「ゲーム?」  
そう言って私……赤間美月は高校の学食の中で声を上げた。  
「ああ、ちょっとしたゲームさ。俺が負けたら、来月のここの昼飯代全部奢るからさ、  
 俺が勝ったら……1週間、美月の体を好きにしていいってどうだ?」  
……こいつは知り合いの高山勇気。小学生時代からの縁で付き合っている。  
鋭い目つきながらも飄々とした表情。  
将来の夢は『会計士』だそうだ。性格的にも能力的にも申し分ないと思う。  
家庭教師のバイトや、塾の講師の手伝いをして金をためている。苦学生でもないのにと思うが、  
「体を動かさないとどうもなまってしまうからね」と言ってバイトを続けてる。  
ちなみに私も少しはバイトしてるが、こいつほどではない。  
「……昨日のことまだ怒ってる?」  
普通なら、頭をテーブルに押さえ込むところだが、昨日のデートをすっぽかした  
(母達とドライブに行っていた)のが罪悪感になっていた。  
「少し」  
そう言って、勇気は怒ったような目つきでこちらを見ていた。  
「……良いわよ。そのかわり勝負の方法はこっちで決めて良い?」  
「ああ、美月の好きな方法で良い」  
こいつは実は『超能力者』という奴だ。催眠術や脳の改造とかはできないが、  
様々な物に変身できる分身を持っている。それがどうしたと言いたいが  
勝負するからには勝ちたい。なるべくこいつが苦手でしかも変身能力が役に立たないの……。  
「カラオケとかどうかな?」  
彼はすぐさま了承し、勝負は二人のバイトが終わってから行う事にした。  
 
「♪〜〜〜!」  
軽快なリズムと共に私は歌う。あーバイト後のこれは気持ちいいわ〜〜。  
点数は87点。ここの機械は結構難しい事で知られてるのでまあまあだろう。  
「次は勇気の番だよ」  
勝負は終盤、両方ともの中で一番良い得点を出したほうの勝ち。  
「○の嵐に〜かーくさ○れたー○○○の塔に〜♪」  
なぜにバ○ル2世?  
「ちょおのうりょくしょうねん〜〜ビッ○ファイ○ー♪」  
替え歌?なんで?  
「地球の平和を作るため〜〜3つの僕に命令だ!」  
てか違いますけど。  
「○鳥〜ガルーダ〜空を飛べ〜〜ネプチューンは海を行け!アキレス変身地を駆けろぉ〜」  
……それでなんで最高得点出すの。  
「負けた……完全に負けた……」  
得点表を見ながら私はがっくりと肩を落とす。  
「約束は覚えてるかい?」  
「うん……」  
いけない頭がくらくらしてる。  
 
倒れこんだ椅子の下から何かがやってくる。  
黒い粘液の姿をした勇気の分身だ。勇気がそっと掴むとそれはリボンにと変化して、勇気の手に収まる。  
そのリボンが私の体につけるとさらに姿を変えて両肩にリボンの花が咲く。  
それだけではない。胸の間にも同じような花が咲いて、私を飾り立てる。  
「こういったの嫌いか?」  
「少し恥かしいけど……ここで私を犯すつもりなの?」  
「今日は……」  
そう言って勇気は私の唇にキスをする。軽いキスだが、それだけで十分だ。  
リボンが少しづつ動いて肌の露出を少し増やす。  
「美月のコスプレ写真でも撮って終わりにするよ」  
背中に違和感。何時の間にか白い翼が広がっている。  
「………えっと」  
疑問を持った瞬間に写真を撮られる。  
「これって勇気の分身だよね?」  
こくりと頷き、さらに写真を撮る。  
「…………勇気……」  
ポーズをとり、無防備な姿を見せる。それは勇気が写真で自分を脅さないと言う信頼の証。  
何枚か写真を撮られて、勇気がメモリースティックを美月に渡す。  
「……今日から1週間、美月の体を好きにして良いんだよな」  
美月はこくりと頷いた。  
 
