・・・・・・っはああ!!!???  
 いっ、いきなり何言ってんの!? おっ俺弟で弟に好きなんてお、おと、何そんな気色、わる、わ、・・・・・・おい。  
「でも龍也は私のこと嫌いだよね?」  
「っああ!!??」  
 動揺してるところにそれはそれは冷静に、強烈な追い撃ちをかけて来た!!  
 ・・・酔いに任せた言葉にしてもおいおいおいおいおい、おい。  
「・・・ねぇ、どうして?」  
「・・・・・・」  
 灼熱した爪で心臓を鷲掴みにされた気分。全身に汗が滲む。・・・声が出ない。  
「龍也・・・どうして?」  
 間近に迫ってくる視線に耐えられず、無理矢理搾り出した。・・・・・・薄っぺらい、くだらない答えを。  
「・・・・・・ウザイ、から」  
 咄嗟に口に出す言葉にしても何でこんな言い方しかできねえんだ? 小学生か俺は。  
 相手は酔っ払いだぜ? 適当にあしらって、いつもみたいに無視して部屋に戻っとけばいいじゃねえか。なのに・・・・・・  
 身体が動かない。何でだ? ああ、喉が渇いているんだ。・・・カラカラで干乾びて、死にそうだ。  
「どういうところが?」  
「そうゆーところが。つか全部ウザイんだよ! 気色悪ぃ!! キモいってそれ!!」  
 ああもう、しつこく聞いてくんなよ!!!   
「・・・そう・・・」  
 視線を外して、俯いて、また、おれを みた。・・・な、泣いてねーだろうな・・・って、何で俺がそんな心配・・・  
「でも私、龍也のこと好きなんだよ? だって、龍也は私の、たった一人の弟なんだもん」  
 ・・・とても、大事な、大事な私の“弟”・・・  
「・・・・・・」  
 ・・・・・・弟・・・・・・。  
 
・・・ああ、そういう意味ですか。  
 
 大きく溜息をついた。ソファーにもたれて髪を掻きあげる。・・・落ち着け、俺。  
 禁断の衝撃告白かと思いきや、麗しき姉弟愛の話ですか。・・・・・・たく、紛らわしいんだよそんな潤んだ瞳でよ。  
 如何してくれるんだよ、この心臓。・・・なんか、氷の棘が刺さったような・・・。  
「昔さ、台風来たとき、お父さんと一緒に雨樋直してくれたことあったよね。手際も良かったし凄く頼もしかったよ」  
「・・・・・・」  
 今度は何だよ。  
「龍也って、私のこと名前でしか呼ばないし、すっごく冷たいようだけど、それでいて家族のことちゃんと想っててくれるんだよね」  
「・・・んなこと勝手に決めんな。あん時はたまたま」  
 俺の都合もお構いなしに昔話を並べる。やれ頼まれごとはしっかり出来ていたとか、中学校も高校も成績優秀だったとか。  
 年寄りじゃねえんだから止めてくれよ。  
「仕事だって応援してるよ。よく龍也使ってくれてるあの雑誌ね、お姉ちゃん必ず買ってるの!」  
「なっ!!?? 買っ!!????」  
「こう、折り目つけといてね、開くたびため息ついてるのよ。あー、カッコイイなあって」  
 そう言って、雑誌を抱き締める格好をとる。だー! ガキじゃねえんだから!  
「こんなカッコイイ人が弟だなんてお姉ちゃん本当に嬉しいよ!」  
「・・・やめてくれよ・・・」  
 本当、頼むから!!  
「ふふふ・・・」  
 
 そして・・・  
 またじっと俺を見る。・・・まるでこれが見納めだとでもいうように。  
「・・・ねえ」  
 私のこと、嫌いなままで構わないから。  
「・・・・・・」  
「最後くらい、姉弟らしいこと、しようよ。何でもいいから、話とかしようよ」  
 フリでいいから。嘘でいいから。  
「・・・嘘って・・・」  
「そうなったら、私、1つでもそんな思い出が出来たなら、もうどうなってもいい。誰のところにだって、何処にだってお嫁にいける」  
「・・・・・・」  
 今、直ぐ目の前にいる紗綾が、遠い。  
 
