は無言で、星見坂を窓から投げ捨てた。  
 
夕焼けに紅く染まる駅前のベンチ。  
「くそう…悪い妖怪なんてそう簡単に見つかるはずがないんだ…」  
そこに腰掛け愚痴を言い続ける星見坂。  
鬼魅島に窓から投げ捨てられた後、星見坂は彼女から  
どうにかして生活費を稼いで来いと言われた。  
仕事をしていなかったので財布の中身が大ピンチだったのだ。  
「自業自得だ。大たわけめ」  
そんな屑男の隣で朧が得意げな笑みを浮かべている。  
「何故にお前がここにいるのだ?」  
「仕方なかろう。貴様らに金がないとなると我も食事にありつけぬからな。  
今日だけは手助けしてやろう。」  
「お前また住み着く気か…」  
「今度は貴様を殺すまで居続けてくれる。」  
「なら永遠にいることになるな…」  
朧は過去にも何度か同じ理由で星見坂の所に住み着いたことがある。  
しかし、その度に星見坂を殺すのは不可能と知り、殺す方法を求め旅に出ていた。  
「しかし、なぜこんなに仕事がないんだ…」  
ここ数日、星見坂は仕事をサボっていたわけではない。  
仕事がまったく無かったのだ。よって収入などあるはずがなく、  
財布の中身が完全になくなるという非常事態が起こっていた。  
 
「通りで落ちる夕日が目に染みるわけだ…」  
「何を言っているのだ貴様は……む?」  
その時、朧が何かに気付いた。  
人の姿をした何かが糸のようなものを出してビルの上を飛びまわっている。  
「化け蜘蛛か…それもまだ幼い…人に姿を似せて何をしておるのか…」  
「蜘蛛?なんだ、スパイダーさんじゃないか…あの娘は蜘蛛だったのか…」  
スパイダーさんが逃走する車を壊して中の強盗を捕まえるのを見ながら、  
星見坂は思い出した。  
『この街の悪いやつらは人間、人外有象無象の区別なく  
全て正義の味方、スパイダーさんがやっつけている』という話を。  
突然、星見坂がガタリと音を立てて立ち上がる。  
「おい朧、あの小娘が蜘蛛だというのは間違えないだろうな?」  
「見くびるな小僧。我が見間違えると思うたか?」  
「ふむ、なるほど…なら何をしても問題はないな…」  
さらりととんでもないことを言いながら歩き出す星見坂。  
「なんだそうか…つまりあいつさえいなくなれば何も問題はないわけだ…」  
そうすれば自分のところに仕事が集まりガッポガッポだ。フハハハハハと笑い出す。  
明らかに欠点だらけのこの理論を今の星見坂は完璧だと信じて疑わなかった。  
 
「よく分からんが貴様は絶対に間違えているな。」  
朧の冷静な一言も、最早星見坂には届いてはいなかった。  
 
日が沈み、月が昇る。  
「ふふん、俺の時間の始まりだ」  
誰に言うでもなく星見坂が呟く。  
あれから色々と調べ、悪い奴らをやっつけたスパイダーさんが  
どこに消えていくのかを突き止めた。  
そこは人気のない路地裏。  
朧は家に帰した。完璧だ。  
 
すでに三時間はここに張り込んでいるが何も起こらない。  
星見坂は情報を疑い始めていた。  
「こんな所にホントに…む…来た」  
星見坂が口に出すのと同時に小さな人影が夜空を舞い、華麗に着地した。  
「ふむ、アレがスパイダーさん…」  
星見坂は物陰からスパイダーさんの姿を見る。  
「ふむ、確かに…」  
噂どおり、いやそれ以上のスパイダーさんのナイスなボディを見て頷く。  
スパイダーさんがマスクに手をかけると同時に、星見坂は動き出す。  
「あの体型で可愛くないはずがあるであろうか?いや!ない!」  
そう断言して近づいていく。  
 
「ふぅ…」  
ため息とともにマスクを取ったスパイダーさん。  
金髪のロングヘアーに白い肌。そして人外の輝きを持つ薄紫色の瞳。  
その全てが星見坂の予想を外していない。  
「ふむ、やはりそうか…」  
そう自分の見立てに満足した瞬間。  
びゅっ!と白い塊が星見坂の腹をぶち破った。  
「へぶわっ!」  
臓物がぶちまけられ、どさりと倒れこむ。  
スパイダーさんが真っ青な顔をしてこちらに走ってくる。  
(この小娘、まさかいきなり人を殺そうとするとは…)  
死にながら呆れる星見坂を尻目に、スパイダーさんは頭を抱え何事か考え出す。  
しばらくして、星見坂を悪の組織の人間だと言い出した。  
(ふむ、意外…まさかこんな馬鹿であったとは…)  
正義の味方というからには軍人のような厳しい性格の女性であろう  
と考えていた星見坂は少し驚きながら、しかし  
(これはとても遊びやすそうな相手だ…)  
と心で笑いながら、体を生き返らせる。  
突然燃え上がる死体に驚き振り向くスパイダーさんに向かい、  
星見坂は作戦を開始する。  
「私の名は星見坂条一。世界最高の正義の味方である!」  
 
