「フフフ……。女の子の胸ぐらいでそんなにうろたえるなんて、まだまだお子ちゃまね」  
(さっきまで泣きそうだったのは誰だよ……)  
得意気に胸を張る美衣を見て溜め息をつく流志。  
 
「折角だからもう一つ、条件を追加するわ。やっぱりいやらしい男の子対策なんだから、  
流志には胸もターゲットにしてもらうから。いいわね?」  
次々と追加されていくルール――。正に暴君であるが、もっとたちが悪いのは、流志が  
何も出来ないと踏んで次々とエッチな条件を加えていることであった。  
(これじゃイジメだよ……)  
かと言って本当に何もしなければ、美衣は本当に明日みんなにある事無い事を吹き込み  
かねない。  
 
(美衣って、こんなに意地悪だったかなぁ? それに……)  
えっちな挑発が多い、と流志は思う。気が強く傲慢で命令口調なのは前からだが、最近の  
彼女は流志に対してのみやたらとえっちな意地悪をするのだ。  
(これで美衣の事が嫌いなら、どうって事は無いんだけど……)  
流志の胸が締めつけられるように疼く。知られたらどういう態度を取られるか分からないので、  
黙ってはいるが、流志は美衣の事を嫌いではない。気があるとかまでは自覚していないが、  
乱暴で傲慢だが正義感が強く意志のハッキリした彼女の事はいつも支えてあげたいと思っている。  
だからこそ、悪ガキ退治の方法にも注意するのだが……。  
 
「また何を考えてるの? この、むっつりスケベ〜!」  
また美衣が流志に踊りかかった。  
「う、うわっ……ぷっ!」  
「きゃん……!?」  
勢いあまった美衣の裸の胸が流志に覆いかぶさった。思わず、乳首のあたりに息を吹きかけて  
しまい、美衣がビクン!と背筋を反らす。  
「ま、また……! 今度は乳首舐めた〜!」  
「だ、誰が!? 人聞きの悪い事を言わないでよ!」  
自分で胸も攻撃対象といいながら、いざそうされると美衣は胸を覆って流志を睨みつける。  
(あ……)  
流志はその唇に残る感触に浸りそうになりながらも、流石にこのまま一方的に攻められて  
いてはダメだと感じた。  
(この分じゃ、どんな濡れ衣をかぶせられるか分からないや……。ようし……)  
流志は深呼吸をすると決心したように美衣を睨みつけるように見つめる。  
 
「な、何よ……? やる気?」  
流志の表情の変化に一抹の不安を覚えながらも美衣も睨み返す。流志はしばらく美衣を  
見つめていたが、  
「これ以上悪さばっかりしてたら……電気あんまするぞ!」  
と、ついに言った。  
 
「でんき……あんま?」  
一瞬きょとんとする美衣だが、  
「ふ〜ん……。面白いじゃない、やってみなさいよ」  
流志にそんな事が出来る? と言わんばかりに皮肉な笑みを浮かべる。  
「美衣、電気あんまを知ってるの?」  
流志が意外な表情をする。美衣がその言葉を知ってるとは思わなかったからだ。  
「え……? あっ……! ……な、何よ、それって!?」  
美衣は慌てて聞き返す。  
(今、『やってみなさいよ』て言ったよなぁ……?)  
その様子を見るとどんなものかは知ってるようだが、何故それを隠すのか?  
 
「電気あんまって言うのは、こうやって……」  
流志が美衣の両足を掴んだ振りをする。そしてその真ん中に自分の右足を差し入れた  
格好をした。本当はこうやってお仕置きの方法を説明しながら、美衣にプレッシャーを  
かけて反省を促そうとしたのだが、おそらく美衣は既に知っているようだ。  
「……こうして右足をアソコに当ててブルブルブル……ってするのさ」  
「…………」  
美衣は珍しく黙って流志の説明に聞き入っている。特に流志が右足を震わせる真似を  
した時、ほんの僅かだが頬を染めて体を震わせた。まるで本当にされているかのように。  
 
「どう? そんな事されたくないだろ? だからそろそろ服を着替えて……」  
「ふ……ふん。そんなの……平気よ……」  
相変わらず流志の指示を突っぱねる。だが、幾分、声は小さくなっているか。  
「やってみればいいじゃない。私、そんなのに負けないからね。流志のヌルい攻撃なんて  
全然平気だよ〜、だ!」  
べ〜〜!っと舌を出す。憎ったらしい表情のはずなのだが……。  
(か、可愛い……。い、いや……! だ、だめだだめだ!)  
これを口に出して言っては美衣のためにならない――。流志はかぶりを振り、思わず  
綻びそうな顔を引き締める。  
 
