王国の夕方。『山猫亭』のバイトから帰ったぼくはお城のご主人様の部屋のドアを開けて大きな声で言う。  
 「ただいま〜!! 」  
 「おかえりにゃ」  
 ご主人様の声。ぼくがリビング兼ダイニングに入ると先客がいた。  
 「おじゃましてますわ・・・」  
 テーブルから上品な声。小柄なネコ姫様がいる。粗末な部屋には不釣合いな程、豪華で大きなフリルのついた黒いドレスを着て、140cm足らずの幼い体を包んでいる。こんな服をゴシックロリータっていうんだっけ?ちょこんと下げた頭の、長いツインテールは黒髪に銀髪が少し混ざっていて渋く銀色に輝く。耳はご主人様と同じ黒色だけどフサフサしている。  
 「あっ!! ユナ様、今すぐお茶入れますからっ!! 」  
 ぼくは慌ててエプロンを着けて流しにむかう。ユナ様はご主人様の妹。全然似てないけれど三つ子の三女なのだ。副業で薬屋を経営していて結構お金持ち。普通の街の人にも薬を安く卸しているみたいでかなり尊敬されてる。ご主人様も見習って欲しいものである。ときおり、こうして訪ねて来てくれてはご主人様の怪しげな薬を買い取ってくれる、貧乏なぼく達にとってありがたいお客様なのです。  
ソファのユナ様が立ち上がって言う。  
 「おかまいなく、もう帰りますから」  
 「すみません・・・ぼく、今日アルバイトに行ってたものですから・・・」  
 ぼくはユナ様を出口まで送ろうとエプロンで手を拭って追いかける。するとユナ様は驚いたようにご主人様に言った。  
 
 「バ、バイト・・・お姉さま!! そんな甲斐性のないことでどうするの!! 召使に養ってもらって恥ずかしくないの!! 」  
 抗議するユナ様を逆なでするようにご主人様はだらしなくソファに座って大あくびしている。怒りに震えるユナ様の背を押すようにしてぼくは玄関に送っていく。  
 「ユナ様申し訳ありません、ちゃんと聞いてはいるとは思うんですけど・・・」  
 ぼくが言うとユナ様が振り返っていう。  
 「あなたも、もう少し自分の値打ちを考えたほうがいいわ、『ヒト』召使なら着飾って、主人のそばにはべってるだけでいいのに・・・こんなぐうたらのお姉さまのとこよりユナの所に来なさい、そしたらもっと・・・」  
 ユナ様がぼくの全身を下から上とゆっくりと眺める。ずいぶんネットリとした視線に感じたのは気のせいだろう。ぼくはユナ様のありがたい言葉を遮って言う。  
 「ぼくはご主人様のドレイですから・・・」  
 「でもねえ・・・」  
 「ぼくが居ないとご主人様はダメなんです、ユナ様はしっかりしてるし大丈夫ですよ!! 」  
 ぼくは微笑んで言う。それを聞いたユナ様はなんともいえない悲しい顔をして呟いた。  
 「しっかりしてる、か・・・20年も・・・お金があってもこの世の中はままならないものばかりね・・・」  
 
 下を向いたユナ様にぼくは心配になって聞く。  
 「ユナ様・・・」  
 「ふふっ・・・それじゃ、あのぐうたらによろしく・・・さっき言った話ウソじゃないわ、お姉さまに愛想が尽きたらいらっしゃい」  
 小さく手を振ってユナ様は自分の部屋へ帰っていく。振り返るときにぼくの背後を透かし見るようにして『ふん』と鼻を鳴らす。ぼくがつられて振り返ると玄関に通じる扉の陰にちらりと黒いシッポがひるがえっていた。どうやらご主人様が盗み聞きをして慌ててリビングに戻るトコロらしい。  
 「ふうっ・・・」  
 ぼくも溜息をついてリビングに戻る。リビングではご主人様は慌てて飛び乗ったソファの上でポヨンポヨン弾みながらいきなりぼくに宣言する。  
 「えへん、今日は今までのご褒美代わりに街にくりだすにゃ、しかもわたしのオゴリにゃ、ついでに言えばユナが言ったことを気にしたわけじゃないにゃ」  
 「はあ・・・でもそんなお金あるんですか?」  
 「さっきユナに薬を売った金があるにゃ」  
 「そしたら貯金したほうが・・・」  
 『ギロッ』と睨むご主人様。ソファから飛び下りてぼくの手を引っ張る。  
 「いいから黙ってついて来るにゃ!! 『ご主人様』らしいところを見せてやるにゃ!! 」  
 「うわっ!! ご主人様、待って、エプロンしたままですってばぁ!! 」  
 ・・・というわけでご主人様と久しぶりの『外食』に行くぼく。ついついご主人様のキモチが嬉しくて反対できなかったのだけど、後であんなに後悔することになろうとは・・・  
 
 
 ネコの国の城下町。にぎやかに猫々がさんざめく。食物の焼ける香り。ネオンをかたどるガス灯の懐かしいような匂い。緩やかな坂道のメインストリートを埋め尽くして今日も王国は平和そのもの。  
 さて、この街のネコはみんな新し物好き。とくに時折、他の世界から迷い込んでくる『落ち物』に特に人気がある。当然ぼくもその『落ち物』の一つであり、ちなみにちょっと昔にこの世界に『落ちて』きたのはなんと『たいやきプレート』で今、この国で爆発的人気を博している食べ物は『鯛焼き』。まあそれはともかく・・・  
 「ここにゃ!! 」  
 ご主人様がぼくを引張ってたどり着いたのはなんと『カラオケ屋さん』。  
 ぼくは大きな音符を模した看板を見上げて溜息をついた。なんかこの世界が毒されていくような・・・どうやらこの前『落ちて』きたのは『カラオケセット』みたい。  
 「あの・・・ぼくカラオケ苦手で・・・」  
 おずおずと言うぼく。ご主人様はぼくの言葉に振り向きもせず、目をキラキラさせて看板を見上げている。主人様は特に人一倍、新しモノ好きなのだ。  
 「さあ行くにゃ、今、ヤングの中で一番ナウいスポットで朝までフィーバーにゃ!! 」  
 「ああ、全然聞いてないし・・・」  
 かくしてカラオケの夕べは始まって・・・  
 
 「さあジャスラックに気兼ねすることなく歌うにゃあ!! 」  
 ご主人様がバラバラと歌本をめくってる。  
 「マイク!! 」  
 「はいっ!! 」  
 すぐさまマイクを差し出すぼく。  
 「一番!! 『黒ネコのタンゴ』!! 」  
 「はいっ!! 」  
 すばやくリモコンを操作するぼく。なんかご褒美じゃなくて、いつもと変わりないような・・・  
 調子ハズレのご主人様の歌声に無理やり手拍子をあわせるぼく。曲はさっきからご主人様が一人で歌いまくっている。そんな夢中で歌うご主人様を残してぼくはちょっとトイレに抜け出した。防音のドアを開けると廊下のハズレになぜかテーブルや椅子でバリケードが組んである。そしてその向こうにモップで武装した店長と店員が二人・・・  
 「あ、あの・・・どうしたんですか?」  
 「い、いやあ、はははは・・・なんというか・・・高貴なマナ姫の邪魔をする者がないよう、こうして番を・・・」  
 なぜかしどろもどろの店長。  
 「それでしたらバリケードのこちら側に来られたほうが・・・まるでぼく達に対するバリケートみたい」  
 なんの気はなしに言ったぼくのセリフに反応したのは、そばかすの目立つアルバイトのネコ娘。  
 
