「にひひ〜」  
 ご主人様が、腕組みをして満足そうな笑顔を俺に向けている。  
「ほんっと弱いなぁ、キョータは。そんなんじゃ、ボクの相手はつとまんないよ」  
 その……ライオンと素手で戦って勝てというほうが無理です、ご主人様。  
「ん〜? あ、もしかして……」  
 ご主人様が、何かに気づいたように、少しいたずらっぽい笑顔を近づけてくる。  
「ボクとえっちなことがしたくて、わざと負けてるとか?」  
「なわけあるkぁだだだだだっ!」  
 なわけあるか、と言おうとして顔を上げたら、全身に激痛が走った。  
「ん〜? な・わ・け・あ・る・って言った?」  
(なわけねえだろ……)  
 と、言いたいけど痛くて言葉が出ない。それをみて、うんうんとうなづきながら俺を見下ろしてにひひと笑う。  
「ん〜そかそか〜仕方ないよね、キョータも年頃の男の子なんだし、ましてやボクみたいな美少女がそばにいるんだもんねぇ……」  
(自分で言うな)  
 言葉が出ないので心の中で反論する。  
「ん〜……ボクも罪な女の子だよねぇ……キョータの理性を奪い取って、こんなことまでさせちゃうんだから……」  
(理性が吹っ飛んでるのはあんただ)  
 ……まあ、百歩下がって、その……その、まあ、ケダモノにしてはかわいいんじゃないかとは思わなくもないというかなんと言うか……  
「……まあ、その……運が悪かったと思ってあきらめろ」  
 いかにもかわいそうなものを見る目つきで、フェイレンさんが俺に声をかけてくる。  
 漫画で見るような、ライオンが胴着を着た姿。いかにも強そうながっちりとした体つきで、この道場でもたぶん五本の指に入るくらいには強い。  
 けど、優しいしこの世界のこととかもいろいろ教えてくれる物知りな人。  
「運命を受け入れた方が幸せなこともあります」  
 無感情な声が背後から。白いチャイナドレスを着た、俺と同じヒトの女の子。  
 ミコトっていう名前らしい。フェイレンさんの召使で、俺がいる「道場」医務室で手伝いとかしてる。  
 正直、彼女のことはよく知らないし、あの子も自分のことは話したがらない。  
 ただ、フェイレンさんと出会う前はあまり幸せじゃなかったらしい。  
「もぅ、ほんとにいじらしいなぁキョータは」  
 そう言って、頬を染めながら体をくねらせるご主人様。頭の中では今頃、今夜どうやって食べようかと妄想をたくましくしてるに違いない。  
「治療、終わりました」  
 ミコトちゃんがそういって包帯をきゅっと縛る。……まあ、どうせあと数時間もしたら全部ご主人様に剥ぎ取られるんだけど。  
「そうか。よし……」  
 フェイレンさんが近づいてきて、手のひらを全身の痣に当てる。  
 掌から暖かい感触が流れ込んでくる。気功なんて、元の世界にいたときは信じちゃいなかったけど、こうして何度も受けていると、本当にそういうのも存在するんだと認めざるを得ない。  
「よし、これで大丈夫だ」  
 そう言ってフェイレンさんが手を離す。御主人様にボコられた全身の痛みがきれいに消えている。  
 
「ん、終わった?」  
「ああ」  
「じゃあ、連れて行くね」  
 そういうなり、有無を言わさず俺の腕をつかむ。  
(……おれ……あと何年生きられるんだろう……)  
 引っ張られながら、ふとそんなことを思った。  
「どなどなど〜な〜ど〜な〜子牛を乗〜せて〜」  
 ミコトちゃんの歌声が、医務室の方から聞こえてきた。  
 なんであなたはそんな不吉な歌を歌いますか。  
 
