「では第4も~~~ん! これもリクエストに応えた物だよ。」  
「……。」  
4回目ともなると、もはやツッコむ気力すら湧かない。  
 
「ほら、今回のブツはコレですよ~~~」  
「……。」  
きっと彼なりに張り切っているのだろうが、4回目の同じボケはもう通用しない。  
 
「……どしたの、元気ないじゃないの。」  
「いや、もう、ね…  
 
 早くしてくれない? ちょっと飽きてきちゃった……」  
 
「……さいですか。」  
少しは落ち込んでくれたのだろうか、聞こえる声のトーンが落ちている気がした。  
やっぱり自分でもダレて来てると思ったんだろうか。  
 
でもコレを正解すれば、いいかげん解放してくれるだろうな。  
…そろそろネタ切れの予感がするし。  
 
「んじゃ早々と挿れますよ…っと。」  
つぷ、と体の中に侵入してくる感覚。 何度やられてもその異物感は慣れることはない。  
 
「ん… あ、ちょっと大きい…」  
先ほどのバトンやバナナなどに比べると、挿ってくる感触を強く、太く感じた。  
「そう? そんなに変わりないと思うんだけど。」  
 
「ん… これで全部、じゃないよね… もうちょっと、挿れてもいいよ。」  
「そう…」  
くちゅ、ぬる…  
ツルツルとした表面の素材と、そこに刻まれた溝が、  
体内の粘膜と擦れ合い、粘液の分泌を促している。  
 
「あ…」  
「ん? どしたの?」  
こちらの反応を見てか、身体の内側を擦る動きが止まる。  
「あのその…… もうちょっと、強くしても……」  
「こう?」  
「うん… うぁう…!」  
バナナのように柔らかくもなく、バトンのように硬すぎでもない。  
その微妙な硬度の物体が、身体の内側から粘液を掻き出すように動くたびに  
口から勝手に小さな悲鳴が漏れる。  
 
「……もしかして、気持ちいいとか?」  
「……うん。」  
あっさりと認めていた。 だってホントに気持ちいいんだもん。  
 
「やっぱり。 さっきから持つ手が液でヌルヌルになっちゃってるんだよね。」  
「う…」  
隠しているつもりはないけど、そうをあっさり看破されると…やっぱり恥ずかしい。  
 
「じゃあお望み通りにもうちょっと強く動かしてあげようか。」  
 
ぐちゅ、ぬる、ぬぱ…  
擦られている感覚が音のように聞こえるのではなく、  
実際に高い音域の水音が耳に聞こえてくる。  
「やだ… これ、あたしが…?」  
 
「そうだよ。とっても気持ちよさそうに涎垂らしてる。  
 
 …なんならもっと奥まで挿れてみる? もっと気持ちいいかもよ。」  
つつーっ と小淫口辺りを指で撫でられて、くすぐったい快感を重ねられるともうたまらない。  
「うん。 挿れて、もっと、奥…」  
「こうかな?」  
「ひゃうぅ!」  
身体の奥の奥、行き止まりのようになってる所を突かれて大きな声が出てしまった。  
 
 
「痛かった? …いや、今のは気持ちよかった声だな。」  
 
「うん… じ~ん、てキタ…」  
バイブで拘束されてる時はただ動いてるだけで奥までは突いてくれなかった。  
バトンの時は奥まで届いてたけど、ここまで感じてはいなかった。  
いまのは… まるでそこにツボがあって、上手く刺激されたみたいにすごく気持ちよかった。  
 
「うわ、すっごいヌルヌルしてきた。 本気で気持ちよかったんだな。」  
「ううん… もっと、もっと気持ちよくしてよ……」  
「……。」  
返事はないけど、了承はされたみたい。  
だって、手の動きが速くなって、気持ちよくしてくれてるんだもん。  
 
「うにゃ… にゃぁう…」  
あたしは本気で感じてくると、こんなネコみたいな声を出してしまう。  
もちろん、こんな声出すのはお兄ちゃんの前でぐらいだけど。  
 
「にぅ… んあぁ…」  
気持ちいいと、頭の中に霧がかかったように考える力が少なくなっていく…  
いま、何の為に、こういう事をしているのかも、忘れてしまいそうに…  
ただこうやって、気持ちのいいことだけ、感じていたくなって…  
 
「おにいちゃぉ、んん……」  
馬鹿みたいに垂れ下がっていた舌が、急に暖かい感触に包まれる。  
 
うん。 これはよく知ってる感覚。 お兄ちゃんとキスしてるときの感覚。  
お互いに、舌を相手の口の中へ、奥深くまで入れてする、  
とっても気持ちの良くなる、深い深いキス…  
 
こんなのされたから、ますます頭が溶けていっちゃう…  
 
 
「ん~ んん~」  
あたしの喘ぐ声がお兄ちゃんの口の中へと吸いこまれていって、  
お兄ちゃんの呻くような声があたしの脳へと響いてくる。  
お互いに、キスの快感を感じているのがわかって、さらにそれを求めて舌を絡ませていく。  
 
「ひゃん!」  
体内からも快感に襲われて、身体が震えていた。  
激しく動かされる膣内の動きに、子宮が疼いてひたすら蜜を垂れ落ちさせる。  
 
「う~ おに、ん~」  
なにか言いたいのに、途中で言うのを止めて舌を絡ませ合う方に意識がとられてしまう。  
それくらい気持ちがいい。 いつもするセックスも、こんな風にいっぱいキスして、  
いっぱい腕もまわして、抱き合って……?  
 