 おい、自分が今何を言っているのか判ってんのか? どうなってもいいって、マジで死にに行くみたいじゃないか。   
 問題発言のオンパレードだぞ?  
「あ、そうら!」  
 いかにも閃いた感じに手を叩き、両腕にしがみ付いてきた。  
「花火大会! 行こ。一緒り」  
「ああ?! なんで!!」  
「いいれしょ? 昔みたいり手ぇつないれさ・・・」  
「冗談じゃねえ、誰が!」  
「嫌いなまま・・・いいから、・・・私の片思いでいーか・・・ぁん・・・・・・」  
 急に呂律が回らなくなり、勢いがしぼんだと思ったら、そのままころん、とひっくり返った。  
「・・・さ、さあ、や・・・?」  
 そのまま動く様子が無い。  
「・・・・・・ぐー・・・」  
「!?」  
 耳を近づけると小さな寝息を立てている。  
「・・・おい・・・」  
   
 勝手なことばかり言って、言いたい事だけ言って、さっさと寝ちまいやがった。  
「おい、本当に・・・寝てんのかよ?」   
 肩を揺らすとソファーに脚を乗せ、小動物みたいにうずくまった。  
「・・・ったくよ・・・」  
 不思議と、日頃の嫌悪感が無くなっている。まあ、ここまで話に付き合っちまうとな。  
「・・・おい、メイクまだ残ってる。そのまま寝ると肌に悪いぞ」  
 強めに声をかけても無反応。熟睡している。頬に触れてみてもその目は開かない。・・・ダメだこりゃ。  
「・・・ほっとくわけにもなぁ・・・」  
 こんなところで一晩明かしたら風邪ひいちまう。  
 抱え上げた。親父の部屋の方が近かったが2階の部屋まで運んだ。なんとなく、そうしたい気分だった。。  
 ・・・軽い。ちゃんとメシ食ってんのかこいつは。食い詰めなきゃならないほど傾いてないだろ?  
 久し振りに入る姉の部屋は、ずいぶんと狭くなっていた。・・・って、俺がでかくなっただけか。  
 ベッドに降ろす。見ないようにしていた涙の跡をつい、見てしまった。  
「・・・嫌ならきっぱり断れよ。んないじけてんなよ。・・・なあ」  
 んでもあのババァ、強引だからな、押し切られちまうのも分かる。ったく。紗綾のうろたえ振りが目に浮かぶぜ。  
 太刀打ち出来ねぇか。  
 
「・・・・・・」  
 結婚したら、此処を出て行く。当然、当たり前だよな。  
 もし、そうなったら俺は、・・・・・・俺は?  
「・・・あれ? また、・・・停電・・・?」  
 紗綾がいずれ嫁に出るのは当たり前だろうが。・・・結婚すれば落ち着いて、男癖の悪さも納まるだろ。  
 何よりもらってくれるヤツが居るなんてありがたいことじゃないか。それが・・・・・・  
 
 それが何で親父が倒れた事よりショックでかいの?   
   