 「そんなっ、違いますってば!! マナ姫がいくら貧乏だからって歌い逃げされないようにバリケートを作るはずないじゃないですか!! 」  
 「・・・・・・」  
 沈黙。ご主人様の信用のなさは王国中に轟いてるみたい。ご主人様の自業自得とはいえここは召使いとして、にこやかに一礼して二人に話すぼく。  
 「ご主人様はお金に関してだらしないところもありますけど、お金に関して汚かった事はありません、ですから店長が心配するようなことはありませんよ」  
 と、二人に優雅に告げて静かに部屋に戻る。部屋に入り店長達の視界から外れると、ぼくはその態度をかなぐり捨ててご主人様に飛びついた。ご主人様はスピッツの『猫になりたい』をうなっている。  
 「ご主人様〜!! 」  
 涙目で訴えるぼく。  
 「うるさいにゃ!! 今いそがしいにゃ!! 」  
 「だって今、ご主人様が無銭カラオケで逃げないようにって、店の人が廊下で見張っているんですよ〜!! 」  
 「にゃんと!! 失敬な連中にゃ、わたしにはこのユナからせしめたこの薬の代金・・・」  
 ぱたぱたとポケットを探るご主人様。  
 「・・・サイフ忘れたにゃ・・・」  
 「ご、ご主人様〜!! 」  
 
 ぼくは顔色が青を通り越して緑色になってしまう。  
 「じゃあ、王宮に戻っておまえがサイフ取って来るにゃ」  
 「バリケートがあるんですってば!! 」  
 「おまえのサイフを出すにゃ」  
 「ウチに置いてきちゃいました」  
 「にゃんて役立たずにゃ!! 」  
 「そんな〜!! 」  
 よよよ、と泣き崩れるぼく。店長に大見得を切ってしまった自分が恥ずかしい。  
 「むむむ・・・大ピンチにゃ・・・悪いうわさで評判を落とすのも不本意にゃ・・・」  
 腕を組んで頷くご主人様。  
 『もともと、もうこれ以上評判なんて落ちませんよ〜』  
 と心の中でぶーたれつつ床の絨毯の毛玉をむしるぼく。その時、ご主人様がいきなり手を叩く。  
 「そうにゃ、ユナに迎えに来てもらうにゃ、持つべきものは実の妹にゃ」  
 結構いい考えかも・・・とご主人様を見直すぼく。ご主人様は部屋のインターホン兼外線電話を使って電話をかけてる。相手が出たらしく軽く咳払いしてしゃべり出す。  
 
 「にゃにゃ、ユナかにゃ?いま二人で新しく出来たカラオケルームにいるにゃ、ユナも仲間に入れてやるから今日はユナのオゴリにゃ、にゃに・・・お金はあげたばかり・・・あれは正当な薬の代金にゃ、ちなみにお金はあるけど、どちらかと言うと今困ってたりするにゃ、とっとと早く来る・・・あ、切れたにゃ・・・」  
 舌打ちして受話器を戻すご主人様。慌てるぼく。  
 「ご、ご主人様!! 人にモノを頼むときはもっと言い方がっ!! 」  
 「だいたい意味は通じたにゃ」  
 「通じてませ――ん!! 」  
 ぼくが半べそで怒鳴ると、防音ドアを通して外から『バタバタ』とすごい勢いで足音。それから『ガラガラーン!! 』とバリケートの倒される音。そしていきなり扉が開いた。顔を出したのは息せき切ったユナ様。  
 「ユナ様っ!! 」  
 うれしびっくりのぼく。  
 「こんなことだろうと思いましたわ」  
 ユナ様はご主人様を手招きし、入り口前で小声で相談してる。  
 「ユナが払ってもいいわ・・・」  
 コソコソと話す二人。良く聞き取れない。  
 「・・・代わりに・・・」  
 「・・・にゃンと・・・」  
 チラッとぼくを振り返るご主人様。そしておもむろに帰ろうとするユナ様。慌てて呼び止めるご主人様。  
 「わかったにゃ・・・でも、いっしょに、にゃ・・・」  
 「よくてよ・・・」  
 良く判らなかったけれども話しはまとまったみたい。  
 
 三人はカラオケルームの席につき、ユナ様は店長を呼びつけた。もみ手して入ってくる店長。  
 「ははぁっ!! ユナ姫様にこんな下々の店に来ていただけるとは・・・」  
 と、ご主人様には言わなかった歯の浮くようなセリフをつらつらと述べる店長。ユナ様はその言葉を遮るようにメニューをふって言った。  
 「明日の朝まで貸切、食べ物はメニューに書いてあるもの全部まとめて持ってきてちょうだい、途中で入って来られると迷惑なの」  
 と巨人の清原みたいな豪快な注文してる。しかし店主は上目使いでちらちらとユナ様を見上げて動かない。ユナ様はゴスロリのドレスには似合わない大きなガマクチを取り出すと分厚い札束を無造作に取り出して言う。  
 「つりはいらないわ、急いでちょうだい・・・」  
 店長は弾かれたように、何度も水のみキツツキ人形みたいにおじぎして言う。  
 「ははーっ!! 今すぐお持ちいたしますですハイ――ッ!! 」  
   
 というわけでテーブルの上には置ききれないほどの飲み物と料理。料理が並ぶ最中もご主人様は歌いまくっている、ちなみにゆずの『ねこじゃらし』。ユナ様といえば歌いもせずにふさぎ込んだように黙って座っている。心配したぼくと目が合うたびに赤くなって視線をそらす。ひょっとしたらユナ様もカラオケ  
苦手なのかも・・・  
 曲が終わると部屋に奇妙な沈黙が・・・  
 
 『ぼすっ』  
 ユナ様がご主人様のわき腹をひじでつつく。  
 「にゃ・・・それじゃあ、めぐめぐの『ア ハウス キャット』を・・・」  
 「ち、違うでしょ!! 」  
 叫ぶユナ様。しぶしぶと言った感じでご主人様がぼくに向かって口を開く。  
 「大事な話があるから良く聞くにゃ・・・」  
 「だ、大事な・・・」  
 鸚鵡返しに呟くぼく。  
 「今日の勘定の代わりにだにゃ・・・」  
 「代わりに・・・」  
 「体で返すにゃ・・・」  
 「体っ!! 」  
 「おまえのにゃ・・・」  
 「おまえの・・・って、ぼくの――っ!! 」  
 驚愕のあまりソファに座ったまま飛び上がるぼく。  
 「ゆるすにゃあ!! わたしもつらいにゃあ!! 」  
 と言いつつ、いそいそと服を脱ぎ始めるご主人様。  
 「ゆ、ユナ様っ・・・」  
 訴えるようにぼくはユナ様を見る。ユナ様は頬を赤く染めて言った。  
 