「……でも学校でいちゃいちゃするのも問題だし……」  
勇気はようやく気がついたようにそう言ってぶつぶつと何かを言う。  
「だったら勇気の家に泊まろうか?確か勇気の両親は海外出張中で誰もいないんでしょう?」  
「……お前の所の両親が許すか?普通男の家に美女が止まるなんて揺るさねねえだろう」  
「昔は一緒に泊まってたのに」  
「……まあ両親になんて言い訳するか知らないが一緒に泊まったら……するぞ」  
妄想を美月の耳から流し込み勇気は美月に決断を迫る。  
「ちょっとお願いしてもし駄目だったら駄目だったということで」  
部屋を出てから、家に電話をする。お泊り勉強会と言う事で頼んでみるとあっさり了承した。  
「勇気君、美月のことお願いね」  
そう言って美月の母は電話の向こうからお願いする。  
「……案外信頼されてるのか?」  
そう言って勇気は美月の方を見る。赤いポニーテール、Dに匹敵しそうな胸、くびれたウェイト。  
足はズボンを履いてるのでうまくわからないが、いつものはつらつとした表情だけでも紳士が高鳴る。  
賭けを持ち込んだのは、このまま只の幼馴染で終わりたくなかったからだった。  
美月は俺が超能力者だということを知っている。だから俺にしか出来ない事で美月を抱きたい。  
だが、いきなり抱かせてなんて言っても美月は嫌がるだろう。そうなのは関係が進むとは言えない。  
だから賭けをしたのだ。勝てばまあ奢るはめになるが、次の賭けを気楽に出せるし、  
こっちが勝てばそれを弱みにできるのだ。少なくとも美月はこういう系統の約束に弱かったりする。  
すっぽかした事があるならなおさらだ。  
 
家にたどり着いた後、鍵を二つ開けて美月を家の中に入れる。  
父母は海外旅行で帰ってこない上に、他に子供がいないので、二人っきりだ。  
「美月」  
「……何……」  
異常な雰囲気を声から理解したのだろう。美月は体をびくっとさせた。  
「ごめん」  
ちょっとした罪悪感からそんな言葉が出てくる。  
次の瞬間、美月の足元を何かが縛り付けた。  
ドロドロとした物が美月の足を駆け上がってくる。  
「勇気……何?何?」  
倒れそうになるのを支えられて、美月は顔を真っ赤にして引き離そうとするがそれが出来ない。  
感触はやがて一つの固まりになって美月の肌に張り付き始める。  
「美月の体を俺の好きなように飾りたいんだ」  
「…………」  
「約束しただろう?」  
確認するかのように言葉を紡ぐ。彼女がコクンと頷くと、そのまま勇気は美月をお姫様だっこして、  
ベッドの上に美月の体を置くとそっと上着とズボンを脱がし始める。  
「………」顔を赤らめながら美月は成すすべもなくじっと体を震わせている。  
上着の下から現れたのは黒い皮製の下着だった。  
胸から腰にかけて前を細い紐で靴紐のように繋がっている服。  
背中の部分は腕と干渉しないように肩紐がかかっていて、  
腰の辺りからは秘所を隠すような前当てと足のロウヒールのブーツを繋ぐ紐があった。  
そのブーツだが、美月の体にぴったりと張り付いている。  
ジッパーや靴紐などそういった物が無いのだ。  
「……どうかな?美月」  
分身の一部が巨大な鏡に変化して美月を写し出す。  
「……なんか変態的……」  
「………」  
言葉はぶっきらぼうだが、顔はまじまじと自分の姿を見ている。  
「でも……こういうのも悪くないかも」  
ポツリと呟いて、勇気の目を見た。  
 
