オリバ ナガリオ゙ ムッタギヅ!  
 
− ヘルス「妖華」 −  
 
[ミウ]  
 
 スピーカーから、大音量でJ−POPが流れていた。  
 サークルのOB連中に「童貞が許されるのは小学生までだろうが!」とかよくわからないことを言われ、  
半ば強引にこの店に放り込まれてから、どれだけの時間が経ったのかはよくわからない。  
 ボーイさんの会員証を持っているかとか、女の子は指名するかとか、そういう質問にどう答えたのかもあやふやなまま、  
「いかにも」な店内で長椅子に腰掛けてから、僕の膝はひっきりなしに上下に揺れて、いくら止めようと思っても止められなかった。  
 周りを落ち着きなく見回していると、隣に座って新聞を読んでいるオジサンと目が合う。  
 その目がちょっと笑ったような気がして、僕はいたたまれなくなってうつむく。  
 
「お待たせしました。7番の番号札のお客様」  
 
 パーマにヒゲのボーイさんが待合室へやってきて、控えめな声で言った。  
 7番……ぼ、僕だっ!?  
 
「は、はいっ!」  
 
 弾かれたように立ち上がって返事をすると、待合室に一瞬微妙な空気が流れた。  
 また、さっきのオジサンが、新聞から目を上げてニヤっと笑う。僕は赤くなってうつむくしかなかった。  
 
「……ご案内いたします。こちらへ」  
「はい……」  
 
 声も体も小さくして、僕はボーイさんの後について店の奥に向かった。  
 すごく狭い通路を、薄着の女の子や、その子を連れた男の人が早足に歩いていくのが時々見える。  
 そういう光景も、なんだか現実感がない……。  
 やがてボーイさんが部屋のドアを開けると、そこには女の子がひとりいた。  
 ショートカットで可愛らしい感じの、小柄な体にスケスケのガウンみたいなものを着たその子は、  
僕の前までやってくると、にこっと笑った。さっきからどきどきしっぱなしの僕の胸が、さらにどきんと高鳴る。  
 
「ミウでーす。よろしくお願いしまーす」  
「こ、こちらこそっ」  
 
 僕の声が裏返ったのを聞いて、彼女がくすっと笑う。自分の顔が真っ赤になっているのがわかったけど、どうしようもない。恥ずかしい……。  
 
「それじゃ、ご案内しまーす」  
「あ、は、はいっ」  
 
 ボーイさんと二言三言話したあと、彼女は僕に手を差し出した。ど、どうすればいいんだろう!?  
 僕が固まっていると、彼女が僕を見上げてほんの少し首を傾げる。その仕草が可愛らしくて、僕は衝動的にその手を両手で握り締めていた。  
 
「きゃっ!?」  
「えっ!? あ、す、すみませんっ」  
「あ、ううん……。それより早く行きましょ、お客さん」  
 
 慌てて離した僕の腕を、優しく取る彼女。柔らかい体と、見た目よりある胸が押し付けられて、また頭の中が真っ赤になるような感じがした。  
 どこをどう歩いたか覚えてないけど、彼女に連れられて、あまり広くはない部屋に入ると、彼女は腕を解いて僕のほうを振り向く。  
 
「それじゃ、改めてよろしくお願いしますね。聞いたと思いますけど、ウチはお店ルールのほかに、私たちにも個別のルールがあって……」  
 
「え、る、ルールって?」  
「え?」  
 
 僕が聞き返すと、彼女はびっくりして目を丸くした。だけどルールなんて……聞いてないと、思うんだけど……。  
 
「井戸さん、説明しませんでした? 本番禁止とか、制限時間60分とか、そういうの」  
「あの、井戸さんって?」  
「あ、ごめんなさい。井戸さんっていうのはさっきの黒服さんのことですけど……本当に聞いてません?」  
「え、あ、ああ、そう、そういえば、聞いた気がする……そんなこと」  
 
 確かに、会員証渡されたあとに、そういう話をしたような、しないような……緊張してて覚えてないけど。  
 
「んーっと……いいや。脱いでもらいながら、もう一回説明します。時間始まっちゃってるし……」  
「あ、そ、そうか。60分だっけ……」  
「うん。脱いだものはこっちにどうぞ……。あ、そうだ。名前、なんて呼びましょうか?」  
「え、名前? あの。矢島です。矢島耕介……」  
「あ……ええと。それじゃ、矢島さん、かな? あ、そうだ、それと……あたし、普通に喋ってもいいですか?」  
「じゃ、じゃあそれで……。普通? ああ、敬語はいいです。なんだか堅苦しいし」  
 