「女の子の急所を責められるんだよ? 本当にいいの?」  
半ば脅すように流志は言う。これで美衣が引くとも考えにくいが、人の良い流志でも  
ここまで可愛らしく反抗されるのを見ると、つい意地悪な指摘をしたくなる。  
 
「わ、私……女の子だもん。そんな、急所攻撃なんて……ちっとも効かないから……」  
美衣は自分に言い聞かせるように段々小さくなる声で呟くように言う。  
「女の子だって急所を狙われたら効くさ。美衣だって経験あるだろ?」  
「…………」  
流志のにべも無い指摘に美衣は黙り込む。格闘武技では股間への攻撃は基本的には禁止して  
いるが、偶然のタイミングや勢いあまって相手の股間を打ってしまう事は日常茶飯事だ。  
それは女の子でも例外ではない。美衣も実戦形式の戦いで硬質ウレタン製の模擬刀で  
股間を打たれたり、格闘中に蹴られたりした事もある。その時はクリーンヒットでないにも  
関わらず、飛び上がるような痛さと恥かしい所を打たれた羞恥心でその場にいたたまれなく  
なった。  
 
(琴奈なんて、大人の男の人に蹴られたこともあったし……)  
美衣より4つ年上の琴奈は既に大人の男子と防具をつけない実戦形式で闘っている。  
美衣は琴奈の試合を見学していた時、偶然、相手の蹴りがカウンターでまともに琴奈の  
股間を直撃するシーンを目撃した事がある。  
(『☆◆%〇#……!!』)  
声なき悲鳴を上げ、その場にもんどりうって悶絶する琴奈。内股になって蹴られた股間を  
両手で押さえながら、畳の上を転がる姿は同じ女の子としていたたまれなかったのを覚えている。  
(あんな恥かしい格好……でも、琴奈、そうしないと耐えられなかったみたいだった……)  
体の震えが止まらず頬は紅潮し、時折息を詰まらせたようにもがいてる。股間を押さえながら  
喘ぐ姿は、自慰を連想させ見る者をドキドキさせるが、急所を打った本人はそれどころでない。  
美しいかんばせには冷たい汗が止め処も無く流れ、黒髪を張り付かせていた。顔のしかめ方や  
体の震え方で痛みが何度も押し寄せたり遠のいたりするのが美衣には如実に伝わった。  
彼女にはそれほどまともに急所を強打した経験が無いにもかかわらずだ。  
(だって……分かるよ。琴奈も私も同じ女の子なんだもん……)  
その時の光景を思い出すと、体の奥がキュンと締め付けられるような感じを覚える。  
流志に指摘されるまでも無く、女の子にとっても股間は急所に違いが無かった。  
そして、電気あんまはその急所を責め立てる技なのだ。  
 
(やっぱり、電気あんまも痛いのかな……? でも、あの時、流志にされてた琴奈は……)  
そこまで考えて美衣は首を振る。その光景は美衣にとってあまり思い出したくないものだった。  
忘れようとしても忘れられないし、思い出さないようにしていても時折浮かんでくる光景なの  
だが――。  
 
「美衣、どうしたの?」  
流志の呼びかけに考えに耽っていた美衣は飛び上がりそうになった。  
「な、な、な……なんでもないわよ! そ、それより……さっさとしたらどうなの?   
私の方は準備オッケーなんだからね!」  
美衣は両足を軽く開いて真っ直ぐに伸ばした状態でベッドに寝転ぶ。足元には流志がいて  
股間を下から見つめられる恥かしさはあったが、その事は億尾にも出さない。  
これからされる事を恐れてないのをアピールするように胸も隠さない。  
(準備オッケーと言っても……)  
流志はチラリと美衣の様子を窺う。美衣はどうやらさっきまで固く足を閉じて、胸は両手で  
覆っていたのに気づいていないようだ。何か考え事をしながら無意識に防御しているのは  
やはりこれからされる電気あんまを内心不安がっているに違いない。  
(そんな無理しなくったっていいのに……)  
そう思うが、流志がそれを指摘しても逆に美衣は意地になって否定するだけだろう。  
 
「分かったよ……。じゃあ、本当にするからね」  
流志は諦めて美衣にお仕置きすることにした。  
(出来るだけ優しく――初めてじゃないかもしれないけど慣れてないもんな)  
琴奈さんとは違うから――。と心の中で思った。美衣を前に口に出して言うべき事ではない。  
 
「じょ、上等よ……。い、いつでも来なさい……」  
美衣はそれでも懸命に反抗した。電気あんまに恐れをなして屈する事は出来ないし、それに――。  
(私、知ってるんだからね――琴奈との事)  
おそらく本音はそれに違いない事を思いながら美衣は流志の責めを待った。  
 