「…嘘言わないでください」  
スパイダーさんは星見坂の嘘をあっさりと見破った。  
「嘘ではないぞ。その証拠に臓物をブチ撒けられても見ての通りピンピンしている」  
「それは…そうですね…」  
「それに君が化け蜘蛛だということもよーく知っている」  
「えっ!どうして知っているですか!?」  
「正義の味方だからさ…」  
「はぇ〜すごいですねぇ…本当にあなたも正義の味方だったのですか…」  
「うむ。超一流」  
どこに信じる要素があったのかは定かではないが、  
とにかくスパイダーさんは星見坂のことを信じた。  
「世界最高というと、もしかして悪の組織を壊滅させたこともあったりしちゃうのですか?」  
「まあ、二十ほどな…」  
「うわぁ!すごいですよ〜!尊敬してしまいます!」  
瞳を輝かせて星見坂に迫るスパイダーさん。  
その無邪気な様子に星見坂は邪悪な笑みを浮かべた。  
(ふふん、馬鹿な娘よ…後で何されるのかも知らずに…)  
「わたしも星見坂さんのようなすごいヒーローになりたいです!」  
「うむ。いい心がけだ…しかしだね…」  
 
星見坂はいきなりスパイダーさんの大きな胸を揉み始める。  
「なんだね?このけしからん乳は!?」  
「きゃっ!」  
「こんなけしからん乳をしていると悪の道に堕ちてしまうぞ」  
「そ、そうなんですか?」  
「うむ。人間の体の中の道の物質によってそうなってしまうのだ」  
こんな幼稚園児も騙せないような嘘でも、スパイダーさんは騙すことができる。  
さすがだ!スパイダーさん!  
「わ、わたしは、どうしたらいいんでしょうか!?」  
「ふむ、仕方がない。悪の道に堕ちないように私が鍛えてあげよう」  
「いいん、ですか!?」  
無言でうなずく星見坂。その手はスパイダーさんのけしからん胸を揉み続けている。  
「あ、ありがとうございます…ん…」  
涙ながらに感謝するスパイダーさんを見て、再び邪悪な笑みを浮かべる星見坂。  
月に照らされたその顔は悪魔のようであった。  
 
「こら、隠しちゃダメだ!」  
「あっ…」  
上半身裸にされ、恥ずかしさから手で胸を隠したスパイダーさんを星見坂が叱る。  
「だって…おかしいですよ、なんでかわからないですけどわたし…この格好すごく、恥ずかしくて…」  
「蜘蛛は普通は裸だ」  
「でも…うう…」  
顔を真っ赤にして声を絞り出しながらスパイダーさんは手を下げる。  
まだ人間の姿になって日が浅いスパイダーさんでも恥ずかしいようだ。  
「ふむ…やはりけしからん乳だ…」  
星見坂はスパイダーさんの白い乳房に顔を近づけ、じっくりと観察する。  
「ここをこんなに硬くして…実にけしからん」  
春とはいえまだ冷たい夜の空気によって硬くなり、敏感になっているスパイダーさんの  
乳首を星見坂は指でつまみ、こすり上げる。  
「やぁあっ…」  
ビクビクとスパイダーさんの体が震える。  
「どうしたのかね?」  
「なんでも…ないです…」  
「ふむ…それではこれから君がどれだけ悪に堕ちやすいのかを調べてみよう…」  
そう言いながら星見坂はポケットから筆を取り出した。  
「声を出すな…」  
スパイダーさんは真剣な顔つきで口に手を当て、コクコク頷いた。  
 
「そりゃ!」  
情けない掛け声とともに星見坂はスパイダーさんの敏感な部分に触れないよう、  
慎重に乳輪を筆の先でなぞる。  
「……っ」  
欲しいところに刺激が与えられない、むずがゆい愛撫を受け  
スパイダーさんが物欲しそうな目で星見坂を見る。  
「ふむ…」  
その視線に気付き、星見坂は硬くなった乳首を筆の先で突いてみる。  
「やっ…」  
スパイダーさんは思わず声を漏らした。  
「声出した?」  
スパイダーさんはブンブンと首を横に振る。  
「そう…」  
星見坂は興味無さそうに応えると、再び筆遊びに没頭する。  
しばらく胸全体に筆を這わせてから、筆を絵の具でも塗りたくるかのように使い、  
けしからん乳首を弄り回す。  
柔らかい毛が乱暴に敏感な部分を刺激していく。  
「あっ、やああぁっ!」  
スパイダーさんは耐え切れずに遂に声をあげてしまった。  
「声出したね?」  
真っ赤な顔でスパイダーさんはゆっくりとうなずく。  
 