 ご主人様の部屋。  
 道場主の一人娘だけあって広くて、家具も豪華。  
「じゃあ、約束どおり今日もキョータがボクのドレイね」  
 約束。組み手で負けたほうがその日一日、相手の言う事を何でも聞くっていう約束なんだけど……  
 それは約束じゃなくて一方的な決定って言うんだと思います、ご主人様。  
 だいたい俺に拒否権ないし。  
「ほら、返事は?」  
「はいはい」  
「はいは一つ」  
「はぁい」  
 投げやりに返事する。もうどうでもいい。  
「もぉ……ムードを削ぐなぁ。ドレイのくせに生意気だぞ」  
 ご主人様がそういいながら不機嫌そうに俺を見る。  
「俺はまだドレイになると認めた覚えはない」  
 ていうか、いつの間に俺はご主人様の所有物に決まったんだ?  
 ていうかこの世界に人権とか職業選択の自由というものはないのか?  
「まだ言ってる」  
 そう言って、ご主人様から俺の横に来て腕をからめてくる。  
「でもこおいうのって、つんでれって言うんだよね」  
 ツンデレ……って、この世界のどこでそんな言葉を覚えたんですか、このご主人様は。  
「本当はボクに気があるのに、わざとツンツンした態度を取ってボクの気を向かせようってんだよね」  
 違います。ていうか断じて違う。んなわけあるか。  
「ん〜そーいうところがカワイイんだよねぇ〜」  
 そういって、また首をぷるぷる振って身悶えてる。  
「ほらほら、全部わかってるからはやくはやく」  
 そう言って、俺を押し倒すようにベッドの上に。何がわかってるのかは聞かないことにする。  
 包帯でぐるぐる巻きになった俺に馬乗りになって、ご主人様が俺の服を脱がせていく。  
 
「ねえ、抵抗とかしないの?」  
「しません」  
 どうせ押し倒されるに決まってる。まだ夜は長いのに、そんなところで無駄に体力を消耗するわけにはいかない。  
 でもご主人様は、俺の答えに全然違ったことを思ってるらしい。  
「そっかぁ……ってことは、やっぱり一刻も早く、ボクとえっちなことがしたいんだ」  
「あのなぁ……」  
 もう反論する気力もない。  
 そんな俺をベッドの上で転がしながら、ご主人様が容赦なく胴着を脱がせていく。  
 しかも例によって、たったいま巻かれた包帯まで。  
「にひひ〜」  
 人を素っ裸に剥いておいて、ご主人様が嬉しそうな声を上げる。  
 ご主人様は金糸の刺繍がついたチャイナドレス姿。  
 褐色のショートカットの間から、丸い猫耳が二つ。  
 耳さえなかったら、普通にスタイル抜群の美少女というか……その、確かに俺の好みというか……いやいや、きっと気の迷いだ。  
「ほらほら〜見たいんでしょ? ボクのハダカ」  
 挑発的な顔でそういいながら、ちらちらとチャイナドレスのスリットを揺らす。  
「ああ、見たいからさっさと脱げ」  
「む゛〜〜……ほんっとにキョータはムードがないんだからぁ」  
 不満げなご主人様。悪いがこっちも付き合ってる余裕はない。  
 体力の消耗、それ以上に精神力の消耗との8時間耐久レースだ。  
 そういいながらも、チャイナドレスを脱ぎだすご主人様。  
 ちらちらとこっちに流し目を送りながら、ゆっくりと、人の目の前で脱ぎ始める。  
「…………」  
 ついつい見てしまう俺が情けない。  
 いや、確かにいいスタイルしてるんだ。ボクとか言ってるくせに。  
 その、別に獣の毛が生えてるわけでもない……ていうかほんと、体つき自体は人間、それもグラビアアイドル顔負けなんだよ。  
「ほらほら〜見てる見てる〜」  
 そう言って、嬉しそうな声をあげて喜ぶご主人様。  
「う、うるさいな……いいからさっさと脱げよ」  
 顔をそむけてそう言う。逆効果かもしれないが、なりふりかまっていられない。  
「あははっ、照れてる照れてる」  
「……ぅるさい」  
「でも、ほんとカワイイよね、キョータくんって」  
「……男がカワイイって言われても嬉しくない」  
 その言葉に、くすりとご主人様が笑う。  
「オトコじゃなくて、オトコノコでしょ」  
 