 「ご、御免なさい・・・妊娠しちゃうからって、もう20年以上もシテないの・・・かといって他種族は嫌だし、『ヒト』はなかなか『落ちて』来ないし・・・」  
 『しゅるる・・・』  
 ユナ様は胸元の黒いベルベットのリボンをほどく。黒地のドレスに白い胸元が白く映えた。  
 『ううっ・・・やる気マンマンだあ・・・』  
 じわじわと後ずさるぼく。そしてドアめがけて一気に走る。  
 「こんな所でなんてイヤです〜!! 」  
 「にがすきゃあ!! 」  
 すごい跳躍力でぼくの前に先回りする2人。  
 「さあ、じっとしないとこうにゃあ!! 」  
 「ごめんなさいね、ごめんなさいね」  
 ぼくを押さえつける二人。あっという間に剥がされていく服。  
 「あっ、あっ、だめです〜!! 」  
 夜はまだ始まったばかり・・・  
 
 
 力の限り抵抗してみたものの、所詮、姫君たちは獣、そしてぼくはまったく普通のヒト。  
 あっという間に全裸に剥かれ、マイクのコードでぐるぐる巻きに縛られると『ぼすん!! 』ソファに投げ出される。  
 「ち、ちょっと!? ご主人様!! こんなカッコ恥ずかしすぎます〜!! 」  
 なんと、後ろ手に縛られた手は良いとしても、いや良くないけど・・・余ったコードはどこで覚えたのか『亀甲縛り』になり、あげくの果てに足はマイクスタンドといっしょに縛られて強制的に全開にさせられている。こんなところを店員さんに見られたらと思うと心臓が痛くなりそうなぐらいドキドキする。そして、足元のブーツと下着一枚になったご主人様がぼくの『亀甲縛り』を見下ろして言う。  
 「ざっとこんなものにゃ」  
 ご主人様は満足そうに胸をそらす。   
 「生まれて初めてお姉さまのコト尊敬いたしましたわ・・・」  
 と隣のユナ様が真っ赤に染まったほほを両手で押さえつつ、うっとりとぼくを見て呟いた。  
 「さ〜てどうしようかにゃ〜」  
 ご主人様が手をワキワキさせながらぼくに聞く。  
 「え〜ん、イヤです〜!! 」  
 ぼくはこの期に及んでじたばたと逃げようとするがガッチリ縛られているせいで空しくソファとテーブルの隙間に落ちるだけ。  
 「お、お姉さま・・・ユナ、大っきくなったトコ見てみたいの・・・」  
 ユナ様が瞳を潤ませてご主人様にささやく。  
 
 ユナ様は、ドレスを脱ぐとフル装備というか、やはり黒のレースをふんだんに使い、サイドは完全にシールしているパンティ。そしてまだ張り出していない小さなお尻に巻き付けたようにガータベルト、それが黒い光沢を放つストッキングを吊っている。腕の薄手の長手袋はストッキングとお揃い。惜しむらくはサイズが存在しなかったのかAAカップの胸にはブラじゃなくてキャミソールを着けている、それでもおへその  
完全に見える丈の短いセクシーなやつで凹凸のない体だけれどもキケンで妖しい魅力を発散していた。  
 「ふふ・・・しょうがないにゃね・・・」  
 ご主人様はソファからずり落ちたぼくを今度は後ろ前逆向きに放り投げる。  
 「わふっ!! 」  
 ぼくはまともにソファの背もたれに胸を強打して一瞬息が止まる。  
 「いきなりなにするんで・・・」  
 ぼくがソファの上で膝立ちになって振り返ると両方からぼくを挟み込むようにユナ様とご主人様が体を寄せてきた。ご主人様が耳元で囁く。  
 「今日もいっぱいイイ声で鳴いてもらうにゃあ」  
 「そ、そんな・・・ひゃうっ!! 」  
 ぼくは背を反らせる。ユナ様の手がぼくの開ききった足の間をくぐってやわやわとぼくの袋を揉んでいる。  
 「痛かったら言うのよ・・・ちゅ・・・ちゅ・・・」  
 と、ぼくのシャフトの根元を弄びつつちょうど腰骨の辺りにちろちろと舌を這わせていく。  
 「ふあっ、くっ・・・ダメ、ダメですユナさまぁ〜」  
 情けないことにぼくのシャフトは1分もしないうちにみるみる大きくなってしまう。それを見てご主人様がぼくの耳もとでわざとらしく呆れたように話した。  
 
 「おまえの下半身はホント恥ずかしいぐらい正直にゃあ」  
 「そんなコト・・・ひくぁ!! 」  
 ご主人様の手がぼくの腰の横をまわって直接シャフトをしごく。ゆっくりと根元から先っぽまで手が数回往復し、最後に玉を磨くように亀頭部分を手のひら全体でくるんだまま擦られると、ぼくのシャフトはさらに大っきくなって、限界までビクビクと反りかえってしまう。  
 「あっ・・・ひうっ・・・はふぅ・・・だ・・・だめぇ・・・」  
 「こ、こんなに大きく・・・ステキよ・・・」  
 ユナ様が激しくぼくの袋を揉みながらぼくのシャフトを観察してる。ちょうどユナ様のほっぺがぴったりくっついてる腰の横が熱い。そしてご主人様は体をずらしてさっきユナ様の舐めていた腰に舌を這わせつつ言った。  
 「そんなに感じていいのかにゃ?いま『どぴゅどぴゅ』したらこのお店のソファの背もたれがべたべたにゃあ」  
 「ほんと・・・あなたのエッチなしみが一生落ちなくなっちゃうかも」  
 「ああっ!! そ、そんな・・・だめです!! お店のソファ、汚れちゃいますぅ・・・」  
 残った理性を総動員して歯止めをかけようとするぼくにご主人様が残酷に告げる。  
 「だいじょうぶにゃ、おまえがあと3分我慢できたらやめてあげるにゃ」  
 「1分だって無理です!! せめて・・・んあああっ!! 」  
 
 いきなり本格的に愛撫を加えはじめる二人。ユナ様はワイングラスを持つみたいに人差し指と中指で猛ったシャフトを挟みつつ、手のひら全体で揉むように、軽く握るようにぼくの袋だけ責め立てていく。ユナ様の熱っぽい吐息がぼくの腰にかかる、長い尻尾が興奮した自分を抑えるように、ぼくの太ももにギュッと巻き付きしがみついてくる。  
 ご主人様はぼくのことがもう手にとるように判ってるみたいで、根元ばかり軽くしごいていたと思えば、いきなり一番感じるカリ首の出っ張りを指の輪っかで激しく擦ったり、焦らしたりして、ぼくに、はしたない悲鳴と喘ぎ声をつぎつぎと吐き出させていく。  
 「1分経ったにゃ」  
 「ふあっ、くふあっ・・・ひああっ・・・」  
 返事も出来ないぼく、いきなり1分のうちにぼくのシャフトは先走りでぬとぬとにデコレーションされてしまう、さらに垂れた先走りはユナ様の手に集まってユナ様が愛撫するたびに『チャム、チャム』と恥ずかしい音を立てている、そしてそのユナ様の手袋がとっても、つるつるしてて、やわらかくって、気持ちよくって、また先っぽからエッチなおつゆが溢れてきてしまう・・・  
 「にゃにゃ、今日はユナが見てるからいつもよりいっぱいカンジてるにゃ」  
 「そ、そんなコトないですぅ・・・ふぁふ!! 」  
 「すごいわ・・・袋が『きゅっ』って小さくなってきたのに、逆にたっぷり溜まってきたのがわかるの、もう出したいのね、どぴゅどぴゅしたいのね・・・」  
 ネットリと手を使うユナ様。ユナ様がこの場の淫靡な空気に少しずつ染まっていくのがわかり、ぼくは身を震わせる。  
 
