幼馴染の馴染み方
「トキヤ、はやく行こー?」
「ああ、ソラ。今行くよー。けどさ」
「どうしたの?お祭り行くんでしょー?早くしないと御神輿通り過ぎちゃうよ?」
「イヤ、なんつーか……こっちに引っ越してきた頃は珍しかったけど
こう、毎年だと新鮮味がなってきたかな、と。あ、いや見に行くけどさ」
「……そうだね、今年も、だもんねー」
「……なんだよ、ニヤニヤして」
「ん。なんか、さ。『今年も』って言えるほど、当たり前になったんだなって思って。
トキヤと一緒にお祭りに行くことが。そう考えたら悪くないかなーって」
「……ふぅん。かも、な」
「まぁ、新鮮味に欠けるのは確かだけどね…えへへ、柄にもないこと言ったかな」
「……んん、あ〜……あのさ、」
「ん?」
「その、なんだ、『これから』もよろしくな、ソラ」
「……! うん! よろしくねトキヤ♪」