「そ、それじゃぁ、わ、わたし簡単に悪に染まっちゃうんでしょうか?」  
泣きそうな目をして問いかけてくるスパイダーさんを星見坂はまた騙す。  
「ふむ、そのけしからん乳が悪いな…だが吸い取ってしまえば問題ない」  
「え?」  
不思議そうな顔をするスパイダーさんに抱きつくようにして  
彼女の胸に顔を埋める星見坂。  
「えっ?星見坂さん…なにを?」  
星見坂は返事の変わりにスパイダーさんの胸に吸い付く。  
「あうぅぅっ!」  
星見坂はちうちうと音を立ててしゃぶりながら、硬くなった頂を舌ではじく。  
そのたびにスパイダーさんの体が面白いように震えた。  
「やぁぁ、ほしみさかさ…だめぇ…なめちゃ…あぁん…」  
駄目と言われたからか星見坂は口を離した。  
「それでは…こっちだな…」  
言って、さっきまでとは逆側の胸を舐め始めた。  
「きゃうっ!やぁあぁ…」  
今度は飽きるまでしゃぶり続けた。  
 
星見坂が支えるのをやめると、スパイダーさんは  
崩れるようになりながら、膝をついた。  
「うむ、これでかなり悪に堕ちにくくなったぞ」  
星見坂が満足そうな表情で適当なことを言い、さて次はどうしようかと思ったその時。  
「ほしみさかさん…」  
もじもじと助けを求めるような声でスパイダーさんが話しかける。  
「おなかのおくのほうが…さっきから…あつくて…」  
涙目になって訴えるその顔は、街のヒーローとは思えなかった。  
星見坂がスパイダーさんの股間の辺りに目をやると、  
そこは水でもブチ撒けたかのように大きな染みができていた。  
「しまった!悪の細胞がそっちのほうに行ってしまった」  
「ええっ!?」  
「自分の言うと通りの格好になりたまえ!」  
「は…はい…」  
 
「こ…これでいいんでか?」  
「うむ。完璧」  
スパイダーさんは下の特殊タイツを腿の真ん中辺りまで下ろし、  
両手で膝裏を抱え、名も無きビルの壁面にもたれ掛かるようにして座っていた。  
「でも…この格好、さっきのもですけど…なんでか分からないですけど、  
すごく恥ずかしいです…それに、お尻が冷たくて…」  
「悪に染まってしまってもいいのかね?」  
楽しそうな響きを含んだ星見坂の声だが、スパイダーさんはそれには気付かない。  
「我慢します…」  
「そうそう…」  
言いながら、星見坂はスパイダーさんの秘所に指を這わす。  
「ん…」  
誰も触れたことのないそこは、先ほどまでの胸弄りによってすでにこれ以上ないほどに濡れていた。  
「むむ、やはりここもけしからんな…」  
そんなことを言いながら、触れるか触れないか程度の軽い愛撫を繰り返す。  
「ほしみさかさん…だめです…わたし…このままじゃ…悪者になっちゃいますぅ…」  
じれったい刺激によって頭がおかしくなるということか、わけのわからない事を言い出すスパイダーさん。  
星見坂は包皮をかむったままの彼女のクリトリスをくにくにと押しつぶす。  
「あ、ああぁああ…」  
「ふむ…」  
星見坂は、クリトリスへの刺激を続けたまま、スパイダーさんの物欲しそうにひくひく動く秘所を舐める。  
「あっ…あぅぅううぅっ!!」  
大きく音を立てるようにして乱暴に舐める。  
「ああっきちゃうぅ…なんかきちゃうよ…」  
スパイダーさんに絶頂の兆しが見えてくる。  
 
が、しかし  
「へ…?ほし…さかさん…?」  
星見坂は愛撫をやめスパイダーさんから離れた。  
「ど…して…?」  
「ん、今日はもう終わりだよ」  
何かを求めるようなスパイダーさんの目を無視して  
、どうでもいいことのように、星見坂は言った。  
「あ…はい…」  
「明日も同じころに来てあげよう…」  
「あ…はい…わかりました…」  
星見坂は振り向きもせずに、ビルの合間を抜けて、  
大きな通りへと消えていった。  
「なんか、あついよ…ここ…」  
星見坂が消えるのを見送ってから…スパイダーさんは自らの秘所に指を伸ばした。  
 
 
(ふふん、今頃はきっと一人で頑張ってるのだろう…明日は何しようかなぁ…)  
通りを歩きながら屑男は、そんなけしからんことを考えていた。  
(あの何も知らん娘…どうやって遊んでくれようか…)  
すでに頭の中は、蜘蛛女をどうやって可愛がるかに染まっており、  
当初の目的、蜘蛛女を邪魔して仕事を得る事などどこかに消えていた。  
いや、もしかしたら蜘蛛女で遊ぶことこそが本来の目的なのかもしれない。  
 
 
 
ともかく、こうしてスパイダーさんと星見坂の特訓の夜は始まった。  
 
 

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