 
流志は美衣の両足首をそっと掴んだ。美衣の体が一瞬硬直するが、彼女は抵抗もせずに  
受け入れる。  
「今からその……足をあてがうからね」  
遠慮がちに言う流志。  
「わ、わかってるわよ。さ……さっさとやれば……?」  
口調は強気だが、声は若干震えている。太股は震えているが内股になりたいのを懸命に  
我慢し、股間は守らないようにしている。  
(ホントに……意地っぱりなんだから)  
流志が溜め息をつく。だが、あまり焦らすのも逆に可哀想だ。流志は一息つくと右足を  
ゆっくりと内股になって震えている美衣の下半身に割りいれ、股間に土踏まずの部分を  
密着させた。  
 
(いきなり踵はダメって琴奈さんも言ってたもんな……)  
琴奈に教えて貰った通り、優しくゆっくりと足を震わせる。最初は小刻みな振動から……。  
「あっ……!」  
美衣は小さく悲鳴を上げた。股をキュッと閉じ、流志の足を挟みこむ。  
「い、痛かった?」  
流志が慌てて足を引っ込めようとしたが、美衣はかぶりを振った。  
「大丈夫……。ちょっと驚いただけよ。……続けたら?」  
美衣は目を閉じた状態で、それでも流志に弱みを見せまいとする。  
(意地っ張りだなぁ……)  
だが、それが彼女の魅力の一つで流志もそこに惹かれていた。彼自身は気づいていないが。  
 
(ゆっくり……優しく……)  
女の子のデリケートな所を圧迫するのだからと、流志は慎重に足の裏を震わせた。  
たった一枚のビキニを通して、美衣の乙女の秘密に触れる感触は、熱くて柔らかい。  
(美衣の大事な所に、俺の足が……)  
禁断の場所に触れる行為は流志の心をドキドキと高鳴らせた。  
ブルブルと震わせるたびに美衣の太股がキュッキュッと流志の足を締めつける。  
美衣は悲鳴こそ堪えていたが、呻き声を出すのは抑えきれず、目を固く閉じて股間を襲う  
震えに耐えていた。  
 
「ん……くっ! はぁ……ん……」  
美衣は流志の電気あんまに切なげに呻いている。頬は紅潮し、息使いも荒くなった状態で  
恥かしい所を足でグリグリされる攻撃に耐えているが、いつもの美衣の力強さを今は  
感じることが出来ない。その代わり、乙女らしき恥かしげな表情と何かを耐えている  
切なげな表情が入り混じった、ある意味煽情的で淫靡な魔性の少女の色気が前面に出つつ  
あった。  
 
(だ、だめ……。もう……)  
美衣は流志が足を震わせるたびに股間から下腹部に掛けてがきゅ〜〜っと締まるような  
感覚に襲われる。その感覚が切なくて、流志の足から逃れようとしたが、逃げられない。  
流志より短い美衣の足は電気あんまにピンと伸ばされ、自分では股間に掛かる圧力を  
調節する事も出来ない。懸命に内股になって本能的に流志の足を押さえようとするが、  
それでどれ程の効果があるだろうか……。  
 
(や、やだ……。お、おしっこ……?)  
美衣は自分の股間が濡れてきたのを感じていた。電気あんまをされている感覚はおしっこを  
我慢しているような感覚に似ている。しかし、少し違うのは、おしっこがある程度我慢  
できるのに対し、電気あんまされている時に濡れるのは自分では止め様が無い事だった。  
美衣はそれがおしっこの場所とは違う、秘密の蜜壷から溢れ出る女の子の愛液である事を  
まだ知らない……。これは男の子を受け入れるために、女の子の体が準備する事であるのを  
知識として知らないのだ。  
 
(だ、だめ……。こんな事を流志に知られたら……!)  
美衣は懸命に隠そうと腰を動かし、懸命に流志の足のポジションを代えようとする。  
だが、それは逆効果だった。  
 
グリッ……。  
 
「あうう……!?」  
完全に股間に足を食い込まされた状態で腰を捻ったため、逆に幼い秘裂が捻られるように  
なってしまったのだ。びっしょりと濡れた女の子のワレメから脳天にかけて、背筋を通して  
電流が走ったような感覚に襲われる。  
 