 「はあっ、くふぅ・・・言わないで、言わないでください・・・」  
 「良くいうにゃ、よ〜く聞くといいにゃ!! 」  
 ご主人様は部屋の備品のマイクをシャフトに付きつける。いやらしい粘着音が『くちゅ、くちゅ』とたちまち部屋中に流れ出す。  
 「いや〜ああぁ!! そんなの恥ずかしいです〜!! 」  
 あまりの恥ずかしさに涙さえ出てくる。  
 「オンナのコみたいにすっごくヌレちゃうんですのね」  
 ぼくをなぶるようにささやくユナ様。  
 ご主人様はそのエッチな音に呼応するように、ラストスパートをかけて手の動きを早める。大きなストライドでしごきたて、さらに手首を返してひねりまで入れてくる。  
 「うわああん、いやぁ、んあっ、ふうっうっ!! だ、だめ・・・くひいいいっ!! 」  
 ぼくがいきなりの放出を何とか防ごうと前かがみになると、さっきから舐められ続けている愛撫によって炙られたような快感が腰に出現する。思わず腰を伸ばすと今度は自らシャフトを突き出した格好になってしまい、ご主人様に好き勝手にシャフトをしごかれてしまって・・・慌てて前かがみになって・・・  
 
 甘美に続く無限の拷問。ぼくは時間の感覚があやふやになって来る。二人のお姫様の前で恥ずかしさも忘れ、エッチな音を部屋中に響かせ、ぶざまに腰を振っている。ご主人様の声が遠くに聞こえる。  
 「2分経ったにゃ・・・」  
 「ふふ・・・そろそろですわ、たっぷり溜まったのが動いて来ましたもの」  
 嬉しそうにユナ様。ぼくの腰にランダムに震えが走る。  
 ぼくはもうなんだか分からなくなって頭を打ち振ってよがりまくりながら叫ぶ。  
 「ご、ご主人様っ!! だめですぅ、でちゃいます、もう・・・もう堪忍してくださいぃ 、ひくぅん」  
 ご主人様は薄く笑って囁く。  
 「なに言ってるにゃ・・・もう動かしてないにゃよ・・・」  
 「そうよ、すごくいやらしいのね・・・」  
 「えっ・・・うそ・・・」  
 ぼくは驚愕する。シャフトに添えられているご主人様とユナ様の手。はげしく擦りたてているのはその手ではなく・・・ぼくの腰。部屋に響くエッチな音に合わせて、ぼくから腰を振りたてて快楽をむさぼっている。  
 
 「え・・・うそ・・・とまらないよ・・・」  
 『ちゅくっ、ちゃむっ、にゅちゅっ、ちゅくっ・・・・・・』  
 ソファの背もたれに顔を押し付け、そこをよだれでべとべとにしながら激しく腰を使いまくっているぼく。ときおり、ユナ様の愛撫をせがむように腰を揺らして袋の部分をユナ様の手のひらに、いやしく ぐりぐり押し付ける。  
 「イクときはちゃーんと『イク』って言うにゃよ〜」  
 ご主人様は今度はぼくの口にマイクを持ってくる。しかも『エコー』のスイッチも入れたみたいでぼくのよがり声や吐息のかすかな音まで拾って部屋中に音をばら撒く。  
 「あふ・・・くふぁ、とまらないよぅ・・・イクなっちゃって止まらないのぉ・・・もうだめ、んあはああぁ、で、でちゃう・・・ソファが・・・きゃふぅ、ぼくが、エッチな声がぁ・・・もう、もう・・・」  
 ぼくはぼくのよがり声に追い立てられる。いまあげた悲鳴のエコーで残っているのに、ガマンできなくてまた新たなよがり声をあげて支離滅裂に喘ぐ。いつしか恥ずかしげも無く、今までに無いほど大声でよがり狂いながら勝手に空腰のスピードだけ上がっていく。  
 「ひーっ、ひーっ!! んああああっ!! オチンチンがどぴゅどぴゅするっ!! イクっ!!イキま・・・・・・」  
 
 マイクに大音量で恥ずかしい言葉をぼくは喚きたて・・・そして溜まりきったぼくの白濁が放出・・・・・・されなかった。  
 『ぎゅいっ!! 』  
 射精する瞬間、ご主人様がシャフトの根元を強く握った。せき止められる白濁。 
 「ひぎあああああっ・・・ああっ!! うわぁ!! ひきいいいっ!! し、しんじゃいますぅ!! 」  
 悲鳴をあげて背筋をそらすぼく。せき止められた白濁は出口を失って、シャフトが脈動するごとにぼくを苦しめる。根元を強く握られたせいか脈動はいつまでも続き、鋭い痛みと重く鈍い快感がゴリゴリとぼくの理性を削っていった。  
   
 ぼくをひっくり返すご主人様。ぼくはソファの上でぐったり荒い息をつく。  
 「ひ、ひどいです・・・」  
 ぼくは体をもてあましつつご主人様に訴える。カラダはだるいのに腰が燃えるように熱いカンジ・・・  
 「ソファ、べたべたにならなくてよかったにゃ」  
 ご主人様はニヤリと笑って、やっとぼくのシャフトから手を離す。イキそこねたシャフトから白濁は出ず、大量の先走りが『ぴゅっ、ぴゅっ』とふいて、とろとろとシャフトを伝って流れ落ちる。  
 ぼくの意識は半分眠ったように遠くなり、ご主人様たちの声がゆらいで聞こえる。イキそこねてから何かぼくのカラダがおかしい・・・  
 
 「まだバキバキですわ・・・」  
 「これから本番にゃ、数に限りがあるからムダ撃ちできないにゃ」  
 二人はそそくさと下着を脱ぎ始める。  
 ご主人様は思い切り良くパンティを足から抜いて放り投げる。もうすでに濡れてしまったのかパンティは湿った音を立てて床に落ちた。ノーブラでいるのが多いのに形のいいDカップのバストが誇らしげに揺れている。  
 ユナ様はそっと内股でパンティとキャミソールを取る。平らな胸にオンナのコを懸命に主張するような桜色の乳首。叢はほとんどと言うか全く無く、ガータベルトに縁取られた白い肌の中心に桃色のスリットが映えている。  
 そしてなぜかじゃんけんを始める2人。なんでだろう・・・  
 ぼくはぼんやりと2人を見てる。カラダの芯が熱い。すごく『どぴゅどぴゅ』したい。ぼくの頭の中でねっとりした思考がどろどろ渦をまく。カラダはおかしくなっていく訳じゃなく、変質していくのが今になって判ってくる。  
 『ひくん』  
 ぼくのシャフトが脈動してさらにひとまわり大きくなる。ご主人様たちはまだぼくの変化に気付いてない、夢中でじゃんけんしてる。  
 『ああっ、ぼく、すごくどぴゅどぴゅしたいっ、早く気持ちイクなりたい・・・そして、そして・・・ご主人様とユナ様を犯して、なかに思いっきりぶちまけたいっ!! 』  
 ぼくは心に浮かんだ罰当たりな言葉を思わず叫びそうになって唇を強くかんだ。  
 ユナ様が近寄ってくる・・・  
 