あれ、なんであたし腕が動かせないんだろ。 これじゃあお兄ちゃんを抱きしめられないよ。  
それより、お兄ちゃんの姿が見えない。 目は開いてるのに… あ、目隠しされてるのか。  
 
なんでかな…  
 
でも気持ちいいからいいや。 お兄ちゃん、もっと気持ちよくして。  
そう思いながら腰を動かして、気持ちいいのを受け取り続ける。  
 
「ん、あ~ ふゃぁ~」  
口が離れちゃった。 ぽっかり空いた口から間抜けな声が出ちゃう。  
「気持ちよさそうだね。 すっかり理性を無くしちゃって…」  
あ、お兄ちゃん… やっぱり、あたしを気持ちよくしてくれるのは、いつもお兄ちゃんなんだ…  
 
「あ、ひゃ…! 気持ちいい、お兄ちゃん…」  
ごつん、ごつん と身体の奥の奥を突かれて、その度に気持ちよさの中心に刺激が送られる。  
いつもはここまで、なかなか届きそうで届かないのに…  
お兄ちゃんの、いつの間にこんなに大きくなったの…?  
 
まあいいや。 気持ちいいし。  
 
 
 
「にゃ、ふゅ~~…」  
頭の中心がじんじんして、身体が浮いてるような落ちているような感覚に襲われる。  
胸もじんじんして、あそこの周りもじんじんしてるから余計にわけわかんなくなってきて…  
これって、『イク』前の感覚だよね。 それも一度やっちゃうとすんごく眠くなるやつの。  
さっきもイった気がするけど、その時は自分一人だったから、  
今度はお兄ちゃんと一緒にイきたいな。  
 
「ね、お兄ちゃん… もっと、奥入れて… そこで、いっぱい出しちゃっていいから…」  
一人でイクよりは、その方が気持ちいい。  
妊娠とか考えなくもないけど、こんな気持ちいい時に危険日とかいちいち計算出来ないもん。  
どうせゴム無しで挿れられてる時点でそんな心配してもしょうがないし。  
 
「…そうしたいけど、コレじゃあちょっと出来ないなぁ。」  
…え、なんで? こんなに奥まで来てるのに。  
こんなに動かしてたら、お兄ちゃんも気持ちいいでしょ? だから…  
 
「だってコレ俺のチンコじゃないし。」  
え、そうなの…? …………。  
 
「…いや、やだやだ。」  
 
「お、おいこら暴れるなよ。」  
「やだ、やだやだやだ~~~」  
腕も足もろくに動かせないけど、とにかくもがいて逃げようとする。 だって…!  
 
「こら、落ち着けって。」  
強引に押さえつけられると簡単に押さえ込まれてしまった。 けど、でも…  
 
「だって、だって、あたし、お兄ちゃん以外の人となんて、したくない。 だから離して…!」  
「まったく…」  
「う…」  
目を締め付けていた布が取れて、急に目の前が明るくなる。  
 
「ほら、ここには俺とお前しか、他にも誰もいないよ。」  
そこはいつもの、あたしとお兄ちゃんの家で、いつもの部屋のベッドの上。  
確かに周りには誰もいなくて、目の前にはお兄ちゃん、しか…  
 
「な、だから大丈夫。」  
そう言われてぎゅうっと抱きしめられた…瞬間  
「は、う……」  
かーーっと、お漏らししたみたいにアソコの周りが熱くなって、  
頭から全身へと痺れが津波のように渡っていく。  
 
「…落ち着いた?」  
「…………イっちゃった。」  
「へ?」  
 
抱きしめられただけなのに…  
ううん。  
心配が気のせいだって、やっぱりあたしにはお兄ちゃんだけがイイんだってわかって…  
だから…それだけで…  
 
ぬるん、とあたしの膣内に入ってたモノが抜け出てシーツの上へと落ちる。  
「…ペットボトル?」  
「そうだよ。 …てーか、コレを当てるゲームしてたのすっかり忘れてただろ。」  
「……。」  
すっかり忘れてました。 すんごく気持ちよくなってたせいかな?  
 
「すんごいベトベト。 よっぽど気に入ったんだな。」  
「…………。」  
まさかお兄ちゃんのより長くて、奥を突かれてたからなんてとても言えない。  
言っちゃったら… 多分意地でも自分のでイかせようとする。  
それはそれで気持ちよさそうだけど。  
 
「それにしても、色々可愛いこと言ってたなぁ。  
 『奥でいっぱい射精ちゃっていい』とか『お兄ちゃん以外の人となんてしたくない』とか。」  
「え、えぇ!?」  
確かに言ったような気はする。 けど実際それを納得してるかどうかはまた別の話。  
 
「兄妹なのにそういうこと思ってたなんて、ホントにイヤらしい妹だなぁ。」  
「う~う~」  
そっちこそ、あたしを好き放題に陵辱してることを棚に上げてさぁ、とも思うけど…  
 
「でも嬉しいな。 やっぱり。」  
そう言われてたっぷりキスされるとどうでもよくなってしまう。  
ふにゃ~~……  
 
 
「だけど、クイズには不正解だったから続行ね。」  
「ふぇ!?」  
再び目隠しをされて視界を奪われてしまう。  
 
「今度こそ当ててよ。 今のところ正解率0%だし。」  
「む~~ バカ~~~」  
結局のところ、このバカ兄の魔の手から逃れる決定打を、  
あたしは有していないのが現状なのだった。  
 
気持ちいいのはそれでいいんだけど…… やっぱり、普通にしたいかな……  
 

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