「どうしたの、美衣? ……大丈夫?」  
もしかして痛くしてしまったのかと流志が心配そうに美衣を見る。美衣はその電流の感覚に  
目を閉じて耐えていたが、  
「だ……。大丈夫……。続けて……」  
目を開けて流志を見る。  
「もっと……強くしてもいいよ……」  
額には珠の様な汗が浮き出てきている。背筋にはゾクゾクする感触があり、腰から下腹部に  
掛けてはキュッ!と締め付けられる感覚が……。  
(ここって……。いじめられると、ここだけが辛いんじゃないんだ……)  
美衣は流志に責められている場所が女の子の急所である意味が分かった気がした。  
ここは打った時の痛さの急所だけではない。勿論それもあるが、こうやって柔らかく  
虐められている時も大きな反応が全身に起こる急所だったのだ。  
乳首が固く尖って痛くなる胸の反応、微弱な電気が走り続ける背筋の反応、痺れるような  
腰の反応、何かが押しあがって来ては引いていくお腹の反応、自分の意志とは別にぶるぶると  
震えが走る太股から足の爪先への反応――。  
だが、一番困った反応はやはり蜜壷からじゅん……と熱くてねっとりとしたものが溢れ出る  
反応だった。  
 
(止まらないよぉ……。流志に……見られた……)  
その事が屈辱感となり、恥かしさが相まって、更に蜜壷があふれ出す。既に白いビキニは  
びしょ濡れになっているだろう。濡れても透けない素材とはいえ、恥かしい事には  
変わらない。美衣にとっては、それが自分の恥かしい所から分泌したものでびっしょりと  
濡れている事自体が問題だからだ。  
 
(琴奈が切なそうにしていた理由……。良く分かるかも……)  
股間を蹴られた時の事以外に、美衣は琴奈が電気あんまされているシーンを見た事が  
あった。その時の琴奈の表情は同性である自分ですら胸がドキドキと高まってしまう  
妖艶さを見せていた。  
 
股間を強打した激痛に、内股になって手で押さえながら悶える、切なくて苦しそうな琴奈――。  
電気あんまされて、切なげに手を突っ張らせながら苦痛と快楽の狭間に身悶えする琴奈――。  
 
今の美衣にはその二つの姿が脳裏にオーバーラップして浮かび上がる。  
女の子が急所を責められた姿(股間強打の方は不幸な事故だったが)で印象深いのが  
その琴奈の姿だった。そしてそれは、今は自分の姿なんだ――と、美衣は思う。  
 
(しかも、その相手は……)  
美衣の想いは更に高鳴った。琴奈に電気あんまをしていた相手――それは今自分を  
電気あんまで虐めている相手と同じなのだ。  
 
(流志は……私の事、『インラン』だと思うかな?)  
耳年増な美衣はその事が心配になる。だが、最早流志の顔は見れなかった。  
もし流志が自分の事をそう思っていて、それが面に出ていたら……恥かしくて死んで  
しまいたくなるかもしれない。  
 
だが――。  
 
「美衣……。気持ちがいい?」  
流志の声はいつもと変わらず、優しい声だった。いつもだったら気が弱そうでうじうじ  
した喋り方に聞こえたかもしれない。だが、今の美衣にはそれが自分の事を気遣って  
くれる優しい声に聞こえた。  
「う……。うん……」  
美衣は切なげに流志を見つめる。その顔を見た瞬間、流志は心臓が飛び出しそうに  
なるぐらい、一気に高鳴った。  
 
(か……可愛い……♪)  
美衣の大きな瞳は、今は濡れたように煌いていた。うるうると涙をため、頬を染めて  
切なげに流志を見る今の美衣の顔を、流志はおそらく一生忘れないだろうと思った。  
 
同時に――。  
 
「美衣……。もう少し、いじめてもいい?」  
「え……?」  
「踵でグリグリとしてみたいんだ……美衣のココ……」  
「う……はぅん! る、流志……?」  
流志はほんの少しだが強めに土踏まずを股間に押し付けた。今までより強い圧迫に美衣が  
小さな悲鳴を上げる。  
(今でもこうなのに……。この上……踵でされたりしたら……)  
そういう行為をされた事はないが、それでも十分に想像はつく。武芸でも踵は攻撃に使う部位  
として有効であった。人の体の中で一番固く、そして強い場所。常に自分の体重を支えている  
所だから当然である。  
それが女の子の一番弱い所を圧迫してくるのだ。蹴られたりするわけではないとはわかって  
いるが、それでも少し不安になる。  
 
(だ、大丈夫よね……。流志は気が小さいし……)  
そう思って強気を保とうとする。だが、踵での責めを提案してきたのは流志である事を  
美衣は忘れていないか……?  
「い、いいわよ。やってみれば?」  
「うん……」  
喘ぎながらも強気の美衣に対し、流志は「痛かったら止めるね」とも「優しくするね」とも  
言わなかった。美衣はその事に違和感を覚え、ドキドキする。  
 
流志は右足を一旦美衣の濡れた股間から離した。クチュッ……と淫靡な音とねっとりとした  
蜜が糸を引き、その様子を見た美衣が真っ赤になる。  
流志の足も土踏まずを中心に足の裏はびしょ濡れだった。そしてその濡れた踵を白ビキニが  
食い込んで捩れている美衣の処女の秘裂にあてがった。そして徐々に力を入れていく……。  
 