 そういいながら、上半身だけ脱いだ半脱ぎのチャイナドレス姿で御主人様が胸を押し付けてくる。  
「うわっ!」  
 びっくりしてのけぞる。その表情を見て、ご主人様が笑う。  
「ほらほら〜。やっぱりオトコノコだ」  
「……」  
 顔が赤くなっているのが自分でもわかる。いや、普通健全な男ならいきなり女の子に胸を押し付けられて驚かないはずがない。  
「純情だなぁ、キョータくんは」  
「……ご、ごしゅじんさまが変なんだっ」  
 声が上ずってる。やばい。どう考えても意識してるのがモロにばれる。  
「んふふ〜〜」  
 不気味な笑い声。  
「ドレイのくせにそんなこというなんて、生意気だぞぉ」  
 そう言って、今度は力づくで俺を押し倒す。  
 馬乗りになって、両手で俺の両手を押さえつける。  
 つまり、その……  
 上半身裸で、そんなことをされてるわけだから……  
「ち、ちょっと待った……」  
 目の前にある二つのふくらみから必死に眼をそむけて言う。  
「だぁめ」  
 そお言って、そのままぱたんと俺の上に体をおしつけてくる。  
「ち、ちょっと、ちょっと待てって……」  
 体をばたつかせるけど、俺より小柄なご主人様のどこにこんな力がってくらいの力で両手を押さえられてて身動きできない。  
 で、その状態で俺の顔にご主人様の胸のふくらみが……  
 ふに。  
「や、やめろって……」  
 しぼりだすように声をだす。頬にやわらかい感触が伝わってくるだけで、心臓がばくばく鳴っている。  
「ほらほら〜」  
 いたずらっぽく言いながら、ご主人様が体を左右に揺らす。そのたびに、そのやわらかい感触が左右に動く。時々こりこりとした硬い物が当たるのってたぶん……  
「だ、だから、その……」  
「降参する?」  
 ご主人様の声。  
「降参って、何が……」  
「ひとつ、キョータくんはまだまだ純情なオトコノコです。ふたつ、キョータくんはボクのドレイです。みっつ、キョータくんはボクのことが大好きです。全部認める?」  
「ま、まて、最後の一つは……」  
「違うとはいわせないぞぉ」  
「で、でも……」  
 
「でも、じゃない」  
 そういって、また、すりすりと。  
 そのたびに鼓動が早まって、下半身がやばいことになってるのがわかる。  
「わ、わかったから離せよっ!」  
「認める?」  
 すりすり。  
「み、認めるから!」  
「じゃあ反芻」  
「って、待……いや待て、言うから、言うから離せっ!」  
「ちゃんとキョータくんが自分の口で言うのが先だよ」  
 すりすりすりすり。もう言うから許して。俺の理性が音を立てて崩れてるのがわかるから。  
「ひとつ、俺はガキだ、ふたつ、俺はご主人様のドレイだ、三つ、俺はごしゅ……」  
 やばい、三つ目だけはどうしてもいえない。ていうか、言ったらその瞬間にこっちの心臓が止まる。  
「ほらほら、まだ最後の一つが言えてないよ〜」  
「ま、待て、その、それだけは勘弁……」  
「だぁめ。ドレイならちゃんとゴシュジンサマの言うことを聞く」  
 そう言って、また胸を押し付けてくる。俺が発狂寸前まで理性が壊れかかってるとわかっててやってるに違いない。  
「……そ、その……」  
「なぁに?」  
 ご主人様の声。何とか言い訳しようとして言う。  
「……いや、その……そういうのって、もう少しムードのある空間でいうものじゃないか?」  
「……ぷっ」  
 頭の上から、吹き出したような声がする。  
「あははははっ、キョータくんがムードなんてこと言うなんて〜」  
 そういいながら、やっと顔の上から胸を離す。  
「ぷはっ……」  
 息をついた俺の顔を、ご主人様が見ている。  
「……なんだよ」  
 強がってそう言ってみるけど、たぶん今、俺の顔は真っ赤になってるに違いない。  
 いや、もっとやばいのはむき出しの下半身なわけで。  
「キョータくんのそんなところが、ボクは好きだよ」  
「!」  
 あっさりと言われて、心臓が爆発しそうになる。  
「だって、そーでなきゃ、こんなことしないよ」  
 そういって、また体を押し付けてくる。  
 ちゅ。  
 横を向いた俺の頬に、唇が触れる。  
「そ、その……さあ」  
 
