静まり返った夜の病院の廊下に自分の足音と紙袋の音だけが響く  
暇な夜勤でラッキーだった…看護師・河本里佳子は懐中電灯で足元を照らしつつ  
外科医局へと向かっていた。ラウンドから戻ると一緒に夜勤をしている  
先輩看護師が差し入れで夕方に頂いたという神楽坂の老舗店の豚まんをおすそ分け。  
医局のドアを開けると、さっき電話をした時にはいた筈の早川先生がいない…  
呼び出されたかなぁ?室内で立ち止まり紙袋を中央のテーブルに置く。  
でも、早川先生についてる研修医の中野先生まで居ないのは変かも…  
仮眠中かな?里佳子は仮眠室のドアをコンコンコンと軽快にノックしてそっとドアを少し開けた  
―――布団もかけずに倒れるようにして研修医の中野祐太がベッドにうつぶせで寝ている  
起こしていいものか、少し躊躇するが里佳子は悪戯心が少し芽生えてしまう  
下の名前、なんだっけ…ナカノ…なんだっけ?  
思い出せずにうつぶせの体をそっと肩を押して少しだけ上半身を横に向かせ、身分証を見る  
「祐太クン…起きて。ユータ君ってばぁ…」  
自分の中で精一杯甘い声で彼の耳元で囁く。――と、中野が一瞬びくっと動き顔を上げずに  
腕を動かし、里佳子の肩をだるそうに抱く…そこで里佳子が「きゃはは!」と爆笑してしまう  
その声に驚きむくっと頭をあげて中野は目を覚ました  
「…え?…え?」  
状況を飲み込むのに10秒かかり、理解した中野は「なんだよ〜」と悔しがりつつ起きる  
 
中野は2年目の研修医。見た目はそこそこカッコイイ…と、里佳子は思っている  
まだ学生に見えるような風貌のせいか看護師人気もいい。  
でも、弄られキャラというか、頼れるようなキャラではないのと  
歳が里佳子の2歳上の26歳と同年代のせいで、里佳子ですらからかって遊ぶ存在だ。  
今まで、5歳や10歳上の男性とつきあってきた里佳子からしたら自分より年上だけど「若者」だった  
「ちょっとお、河本さん!びっくりした〜…一瞬家にいるかと思ったじゃん」  
「家に彼女でもいるんですか?そっと肩なんて抱き寄せちゃって〜」  
自然だった中野の行動が裏付ける。にやりと笑って里佳子が指摘をすると  
仮眠室のベッドを直しながら少しふてくさったような口調で中野がぶっきらぼうに答えた  
「家族と同居。彼女と同棲してるなんていう展開じゃないんだよ残念ながら。っつーか彼女いないし」  
「でしょーね」  
間髪入れずに里佳子が笑いながら返事をする。漫才のような掛け合いにお互い笑いあう  
「あーそうだ、あのね、差し入れでもらった豚まんを持ってきたの。電子レンジでチンしてどうぞ。  
 さっき早川先生が内線出たんだけど今来たら居ないんだよね」  
里佳子が部屋を出ながら話を始めると、中野が「あのさ」と短く呼び止める  
「彼氏いないでしょ、こーもとサンは」  
「なんで決め付けるんですか。超失礼。」  
医局の中央のテーブルの上にあった紙袋を開き、中を見ながら「へえ」と中身か里佳子の返事のどちらか  
に返事をしながら中野が頷く。  
「でも中野先生はさぁ、黙ってればかっこいいからモテそうなんだけどな〜。  
 変なところで真面目だから、こう!って時に告れなかったり手を出せなかったりしちゃうんでしょ?」  
「真面目…か?」  
「うん。真面目。あ、今食べますか?」  
暖めてきますよ、と手を差し出すが中野は「今はいい」と断る  
「真面目かぁ…そうなのか?普通だよ普通。」  
「何て言うか、ピュアなんですよね〜。だって2年目でしょ?なのにこの前見ちゃったんですけど  
 受け持ってた…えーと、井上さん。退院した時ちょっと泣いてたでしょ?」  
偶然見てしまった事をぽろっと言うと中野がぎょっとした顔で里佳子を見て、顔が少し赤くなる。  
「あれは、さ。闘病長かったし…結構状態悪かったのがあそこまで完治に近づくってすごくて」  
「言い訳はいいですよ。そういうピュアな所、イイと思うし」  
我慢して真っ赤になった目を涙で一杯にしている中野の顔を思い出して里佳子は小さく笑う。  
一応は敬語を使っているが、里佳子>中野 という力関係が日常。  
恥かしいのか中野は目を合わせない。それが面白くて里佳子は悪乗りをする。  
「だってー、最悪の場合、童貞かもね〜なんてみんなで言ってたくらいですよっ」  
またきゃははっと最後に笑い冗談を言うと中野も笑いだして  
「誰と言ってるんだよ!残念ながら童貞ではありませんでしたってみんなに言っといてくれよ」  
「ありません”でした”って言ったら私が中野先生とコトをシタみたいじゃないですか」  
――そこで10秒程の沈黙。とりあえず、また一応笑っておく。  
頬杖をついて里佳子が何気なく中野の顔を見つめて  
「うーん…あと5年したら、大人になるし、内面もいい男になると思いますよっ」  
そこで中野が両手で里佳子の両方の頬を捕まえてそっと唇を重ねる  
…何秒?わからないけどちょっと長かった…だって目を閉じる時間あったし…  
そのまま唇と手が離れた時に里佳子は目をそっと開く。真っ赤な顔をした中野があわてて視線を反らした  
「…あの…ごめん。」  
 