 手が震えてなかなか外れないシャツのボタンに四苦八苦しながら、僕はうなずく。彼女はにっこり笑うと、  
柔らかくて温かい手で彼女は僕の手をそっとどけて、代わりにボタンを外してくれた。  
 
「ありがとう……」  
「どういたしまして。……ええっと、ああ、ルールだっけ。とりあえず……制限時間は60分、本番と暴力はナシ。それから……」  
「あ、ごめん。本番って?」  
「ええ? 本番って言ったら本番……その、セックスそのもののことでしょ?」  
 
 訊ね返すと、彼女はちょっと面食らった顔でそう答えた。そういえば、先輩にそんなタイトルのを見せられたことがあった気がする。  
 
 そのあと、また笑った彼女は、さっきより自然な気がした。ちょっと僕も余裕が出てきたのかな?  
そんなことを思っていた僕に、彼女がシャツを畳みながら言った。  
 
「矢島さんて、最近珍しいタイプね。さっき手握られた時もびっくりしたけど……」  
「そ、そうかな……」  
「うん。うちみたいなマニアックなお店来るのに、変なぐらいウブだと思う」  
 
 ま、マニアックなのかな、ここって。先輩に連れてこられただけだからよくわからないんだけど……。  
 ベルトを外してズボンを脱ぐ。なんだかそれを見られているのは、妙に気恥ずかしかった。そのことを告げると、  
彼女はくるっと僕に背を向けて言う。  
 
「あ、ごめんなさい。でも急いでね。時間もったいないし……」  
「は、はい」  
 
 妙に足に絡みつくジーンズを籠の中に放り込んで、シャツと靴と靴下を脱ぐ。パンツに手をかけて下ろしたとき、  
僕のものとは違う衣擦れの音がした。反射的に顔を上げると、目の前には白くて丸いお尻。思わずそれを食い入るように僕が見つめていると、  
彼女が両手でお尻を隠して首だけ振り返った。少し目元が染まっている。  
 
「やだ。なに? お尻マニアなの? 矢島さんって」  
「あ、いえ。すみません……本物の女の子の裸、見るの初めてだから……」  
「えぇ? 嘘っ。じゃ、矢島さんって童貞!?」  
 
 くるんっ、と、彼女は今度は全身で振り返ると、パンツ脱ぎかけの僕と視線を合わせるようにかがみこんだ。ふわっと甘い女の子の香り。  
うわ、おっぱいがふるんって揺れて……!  
 
「じゃ、あたし矢島さんの初めての人になるんだ。……へぇー……」  
「へぇー、って……?」  
 
「あ、ごめんなさい。童貞で亜人ヘルス来た人って初めてだから……ちょっとびっくりっていうか」  
 
 亜人というのは、20年ぐらい前に突然現れた異形の人々で、体のいろいろな場所が人間じゃない動物になっていたり、変わった能力を  
持ってたりする。今じゃそんなに珍しい存在でもないし、物心ついたころには普通に周りにいたから、特に気にもならないけど……。  
 でも、なんだか彼女のほうは、妙にうれしそうだ。  
 
「……どうしたの?」  
「んっふふー。あたしね、一回筆下ろしってやってみたかったの。じゃ、始めよっか」  
 
 言いながら、彼女は僕の手を引いてシャワーのほうへ行くと、お湯を自分の手にかけながら、レバーを微妙に動かし始める。  
 そして、ん、と、小さくうなずくと、僕の足に少しお湯をかけた。  
 
「大丈夫? 熱くない?」  
「あ、はい。もうちょっと熱くてもいいぐらい……」  
「じゃ、これぐらいがいいかな。……よいしょっと」  
 
 ちょっとぬるめのお湯をふたりの体にかけたあと、お湯が出たままのシャワーヘッドをフックにかけて、彼女は両手にボディソープを絞った。  
 それをお湯で軽く伸ばすと、彼女は僕の胸に両手をくっつけて、ぬるぬると洗い始めた。ゆ、指先が微妙に動いてるのが、くすぐったいみたいなぞくぞくするみたいなっ……。  
 
「ぴくぴくしてる。かっわいー。……あ、時間内無制限だから、我慢しないで何回でもイってね」  
「は、はいっ……。あ、あの、僕はなにをすればっ……」  
「いいわよ、そのままで。初心者マークの人は、プロに任せなさいって」  
 