「あっ……! ああっ……!!」  
踵を股間に押し込まれるたびに美衣は悲鳴をあげ、ビクン!ビクン!と痙攣するように震えて  
背筋を仰け反らせた。秘裂からも蜜が飛び出すように溢れてくる。  
(さ、さっきと……違う……)  
土踏まずの優しい電気あんまとは少し違っていた。土踏まずの時は優しく愛撫されている  
感覚だったが、今の踵でする電気あんまはいじめの色が強かった。  
(だから、「いじめていい?」って言ったのね……)  
それに「グリグリする」とも言っていた。今こうやって押し込まれているだけでもどうにか  
なってしまいそうなのに、グリグリされたら……。  
 
「大丈夫? これからグリグリするからね……」  
(ちょ、ちょっと……!?)  
流志は一応気遣ったが同意を求めてこなかった。踵で強くグリグリする電気あんまをする――  
そう告げただけなのだ。今までの様に恐る恐るしてくるわけでもない。  
(流志?)  
美衣は流志を見る。流志は美衣の顔を見てはいなかった。右足をあてがった股間に視線を  
集中し、見つめている。気のせいかいつもの流志と違う。気弱げに美衣の顔色を窺わないし、  
目をあんなにギラつかせている……。  
(私……見られているの?)  
その事が急に恥かしくなってきた。今まで流志に見られてもそんな事を感じないばかりか、  
散々エッチな挑発を繰り返しもしてきた。だのに何故……。  
 
その理由を美衣は流志のある部分を見て知った。  
(あっ――)  
美衣が見たのは流志のスウェットパンツの下半身だった。流志の体の中心、美衣が今責められて  
いる場所にあたるところ。そこはまるでテントの支柱が立てられているかのようにピンと張って  
いるのだ。  
(流志は『男』なんだ――)  
私をいじめて興奮してる――と、美衣は思った。そして自分は『女』――。  
普段意識する事の無いこの性的な差。普段は大人の男に対しても負けん気を発揮する美衣だが、  
何故か今はそれを強く意識していた。  
 
(男が女をいじめたくなるのは――当たり前なのかな?)  
ドキドキと美衣は流志の次の行動を待つ。  
流志はそれに気づいたか気づかないか、美衣の股間にあてがった踵をグリグリと捻った。  
「ひゃあう!?」  
美衣は最初のグリグリで大きく仰け反ったが、今度はそれだけでは済まなかった。  
流志は尚も執拗に美衣の乙女の秘裂を責め立てる。グリグリと押しつけるようにあんまを  
繰り返し、ビキニがグリグリする方向に渦を巻くように捩れて股間に食い込んでいく。  
 
「あっ……! あっ……うう……! る、流志……だめ……あああ……ああああ!!」  
流志のアンマがどんどんと強くなってくる。踵でのあんまは美衣の想像以上の威力だった。  
(このグリグリが……だめ……)  
流志の踵は美衣が一番アンマされたくない秘裂の上部の突起をもグリグリしてきた。  
そこを圧迫されると、今までの悶えよりも更に上積みされた衝撃が全身を襲うのだ。  
「くうぅ……! あ……ううっ!!」  
美衣は逝くに逝けない内圧の高まりの中、ギュッとシーツを掴んで耐えていた。  
「はうっ……うっ!!」  
唇も噛み締める。そうしないととても耐えられないからだ。両手でシーツを掴んで握り締め、  
ぶるぶると震える両足はピンとつっぱりながら内股によじらせ、流志に責められる女の子の  
秘裂はグリグリとあんまされる動きとは別にヒクヒクと小さな痙攣を起こしていた。  
 
そして更に流志の責めは続く。  
 
「マッサージしてやろうか?」  
流志の声が聞こえる。  
「そ、それは……どうするの?」  
美衣は思考能力が完全に落ちた状態で返事をする。  
「こうするのさ……」  
流志は今度は足の先の方の裏で高速のバイブレーションを美衣の股間に加えていく。  
「ふぁあ……! あっ……!!」  
美衣は今度は腰を捩じらせて悶えた。  
「どう? これって効くだろ? 女の子はよく電動のマッサージ器に跨っていけない  
遊びをするらしいけど、この方が良くない?」  
「くっ……!!」  
流志の指摘どおり、美衣はそういう事をした事はある。だが流志がそんな女の子だけの  
秘密を知っているはずが無い。誰かが教えたのだ。  
 