想定外の言葉に里佳子は思わず「はぁ?」と一言漏らす  
「なんでキスの後の一言が”ごめん”なんですか?」  
こちらもまた想定外の質問で中野はきょとん、とした様子で答える  
「だって…突然、しちゃったし…怒ってるかと思ったから」  
「そんな謝るくらいなら最初からキスなんてしなきゃいいじゃないですか。ばっかみたい」  
違うポイントで里佳子は少しムカッときた。キスをされたことに対しては…正直、よくわからない  
そこでいきなり中野が里佳子の肩を掴む。真剣な顔ですごい勢いで里佳子の目を見つめている。  
――そこからは、すごく自然な流れだった。少し肩を掴んでる彼の指が痛かったけど  
それもなんだか痺れるような、苦痛じゃない感覚に変わっていくようなキスになっていく。  
そっと唇が離れて、里佳子がぽつんと呟いた。単純に頭に浮かんだ疑問  
「どうして、ですか?」  
「…え?」  
直球質問に中野は彼女の目をみつめながら言葉に詰まっていた。  
「そういう事、ここまでして聞かない。」  
言葉に詰まったら行動、という様子でまたキスをしようとする中野の肩を里佳子がそっと押さえて  
「寝ぼけてるんですか?」  
やっぱり納得がいかない。いきなりキスされてはいそうですかというのも変だし。  
答えを待つ里佳子に中野が強引にキスをした。肩を押していた手首を掴むとそれを里佳子の手が  
拒む力を入れる…けど、やわらかく動く舌先でなんだかあまり拒む気もなさそう。  
拒むどころかねっとりと舌を絡ませ始め、少し体の力が抜けていくような感覚になっていた  
そのまま中野は片手を里佳子の胸へとやり、そっと柔らかさを確かめるように揉みはじめ  
椅子の背もたれに押し付けられる形になっている里佳子は彼の首に掴まれてない手をまわす  
 