 くすくすっと笑いながら、彼女は僕に抱きついてくる。うわ、柔らかいっ……!? 女の子って、こんなに柔らかいんだ……。  
 僕が感動していると、彼女は僕に抱きついたまま、ゆっくりと僕の背中に回った。ボディソープのぬるぬるが、柔らかく僕の体にこすり付けられる。  
 その中に、なんだかこりこりっとした感触があった。彼女は僕の胸とお腹に手を置いて、背中におっぱいをこすりつけるように体を上下させている。  
 
「んふぅ、んぅ……」  
「あ、あの……はぅっ」  
 
 彼女の手が胸を撫でた時、ほんの少しぞくっとする感触が走った。同時に下もつかまれて、途端にこみ上げてくる射精感に、反射的に息が詰まる。  
 
「え、どうかした?」  
「い、いえ、あ、ぅあ、ちょっ……!」  
 
 訊ねながら、彼女の手は僕のをにゅるにゅるゆっくりしごいていた。やば、ひ、人の手ってこんなに気持ちいいのっ!? イ、イっちゃうってっ。  
 
「あら、もう降参?」  
「は、はいっ、すみませんっ。も、もうだめですっ……!」  
「んー……。矢島さんって、最高で一日何回出したことある?」  
「え、あ、さ、三回ぐらいっ……?」  
 
 急にされた変な質問に、切羽詰っていた僕は適当に答えた。確か中学生のころ、そのぐらいしたことがあるような気がする。  
 それを聞いた彼女は、僕の背中におっぱいをくっつけて、ぎゅっと僕に抱きつき、こんなことを言った。  
 
「そっか。じゃ、大丈夫だよね。後も控えてるから一回ヌいちゃお」  
「え? あ、はうぅあっ、あっ、うあぁあっ!!」  
 
 根元から先っぽに向かって彼女の手が絞り上げるように動くと、目の前が真っ白になった。腰ががくがくして、初めて自分でやった時みたいに、  
凄い勢いで精液が吹き出す。わけがわからないぐらい気持ちよくて、射精が終わるまで息をすることもできなかった。やがてドクドクがおさまると、  
彼女がもう一度だけ根元から先っぽに向かって僕のを絞り上げる。中に残っているのまで搾り出される感覚。  
 
「うぁは……っ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁっ……」  
「もう、矢島さん腰引きすぎー。そんなに気持ちよかった?」  
「はぁ、はぁっ……え……あ。は、はい……わけわからなくなってました、すみません……」  
 
 言われて我に返ると、僕は彼女の腰を背後の壁に押し付けるぐらいに腰を引いて、両手で彼女の手首を掴んでいた。  
 慌てて彼女の手を離してまっすぐに立とうとしたけど、腰にうまく力が入らない。よろけた僕を彼女は慌てて支えながら笑った。  
 
「そんなに気持ちよくなってくれると、なんだかうれしいなあ……。あ、お湯かけるねー」  
「あ、はい……」  
 
 ちょっとまだぼーっとしたまま答えた僕の体に、ぬるめのシャワーがかけられる。ゆっくり丁寧にボディソープを落としながら、  
彼女は僕の顔を覗き込んで楽しそうに訊ねた。  
 
「矢島さん、下の名前なんだっけ?」  
「え……? 耕介ですけど……」  
「そっか。じゃ、今の間だけ耕介君って呼んでもいい?」  
「は、はい。別に……」  
「ありがと。それじゃ耕介君、そこのマットの上にうつぶせになって、ちょっと待っててくれる? あ、滑るから気をつけてね」  
 
 ざあっ、と、お湯をマットにかけると、彼女は洗面器にもお湯を溜めて、そこに何かボトルの中身を搾り出してかき混ぜ始める。  
 僕は、素直に彼女の言うことに従って、マットの上にうつぶせになった。柔らかいような硬いような微妙な感触で、お湯のせいかほんのり温かい。  
 
「耕介君、ローションかけるよ」  
「あ、はい……」  
 
 返事をするのと同時に、背中から腰に向かってとろとろと温かいものがかけられた。続いてすぐに、体の上に彼女が覆いかぶさってくる。  
 うっとりするような柔らかさと、ちょうどいい重み。それが、石鹸よりさらに気持ちいいぬるぬるに包まれてこすり付けられると、思わず溜息がもれた。  
 
「さっきよりもっと気持ちよくするから、楽にしててね……」  
 
 耳元で囁かれると同時に耳にキスされて、ぞくっと背中が震えた。ぬるっと彼女が体を滑らせると、柔らかい重さが背中の上を移動する。  
 太腿やお尻の上が時々くすぐったいのは、彼女の毛がこすり付けられているせいだろうか。と、彼女が今度は肩にキスをした。  
 そして、そこからぬらーっとした感じのものが、背筋を滑り降りていく。ぞくぞくぞくぞく、背筋の震えが止まらないっ……!  
 