 
 「いますぐ、すっごくキモチよくしてあげますわ」  
 ユナ様は会心の笑みを浮べてソファの上のぼくをそっと床に下ろす。騎乗位になろうとして慌てて邪魔なマイクスタンドを引き抜いた。コードは巻きついているけど足は自由になる。ぼくはやっと足を伸ばせて脱力して横たわるが、シャフトはバキバキにエレクトしちゃってる。  
 ユナ様はぼくの上で立てひざをつくようにして跨り、おずおずと手袋を脱いで白くて細い指でぼくのシャフトを手に取る。  
 「ひゃうん!? 」  
 ちょっと触られただけで喘いでしまうぼく。ユナ様は思い切りがつかないのかシャフトを自分のスリットになぞらせている。  
 「な・・・なんか、さっきより大きくなってない・・・」  
 凶悪なシャフトに泣きそうなユナ様。焦らされてるぼくもホントは泣きそうだ。  
 「シないんならお子様は早く替わるにゃ、後がつかえてるにゃ」  
 順番が後で、不機嫌なご主人様がテーブルの鳥モモにかぶりつきながらこっちを見もせずに言う。  
 
 「う、うるさいですわ・・・このくらい・・・んっ、くうっ・・・は、はいった・・・」  
 『ずにゅ・・・』  
 ぼくのいつもより大きくなってるシャフトをユナ様は秘所をミチミチいわせてやっと3分の1程収める。  
 「ひきいいいいいっ!! 」  
 細いあごをのけぞらせて悲鳴を上げるユナ様。何度も深呼吸して大きく息をつく。  
 「んくっ!! 大きいよぉ・・・はあっ、あふぁ・・・久しぶりでぇっ・・・」  
 痛むのか、涙をぽろぽろこぼしながらもユナ様は小さく腰を揺すってぼくのシャフトをゆっくり納めていく。苦痛に満ちていたその顔も徐々に快感の嵐の気配が押し寄せてきている。ぼくも思わずうめいてしまう。  
 「あはあっ、キツい・・・すごく締め付けますぅ・・・」  
 ぼくは後ろ手のまま悶える。体をよじるたびにマイクのコードが体中に『キシキシ』くい込んでヘンなカンジ。くせになったらどうしよう・・・  
 「どう?イイでしょ、お姉さまと違ってユルユルじゃなくて」  
 ぼくをよがらせてる事で余裕を持ったのか、ユナ様が返事に困ることを聞いてくる。  
 「な 何、失礼なコト言ってるにゃ!? 」  
 『バン!! 』とテーブルを叩くご主人様。ユナ様はご主人様を無視してぼくを覗き込んで言う。  
 「さあ、次の順番のネコはほっといて楽しみましょ・・・」  
 ユナ様はおそるおそる腰を上下させる。3分の2ほどしかシャフトは入ってないが、先っぽを中心にユナ様の柔肉が揉みしだく様に締め付ける。体温が高いのか内部は蕩けるように熱い。  
 
 「ねえ、イイでしょ、すごくイイでしょ・・・」  
 「はいっ・・・とってもキツくて、アツくって・・・あふっ、融けちゃうよ〜!! 」  
 焦らしに焦らされたシャフトはあっというまに暴発しそうになる。ぼくは突き抜けそうになる意識を必死で繋ぎとめようとするが。その突破スピードにもはや追いつくことはできない。  
 「んあっ・・・だめですぅ!! もう、もうドピュドピュしちゃう――!! 」  
 「ああん、だめよユナ、まだイッてない・・・」  
 あわてて腰の上下のスピードを緩めるユナ様だが時すでに遅し。  
 『びゅるっ!! びゅるっ!! びゅくっ!! ・・・』  
 「ごめんなさい!! ・・・くふぁ・・・出ちゃうよ・・・たくさん・・・」  
 さっきから溜め込んでいた白濁がユナ様に全て叩き込まれて行く。  
 「くうううっ・・・多いの、アソコが、ユナのお大事が破裂しちゃう・・・」  
 のけぞるユナ様。  
 「はふ、はふ、はあ、はああああ・・・」  
 喘ぐぼく。シャフトはまだ硬い、まだヤリ足りないんだと思う。ぼくはさりげなく立てひざをついているユナ様のふくらはぎの上に足をずらして、軽くぼくの太ももで押さえつける。  
 ユナ様はそんな微妙な動きも気付かず優越感を込めた目でぼくを覗き込んで言う。  
「もう・・・もっと頑張らなくちゃね、オトコのコなんだから・・・でもまたすぐできそうね・・・」  
「ひゃん!!・・・」  
『きゅい!』となかを締め付けて、幼い顔でお姉さんぶるユナ様。するとどこからともなくするすると近寄って来るご主人様。  
 
 「にゃにゃ、交代きゃ?」  
 舌なめずりして言うご主人様にニベもなく言った。  
 「まだユナがイッてないからダメです、お姉さまはマイクでも使ってらしたら?」  
 「にゃにおぅ〜!! 」  
 歯ぎしりするご主人様を無視してユナ様は見せつけるように腰をクイクイ動かしていく。  
 「んふっ・・・なんかアソコがくにゅくにゅしていいカンジ・・・」  
 ぼくの大量に放出された白濁が潤滑油になっているのか、さっきより滑らかに腰を上下させるユナ様。でもシャフトも秘所も大きさは変わってはいないから、ユナ様のラヴィアはミチミチ、ギチギチと限界まで伸びきってぼくのシャフトをくわえ込んでいる。ユナ様がさっきよりシャフトを深く飲み込むたびに、ぬるりと中に残った暖かい白濁が溢れ出す。そしてそれが無くなった時、シャフトの先端がユナ様の天井に『コツン、コツン』とあたり始めた。  
 「んくううううっ、大きいのイイ、すごくぅ・・・はあああん・・・」  
 ユナ様は子宮をノックする感覚に、小さな体を震わせて喘ぐ。ぼくも強烈な締め付けに身悶えしながら突き上げる。一度放出した秘所の感触はトロトロのクニュクニュで頭の芯を直接撫でられているような心地よさ。  
 
 「あはっ・・・イクっ・・・ねえ、ねえっ!! いっしょにぃ、んあっ、はああああん!! 」  
 ユナ様はかわいいお尻を振りたてつつ、ぼくの胸に手探りするように手を伸ばすと乳首をつまんで苛めて来る。  
 「ひゃうっ!! だめですぅ、ソコ弱いんですう!! 」  
 ぼくは体をよじって暴れる。無茶苦茶にランダムで突き上げを喰らったユナ様はさらに指先に力を込めて甲高く叫ぶ。  
 「あはっ、イイっ!! チンチンのどから出ちゃいそうなの〜!! 」  
 王女の威厳もどこへやら、よがり狂うユナ様。もう一人の王女さまはというと、やっぱりむこうのソファで、待ちきれなくて下着を脱いで指を激しく動かしている。もう一方の指をかみ締めている歯の隙間から聞きなれたよがり声が漏れている。  
 「んはああっ・・・そんなに締め付けたら・・・おっぱいイジめないでえ〜」  
 キツキツの接合部から発する激しい粘着音がテンポを上げていく。  
 「ああん、キますわぁ、もう、もう、キワまりそうですわ!! はぁ、あんっ、  
くふっ・・・ん、んあっ!! ああっユナもうキワまりますの―――!! 」  
 「はんっ、ぼく・・・また『どぴゅどぴゅ』しちゃいます――!! 」  
 今度は2人同時にイッた。大きく伸び上がり、がっくりとぼくにもたれかかるユナ様。二人は荒い息をつき、ぴったり重なった胸の鼓動を感じあった。  
 
