私は学校で、生徒会長を務めている。そんな私が顔を赤らめて目の前の彼を睨みつけていた。
「うううっ」
体中が熱い……原因はわかってる、彼が科学部の西部長が作った怪しい薬を飲んでしまったせいだ。
薬の中身が中身なので、西が飲まなかったのは、不幸中の幸いだが、まさかあんな物をつくるなんて……。
『媚薬』もしくは『性的興奮増幅剤』……一週間するか、異性と性交すると治ると言っていたが、
学校の女子達が、彼が近づくとキュンとしだす。
彼が慌てて逃げるので大事には至ってないが、このままでは彼の貞操と学校での地位の危機だ。
彼は、生徒会の会計と秘書と雑用をになってるし、個人的にも彼の人柄は好きだった。
「……命令します、今日は早退して家に寄り道せずに帰り、そのまま部屋の整頓と身なりをきちんと整えなさい!
私が放課後寄りますので、手抜きしても駄目ですからね!」
きつく言いつけておいて、彼を早退させる。彼は一人住まいのアパート暮らしなので大丈夫だろう。
彼の部屋に行ったとき、きれいに整頓されて紅茶の準備まで彼はしていてくれた。
顔が赤くなってるのが良くわかる。
「貴方の飲んだ薬の件ですが、このまま放置すれば学校の風紀に多大な被害を及ぼします。
ですが、本来あなたは、被害者なわけですし、ここは私が一肌脱いで貴方とすれば……」
「一週間、部屋に閉じこもってちゃ駄目ですか?」
「駄目です!そんな不潔ですし、もし誰か新聞配達の人が来て、してしまえば学校の名誉に関わります!」
こう言えば彼はそれ以上の反論ができない。
「ですけど、何も会長が……」
「……他の人を、同意なく押し倒すのは犯罪です」
自分でも無茶苦茶な論理だと言う事はわかってるが本当の事を言うわけにいかない。
自分が彼を好きだと言う事。言って彼に拒否されたら、自分は崩壊してしまうかもしれない。
二人とも裸になって、彼が私の体をそっと撫でる。
「ううううん!」
それだけで冷や汗が流れ出し、心臓がばくばくと言い出す。
「会長の肌、すべすべしてますね」
「ええ、手入れしてますから」
彼の紳士を両の太股で挟み付け、そのままそっと動かして撫でる。それだけで彼は射精してしまった。
「……これでOKなのでしょうか?」
「まだ、わかりません!万全を期す為に続けますよ!」
結局は、二人が疲れて眠りほうけるまでそれは続いた。
朝、足腰が立たなくなった私を彼は手をとってお風呂場に連れて行ってくれた。
「会長、まだ薬の効果が残ってるんでしょうか?」
「大丈夫です、ちょっと疲れてるだけです」
「でしたら、朝食を用意しておきますから、どうぞごゆっくりお風呂に入ってください」
ああ、彼にここまでされる喜び。本当に手に入れたい……。
私は、次の日科学部の扉を叩いていた。西に今回の件の弁明と、彼から告白してくれるようなアイテムが無いか聞きに。