ネコの王城の朝。俗に言う『姫様長屋』と呼ばれる東館。掃除が行き届き、姫君達の  
ノーブルな雰囲気漂う廊下に不つりあいなドアがある。爆発による爆風で何度も  
付け直したそのドアは立て付けが悪く、またそこらかしこがコゲ跡だらけ・・・朝の  
爽やかな空気を確実にぶち壊している。そんな立て付けの悪い扉のスキマから妖しげな  
声が小さく漏れてきている・・・  
 
 「んっ、くふっ・・・そんな深くぅ、無理にゃあ・・・」  
 「じっとして下さい、初めてじゃあるまいし!! 」  
 「に゙ゃあああ・・・乱暴にしたらだめにゃあ!! くはぁ、くううん・・・」  
 「やさしくしますから、もっと奥まで・・・」  
 「もうダメにゃあ――!! 」  
   
 ぼくの膝の上のご主人様はぼくを突き放して跳ね起きる。  
 「イタイにゃ!! もっとやさしくするにゃ!! 」  
 「だってこんなヘンな耳の耳かきなんてしたことないんだモン」  
 耳かきを持ったぼくは頬を膨らませてぶーたれる。  
 「へ、ヘンな耳とはにゃんだ、ヘンにゃ耳とわ――!! 」  
 ネコ耳をピコピコ揺らしてぼくの襟を掴んで揺さぶるご主人様。  
 「ぼ、暴力反対!! ・・・ホントに分からないんですってばあ!! 」  
 言い訳しつつ悲鳴を上げるぼく。ご主人様の動きがハタと止まる。  
 「・・・ネコ耳感覚が判ればいいのきゃ・・・そうにゃっ!! 」  
 ご主人様はダッシュで研究室に飛び込んだ。『ドシン、バタン』と什器を  
ひっくり返す音がして、すぐに薬ビンを手に持って戻ってきた。  
 
 「さっ、コレを飲むにゃ」  
 ご主人様は薬ビンから白い錠剤を1粒取り出す。ぼくはイヤな予感がして  
ご主人様から薬ビンをひったくる。ラベルが無い・・・ということはご主人様の  
ハンドメイドということだ。ぼくの脳裏に赤ランプが点滅し始める。  
 「まさか、また女の子になったり、すごくエッチになるクスリじゃないでしょうね・・・」  
 「ひどいにゃ!! おまえはわたしを信用しにゃいのきゃ?ぐしゅっ・・・」  
 涙ぐむご主人様。・・・だまされちゃいけない、この前はそれで重くて立てなくなる  
ぐらい、おっぱいを大きくされたっけ・・・  
 「そんなにわたしが信じられないにゃら、先にわたしが飲むにゃあ」  
 不審な目のぼくにご主人様はカラっと言う。ほら、やっぱりウソ泣きだ・・・  
ご主人様はバファリンに似た錠剤を小さくかじって飲み込むとぼくに残りを手渡す。  
まだ90%ほど形をとどめてる白い錠剤・・・飲むや飲まざるや・・・  
 『ああ、すごくヤな予感がするなあ・・・でもご主人様も飲んでるし・・・』  
 ぼくはしぶしぶ錠剤を水なしで飲み込む。無味無臭。目をつぶったが、胸も大きく  
ならないし、エッチになるようなカラダの変化は感じられない。  
 「どうにゃ?」  
 しばらくしてご主人様がぼくを覗き込むようにして尋ねる。  
 「良く判りません・・・」  
 正直に答えるぼく。失敗かな・・・そしたらラッキーかも・・・  
 
 その時、ご主人様はおもむろに自分の腕をつねった。  
 「に゙ゃっ!! 」  
 「いたたたっ!! 」  
 同時に二人の悲鳴が上がる。ぼくの手に突然つねられたような痛みが走る。あわてて  
腕を見たが手はなんともなってない。  
 「どうにゃ?わたしの感覚の90%をお前も共有してるにゃ」  
 「それじゃあ、ぼくの感覚もご主人様に?・・・」  
 ぼくは逆に、お返しとばかりに自分の腕をつねる。  
 「いたっ!! 」  
 「かゆいにゃ・・・」  
 思い切りつねったのにご主人様は全然痛がってない。  
 「そして、お前の感覚の10%だけ、わたしも共有してるにゃ」  
 どうやらさっき二人で飲んだ、白い錠剤の割合がそうさせてるみたいだ。  
 「・・・ず、ずるいっ!! 初めから二人で飲むつもりだったんですね!! 」  
 「こまかいことは気にするにゃ、これで正しい耳かきの方法をカラダでおぼえるにゃ!! 」  
 『ぼふっ』と耳かきを持ち、ソファに飛び乗ってご主人様はいう。  
 「にゃあ、はやく〜、耳かきするにゃ〜ん、カモ〜ン・・・」  
 「ま、股は閉じてくださいっ!! はしたないっ!! 」  
   