 俺はずっとコイツを嫌ってたんだぞ? 居なくなって清々するじゃないか。ずっと・・・・・・  
「俺は、ずっと・・・・・・?」  
 紗綾のことを・・・、紗綾のことが・・・  
「・・・きらい、・・・で・・・」  
 どうして? どういうところが? コイツの何を 嫌っていた?  
 男受けが良くて、見かけ地味なくせに結構遊んでいて、・・・違う、そうなる前から、オレハ・・・・・・ そうなる前に、何があった?  
「・・・だって・・・」  
 だって?  
「だって さあやが いけないんだ」  
 そうだ さあや が いけないんだ。さあやがあんなこというから、だから・・・  
「あ、あんなこと・・・? 何・・・・・・?」  
 考えがまとまらない。混乱している。でも答えは直ぐ傍にある。目を閉ざし眠り続けている。  
 昔、紗綾に酷いことを言われた? だから、嫌いになった?  
「・・・そうだ、さあやが、・・・あんなこと言うからいけないんだ・・・。さあやの、せいだ。さあやの・・・」  
 小さかった頃、いつも一緒に遊んで、凄く大事にしてくれて、喧嘩しても必ず謝ってくれて、俺を包み込んでくれて・・・。  
 俺は、とても、さ、あ、や、の、こ、と、が ・・・  
「・・・さあ、や・・・」  
 紗綾の顔が段々大きくなる。大きくなっていって・・・・・・  
「!!??」  
 緊急事態発生!! 口を押さえて慌てて部屋を出た!!  
 自分の部屋に駆け戻り、後ろ手で鍵をかけた! 心臓が早鐘を打つ。冷や汗が全身を伝う。世界が点滅を繰り返す。  
 震えながらもう一度、・・・とんでもないことをしでかした唇に、触れた・・・。  
 
 何今俺何何何何々? 俺、・・・・・・今、俺キスしたっ!!??  
 
 翌朝、  
「ど、どうしようー。顔ボロボロー・・・目、腫れぼったいー・・・」  
 洗面台で見事に変貌した瞼を嘆く姉が居た。・・・あれだけ泣けば当然そうなる。  
「うー頭痛いー」  
「・・・・・・」  
“アサリの味噌汁でも飲めば? 魚介の何かの栄養分が二日酔に効くってさ。”  
 なんて気軽に声が掛けられたら・・・、なんて悩んでる自分がバカみてー。  
 準備が整わないうちに目が合ってしまう。  
「あ・・・お、おはよう、龍也」  
「・・・すっげーブス・・・」《意訳:大変顔色ガ悪イデス。具合ガ悪イノデハアリマセンカ?》  
「・・・・・・あ、あの、・・・昨晩、は・・・・・・その、・・・あり」  
「それで会社行く気?」《意訳:無理ヲシナイデ会社ヲ休ンデハイカガデショウカ?》  
「・・・・・・」  
「・・・・・・」《意訳:アナタノコトガ心配デナリマセン》  
「・・・・・・仕方、ないでしょ? ・・・・・・も、行かないと」  
 視線を下に移して、それっきり。俺と眼を合わせなくなった。  
 慌しく仕度を済ませるとぱたぱたと出掛けていく。  
「・・・・・・」  
 ただ1人残されて、情けなく玄関を見つめる俺。  
 どうしてああいう言い方しか出来ないんだろう。・・・いつにも増してキツイ言い方になってなかったか?  
「畜生・・・」  
 頭を抱えて天を仰ぐ。昨晩の混乱がまだ続いている。  
 酔って吐いて、泣き疲れて眠る姉に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・きすしてしまったのだ。  
 無論相手に意識は無かったのだが、正視できる訳が無い。  
 徹夜なんざ物ともしないが、あれから熱が収まらない。  
 脇を通り過ぎた時、少し手を伸ばせば簡単に・・・、そのまま抱き寄せて・・・・・・。・・・・・・それだけじゃなくて・・・・・・  
「うう、ぐっ! うう・・・・・・、・・・はぁ、・・・やぁ・・・」  
 全く淫乱にも程があるぜ。よりによって・・・・・・・・・・・・・・・あいつに!!  
「・・・・・・何、考え、てん、だ、よ、俺!!??」  
 一限目捨てる羽目になっても、テーブルのトーストとハムエッグとコーヒーが軒並み冷めちまっても。  
 ・・・中々トイレから出られなかった。  
 
