本日はクリスマスイブ。  
全国の恋人達が仲むつまじくちちくりあい、  
全国の恋人のいない人達が涙をのむ日だ(極論)。  
ついでに今朝から雪が大量に降ってきて、ホワイトクリスマスとなっていた。  
そしてその色を名に頂くこの俺、白木啓介はというと――――  
 
「うー寒・・・」  
朝っぱらから自宅でコタツで暖まっていた。  
「そうね・・・」  
隣にいるサンタ服の少女――――俺の幼なじみにして恋人、黒田綾乃が相槌を打つ。  
「サンタ服着てるのにだれてるなー、お前」  
「サンタにだって休息くらいあるわよー」  
「よりにもよってイブに休むなよ」  
「いーの。サンタは夜に仕事するから」  
風俗嬢みたいだな、とツッコミをいれそうになったがなんとなくやめておく。  
「つーか近い近いって、いくら寒いからってこれはないだろう」  
史上最大にやる気のないサンタガールは俺に身をすり寄せて甘えてきていた。  
「いーじゃない。啓介だってイヤじゃないでしょ?」  
「・・・まー否定せんが」  
確かに綾乃は体温高めだし今彼女が着てるサンタ服ももこもこして肌触りいいし、  
何より彼女の髪の柔らかさやそこから漂ってくる香りが心地いい。  
「ところでさ」  
「ん?」  
聞き返す俺に、なぜか頬を紅潮させた綾乃は一瞬目をそらすがすぐに視線を戻して  
「今啓介が触ってる物って、私の胸なんだけど」  
「なぬっ!?」  
いわれて自分の手に視線を向けると、確かに俺の手指が綾乃の豊満な乳房を鷲掴みにしていた。  
なるほど通りでセーター触ってたはずなのに弾力を感じたはずだ。  
 
「って、指摘しても手は止めないんだ」  
「うん。今更言っておくが自分でもビックリだ」  
「ホントに今更ねー・・・」  
口調は呆れた感じだが、顔は明らかに喜びを表現している。  
「啓介さ」  
「ん?」  
「この前私の胸揉んだよね?」  
「あ、ああ・・・」  
俺は当時のことを思い返し、こみ上げてくる恥ずかしさに襲われるが、  
それを知ってか知らずか綾乃は自分の乳房を揉んでいる俺の手に手を触れさせ、  
「あれから、胸で感じるようになっちゃったの。責任とって・・・」  
男心を非常に刺激するその仕草に、不覚にもときめいてしまった。  
その行為に敬意を表してたまにはこちらから攻めてみようと、  
イタズラ心から俺は普段なら絶対言わない台詞を口に出す。  
「結婚ならちゃんとしてやるなら安心しなさい」  
そういわれた瞬間、綾乃は俺の予想を遥かに超えて体中の肌の露出した部分全てを赤くしていた。  
・・・あれ?  
「・・・啓介」  
「・・・なんだ?」  
とてつもなく嫌な予感がしつつも返事をすると、  
綾乃は先ほどとは比べ物にならないほど赤くなりながら、  
「私、『責任とってエッチなコトして』って、言おうとしたんだけど・・・」  
・・・あれれ?  
「あー、えーと、うんそれはだね・・・」  
ことの重大さにようやく気付いた俺は慌てて彼女から目を全力でそらし――――  
「「「「あ」」」」  
なぜかドアに隠れてこちらを見ている4つの人影と目があった。  
 
「「・・・・・・へ?」」  
予測を超えた自体に俺と綾乃の頭脳はフリーズを起こし、  
「なななななななんでお前らいるんだよ!?」  
再起動した途端、友人という名の乱入者達にろれつの回らない声を飛ばした。  
・・・復帰してもパニック状態は直ってないようだ。  
「いや、ヒマだったからバカップルウォッチングしに来たんだが・・・」  
そういうと一同は一糸乱れぬ動きで俺と腕の中の綾乃を順に見比べ、  
「・・・期待以上だったな」  
黄原の発言に頷く他3名。  
「つーか、イブなんだからおとなしく恋人同士でイチャついとけよっ!」  
「いやイチャつくのは他の日でも出来るし」  
「今日ぐらいしかそーゆーことできないわけじゃないし」  
「そーゆーのは明日すrゲフンゲフン」  
「というわけで御邪魔してます」  
「ホントに邪魔してるよお前らっ!とにかく座って待ってろ茶出すから!」  
これ以上好き勝手されたら叶わないので不法侵入者どもに釘を刺すと俺達は逃げるように部屋を出た。  
「・・・ったくもう」  
「いいじゃない。賑やかだし」  
「そりゃそうだけどな・・・」  
溜め息混じりにそう返すと、俺は綾乃の耳に口を寄せ、  
「・・・ちゃんとしたのは今度するから」  
「・・・うん。楽しみにしてるね」  
他の物には絶対に聞こえないように小声での会話だが、なぜかハッキリと聞こえた。  
 

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