(琴奈〜〜〜〜。流志にいけない事ばかりを指導しないでよ〜〜)  
琴奈にとっては手慰みの悪戯かもしれないが、それを指摘される自分にとっては大問題だ。  
よりによってこの流志に指摘されるなんて……。それに……。  
「ううう……ああ……ん……る、流志……それは……」  
様々な角度から責められ、美衣は思わず涎を出しそうになる。それだけ気持ちがいいのだ。  
女の子にとって股間マッサージは逃げようにも逃げられない魔性の技だった。  
それも機械でなく、男の子の足でされるのだ。これを続けられると蕩けそうになってしまう。  
「ああ……あ……。流志……うう……ん……」  
切なげに荒い吐息をつきながら美衣はこの快感責めに耐えていた。体が熱くなり、頬に差した  
赤みがいつまでも消えない。  
 
だが、流志は美衣がこの快感に溺れきるのを許さなかった。  
 
「今度は急所攻撃をするね」  
「え……?」  
流志の言葉にマッサージ責めに蕩けていた頭が一気に冷静さを取り戻す。  
「股間を狙って攻撃するって言ったのさ。当初の予定通りにね」  
流志は電気あんましていた足を軽く引いた。まさかこのまま……蹴る?  
 
「だ、だめ……! そんな事しないで……」  
慌てて股間を両手でガードしながら、珍しく美衣がおびえた声を上げてしまう。  
元々はそれをしろと流志に命令した彼女だが、今の流志はからかいの対象ではない。  
自分を征服しようとする一人の男なのだ。  
「軽く蹴るだけだよ」  
「そ、それでもダメ!」  
「どうして?」  
「だ、だって……痛いもん」  
美衣が視線を逸らす。練習で蹴られた時の事を思い出したのだ。  
(そのうちの一回は流志なのに……!)  
美衣はその時の事を思い出して、少し怒る。流志は知らないだろう。なぜなら美衣は  
その事を懸命に我慢して隠しとおしたのだ。少なくとも本人はそのつもりだった。  
 
しかし……。  
「前に当たったもんな……俺の蹴り。やっぱり痛かったんだ、あれ」  
しれっと流志が呟く。  
「る、流志!? ……気がついてたの?」  
「勿論。でも……美衣が必死で隠してたし……」  
ニヤニヤした表情で言う。普段の美衣なら流志にこんな顔されたらビンタどころか  
パンチが飛んでくるだろう。だが今は隠していた事がバレてたのに対する羞恥心で  
一杯になる。  
「あの悶え方……今から思うとドキドキするな♪」  
流志が楽しそうに言う。  
「本当はアソコを押さえて痛がりたいのに、我慢して足元が震えて……確か太股を  
叩いてごまかしてたっけ?」  
「や、やめてよ……! もう……」  
美衣は恥かしさで真っ赤になる。  
「い、いい加減にしないと……流志、後で酷い目に遭わせるから……ね」  
いつもどおりの威勢のいい言葉だが、ハァハァと喘ぎながら頬を染めて言ったのでは  
効力はゼロだ。  
「酷い目って……こんな目とか?」  
流志は一瞬の隙を突いて美衣の股間を軽く踵で蹴った。ズンッ!……と重い衝撃が  
美衣の股間から全身に広がった。  
 
「はぐぅっ!! ぐあぁ……!!」  
津通の悲鳴と共に、プシュッ!! っと美衣の蹴られた股間の秘裂から恥かしい蜜の  
飛沫が噴き上がった。  
「あ……、あ……、あ……、あああ……」  
ガクガクッと蜜壷の奥から痙攣の様に震える腰。美衣は一発の急所蹴りで今まで  
溜まっていた物――愛液だけでなく高まっていた性感などが一気にかき乱された。  
(あんまり……痛くなかったかも……)  
流志が加減をしてくれたにせよ、美衣の予想とは違う感覚であった。蹴られて痛さで  
のた打ち回るのではなく、無理やり放出させられる辛さと――快感。  
快感のマッサージ責めと苦痛の急所責め。これらを同時に使い責め立てるやり方。  
明らかに流志は電気あんまの初心者ではなかった。  
 
そして――。  
 
「もう一度グリグリ責めだ」  
「る、流志……」  
「ここまで責立てられた状態で、さっきのあれをもう一度やったら……どうなる?」  
流志が少し意地悪な目で見る。美衣は口惜しさもあったが、その責めを素直に受ける  
ことにした。  
「では、行くよ……」  
またしてもクリトリスグリグリ責め――。流志は更に振動も変化させた。一定の  
リズムにならないよう、流志はそのリズムを変えて責めて行く。  
 
「あう……ううう……!! ……くっ!」  
流志の絶え間ないグリグリ攻撃に美衣は身も世もなく身悶えする。  
(も、もうだ……め……)  
美衣は震える全身の高まりが自分の中で爆発しそうになっているのを感じた。これ以上は  
耐え切れない。  
 