 霞みかかった目で横を見るとご主人様も絶頂に達したらしく、どさりとソファに倒れ込んでいる。ひくひくと波打つ背中に合わせて大っきな胸が波打つようにプルプルと揺れている。ポニーテールの下のうなじはしっとりと汗をかいていてすごく淫靡な色気が漂ってる。  
 トクン・・・  
 またもやシャフトに新しい血液が流れ込む感触。ユナ様の中でゆっくり復活していく。ユナ様がそれを感じて囁く。  
 「すごい元気なのね・・・後はお姉さまにしてもらいなさい・・・」  
 と、言って立ち上がろうとするユナ様。ところが立てひざになった両方のふくらはぎの上にぼくの足が乗っかっているのに気付く。  
 「ちょっと、じゃまよ・・・」  
 ぼくは返事をせずにいきなり腰を突き上げ始めた。  
 「だ、だめよ!! もういいでしょ、今イッたばかりで、すぐなんて無理・・・んはあああっ!! 」  
 『パン、パン、パン、パン!! ・・・』  
 さっきより3倍も4倍も早い突き上げでユナ様を責めるぼく、もっともっと気持ちイクなりたい・・・  
   
 「ユナ様っ、ユナ様ぁ、ぼくの先っぽボコボコ当たってるの分かります?入り口コジ開けて子宮の中まで入っちゃいそう・・・あふっ、あん・・・」  
 「だ、だめ!! ゆるしてっ!! うあああん・・・そんなにズンズンしないでぇ〜!!くひいいいっ!! ユナのお○んこコワれちゃうよ〜!! 」  
 必死で立ち上がろうとするユナ様。ユナ様が腰を浮かすたびにぼくはその隙間をフルに使って勢い良く腰を突き上げて抵抗を奪う。虚しい試みをあきらめたユナ様に残されたのは、もはや顔をおおって涙とよだれを溢れさせてよがり声を上げる事だけ。  
 「た、助けてお姉さまっ!! ユナ、ユナおかしくなっちゃうよ――!! 」  
 ソファに顔をうずめていたご主人様が呼ばれて体を起こす。イッたばかりのぼやぼやした顔で呟いた。  
 「にゃんだ・・・まだ終わってないのきゃ・・・ユナ、イッたら言うにゃよ・・・」  
 お腹をぼりぼり掻いて、テーブルの上のワインを一気に飲み干すご主人様。そのままいいキモチになってソファに倒れ込むように身を投げ出す。  
 「そ、そんなっ!! 姉さま!! あひいっ、くふぅ・・・だめ、だめですぅ・・・」  
 半分意識を飛ばしてぼくの腰の上を跳ね回るユナ様。腰を上げれば小さな秘所に勢いのついたシャフトの連打を喰らい、腰を落とせば、先ほどイッて下に降り、さらに天井の低くなった子宮を乱暴にこね回されて悶絶する、といった快楽の無間地獄がユナ様を襲い続ける。  
 
 「あきぃ・・・ひぐっ・・・あはぅ・・・おあああ・・・キワまります!! さっきからキワまってますのおおおおお!! 」  
 ユナ様は頭をかきむしってよがり狂ってる。さっきから小さくイキっぱなしみたい。  
 ぼくはユナ様に大波を味あわせようとさらに責め立てる。  
 ぼくの突き上げは小柄で軽いユナ様が浮き上がる程、そして落ちてきたところにカウンターでまた突き上げる、の繰り返し。  
 「いやああ!! だめ、コワイの、これ以上したら・・・オカシク・・・きゃひん!!またキてますの〜!! んああああ〜オ○ンコくずれちゃうよう!! 」  
 「ユナ様・・・思いっきり、思いっきりイッて下さいね!! ぼくまた出ちゃいますから!! 」  
 ぼくは狭いユナ様の中に全部埋め込んでぐりぐりと腰をまわした。腰をかき回すたびにぷりぷりした子宮口の入り口がぼくの亀頭を刺激する。ほんとにずっぽりと入りそう。今のユナ様にはこの子宮感覚はキツすぎたみたい。絶頂を迎えたユナ様は、白目をむいて一瞬静かになり、舌を突き出して、喘息患者みたいにヒュウヒュウ息を吸い込んで・・・  
 「あああああ――!! あひあああああ――!! んああああああああ――!! たすけて、たひゅけて!! ――らめなのぉ――!! 」  
 タガが外れたように叫ぶユナ様。上からはよだれが、涙が、下は潮が吹きこぼれて止められない。秘所はシャフトが根元まで入ってたので、ぼくの白濁でパンパンに膨れ上がる。それでもぼくは腰を使うから『ぬちゅ』『ぶちゅ』と白濁が愛液といっしょにふき出す。ユナ様は訳のわからないうわ言を叫んで泣きよがりながら、もうイッたのにぼくの上でガクガクとシャフトを容赦なく叩き込まれ続ける。  
 
 
 白目を剥いて半分失神しながら犯されてるユナ様に気付いたご主人様が慌てて、ぼくからユナ様をひっぺがす。  
 「どうしたにゃ!? しっかりするにゃ!! 」  
 失神してるユナ様をソファに寝かすご主人様。ユナ様を覗き込んだままぼくを叱る。  
 「おまえ、やり過ぎにゃよ・・・ユナは生意気だけど優しくしてあげてほしいにゃ・・・」  
 思いのほかユナ様に優しいコトバをかけるご主人様。ぼくは知らないご主人様の一面を垣間見たカンジ。  
 「あ〜あ、こんにゃに開いちゃって・・・」  
 ご主人様は、ぼくに対して後ろを向いてユナ様の様子を確認するのにかがみ込む。そのたびにショーツを着けてないご主人様の秘裂がチラチラと後ろから覗く。さっきのハードなオナニーのせいでそれはとろとろに濡れそぼっている。しかもご主人様がなにか話すたびにワザとじゃないのだろうけど、シッポがちらちら秘所を隠すように動いたり、持ち上がったりしてぼくを挑発する。  
 『ああ・・・ご主人様のアソコあんなに濡れて、ヒクヒクして・・・あんなにエッチにはみ出しちゃってて・・・』  
 恐れ多くもご主人様をじっくり視姦してるうちに、またもやぼくのシャフトは隆々とそそり立ってくる。  
 『はぁ、はぁ、はぁ・・・』  
 ぼくはそおっと後ろ手のままゆっくり起き上がる。視線はご主人様のアソコに張り付いて離れない。引き寄せられるようにフラフラ歩き出す。  
 
 失神したユナ様の脈とか、瞳孔を調べていたご主人様が安心したように言う。  
 「まあ、だいじょうぶみたいだにゃ・・・にゃにゃ!! 」  
 その時、いきなり背中にのしかかったぼくに驚くご主人様。熱いカラダにちょっと冷たいご主人様の背中が心地いい。  
 「ご主人様ぁ、ぼく、ぼくぅ、もう・・・」  
 ご主人様におねだりするぼく。ご主人様は『しかたないわね』みたいな顔をして言う。  
 「そんなに慌てないにゃ・・・いまからゆっくり・・・はにゃっ!! 」  
 「ぼく、ぼく・・・いますぐ『どぴゅどぴゅ』したいよぅ」  
 ぼくはご主人様の太ももの間にシャフトをコジ入れて前後に腰をシェイクさせる。こういうのって、スマタって言うんだっけ?  
 「にゃあっ!! ・・・アツいにゃあ、はあん、くふっ・・・なんかわたしにチンチン生えたみたいにゃ・・・」  
 ソファに手をついてすぐに協力的に腰を突き出すご主人様。シャフトは割れ目の終わりからアヌスの間の狭いトコロを強く圧迫し、プニプニしてる秘肉を味わうようにコスり、プチンとしたクリトリスをシャフトのカリ首が乱暴に引っかける。  
 「んにゃっ、そんにゃ激しすぎにゃ!! はん、んあっ、にゃああああん!! 」  
 遠慮なくバスバスと腰を叩きつけるぼくにご主人様は押されてユナ様にかぶさるようにソファに突っ伏した。その時腰の高さが変わって、偶然にぼくのシャフトがご主人様の秘裂に根元まで『ずにゅっ』と入ってしまう。  
 