お互いの呼吸が荒くなっていくのを、お互いが把握する  
でも私より、中野先生のほうがドキドキしてるかも…鼓動が伝わってくる…  
首筋に舌が滑っていくのがくすぐったい中で里佳子はぼんやりと思った。  
煌々と電気がつく誰もいない医局、誰か戻ってきたら一発で見つかるような場所で  
中野は里佳子のナース服の襟元にあるファスナーを少し下げ、スルッと手を胸元へ滑らす。  
さっきよりも少し強い感じで胸を激しく揉みしだいている…乳首を指先で遊ばれると  
里佳子は「やっ…」小さく声を漏らす。自分の声で我に返るようにまた呟く  
「ねぇ…中野先生、駄目です…」  
その声を無視するように無反応で今度は手を内腿からさらに奥へと素早く進めて  
パンスト越しでその部分をピアノでも弾くように指先で弄る。  
脚を閉じたくても、椅子に座った状態で自分の脚の間に中野が脚を入れているので閉じれない  
「早川先生戻ってくる…から…」  
煩い、と言わんばかりにキスで唇を塞がれる。少し生えはじめてる彼の髭がちくっとする。  
少しずつ荒々しくなる様子に、いつもの中野とギャップがありすぎてそれが里佳子を  
掻き立て始めていた。―と、そこで中野が唇を離して里佳子を抱きかかえるようにして  
自分の上に向かい合わせで座らせる。中野の脚を跨いで座る形でナース服のスカートが上がってしまい  
下着が少し見えるくらいまでになっている。里佳子の腰を両手で捕まえながら中野は  
パンストのウエスト部分から手を捻じ込ませて今度は直接触れる。下着などで圧力があるせいで  
少し強めのタッチで指が暴れる。甘い電気が走る感覚で里佳子は声をあげてしまう。  
それに味をしめるようにヌルッと指が2本一気に中へと入り、膣壁を擦るようにじっくり動く  
彼にしがみついて必死で声と、反応する体を我慢しているがもう溢れ出しているのが  
自分でもわかるくらいになっている…どうしたら、いいんだろう、漠然と思う。  
 
3ヶ月前までつきあってた10歳年上だった内科の彼氏とだって仕事場でこんな事したコトはない。  
別に私、誘惑してないよねぇ…よっぽど溜まってたのかなぁ…  
一人で里佳子はぼそぼそ考えながら腰をひねる。もう水音が聞こえてるし  
下着がぐっしょりになってるのも自分でわかる。中野が指を抜いてやっと口を開く  
「…ここで、やめてもいい?」  
ここまでしといて中止なんて…無理。  
理性じゃなくて本能は即答だったがそれを言うのを躊躇する。でも指でイキかけた里佳子は  
「嫌です…」  
抱き合いながらなのでお互いの表情を伺う事はできない。潜めた声で中野が  
「じゃ、河本さんがしたいように…自分で入れて。」  
誰か来る前に、という気持ちもあり里佳子はパンストを脱ごうと思い立とうとするが  
腰あたりを抱いている彼の両手は力を緩めてくれない  
「離れるのは、嫌だ」  
「え…じゃあどうしたら…」  
そこで二人の会話の声より大きいボリュームで電話が鳴る。  
二人してびっくりして電話の方向を見るが、電話の音は内線らしい  
そして2〜3コール鳴るとすぐに切れてしまった。その音でより一層誰かが来るかもと里佳子が焦る  
でも…ここまでしたら…入れてみたい。  
彼の膝の上にまたがって座ってる状態で里佳子は自分のパンストに爪を立てて穴を開ける  
ビリッという音と一緒に内腿を伝って膝あたりまで伝線していく線が何本も伸びる  
 
夢中になって、というのも変かもしれない。でも、早くしなきゃ…早くしたい。  
中野のケーシーのズボンのファスナーを下ろしてボクサーパンツのウエストをずらして  
すでに熱くなっている彼のものを手でそっと包み込み下着をずらして出す  
そして自分の股の部分を横にずらして、宛がう。  
その様子を見ていた中野は里佳子の頬から髪へと手で触れながら  
「なんだか、犯されてるなぁ俺が」  
意地悪く言うのを聞いて里佳子が小さく「ばか」と答えると、中野が腰を突き出す  
宛がわれていたものはそのままスムーズに入ってきた。  
「あっ」  
里佳子は頭の先まで響くような快感で肩を震わせる。声、出ちゃう…そう思うと自分から  
自分の口を封じるように中野に唇を重ね彼の舌を吸うようにする。  
あとはもう…里佳子が自分で腰を前後にゆっくり動かして、出し入れではなく  
自分の中で彼のものが動くたびに増えていく快楽をむさぼる。  
じゅぶ…じゅぶ…と動く度に音が聞こえる。キモチイイ…このままシテたい…  
快楽を味わっていると中野が里佳子の腰を両手で持って、強引に持ち上げ動かし始める  
無理矢理に激しく出し入れされて、挿入の深さをある程度調整していたが  
容赦なく奥までがんがんと突き上げられる。子宮まで響く、クリトリスが擦れる、入る度に溢れる。  
「やっ、んっ…だめっ、そんな奥…」  
「いくよ…いく…」  
中野がラストスパートをかける。そして4回程、ゆっくり突き上げると「うっ」と表情を歪めた  
そして里佳子は自分の中で脈打ってどくん、どくん、という動きをしているのがわかった  
 