「なに?」  
 唇を離した御主人様が、耳元でたずねてくる。  
「俺……その」  
「なぁに?」  
 熱い息が頬にかかる。そのたびに、心臓がばくばく鳴るのがわかる。  
「……いいや、御主人様のドレイで」  
 そう言って、正面を向く。目の前に、頬を染めた御主人様の顔。  
 ボーイッシュな美少女。至近距離で見ると、耳とか気にならない。  
「好きにしてくれ」  
「いいの?」  
「ああ」  
 こうなったら、堕ちるところまで堕ちてやる。  
 御主人様の顔が、俺の顔に近づく。  
「今日は、ドレイと御主人様だけど」  
 ちゅ。  
 御主人様が、舌を絡めてくる。  
 両手を押さえつけていた腕が、首に巻きつけられる。  
 熱い息が鼻腔をくすぐる。  
 だから、俺も。  
 あふれてくる欲望に任せて、御主人様の首と背に腕を回す。  
 こちらからも舌をからみつかせ、きゅっと抱き寄せる。  
 やわらかい肉体の感触が腕に、そして俺の上に伝わってくる。  
 いつの間にか、どちらからともなく脚も絡みつかせている。  
 半脱ぎのままのチャイナドレスが邪魔だけど、それはこれが終わったら脱がせる。  
 しばらく舌を絡ませてから、どちらからともなく離す。  
 唾液の糸が、俺たちの唇をつなぐ。  
「明日からは違うよ」  
「何が?」  
「キョータくんはボクのものだけど、ボクもキョータくんのモノ」  
「……?」  
「ボクのこと、キョータくんの好きにしていいよ」  
「って……」  
「もう、ニブいなぁ」  
 そう言って、ぷぅと口を尖らせる。妙にコドモっぽいけど、でもかわいい。  
「いいもん。いつか絶対、キョータくんに好きだっていわせてやるんだから」  
「……言うだけなら、今すぐだって言えるけどな」  
 
「さっきは言えなかったじゃない」  
「う……」  
「それとも、今なら言える?」  
「い、いえるさ……その…………………」  
 言おうとするが、なんか心臓の調子が悪いというか。なんか心拍数が倍ぐらいになってるし。  
「んふふ。やっぱりオトコノコだねぇ」  
「……ぅるさい」  
「やっぱり、おねーさんがリードしなきゃだめか」  
「……おねーさんって言えるような精神年齢じゃねえだろ」  
「あぁーっ、言ったなぁ!」  
 上にのしかかってくる。  
「んぷっ……ち、ちょっと、待て、その、怪我が……」  
「キョータくんが悪い!」  
「わ、わかった、その、謝る、謝るから!」  
 その言葉に、やっと体を離す。  
「でも、謝ってもオシオキは必要だよね」  
「お、おしおきってなんだよ……」  
「これ」  
 馬乗り状態から体を横にずらした御主人様が、すっかり硬くなった俺の肉棒を指でつつく。  
「って、それ!」  
「ほらほら、今日はまだボクのドレイなんだから抵抗禁止だよ」  
 そういいながら、俺の両足を持って、ベッドに腰掛けるような体制にさせる。  
「ゴシュジンサマにひどいこと言ったんだから、とーぜんカラダで償ってもらわなきゃね」  
 そう言うなり、ぱくりと俺のを口にくわえる。  
「っ……」  
 舌が、筋を下から上へとなぞり上げる。  
 柔らかい唇が前後に動き、包み込むようにこする。  
「っ、その……っっ……」  
 何か言おうとするけど、何か言うより先に暴発しそうな気がする。  
 ていうか、間違いなく暴発する。  
 いくらなんでもそれはヤバいというか。  
 人のそんな苦しみをよそに、御主人様はちろちろと舌を這わせて、くちゅくちゅと音を立てて俺の肉棒を吸っている。  
 くちゅ……ちゅる……ぴちゅ……と、さっきから濡れた音がしている。  
 マジでやばい。ていうか、このご主人様、ボクとか言って子供みたいな精神年齢のくせして、所詮ケモノ娘のくせして反則級に上手い。  
「んふぅ……」  
 御主人様が、拷問をやめて肉棒から口を離す。  
 
