「うー、トイレがないよ〜」
「ミカ、もうこの辺にはおトイレはないからそこの草むらでしてきなさい」
少しイライラした感じでミカに命令する母親。
「はーい」
もう小学6年生なのに…とつぶやきながらもミカは森の少し奥にはいっていった。
後ろからは先にご飯食べてるわよー、という母親の声が背中にかかる。
まぁこんな山奥でトイレがないのは仕方ないかな、と思ってパンツをおろしながらしゃがんだ。
じょろじょろ…
ふぅー、なんとか漏らさずにすんだかな、と安心したミカは目の前の草むらの何かに目があった。
…???
ガサガサ、と音がしてでてきたのは蛇だった。
なんだ蛇か、と一瞬思ったものの、即思い直す。
「えええええーーーーーーーー」
私こういう爬虫類とか苦手なのよね…と思うがまだおしっこがでている。
体もすっかり硬直してしまって動けない。
どうしよう…早く逃げないと…と思うがずっと我慢していたおしっこはまだまだ止まりそうにない。
じょー、というおしっこの音だけが辺りに響きわたる。
焦るだけでどうにもならないミカにさらに災厄が襲いかかった。
ガサゴソ…
周りをちょっと見渡しただけでも5,6匹の蛇が藪からでてきた。
ひっ、と喉まで声がでてくるが驚きで声にならない。
おしっこはもう止まったが動くことができない。
その膠着状態と思われた状態に終止符を打ったのは蛇のほうだった。
無論蛇は駆け引きをしていたわけでもなく只純粋に動いただけなのだが。
しゅっ、っと両足に足に絡み付いてきた。
「ひゃっ」
冷たい無機質な感覚が足にまとわりつき背中が瞬時に凍りつく感じがした。
鳥肌がおさまらない。
足に巻きついているので立って刺激もしたくない。
かといって毒蛇かもしれないのに手で振り払えない。
というか触ることもしたくない。
その悩みによってミカはまったく動けないでいた。
その間にスカートの中へはいってきた蛇はチョロチョロ、とあたりを舐めだす。
「あ、ちょっと…」
自分の誰にも見せたことの無い部分を舐められたことで猛烈に恥ずかしさが増す。
しかも相手は同情も話も通用しない、蛇。
「あひゃんっ」
今度は後ろから足に絡みついた蛇がお尻の穴を舐めてきた。
「ちょ、そこ汚いよう…」
混乱したのか諦めたのか、蛇の行動を甘受したかのような発言をするミカ。
俗に言うヤンキー座りのまま7,8匹の蛇にからみつかれているミカははたから見ると異様な光景に見えるに違いない。
腕へと這い上がってきた蛇はミカのほっぺをチョロチョロと舐めだす。
その間にも蛇は服の間へ入り込んできては全身を這いずり回り、にゅるにゅるとした感触をミカに与える。
ぺちょぺちょ…
おしっこによって少し濡れた股のところも綺麗に舐めた蛇はそのまま太ももをも舐めてくる。
その生物なのに冷たい感触に
知能があるのかないのかも分からない行動に
そのぬめるような肌に
ミカはいつの間にかすっかり虜になっていた。
もしかすると最初の蛇と目があった時からかもしれない。
なんとなく恥ずかしがっていたのは自分だけだったようなそんな気持ちにミカはまた恥ずかしくなった。
最初目があったその蛇が二の腕に絡み付いてミカの目の前に顔をだしてきた。
舌をチョロチョロとだしているその蛇にミカは自分の舌をさしだし、蛇の舌に絡みつかせた。
ぐちょぐちょ…べちょべちょ…
必死で蛇にむしゃぶりついていたミカはすっかり体が火照っていた。
その時―――
ガサガサ
その音に反応したのか蛇は瞬時にミカの体から飛び降り、草むらへ隠れていった。
「ミカっ、何時までそんなことしてるのっ!」
母親の呼ぶ声がしたのでミカは急いでパンツをはいて立ち上がり
「うん、今いくーっ」
そして草むらをそっと振り返り
「また…来るかも」
とそっとつぶやいて、母親の後を追っていった。