「くはっ、は、う、は、ふっ、は……」  
「声出しても大丈夫よ耕介君。そのほうがあたしも燃えるし……」  
 
「だ、だけどっ……!」  
 
 そんなのは恥ずかしすぎる。女の子に体を舐められて声を出すなんて、そんなことは……。  
 背中や腰を嘗め回したあと、彼女が僕の背中の上でぬるぬると方向転換をして、太腿の裏やふくらはぎを舐めても、僕は必死に我慢した。  
 おっぱいを僕の足にこすりつけながらかかとをなめ、足の指までしゃぶられて、だんだんわけがわからなくなってくる。  
 
「うあ、は、うっ、くぅ、ううっ……」  
「もう、耕介君ったら、我慢しないでいいって言ってるのに……。ようし、こうなったら意地でも声出させるからね」  
「は、うっ……!?」  
 
 ぬるっ、と、僕の背中の上で彼女がまた体を滑らせた。一瞬遅れて、ぐいっと僕のお尻を彼女が割り開く! ちょ、ちょっ……!  
 
「そ、そこはっ、そんなところっ……! 汚い……!」  
「大丈夫大丈夫。さっき全部洗ったじゃない。本当は有料なんだけど、今日はサービス……って言うか意地かな。ふふ、受けてみろ耕介君。ミウのアナル舐めだぁ!」  
「まっ、うあおあっ!?」  
 
 ふざけた調子で彼女が言った次の瞬間、ぬらっとした感触が信じられないところを襲った。そして、同時に信じられないぐらいの変な衝撃が、僕の背中を駆け上る。  
 
「うあっ、は、あ、おああっ、うあ、ううっ、おおうっ……!」  
「んっ、ふっ、んふぅんふ、んんっ、んふぁん……」  
 
 変な気持ちが、出す穴であるはずのところから体の奥へ強制的に潜り込んでくるような感じだった。  
 ぬるぬるのマットの上で体が勝手に反り返って、声が出るのを抑えられない!  
 
「あうおっ、ああっ、ああああっ!」  
 
「んっ……ふ、ぷぁは……」  
「うぁ……くはっ」  
 
 しばらく後、彼女が顔をあげるのと同時に、僕はマットに突っ伏した。さっきイったときよりも息が荒くなって、頭がぼーっとしてる……。  
 朦朧状態の僕をひっくり返しながら、彼女は少し恥ずかしそうに笑って言った。  
 
「あっはは。ごめん耕介君、ちょっとやりすぎた? あたしったら意地になっちゃって……」  
「はぁ、はぁ、いえ……」  
「でも耕介君って我慢強いねぇ。あたしの舌でリップされてるのに、本当に声出さないんだもん」  
「え……?」  
 
 まだぼんやりとしてよくわからないけど、彼女の言葉がなんとなく心にひっかかって、僕は思わず声を上げた。  
 ぬるぬるっ、と、体を滑らせて僕の胸の上に乗ると、彼女は僕の目の前で大きく舌を出す。僕のよりも少し厚くて、端のほうへ行くに従って  
薄くひらひらした感じになっている舌。と、その舌先から、いきなりにゅうっと2本の何かが伸びた!?  
 
「うわっ……!?」  
 
 びっくりして目を丸くする僕の前で、うにうにとその2本の触手だか角だかわからないものを少し蠢かせた後、彼女は舌を引っ込めると、屈託なく笑う。  
 
「びっくりした? あたし、舌がウミウシの要素持ってるの。ウミウシ知ってる? なめくじみたいな形なんだけど、住んでるところは海で、ずっと綺麗な生き物」  
「あ、う、うん……見たことはないけど……」  
「そうなの? ペットショップとかに売ってるから、一回見てみて。慣れると結構可愛いよ? 体に乗せても、リップはしてくれないけど」  
「そ、それは……うあっ、は……!」  
 
 ぬるっ、と、体を引くと、彼女は舌を出して、ぺとりとそれを僕の乳首の上に落とした。さっき背中にされていたときよりもそれは強烈に吸い付いて、  
吸い上げるような動きまで伴ってくる。同時に、彼女の指先はぬるぬると腰やわき腹、太腿あたりを這い回り、下腹では僕のをぬるぬるとこね回してっ……!  
 