「は、はぁ……はぁ……」  
 荒い息を吐く。  
「ふふ……ガマンしてたでしょ、キョータくん」  
「……わ、わかってたんなら……」  
「ボクの顔に出したりできないって思ってたんでしょ」  
「わかってたんなら……」  
「だからオシオキなんだよ。キョータくんがガマンできなくなるまで、ボクはやめないからね」  
 そう言って、また俺の肉棒をくわえる。  
 くちゅ、くちゅ、ちゅぱっ……  
「っ、待て、さっきより……っっっ!」  
 口の動きが激しい。  
 御主人様の唇が俺の肉棒上下から強く押し当てられ、舌は蛇のように絡みつき、そして喉の奥から吸い込むように動く。  
「だ、だから、よせって……っ!」  
 御主人様の両腕が、俺の腰に回されて逃げられないようにしている。  
「……やめ、その、っくっ、っっ、んうっっっ!!」  
 もう限界だった。  
 意識がはじけ飛んで、俺はご主人様の口の中に欲望をすべて吐き出した……  
 
「ん……」  
 口元をぬぐう御主人様。白い液体が、唇のふちを濡らしている。  
「…………」  
 呆然としている俺。そんな俺を、御主人様はじーっと見ている。  
「気持ちよかった?」  
「……死ぬほど」  
 その言葉に、またうんうんと子供っぽい満足な笑顔で何度もうなづく。  
「ん〜そかそか〜。修行のかいあったな〜」  
 修行してたんですか、御主人様。  
「ガマンしてるキョータくんの声、すっごくえっちだったな……」  
「……っっ!」  
「でもね、こんなんじゃ許さないんだからね」  
 怖いことを言い出す。  
「……」  
「ボクなしじゃ生きていけないようにしてやるんだから」  
 ……なんですかその恐ろしい宣告は。  
「こっからが本番だからね」  
 そういいながら、御主人様はチャイナドレスと下着を全部脱ぐ。  
 
 全身に何もまとわない御主人様。うっすらと汗ばみ、桃色に染まった体が異様に色っぽい。  
 俺の理性のタガが、何かぎしぎしと悲鳴を上げているのがわかる。  
「キョータくんはボクだけのもの」  
 そういいながら、裸体を押し付けてくる御主人様。  
「そして、ボクもキョータくんだけのもの」  
 体温の温かみと鼓動が、汗ばんだ肌から直に伝わってくる。  
「絶対に離さないんだからね」  
「……はいはい」  
「はいは一回」  
「いやだ、って言ったら?」  
 わざと、そう聞いてみる。  
「そんなこといったら……」  
 ちょっと、困ったような顔。そんな御主人様に、こちらからキスをする。  
「っ……」  
 そして、すぐに離す。驚いたような顔が目の前にある。  
「もぅ……」  
 怒ったような声。  
「今日はまだ、キョータくんはボクのドレイなんだよ」  
「そうだったな」  
「む゛ぅ〜〜罰として、明日立てないようにしてやるんだから」  
「……い、いや、それはちょっと……」  
「何か文句あるの?」  
「いろいろと」  
「却下」  
 そう言って、また御主人様は抱き合っていた肌を離す。そして、俺を仰向けに寝かせて、その上に。  
 ぬちゅと、濡れた音がして俺と御主人様のカラダが?がる。  
「痛くないよね?」  
「それは、俺が聞く言葉だと思うが」  
「だって……キョータくん、コドモだし」  
「お互い様だ」  
 違いない。御主人様もぜんぜん子供だけど、俺だって……何のことはない、あっさりその気にさせられて、ガキもいいところだ。  
 でも、それはそれで悪くないかもと思う。  
「じゃあ、始めるよ……っっ……」  
 御主人様が、体を動かし始める。  
 きゅっと締まった感触が上下に動く。  
「っ……んんっ……キョータくん……だいじょうぶ……?」  
 