 「ひにゃあああああああ!! 」  
 のけぞるご主人様。背骨のくぼみがキレイに現れる。  
 「あふぁ・・・はいった、入っちゃった・・・ふあ、きゅんきゅんしぼられてるぅ・・・」  
 ぼくはさらに激しく腰を使う。5回に1回、ぐりぐり腰を回すようにすると、ご主人様も火がついたようによがり声を出す。  
 「ふにゃあああ!! いいっ、いいにゃあ!! んっ、んっ、んっ・・・はにゃん!! 」  
 手の縛られてるぼくはひたすら押すように腰を使うしかない。ソファにかろうじて肘をついたご主人様が高い声で叫んでる。下を向いて体積を増した双乳が腰の動きに合わせてぶるぶる揺れる。その下にはユナ様。  
 『ぼく・・・ユナ様の上で、ユナ様のお姉さんを犯してる・・・』  
 刺激の強い背徳感がぼくの脳を焦がして行く。ついにはご主人様はユナ様の間近でよがるのでユナ様が意識を覚ましてしまう。  
 「んっ・・・ううん・・・な、何っ!! ち、ちょっと、ヒトの上でなにやってるのっ!? 」  
 ついにご主人様は肘でも体を支えることができずユナ様に重なるように突っ伏してしまう。ユナ様の透き通るようなほっぺにご主人様のミルクを溶かしたような胸がみっちりと潰れた。  
 
 「んにゃ〜!! いいにゃ!! もっと乱暴にしてにゃあ!! 」  
 「そんなに大きな声で耳元に・・・むふっ!! ・・・むうむう・・・」  
 ぼくがあんまりご主人様を押し付けるようシをャフト叩き込むので、ユナ様がご主人様の胸に埋まって溺れそうになってる。しかも夢中になったご主人様はユナ様を掻き抱くようにしているのでなおさらだった。小柄なユナ様の顔ぐらいご主人様の胸は大きいから、ほとんど命がけかもしれない。  
 「むあっ!! はふっ、くふぅ!! はぁはぁ・・・」  
 小さな手で巨乳をかき分け、慌てて顔をずらし息をつくユナ様。自分の上で快楽に任せて突っ走る二人を羨ましそうに見てる。  
 「もう・・・ちょっと・・・そんな・・・ユナ、仲間はずれ・・・」  
 顔を赤らめてモジモジしてるユナ様。意を決したように目の前のご主人様の胸にしゃぶりついた。  
 「ひにゃあ!! ユ、ユナなにやってるにゃ!! 」  
 ユナ様の小さな口は激しく揺れていたご主人様の乳首を正確にキャッチしてキツく吸っている。  
 「も、もうっ!! お姉さまに早くイッて交代してもらうんだから!! 」  
 顔を赤らめて取り繕うように言うユナ様。半分窒息しそうになりつつも、巧みに舐めたり甘く噛んだりしてる。片手は指がめり込んで見えなくなるぐらいキツく胸を揉みしだいている。  
 
 「に゛〜!! だめにゃっ、くうっ!! はああん・・・ひぎいっ!! 」  
 ユナ様は小さな手のひらをフルに使って『ぎゅっ』とご主人様の胸をわしづかみにして、そのまま捻るように『つつーっ』と指先だけで軽く撫でるように螺旋に滑らし、最後は5本の指で『きゅ、きゅっ』と乳輪ごと乳首を強く責めたてる。自分の妹の緩急あふれる愛撫によって、さらにご主人様は追い詰められて行く。  
 「ご主人様!! 奥のざらざらしたトコが絡み付いてきて、もうイッちゃいそうですぅ!! 」  
 ぼくはラストスパートとばかりにさらにハードに乱暴にシャフトを叩き込むが、ご主人様の秘所は、その突き込み一回一回を優しく包み込んで受け止めて逆にぼくを絶頂へと引張っていく。  
 「ひにゃあ、うにゃあ、あっ、あっ、あっ・・・くうっ、もう、もう・・・」  
 それでもまだ楽しもうと絶頂を耐えようとするご主人様。ユナ様は止めとばかりに両手で乳首をつまんで『ぎゅいぎゅい』引張って叫ぶ。  
 「お姉さま!! もうイッちゃえ、イッちゃえ―――!! 」  
 「ひきゅうううっ!! イク、イク、いくにゃああああ!! 」  
 「んあああああっ!! でますう――!! 」  
 シャフト全体に熱い愛液が浴びせられるのと、強い締め付けがダブルに襲ってきてぼくはまた、したたかにご主人様の最奥に放つ。間欠的にヒクヒクと秘裂のカベがわなないて、更なる射精をぼくに求め続けた。  
 
 「ふむぅぅ・・・んちゅ、ちゅく・・・ふむっ・・・」  
 ご主人様とユナ様は絶頂と共に無意識にキスして唇をむさぼり合っている。ぼくが射精の快感に身を任せている間、二人、舌を絡めあう『きゃらきゃら』した音が心地よく脳内に響いた。  
 
 「ご主人様・・・ちゅ、ちゅ・・・」  
 ぼくはうっすら汗の浮いたご主人様の背中にかぶさるようにして首筋に優しくキスしていく。後戯というか、これは今までのご主人様の調教の成果と言ったところ。  
 「ふにゃああ、んんーっ・・・」  
 『ユナ、なかまはずれ・・・』余韻を味わってるご主人様とぼくを見て取り残されたユナ様の顔が途端に険しくなる。  
 「もう交代っ!! こーたーいっ!! 」  
 ユナ様は手を下に伸ばすとぼくのシャフトを引き抜き自分の秘所に導こうとする。  
 「にゃにゃ、まだ余韻がにゃ!! 」  
ご主人様も、いきなり抜かれたぼくのシャフトを奪回しようとして手をのばす。  
 「わあっ!! イタイ、イタイですってば〜!! 」  
ぼくが泣きそうに叫ぶのに二人はグイグイぼくのシャフトを引っ張り合う。  
 
 「んっ・・・入りましたわ・・・」  
 争奪戦に勝ったのはユナ様、キツキツにシャフトが締め付けられる感触。すでにイッたご主人様とお預けを喰らっていたユナ様とでは奪い合いの気合の入り方が違う。  
 「あん・・・動いて、ユナのお大事またズンズンしてっ!! 」  
 ぼくはピストンを再開する。硬度の解けかけたシャフトはすぐさま新しい感触にまたもや無節操にいきり立つ。  
 「あん、はん、くんっ・・・イイの、すごくイイの〜!! 」  
 すっかり開花してしまったユナ様は派手に声を上げて快感をむさぼる。収まらないのはご主人様。  
 「にゃにゃ!! ・・・おまえ、裏切ったにゃあ!! 」  
 振り返ったご主人様の顔は正に『猫又』。魔闘気さえまとっていそうな迫力。ぼくは家に戻ってからの『おしおき』が怖くなって、ついついあたふたとユナさまからシャフトを抜いてご主人様に入れなおす。  
 