激しくなった呼吸で、中野が息切れしている。その膝の上にまたがっている里佳子もぐったり。  
でも…私、イッてない…ぼんやりと思ってすぐに「あっ」と気づいて彼の顔を見る  
「中で出したでしょっ」  
「だって…河本さんがすっごい締めるから」  
中野がそのまま手を伸ばしてテーブルの片隅にあったボックスティッシュを寄せて数枚とり  
二人の繋がっている部分に宛がう。と、里佳子がそっと抜くと自分の中からドロッと液体が  
出てくる感覚…この感覚は何度味わってもちょっと気持ち悪い…  
と思いつつティッシュで押さえようとするが遅かった、ずらしただけの自分の下着が元の位置に  
戻ってしまい、ベッタリと下着が濡れていく。  
「あっ、あぁ〜っ!やだぁ〜っ」  
すごく濡れてたんだ、私…そう認識するのは立ち上がってからだった。  
またがっていた彼のケーシーのズボンにまで染みが出来ていたし、私のパンツだって  
お漏らししたみたいになってるし…。  
中野は淡々と自分の身支度を整える。ズボンの染みに気づいて「あ、着替えないとヤバイかな」  
さっきまでの強引さはなく、いつもの柔らかい笑顔で中野が言う。  
自分で穴を開けてしまったパンストをその場で脱いで生脚になり開いていた胸元のファスナーを上げ  
里佳子はぐっしょりになった下着が気持ち悪くて下着も脱いでパンストにくるむ。  
「下着の替えなんて…もってきてないけど…どうしよ。大体、中野先生が中出しなんてするからっ」  
「気になってた、から」  
かみ合わない答えに「はっ?」と勢いで聞く里佳子  
今更少し照れるような表情で歯切れ悪く続きを話す中野  
「…前から、好き、だったから…」  
「好きだったから、いきなりこーなったって事ですか?いきなり中出し?いきなり…」  
怒ってるのか勢いなのか何なのか自分でも空回りしてるのに気づいて里佳子は「んも〜」と言葉を止める  
 
「明日の夕方まで…仕方ないかなぁ。あ、でも休憩時間にコンビニで下着買えばいいか」  
里佳子は医局でストックしてあったコンビニ袋にパンストと精液まみれの下着を入れて口を縛る  
「それまで、ノーパン?」  
中野が里佳子を指差して言う  
「誰のせいだと思ってるんですかっ!」  
「ごめんごめん」  
会話の内容を除けば、いつもの雰囲気。  
「でもナース服の下がノーパンなんて知ってるの、俺だけだし」  
少し満足そうに中野が笑顔になる。「まったく〜」と言いながら彼の笑顔を見て  
里佳子はそっと頬にキスをした。  
「童貞どころか、ちょっとSっぽかったっていう事も、私だけしか知らない?」  
うん、と頷いて中野が里佳子を抱きしめる  
「えぇと…いまさらだけど、好き、です」  
「遅っ!遅い〜!ほら、肝心な時に告れない男じゃん」  
抱き返しながら言葉は思わずふざけてしまった。里佳子は体を離して持ってきた懐中電灯を持つ。  
そこで丁度、中野の指導医である早川が戻ってきた  
「お疲れ。あー、河本さん持ってきてくれたんだ?差し入れのおすそ分け」  
「はい。30分前くらいに。中野先生が患者さんの事で質問してきたのでそれから今まで  
 つい話しこんじゃいました。もう戻らないと怒られちゃうから。暖めて食べてくださいね。それじゃ」  
平静を装えてた、筈。  
里佳子は薄暗い廊下をナースステーションに戻りながら、大丈夫、大丈夫、つ呟く。  
…ノーパンはやっぱりスースーする…少し行動の荒い強引な中野を思い出して  
里佳子は今更、ドキドキとしている自分に気づいた。  
――なんだったんだろう。  
 

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