「あうううっ、で、ま、またっ……また出るっ……!」  
 
「ん……」  
 
 僕が悲鳴を上げると、彼女は動きを止めて体を起こした。ぬちゃ、と、音を立てて、僕と彼女の体の間にたくさんの糸が引く。  
 僕のものは触れられてもいないのにびくびくと震えて、本当にもう決壊寸前だった。でも、そこでやめられると、その分せつなさがこみ上げてくる。  
 
「はあっ、はあっ、も、もう……」  
「うん……でも、手の次がお腹じゃ、ちょっと寂しいし……。やっぱり、せっかく見せたんだから、あたしの舌味わって欲しいもん」  
 
 言いながら彼女はまた舌を出すと、後ろに下がって僕の股間に顔を伏せていく。そして、両手で軸を握ると、先っぽに舌をかぶせた。  
 筆舌に尽くしがたいほどいやらしい感触が、ぬらりぬらりと僕の先っぽを包み込んで弄ぶ……っ!!  
 
「はおうっ……! うあっ、はっ、お、あああうっ……!」  
 
 そこから快楽を直接流し込まれているような感じだった。彼女の舌が動くたびに腰が勝手に跳ね、僕のものは激しく脈打つ。射精してしまわないのは、  
根元をぎゅっと押さえられているせいだろうか。やがて、彼女は舌で僕のものを完全に包み込むと、顔を前後させ始めた。  
 
「んっ、んー……っ、んーっ、んふー……っ」  
 
 ビデオで見たのより、ずいぶんゆっくりな動き。でも僕のはぬるぬるに包み込まれ、締め上げられ、吸い上げられて……っ。  
 
「うわっ、はっ、あ、ぐ、うわぁああっ!!」  
 
 爆発した僕のを、彼女の舌が吸い上げる。さっきの手と比べ物にならないぐらいの勢いで僕のものは脈打って、大量の精液を吐き出した。  
 もしかしたら、彼女に吸い出されているんじゃないかと思うぐらいの量を、僕が彼女の口の中に注ぎ込んだ後、彼女はにゅるにゅると顔を引いて、  
大きく口を開けてみせる。そこには、彼女の舌と、たっぷりの精液。ぴちゃぴちゃとそれを舌で彼女がかき回すと、口の端からそれが少しずつこぼれる。  
やがて口を閉じ、彼女がそれをこくりと飲み込むまで、僕はそれから目を離せなかった。  
 
「ぷぁ……いっぱい出たね、耕介君。それじゃ、すぐできるみたいだし、筆下ろししよっか。もう15分しかないし」  
 
 舌なめずりしたあと口を拭うと、彼女は僕の上に覆いかぶさるように四つんばいになって言う。  
 僕のものは、彼女が言うとおり、いつの間にかすっかり回復していた。それを彼女は優しくつかんで、ゆっくり腰をそこに下ろし始める。  
 え、えっ!?  
 
「あ、あのっ!?」  
「ん? なに? ……操立ててる人とかいる?」  
 
 僕が驚いて声を上げると、彼女はぴたりと動きを止めて首をかしげた。でも、もう先っぽは熱くて柔らかい何かに触れている。  
 とくん、とくん、と、そこが脈打っていることすら感じられるほど敏感になった先っぽ。だけど……。  
 
「本番って、だめなんじゃ……」  
「大丈夫よ。監視とかされてるわけじゃないし、黙ってればバレないから」  
「で、でも」  
「……いいでしょ?」  
 
 触れ合った部分が熱い。心臓が、ものすごく高鳴っていた。それに合わせて、がちがちに張り詰めたものが脈打ち、ほんのわずかに彼女の入り口を擦って、  
小さく粘りつくような音を立てている。じっと僕を見つめる彼女の目は切なそうに潤んでいて……僕は、ひとつ、うなずいた。  
 
「んふ……んああぁっ、は、んんんんっ……」  
「う、あっ、はぅううっ……!」  
 
 うなずき返した彼女が腰を沈めると、僕のものは柔らかく粘りつく熱いぬかるみの中に飲み込まれていった。彼女はぺたんと僕の腰の上に座り込み、微笑んで訊ねる。  
 
「はあっ……。耕介君、卒業おめでとう……。どんな気分?」  
 
「どんな、って……その……っ、き、気持ちいいです……」  
「どんな風に?」  
 
 僕の腰の上に両手を付いて、彼女が僕に顔を近づける。その時の彼女の表情は、どきっとするほど色っぽかった。微妙に脈打っている彼女の中で、  
僕のものは暖かさに包まれて、同じように脈打っている。呼吸に合わせて中がゆるゆると収縮しているのも、強烈じゃないけど気持ちいい。  
 