「っ……そ、そっちこそ……」  
「ボ、ボクはへいきだもんっ……キョータくんこそ、コドモのくせに……」  
 妙に強がったような返事が帰ってくる。それがなんとなくおかしい。  
 けど、こっちも笑ってる余裕なんて全然ない。ていうかどう考えても一回出してる俺のほうがやばい。  
 まあ、それでも。  
「んっ……んあっ、ああんっ……」  
 えっちぃ声を上げて、たわわな胸をぷるんぷるんと揺らしながら悶える御主人様の姿はとてつもなく色っぽくてかわいい。  
「んっ……キョータくんっ、キョータくんっ……」  
「どうした?」  
「……ボ、ボク、ボクっ……キョータくんに……こんなえっちなところみられてる……っ、ああんっ……」  
 髪を振り乱して、汗を散らしながら悶える御主人様。潤んだ熱っぽい眼が、俺を見ている。  
 もっとも、それを鑑賞できるほど俺に余裕があるわけでもない。  
 ていうか。  
 御主人様が乱れてるその一番色っぽい時に、先に暴発して台無しにしたのは俺だったりするわけで。  
 
「……キョータくん……」  
「悪い」  
「二回も出しちゃうなんて……そんなに、ボクが色っぽかったんだ?」  
「……ああ」  
 さすがに認めるしかない。ていうか絶対にこの上手さは反則だ。  
「そっかぁ〜〜」  
 満面の笑み。  
「キョータくん、もうボクから離れられないよね」  
「離す気もないくせに」  
「へへ〜んっ、当然でしょ」  
「で」  
「何?」  
 怪訝そうなご主人様に、そろそろ反撃を試みる。  
「俺だけ二回出して、御主人様はまだイッてないんじゃあ気の毒だなぁ」  
「き、気の毒って……その、ボクは……」  
「二回はイカせてあげないと不公平、そうだろ?」  
「で、でも、ボク……っ、その、そこはダメっ……」  
 俺の指が、御主人様の大切な場所にもぐりこむ。  
「指で悪いけど」  
 くちゅ……  
「んっ……」  
 御主人様の体が大きくのけぞる。  
 
 腰にもう一方の手を巻きつけて、、無理やり引き寄せる。  
 ちゅくと、片方の乳首を吸う。  
「んっ、だ、ダメぇっ……」  
 口では嫌がってるけど、カラダは本気では嫌がってないのがわかる。  
「だ、ダメだってのにぃ……」  
 その声が、だんだん弱弱しくなっていく。  
 それにあわせて、蜜があふれて指に絡みつく。  
 ひくひくと秘肉がうごめいて、指を締め付け、奥にいざなおうとする。  
「ぼ、ボク、別にっ、感じてなんかないんだからっ……」  
 その言葉とは裏腹に、体のほうはずいぶんと貪欲に指と舌を求めている。  
「……ぼ、ボク……キョータくんなんかに気持ちよくさせられるほど……コドモじゃないんだからっ……」  
 強がる御主人様の秘肉に、指をくいと押し込んでみた。  
「にゃあっ!」  
 御主人様が猫のような悲鳴を上げてのけぞる。その体をまた力づくで抱き寄せるとさらに責める。  
「っ、いやっ、やぁぁっ……」  
 ぷるぷると痙攣する御主人様。それを無視して、さらに指を動かす。  
「やあぁぁぁぁっ!」  
 悲鳴とともに、御主人様が大きく震え、そして大量の潮を吹いて果てた。  
 
「……キョータくんのくせに」  
「ん?」  
 睨み付ける御主人様。でもその頬は赤い。  
「ボクをこんな目に合わせるなんて百年早い」  
「百年たったら死んでる」  
「……ボクの許可なくこんなことするなんて生意気だ」  
「俺はご主人様のものだけど、ご主人様も俺のもの、だろ?」  
「……それはそうだけど」  
「じゃあ、問題ないよな」  
 ぱたん。  
「……って、どうしてキョータくんがボクの上になってるの?」  
「あと一回あるだろ」  
「……っ!」  
「今度は、指じゃないから」  
「……キョータくんのバカ」  
 ぷいと、ご主人様がそっぽを向く。  
 こんな表情もかわいいと、俺は思った。  
 

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