砂漠の夜、半分廃墟と化した街、見張り台から双眼鏡を覗く男。
「来たぞ!用意は良いか?」
双眼鏡を覗きながら男が言う。
その声に反応して、塀に身を潜める他の男たちが緊張した面持ちで剣を握り締める。
やってくるのは女一人。
しかし、人間ではない。
下半身は蛇…モンスターだ。
「フフッ…人間どもが隠れてるわね…人数は…6人か。」
蛇女はつぶやく、彼女の目は温度を感じることができた。
「夕食にはちょっと多いけど相手してあげるわ。」
そう言うと物凄い勢いで下半身をくねらせ男たちの元へと突進する。
「向かって来たぞ!」
男たちが一斉に塀から飛び出し、剣を構え待ち構える。
蛇女は男たちと5mほどの距離をとり止まった。
「あなた達逃げなかったのね。私に惚れたのかしら?」
女は余裕の表情で男達を見まわす。
実際、女は美しかった。
「くっ…仲間の仇を取らせてもらう。」
5人の男は一斉に蛇女に飛び掛る。
(バシッ)
男達は一瞬にして跳ね飛ばされた。
「フフッ…かわいいわねぇ。食べてしまいたいくらいに…」
蛇女が尻尾をムチのように地面に叩きつけながら言う。
男達は腰が抜けてしまい立ちあがることすらままならない。
蛇女が尻尾を一人の男に巻きつける。
「ぐ…」
男は苦悶の表情でもがくがびくともしない。
ギシギシと骨が軋む音がする。
(バキッ、ゴキッ)
「ガァッ」
男が叫ぶ。骨が折られたようだ。
尻尾の呪縛が解けると男はその場に倒れこむ。
死んでは居ないようだ。
蛇女はすぐに次ぎの男に尻尾を巻きつける。
それを見た別の男がチャンスとばかりに斬りつけようと飛び掛る。
(ドンッ)
蛇女は男を巻きつけたままの尻尾で、薙ぎ払う。
派手に吹っ飛び砂に埋まる。
「慌てないで、全員抱いてあげるから。」
蛇女は長い舌をだし、舌なめずりする。
そうして5人の男達は骨を折られ戦闘不能の状態にされた。
残るは見張り台の男一人。
蛇女が見張り台を見上げて言う。
「さぁ、おとなしく降りてきなさい。」
男は見張り台でしゃがみ込み震えていた。
「フフフッ、もう、本当にかわいいわねぇ。どうやってお仕置きしてあげようかしら。」
蛇女は見張り台に近づく。
男はここには上って来れないだろうと思っていた。
しかし、蛇女は柱に体を巻きつけ昇ってくる。
ギシギシと見張り台が揺れる。かなりの重量のようだ。
男は柱を覗きこんだ。
蛇女と目が合う。
「ひぃっ・・・」
蛇女と反対側の柱へ後ずさる。
蛇女の手が柵にかかった。
「うわぁ!!!」
男は見張り台から飛び降りた。
結構な高さだ。しかし下が砂であるため助かる可能性もある。
(ガシッ)
男は空中で止まった。
恐る恐る振りかえると蛇女がにっこりと微笑んでいる。
男はその瞬間失禁しズボンを濡らした。
「あらあら、みっともないわねぇ。」
そのまま見張り台の上へ引き上げた。
男は恐怖で震えが止まらない。
「そんなにおびえなくても良いのよ。かわいがってあげるから。」
そう言うと男の服を脱がせ始めた。
男は抵抗できずに裸になっていく。
華奢な体つきだった、白い肌がまるで女のようだった。
「綺麗な肌ね」
蛇女は男を抱き寄せ胸を舐める。
そのまま首を舐め、顔を舐めまわす。
男はヒィと小さく叫ぶ。
「恐い?これからあなたは私のお腹の中に入るのよ。」
そう言うと口を開き、男に見せつけた。
「フフッ、どう?これから食べられちゃう気持ちは?」
「嬉しいでしょ?私みたいな美人の食事になれて。」
男は涙を流して震えるばかりだった。
「それじゃあ、いただきます。」
そういうと口が大きく開いた。
普通の人間では考えられないくらい。
そのまま頭を飲みこむ、体がドンドン飲みこまれていった。
蛇女の体が膨らむ、男の足がバタバタと抵抗しているがそれも口の中に納まってしまった。
最終的に、蛇女の腹が大きく膨れ、それ意外は元の美しい形に戻った。
「ふぅ…ご馳走様…」
そういいながら腹をさする。
ボコッボコッっと腹が動く、まだ生きているのだ。
「もう、そこに入ったら諦めるしかないわね。動けば動くほど消化にも良いし…」
そういうと見張り台の上で体を横たえた。
「残りの人間は明日食べよう…まだ生きてるはず…」
そう呟くと目を閉じ眠りにはいった。