「……美月」  
ほっぺたにキスをしてそのままベッドの上に押し倒す。  
「美月の全てを味わいたい。美月の体を自由にしたい」  
そう言って露出している首筋にキスをしてそのまま肩の所を舐め始める。  
背中に腕を回して黒い皮の上から美月の体を味わう。  
否、下着が変形して美月の肌をなめる所だけ露出させているのだ。  
「これは、外すよ」  
そう言って美月の着ていた下着を丁寧に外す。  
ストッキングさえも勇気の手で脱がされて美月の着ているものは勇気の分身だけだった。  
服の上から直接舐められ美月の体は否応無しに熱くなる。  
「勇気……」  
美月の体を嘗め尽くした勇気はそのまま美月を抱きしめると、深いキスをする。  
「今日は一緒に寝よう」  
そう言って勇気は美月を強く抱きしめた。  
 
次の日の朝、美月の体が自由になるまで後6日。  
勇気はすでに幾つかの『罠』を家に仕掛けておいた。  
全てが分身を使ってるので任意のタイミングで発動させる事ができる。  
まずは朝早く起きてから美月をそっと起こす。  
「おはよう」「おはよう」  
そう言って、お風呂に一緒に入るよう誘ってみる。乗ってきた。  
下着を変化させて外す、汗の良い匂いがつんと匂うが、気にしない。  
最初の罠はこの風呂に隠してるんだ。  
決して広くないが俺は美月と体を洗いながら罠の発動タイミングを狙う。  
美月が長い髪をすすぎながら体をボディソープで洗っている。  
が体についた泡がなかなか落ちないで必死にこするがまるで雨のようなシャワーでも落ちない。  
違和感に気がついた美月が強くこすろうとするのを背中から抱きしめて止める。  
「勇気っ」  
 
さすがに罠に気がついたのか美月は抗議の声を上げるが粘液に似たそれがネトネトと音を立てるのを  
聞いて顔を赤らめて自分の置かれてる立場を理解する。  
自分は勇気の勝負に負けたのだと。そして勇気は自分を犯したいのだと。  
ねとねとする感触が気持ちいい。勇気が優しく乳首を掴みそのまま首筋にキスをする。  
「美月の体ってすべすべしてるな」  
心まで溶かされるような言葉。粘液が全て流れ去った後には何時もどおりのきれいな肌。  
汗の匂いもしないしべとつく感じもしない。……美月からしてみると少し不満だったが、  
朝の運動代わりには調度良かった。  
 
何時もどおり学校に行ってバイトをして勇気の家に帰ってくる。  
学校やバイトの間はやらないと勇気は言っていた。  
それはつまり、やるのは学校やバイトの時以外と言う事であり、勇気の家の中での出来事だった。  
「勇気……」  
怒った目で美月は勇気を睨みつける。足はテーブルの両足に幾重にも縛り付けられ、  
両手はテーブルの上で謎の粘液と化した分身に縛られている。  
誇らしげな両胸の合間には白いクリームとチョコレートが垂れている。  
「絶対あんたなんかの舌で逝ったりしないから!」  
今回の賭けは30分の合間に美月が声を出したりしたら負けと言う事だった。  
美月が勝ったら、明日一日美月が勇気の体を好きにしていい。  
逆に勇気が勝ったら、美月に分身製特殊服をして犯すと言うのだ。  
タイマーが軽快な音を立てて試合開始の勝負を鳴らす。  
勇気が美月の胸元をそっと舐め始める。胸元から乳首へ乳首から脇の下へ。  
両手両足を拘束された美月に反撃の手段は無い。  
成すすべもなく舐め続けられ体が火照り始める。  
腰を舐められ、美月は勇気の狙いに気がつく。秘所を直接舐める気なのだと。  
じりじりと下がる勇気の舌。あまりにももどかしくて体が熱くなり始める。  
「何……やってるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」  
粘液をありったけの力を混めて剥ぎ取る。「まっ待った」  
声も聞こえずありったけの力でビンタをする。  
「はあ、はあ、はあ、はあ」  
美月が自分が負けたことに気がついたのは、勇気が壁にぶつかって伸びた後だった。  
 