「あ、あのとき好きって言ったのは、お、弟だからって意味で、決して」  
「思えばそれのせいだな。俺がこんなになったの。紗綾、責任取れ」  
「・・・そんな・・・それに責任ってどうやっ」  
「もう1つ。昔言ったことの責任もとれ」  
「・・・え?」  
「紗綾は俺に酷いこと言ったんだ」  
「・・・酷い・・・こと? ・・・ごめんなさい・・・。でも・・・、お、覚えて、・・・無い・・・」  
「ああ。俺も忘れてた」  
「・・・龍也・・・」  
 見に覚えの無いことでもまず謝ってしまう。それが紗綾。よくからかったりしたんだよな、昔。  
 “思慕”を“嫌悪”と勘違いして、損した年月を考えるとどうにも切なさが止まらない。  
 また熱が込み上げてきた。・・・これも紗綾のせいだと言ったらどんな反応するだろう。  
「・・・次、どんな風にする?」  
「え?・・・ぁんっ! やっ、・・・・・・やだ!!」  
 弾かれたように身体をしならせて、腰を掴んだ手を遮られた。  
「・・・」  
「お・・・お願い、龍也・・・。もう・・・」   
「紗綾」  
「・・・駄目・・・、本当、もう、駄目なの・・・」  
 切羽詰った声。滲む涙が体力の限界を訴えている。・・・これ以上は無理、か。  
「紗綾体力無さすぎ」  
「・・・龍也がありあまってるのっ。そもそも」  
「ったくしょうがねーな。・・・よっと」  
「えっ? あ、ああっ、ん・・・・・・きゃああっ!?」  
 名残惜しく身体を離す。収まりきらなかった白濁がソファーに零れるのをシャツで遮りながら、愛しい人を抱き上げた。  
「出来ないのにいつまでもこうしてたら風邪ひいちゃうだろ。風呂、入るぞ」  
「や、やだこんな・・・お、降ろし」  
「却下」  
「・・・・・・龍也ぁ・・・・・・」  
 
「やっ・・・、だ、だめ、そんな」  
「ほら、こっち。ちゃんと来る」  
 バスタブの中で後ろから抱き締める。ん。ベストポジション。  
 携帯は電源切って2階。幾度か留守電に入るお誘いメッセージも無視。  
 バースデー。外で仲間と騒ぐのもいいけど・・・  
「やっぱり姉弟水入らずが一番だよな」   
「・・・これって水入らずって・・・」  
「ゆーの」  
 家族全員で入れるようにと特別発注した、親父の自慢の風呂。ジャグジーも付いてたりする。  
「これでライトアップとか出来たらラブホみたいだよな。これ」  
「ラブホ・・・?」  
「あ、見たこと無いんだよな・・・。今度行こ。一番でかい奴のとこ」  
「・・・・・・」  
 “恥ずかしがって俯く”、その首筋にもう1つキスマークを付けた。  
「ひあっ!? ちょ、やっ」  
「ああ、逃げるなって」  
 おっぱいごと抱え揚げて態勢を立て直した。そんな仕草されたらもっと付けたくなるだろ? こんなことも分からないなんて、困った姉だ。  
「・・・本当に、どうして・・・こんなことに・・・」  
「姉弟らしいことしたいって言ったの紗綾じゃないか」  
「こ、これのどこが姉弟っ!?」  
「俺達は特別なの。んー」  
 ジャグジーと俺のマッサージ効果で身体はほぐれて食べ頃状態。・・・って、まあ、既に何度も頂いているワケだが。  
 まだ何か言いたげだったがとうとう諦めモードに入った。今や為すがままにされている。ん。良い子だ。  
 お気持に甘えて、剃りたてのつるつるになった所を“優しく”撫でた。  
「これでどんなビキニ着ても安心だな」  
「ど、どうして、・・・こんな、全部・・・」  
「ハミダシ防止。あと浮気防止もな」  
「・・・浮気? 龍也、お、お姉ちゃんはね? っひゃっ! あっ! あん・・・だ、め・・・」  
 この件で、俺は結構嫉妬深いことが分かった。この『決意』に辿り着くまでかなりイライラムカムカしてどうしようもなかったのだ。  
 