「流志! もっと……もっと強くして……!! 激しく責めていいの……!!」  
美衣の絶叫に流志は踵の位置を置きなおした。さっきまでは秘裂の真ん中を中心に責めて  
いたが、今度は突起そのものに踵をあてがった。まるで踏み潰すかのように小さな突起に  
圧力をかける。美衣はたまらず悲鳴を上げた。  
 
「はぅう……!! くぁあ……!!」  
美衣は女の子の突起をグリグリされるたびに髪を振り乱し、悶える。  
蜜は止め処も無く溢れ、流志の足をぐっしょりと濡らしただけでなく、下のシーツも  
洪水状態になっていた。今日はこのシーツは使い物にならないだろう。  
「流志……ああああ〜〜!!」  
身も世もない悶え声を上げる美衣。激しく責められたいが、すぐに逝く事が出来ず、  
意識が何度も飛びそうになる。  
「流志……! 流志……私!! おかしくなっちゃうよぉ〜!!」  
美衣は思わず絶叫する。誰かに聞かれないだろうか? その心配が一瞬頭をよぎったが、  
すぐにそれどころで無くなり、またこの苦痛と快感の狭間に引き戻される。  
 
「だめだよ、美衣。今はやめてあげない」  
「流志!?」  
「今、止めたら大変な事になる。美衣、電気あんまされている女の子にとっては今が一番  
辛くて気持ちの良いところなんだ。ここは頑張って……我慢して……最後まで!」  
「でも……! でもぉ……!!」  
美衣は泣き出した。このままではどうにかなってしまいそうだ。流志の責めはクリトリス  
グリグリだけでなく、割れ目を上から下へポイント下げながらグイグイと圧迫していったり、  
足の先で細かくアンマしたりするのだ。それが電気あんまには初心な美衣にはたまらない。  
 
「ああああ……!!」  
足の振動そのものもバリエーションが多かった。美衣の足がピンと張り続けるほど強く  
やって悲鳴を上げさせたかと思うと、溜め息をつくような切なく緩い振動を与えて  
きたりもする。流志はこの技術を琴奈に教えてもらったのか? 美衣はその事も気に  
なっている。  
 
だが――。  
 
「うぁ……。ああああ……」  
股間から絶え間なく押し寄せる快感の波。だが、高まりを覚えれば覚えるほど、  
引いていく切なさも深くなる。美衣は琴奈の事など考えられなくなってきた。  
そんな余裕がなくなっているのだ。  
 
「流志! 流志ィー!! ああああああーーーー!!!」  
「美衣、このまま……逝かせてあげる!!」  
「逝かせて……!。私を……逝かせて……はぁうううーーー!!!」  
電気ドリルの様な重く強い動き――。流志はグリグリグリグリと踵を押しつけながら、  
ドンドンドンドンと重い振動を送っていった。  
 
「うぁあああ……!!! はぁああああああああーーー!!! ルゥ……ジィ……!!!」  
激しい責めについに堰を切ったように秘裂から蜜が噴出すように溢れ、美衣は失神した――。  
 
 
         *         *         *  
 
 
「ハァ……ハァ……ハァ……」  
「う……う、ん……」  
ベッドにはトップレスのまま、無防備な格好で美衣が仰向けに寝ている。  
全身汗だくで、一枚だけつけているビキニの下はぐっしょりと濡れて美衣の女の子の部分の  
形を露にしていた。  
流志もベッドでぐったりと寝転んでいる。美衣への責めに力尽きたとようだ。  
(な、なんか……凄い事をやっちゃったかも……)  
こんなに女の子を激しく責めるなんて――自分でも想像していなかった。  
しかも、その相手が美衣なら尚更だ。帰宅したのがつい一時間前、その時にこんな事に  
なるとは誰が想像しただろう。  
 
「るーじ……むにゃ……」  
寝入ったのか、美衣はすーすーと寝息を立てている。汗に濡れた胸が上下し、膨らみかけた  
蕾の動きを見て、流志は慌てて身を起こす。  
(このままじゃ美衣が風邪引いちゃうよ……毛布は……あ、あった……)  
ベッドの傍に落ちていた毛布を拾って掛けようとしたが、美衣が汗だくなのに気づき、  
バッグからスポーツタオルを取り出して汗を拭ってやる。  
ブラウンの柔らかな髪が張り付いた額、寝顔が可愛いかんばせ、小さく隆起している胸、  
なだらかで白い肌のお腹、まだ発達途上のほっそりとした手足……。  
 
(こ、ここもかな……やっぱ……)  
流志は最後に残ったビキニの部分を注目する。ここもやはり汗――とその他の分泌物――  
で濡れているわけだから拭ってあげるべきなのだろうか……?  
(い、一番いじめたところだし……)  
流志はドキドキしながら女の子のワレメに食い込んでその形がはっきり見えるビキニの部分を  
見つめる。周囲は全部拭いたのでそこだけが濡れたもので光っている。  
(じっと見てると、変な気分になっちゃうよ……。よぉし……)  
流志は決心したかのようにタオルを持ち直し、なるべく見ないようにしてビキニの隙間から  
手を入れて拭こうとする。  
 