それから数分して、勇気が頭を抱えて立ち上がった。  
「てててててて……」  
「大丈夫?」  
「平気平気」にやりと笑って勇気は美月に近づく。  
「それよりも……」突如として美月の足を縛っていたリボンが変化し、  
ゴム製のラバーに変化する。  
「約束は守ってもらうからな」  
ぎんぎんと高鳴る分身を出して、勇気は美月の体に抱きつく。  
数体の分身が美月の体に絡みつき、豊満な肉体を縛り付け、ねとつく液が美月を覆う。  
「あああっ」  
恐怖と快楽に包まれて美月が愛液を流しはじめる。  
「入れるよ」そう耳元で囁いて美月の庭に勇気の息子が入り始める。  
顔を赤らめながら庭の門を開けて美月は快楽に酔い始める。  
粘液だが、これが髪の毛につく事はない。当然だ。勇気はそれを望んでいないのだから。  
だが背中の大半は粘液で固定されており、とても動ける状況でない。  
「あんっ」  
うめき声を上げて美月が勇気に抱きつく。最後まで入れられた息子は確実に、美月の心を貫いている。  
勇気は常に孤独だった。小学生の時に発言した分身達は所詮彼の分身であり、仲間や友達ではなかったから。  
美月とはちょびちょびと話していたが、しょせんは人外と人間の差だと思っていた。  
だが、美月と親しく付き合えるようになったのが嬉しかった。  
美月と肌を合わせるのが最高の幸せと思えた。  
柔らかい肌を舐めながら片手で握りきれない胸をしっかりと掴む。  
「美月……」  
快楽の為疲れ果てている美月にたいして分身を解除してしっかりと抱く。  
「好きだ」  
それだけは偽れない言葉。  
 
それから数日間、俺は美月を思いっきり犯した。  
リボンで全身を縛り上げて苛め抜いたし、口枷をしてフェラをさせた。  
目隠し耳栓をして筆でなでまくりもした。  
美月は怖がりながらも付き合ってくれた。  
 
そして1週間目、俺は美月とデートをすることにした。  
美月は上が赤いシャツを羽織って、下はジーパンという普通の格好だが、  
実はこの服、俺の分身が変身したもの。下着は着ているが、それでも十分に恥かしいらしい。  
当然と言えば当然だが。  
「美月、もっと堂々としろよ。なにもやましい事は……してるのは俺の方か」  
おどけてみせる。美月はクスッと笑って、顔が明るくなる。  
「だったら、今日は何処行くの?」  
「じゃあ………」  
 
映画館に行って、食事をしてショッピング。美月の為に下着とか服を何枚か買う。  
俺用の服も何枚か美月が買う。本当は分身でも構わないのだが、美月はそれが嫌らしく、  
結局買ってしまった。物欲は少ないが美月が買うべきだと言うのなら買うべきなのだろう。  
 
家に帰って、服の整理をして、最後に服を着たまま抱き付き合う。  
「美月………」  
俺が撫でると服がその部分だけ無くなって美月の肌を直接照らす。  
服を脱がされずに犯されるその感触は、美月を燃え上がらせる。  
俺がバックに回ると、美月を犯すために服の一部を変化させる。  
「あふぅ……」  
既に出来上がった美月の秘所に塔はやすやすと入り込み、しっかりと媚肉に包まれる。  
「勇気そんなに暴れないで……」  
涙目にそう言って美月がぎゅっと服を抱きしめる。  
無言のままキスをして、舌を押し込み何もいえないようにする。  
「んんんっ」  
舌を外そうと必死にもがくが、ゆらゆらとうごめくそれに自らの舌を絡められ、  
さらに喉の奥まで犯される。  
 
二人の服が変化し、ぴったりとくっつき合う。  
勇気がそう望んだから。唇を離されたとき、美月はこう言った。  
「ねえ、勇気また勝負しない?」  
「良いけど……今度は何を賭けるかい?」  
「私が勝ったら、勇気の分身で、コスチュームを作ってよ」  
「良いさ、だったら俺が勝ったら……」  
俺が何を望み、勝負がどうなったかは、妄想に任せるとしよう。  
 
END  
 

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