「その……なんだか、包まれてるみたいで……。ちょっと、感動っていうか……」  
「ふうん……。ふふ、あたしも気持ちいいよ。おもちゃのサービスはたまにあるけど、本物は久しぶりだし……」  
「そ、そう……うわっ、あっ!?」  
 
 彼女が気持ちよさそうに目を細めると、ぎゅっと僕のものが奥へ絞り上げられた。腰の奥からみんな引き抜かれそうな快感に、僕はまた声を上げてしまう。  
 
「はぁっ……。それじゃ動くね、耕介君……」  
「は、はい……。あ、くっ……!」  
 
 彼女がゆっくりと腰を上げると、ただ入れただけの時には意識しなかった襞が、僕のものをこすり上げていく。今度こそ根元から引き抜かれそうな快感。  
 三回目じゃなかったら、たぶん今ので出てたな……。そんなことを思っていると、すとんとまた彼女の腰が落ちてくる。  
 
「んっ、んぁ、あ、んうっ……」  
「うぁ、はっ、く……!」  
 
 目を閉じ、唇を少し開いて喘ぐ彼女は、すごく綺麗だった。上下、という感じだった腰はだんだん弾みがついて、リズミカルに僕の上で跳ね始める。  
 柔らかい襞が僕をしごき下ろし、絞り上げる感触に、急速に高まる僕。  
 
「はっ、あひっ、んっ、ふ、くぅ、んんっ!」  
「あぅ、くっ、は、ミ、ミウさん、僕、僕もうっ……!」  
「あっ、や、だめっ、あたし、あたしもうちょっとっ、もうちょっとだからっ! ……ひんっ!」  
 
 切羽詰った掠れ声で言いながら、彼女は自分の茂みの中に指を滑り込ませると、高い悲鳴を上げた。  
 僕のほうはとにかく歯を食いしばって、彼女の気持ちいい感触に耐える。だけど、彼女の中はだんだん細かく締め上げてきたりで、僕をどんどん追い詰めた。  
 
「だ、だめですっ、僕、本当にもう、ミウさんっ!」  
「ひうっ! あっ、あっんあっ! いいっ、いいよっ、出してっ、残ってるの全部ぶちまけてっ! あたし、それでたぶんっ……!」  
「は、はぃうあっ、く、は、ぅううううっ!!」  
 
 もう三回目なのに、僕のものは血管が切れそうなほどの射精の脈動を起こして、彼女の奥に精を吐き出した。  
 短時間に何回も出したせいか、少しひきつれるような痛みもあったけど、それ以上に気持ちいい。  
 注ぎこむごとに、彼女は悲鳴を上げて震えていた。それに見とれていると、急に彼女の中が強烈に収縮する。  
 
「あっ、あっ、あつっ、熱いっ、くぅん、んんんんんんーっ!!」  
「あぅ、お、くぁああっ……!」  
 
 たくさんの小さな柔らかい手に握り締められているみたいな不思議な感覚に、僕も彼女と一緒に悲鳴をまた上げた。一瞬遅れて、僕の上に彼女が倒れこんでくる。  
荒い息を吐きながら、彼女は僕にキスをしてくれた。目を閉じてそれを受け止めると、口の中に彼女のあの舌が忍び込んでくる。  
 
「んっ、んふ、ぅ……っ」  
「んぁ、はぅ、む……」  
 
 絡み付いてくる舌が、僕の口の中で踊る。遠くでタイマーの音を聞きながら、僕はそのキスに酔っていた。  
 
 
 その後は急いでシャワーを浴びて、服を着た。正直、どうしたのかはあんまり覚えていない。彼女と腕を組んでお店の入り口まで行って、お金を払って……。  
 そして、僕の手の中に残ったのは、白いプラスチックの会員カードと、彼女の名刺。  
 財布の一番奥に入れているそれを見るだけでも、腰の奥が疼いて大変なことになるけど、バイト学生の給料じゃ、あんなところへはそうそう行けない。  
 もう一回行く日を夢見て、僕は今日も額に汗している……。  
 

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