 あの時なんか特に、もう、最悪だった。  
 
 
『・・・・・・はぁい。以上「恋人、奥さんの浮気チェック」でしたーっ! さ、皆さんの結果は・・・・・』  
「うわ、俺やべぇ!」  
「えー、高橋さん、どーしたのっ!?」  
「けっこー引っかかってるよコレぇ。6問くらい」  
「うっわー。やばーいー」  
 バイトの帰り、晩飯をゴチになっていた時のこと。  
 手狭ながら昔馴染みの居酒屋定番メニューが絶品という人気店。なのだが当時を偲ぶポータブルテレビから下品なバラエティを垂れ流しにしてるのが我慢ならなかった。  
 ったく。味も何も店の雰囲気ぶち壊しじゃねえか。昭和ロマンを語るなら平成番組流すな。電源切れ。  
 タレント達の耳障りなトークで盛り上がってるのを見て仲間も盛り上がってる。  
 こんな、くだらない話題で。そんなに面白いかこれ?  
「・・・・・・じゃ、俺そろそろ」  
「えー? 龍也、もー帰っちゃうのお? カラオケ行こーよ」  
「悪ぃ。レポートたまってんだ」  
「ああーそっか大学生だもんね。残念。じゃ、お疲れー」  
『はーい、CMの後はダンナ・彼氏の浮気チェックでー・・・』  
 これ以上聞いていられない。足早に店を出た。  
 
「んー、ひょっとして、龍也クンも浮気されてたりしてー?」  
「ええーっ?? 龍也恋人いるのぉ? ひどーい。あたしが本妻なのにー」  
「ああー、どーりで最近色気が強くなってるわけだあ・・・。こっちはイイのが撮れて嬉しいんだけどねえ」  
 仲間の内若干数が顔を見合わせて溜息をついた。  
 『・・・・・・そんな薄情者捨てて私(あたし)(俺)にしとけばいいのに・・・・・・』  
「「「・・・はぁー・・・」」」  
 
 
「・・・はぁー・・・」  
 
《夕飯、おかずの数が少なくなった。手抜き料理が増えた》  
 ・・・確かに。いつも冷蔵庫に入っている数が少なくなった。餃子も皮から手作りだったのが市販品のになっちまってたし。書置きまでつくんだよな。少なくてゴメンナサイって・・・。  
   
《会う時間、会話が少なくなった》  
 ・・・確かに。・・・っていうか元々少なかったよ。あえて避けて外泊までしてた。でも最近はなるべく家にいるように心がけてんだぜ? なのに・・・・・・   
 
《服・アクセサリーなどの持物が派手になった》  
 ・・・・・・確かに。玄関にブランドのミュールがあったのを見た。確実に普段履きそうにないヤツ。ゴミ箱に派手な包装紙が入ってたし。  
「・・・・・・」  
 他にも思い当たる項目がぞろぞろと出てきてくれて気分を重くする。  
 ただ、最後に出てきたこの質問だけは当てはまらなかった。  
 
《結婚指輪を外すようになった》  
 ・・・・・・・・・無ぇよそんなもん!!!  
 
 大体何当て嵌めてるんだよ!!! 相手は姉だぞ? 姉なんだぞ!? 何過敏てレベルじゃねえぞ!?   
 なんで俺はこんなに落ち込まなきゃいけねえんだよ。  
「一体どうしちまったんだよ・・・俺・・・」  
 押さえられないこの不安。いや焦燥感って言うのか・・・。こんなにイライラしてんのは初めてだ。  
「大体・・・・・・」  
 じき花火大会だってのに、あれからあいつは何の話もしてこない!  
「覚えてねえのか? 俺誘ったの・・・」  
 弟に多大な迷惑を掛けておいて無責任にも程がある! あのゲロ片付けたの俺だぞ!? 潰れたのを部屋まで運んでやった! そんで・・・・・・  
 ・・・私ね、龍也のこと、・・・好きだよ? ・・・  
 あの表情が、目に焼きついて離れない。毎朝大変だ。  
 花火大会一緒に行こうって言い出したのはそっちだろ? 放置プレイかよ!  
 

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