その時――。  
 
「出来れば脱がせて拭いて欲しいんだけど?」  
「どわぁああ〜!?」  
流志は慌てて飛びのいた。  
「み……みみみみ――」  
美衣は寝転んだまま平然とした表情で流志を見ていた。  
 
「起きてたわよ。あっちこっち触られて悪戯されてる時から」  
「だ、誰が悪戯したよ!? あ、汗をかいてたから拭いてあげてただけだろ?」  
「その汗をかかされたのは誰のせい?」  
「う゛……。それは……」  
今度は流志がダラダラと汗を流す。美衣と違って冷や汗だが。  
 
「そんなに美衣様の柔肌を触りたいのなら言ってくれればいいのに、スケベなんだから」  
「いや、ちょっと待て。これはだってそもそも……」  
「そもそも、何なの? か弱い女の子を失神するまで電気あんまで責め立てるなんて事を  
しておいて、どんな言い訳する気?」  
「ぐっ……。そ、それは……」  
確かにどんな理由があろうと、明らかにここまでするのはやりすぎだ――と流志自身も思う。  
 
「こんな事をクラスのみんなが知ったら、どう思うでしょうね〜♪」  
「な……。なんだって……?」  
流志は目をパチクリした。この暴君姫はまさか本気でそんな事を考えてないだろうな?  
「じょ、冗談だよな……美衣?」  
「さぁって……どうしよっかな〜♪」  
そう言ってビキニのパンツに両手をかけ、ゆっくりと引き降ろしていく。流志が目の前に  
いるのに――。  
「こ、こら待て! な、何をしてるんだよ!」  
「何って……パンツ脱いでるの。汗でびしょ濡れだもん」  
汗だけじゃないだろ! と言う突っ込みは流石に今の流志には出来ない。それにそれどころ  
ではない。  
「待てったら!」  
慌てて流志が止める。ビキニは美衣のお尻半分、前からは辛うじて筋だけが隠れていた。  
その状態で美衣が微笑む。  
「じゃあ、流志が汗を拭いてくれる?」  
「い、いや……。自分で拭けばいいだろ? 起きたんだし……」  
「明日クラスのみんなに電気あん……モゴモゴ」  
「勘弁してくれ〜」  
泣きそうな顔で流志が美衣の口を塞ぎながらベッドに押し倒した。  
「きゃん♪」  
「た、頼むから、それはやめてくれ。この通り!」  
美衣は半裸の自分をベッドに押し倒して懸命に頼み込む流志を見て笑いそうになる。  
 
(この状態って、それこそ電気あんまよりすごい格好なんだけどね――)  
無論、美衣は流志を危機に陥れる真似などするつもりは無い。電気あんまの事は誰にも  
ナイショだった。クラスメートだけではなく、その他の誰にも。  
(これをネタにまたやってもらおうっと♪)  
そこまで思った美衣が一つ流志に追求したい事があった。それは――。  
 
「ねえ、流志」  
「な、なに?」  
「流志はどうしてこの電気あんまを覚えたのかな? 誰か、させてくれる人がいたの?」  
「え……!? あ、そ、それは……」  
美衣から離れ、流志は後退りする。  
(こいつ、黙ってるつもりね……)  
琴奈との事を隠すからにはやましいと感じているのだろう。美衣は内心腹が立った。  
ベッドから起き上がると少しふらついたが、なんとか動けなくはなかった。そして今度は  
するっとビキニのパンツをすべり落とした。  
 
「わ……! わわわわ!?」  
激しく動揺した流志が椅子に躓き、尻餅をついて倒れた。  
その流志にゆっくりと全裸の美衣が覆いかぶさる。  
「意地でも白状させるわよ。私以外の誰に電気あんまをしたのかを……」  
フッフッフ……と美衣が不敵な声を出す。時代劇の悪代官の様ないやらしく悪い笑顔……。  
「た、助けてくれ〜!」  
流志は誰にとも無く助けを求めた。無論、誰も助けに来ないし、逆に今来てもらっては  
物凄く困る。  
「逃げ道は無いわよ、流志♪ 私からはね……」  
美衣は流志に密着し、腕を押さえると目の前まで顔を近づけて妖しく微笑んだ。  
 
羅漢道場の面子は遠征の修行に出て、今日は帰ってこない。  
流志にとって、美衣と二人っきりの長い夜は今始まったばかりだった。  
 
 
 
 
 
(第壱部 終)  
 
 
 
 
 
 

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