 「にゃはっ、いいにゃあ!! おまえの主人はわたしにゃあ・・・んあっ、今のトコロもっと突くにゃあ!! 」  
 「イッたら交代って言ったじゃない!! ずるい、ずるい、ずるいっ!! 」  
 かなり本気で怒ってるユナ様。ソファの上で密着しつつ、もみ合う姉妹。  
 「はわわわ・・・乱暴は・・・ねっ・・・」  
 原因のぼくが、そおっと言うが当然無視の二人。  
 ご主人様がユナ様の耳を引張り、ユナ様はご主人様のほっぺをつねって・・・  
 「ケンカなんてやめてください――!! 」  
 ぼくはもうなりふりかまわず、今度はユナ様に挿入。  
 「くああっ、キましたわあ〜!! 」  
 「にゃにゃ!! 勝手なことする・・・・・・ふにゃああっ!! そんないきなり・・・」  
 「ああん、ひどいですわ・・・・・・ひいいいっ!! またズンズンきたぁ!! 」  
 ぼくはヤケクソのようにかわりばんこにソファに重なった姉妹を犯して行く。二人並んだ顔は印象こそ違うが、意志の強そうな眉といい、切れ長の割に大きい瞳といい、瓜二つだ。ぼくはなにか怪しげな背徳感に煽られてますます激しく姫君をかわりばんこに刺し貫く。  
 
 「にゃふっ、ああっ、くうん・・・もっとにゃあ・・・」  
 「はん、あん、あん、イイですわ、またキますわあ・・・」  
 いつしか争っていた二人は固く抱き合って、キスし合ったり互いの胸を愛撫しあったりしている。仲良きことはよき事かな。ぼくも今まで何回も放出してきたのと、ご主人様たちがイキそうになると焦らすようにシャフトを抜いて、もう一人に移動するのというのを繰り返すので、二人のお姫様が半狂乱になるぐらい長持ちする。  
 「うにゃあああん!! イカせて!! もうイカせてにゃあっ!! 」  
 「早く、早く、もうユナ狂ってしまいますわ――!! 」  
 異様な状況からくる快感とイキたくてもイケない感覚に二人は涙さえ流してすすり泣く。さすがにぼくも、じわじわと射精感が募ってくる。  
 「ふあっ・・・ぼく、もうそろそろ・・・」  
 ぼくは息を切らせて訴える。ご主人様とユナ様は互いの舌を行ったり来たりさせて吸い合っていたが、その友情も長くは続かない。  
 「にゃにゃ、最後はわたしの中にたっぷり出すにゃあ!! 」  
 「ユナですわ、ユナのほうがキツくてキモチいいですもの!! 」  
 「にゃにおう!! 」  
 またもや醜い争いを始める二人。でもすでにぼくにはそれを仲裁する余裕もなく・・・  
 
 ぎゅいぎゅい締め付けるユナさまから、すかさず絡み付いて蠕動するご主人様を貫いて・・・繰り返して・・・  
 「んああああっ!! 出る、でちゃうっ!! 」  
 ぼくは最後の力を振り絞って、姉妹の縦に並んだ秘裂のちょうど中間にシャフトを差し入れ、激しくピストンする。  
 『しゅにしゅに・・・』シャフトは二人のスリットに食い込みつつ激しくクリトリスをこすり立て、刺激しまくる。下のユナ様は『ゴリゴリ』体重をかけて強く押しつぶすように、上のご主人様にはカリ首で『クンクン』リズミカルに引っ掛けるように・・・ 
 「あああああああっ!! またキワまりますの―――!! 」  
 「にゃ――!! にゃ――!! イクにゃあああ―――っ!! 」  
 高らかに叫び、同時に絶頂を迎える二人。  
 「くううっ!! 」  
 ぼくはシャフトを引き抜いて身を乗り出す。そして絶頂に震える姉妹の顔に思い切りぶちまけた。  
『びゅる、びゅるっ、びゅるっ・・・』  
 途切れることない白濁は姫君達の顔をけがしていく。ユナ様の人形のようなお顔は、たちまち劣情の証でヌトヌトになり、ご主人様の大きな瞳の下に淫靡な白い涙の筋を何本も描き出す。  
 
 やっと射精が下火になると示し合わせたように二人はシャフトに舌を絡めてくる。こんどはケンカしないでフェラチオしてくれる。そんな、二人同時なんて・・・  
 「よかったにゃよ・・・尿道に残ってるのも・・・ちゅっ、ずじゅっ・・・」  
 「こんなにたくさん・・・熱くてステキです・・・ふぁむ・・・れるれろ・・・」  
 結局またそれで強制的にエレクトされてしまって、あとはなし崩しになん回戦も・・・  
 
 
 そしてやっと翌日。開放のとき。床からふらふらと立ち上がるぼく。腰に力が入らないカンジ。ああ・・・カラダにくっきりと、エッチな縛り方のケーブルの跡が・・・しくしく・・・  
 「にゃあ、たまには外泊もいいにゃあ・・・」  
 ソファでのびをしてるご主人様。なんでこんなに元気なんだろう・・・  
 「堪能しましたわ、今度は二人きりで・・・」  
 もうしっかりドレスを着たユナ様が、ぼくに近寄ってそっと言う。耳ざとくそれを聞きつけたご主人様はユナ様の耳を掴んでぼくから引き離す。  
 「このドロボー猫!! もう帰るにゃよ!! 」  
 「いいじゃないの!! 」  
 二人はもつれ合いながら部屋から出て行く。ぼくは目の下にクマを作って力なく苦笑いする。ホントはすっごく仲がイイのかもしれない。  
 
 ぼくが廊下に出た時、いきなり後ろから『ぽんぽん』と肩を叩かれた。  
 「えっ、なんですか?・・・」  
 そばかすの女店員がいた。『くいくい』と親指で部屋を指差す。  
 部屋の中は昨日の食い散らした食べ物や、なんと言うか・・・アレがソレな液体で部屋中ヌトヌト・・・店員はぼくにバケツと雑巾を押し付ける。  
 「えっ・・・やっぱり・・・たぶん、そうじゃないかとは思っていたけど・・・ははは・・・」  
 でもこれって連帯責任だよね・・・  
 「ご主人様〜!! ユナ様〜!! 」  
 慌てて呼び止めるぼくを、わざとらしく無視してスタスタと早歩きして去っていく二人。振り向きもしやがらないんです。  
 「えっ、そんな!! まってくださいよ――!! 」  
 駆け出そうとするぼくの腕を後ろからガッチリ掴んでそばかす店員が微笑む。目は笑ってなくてコワイ・・・  
 あうう・・・・・・  
 
 そしてぼくはふらつく腰のまま、夕方まで部屋を掃除するハメに・・・部屋の明かりが黄色い・・・初めからか・・・  
 カラオケルームのスピーカーから、ぼくの声にエコーがかかって響き渡たる。  
 
 「なんでこうなるの―――!! の――!! の―!! ・・・・・・」  
 
   (おしまい)  
 
 

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