 と、ぼくが顔を赤らめて叫んだとき、いきなりリビングの鳩時計が『くるっくー』  
と9回さえずる。  
 「あっ!! 今日はバイトだったんだ!! 」  
 われに返ってお出かけの用意をするぼく。と、いってもチョーカーを着けるだけだけど。  
 「耳かきは〜!? バイトなんて休むにゃあ!! もう売れ残りのコロッケは飽きたにゃあ!! 」  
 ソファの上でバタバタと駄々をこねるご主人様。いつものことなのでぼくは  
きっぱりと無視して言う。  
 「耳かきは帰ってからしてあげます、あと好き嫌いはいけませんからね」  
 ぼくは立て付けの悪い扉を体当たりするように開けて、バイト先の『山猫亭』に急ぐ。  
 
『バタン』ドアが閉まると同時に、ピタッと駄々をこねていたマナ姫の動きが止まった。そろそろと起きた顔はうってかわって笑みさえ浮かんでる。  
「おまえは本当は今日、バイト休むべきだったにゃあ・・・さあて・・・」  
ご主人様は自分の大好きな召使のことをゆっくり考えつつ、ソファの上でクスクスと笑う。  
 
 所変わって、昼下がりの城下街。調練帰りの兵隊の一団が城門から帰ってくる。  
威風堂々として先頭を馬に乗って進む指揮官。そして厳しい調練で精も根も尽き果てた  
といったところの12名の配下たち。普通と違うのは全員がネコ娘ということ。軽甲や  
ブーツに至るまで全てが緋色に統一されており、一幅の絵のような美しさがある。  
 その先頭を行くのは6本足の赤毛のクレイプニールに跨った姫将軍。180cmは  
ある大柄な体を赤い鎧につつみ前方一点を見つめ行軍している。背筋はピンと伸び、  
手に抱えた戟は微動だにせず、ストイックな雰囲気をかもし出している。緋色の  
ごつい胸甲は立派な胸を相当押しつぶしているらしく、行き場の無くなったバストは  
上方向に逃げ、胸元に深い谷間を作っている。兜はつけていないがショートの髪に  
メタリックレッドの大きなカチューシャを付けており、キラキラと太陽に反射していた。  
髪はレンガ色、少しくせっ毛気味の頭髪は渦巻いて燃える炎のよう。意志の強そうな眉、  
大きな瞳は前方を隙なく見つめている。気が強く、冷たい美人に見える。だが、右目の  
下の泣き黒子の存在が妖しい色気を発散し絶妙なリミックスを見せていた。  
 「リナしゃま〜!! 」  
 そんな一行にわらわらと城下街の平民の子供たちが駆け寄ってくる。何故か女の子が  
多い。リナと呼ばれた姫将軍は瞳を和ませて軽く手を上げる。女の子たちは律儀に  
応えてくれる姫将軍に感激して、勝手にきゃーきゃー言いながら列の後ろについて  
一緒に行進する。  
 
 「お〜お〜、相変わらずウチの大将人気あるねえ」  
 リナのすぐ後ろを歩く隊員の一人が最後尾の子供たちを見て言う。  
 「あのガキども、こ〜んなにヘロヘロのあたし達が目に入らないのかね・・・」  
 手に持った槍を疲労のあまり杖代わりにして歩くもう一人の隊員。でも何年か前、  
自分も親衛隊に入るんだと勝手に後ろについて行進していた子供時代を思い出す。  
隣の隊員が続けた。  
 「ねえ、知ってる?ウチの大将恋わずらいしてるらしいよ・・・」  
 「うそっ!? あの大将に武芸以外に好きな物があるの!! 」  
 「ほら、このごろ毎日夕食がコロッケじゃない・・・」  
 「ああ、大将が狂ったように毎日買ってくるヤツ・・・今日もコロッケなのかなあ・・・」  
 悲しそうに呟く隊員。胸焼けしたのど元に手をやって聞く。  
 「じゃあ、そのコロッケ屋に・・・」  
 「そうそう、大将の一目ぼれの相手がなんと『ヒト』なのよ・・・」  
 「別にいいじゃない・・・他種族とヤルより・・・大将なら強引に押し倒しちゃったり・・・」  
 「それがケッサクでさ、その『ヒト』ってのが自分の姉さん所有のドレイな訳よ・・・」  
 「姉さん・・・って、あのイワシ姫・・・おっと、マナ様か・・・こりゃ相手が悪いわ、  
仕返しで何されるかわかったモンじゃないよ・・・」  
 「ちょっと応援してあげたい気分だけど・・・」  
 「せいぜいコロッケを残さないことね・・・」  
 
 親衛隊員は、頭を寄せ合ってひそひそと話す。夢中でしゃべる二人、声をかけられ  
たのに気が付かない。ふと目を上げればリナが緊迫した様子で振り返っている。  
 「おい、お前たち・・・」  
 「ひいっ!! は、はははいっ!! 」  
 のけぞって姿勢を正す。くだらない話を聞かれた場合の身の危険を思って震え上がる。  
 「私は買い物があるので、先に帰ってよろしい・・・」  
 どうやら陰口を聞かれてなかったようなので心底、安堵する二人。すると、親衛隊の  
後列から声がかかる。  
 「え〜!! またコロッケですか〜」  
 かって知ったる隊員たちのブーイングにリナは顔を赤らめて叫ぶ。  
 「まだ、何を買うかって言ってない!! 」  
 「だって〜もう一週間も毎日コロッケだし〜、胸ヤケで死んじゃいますよ〜!! 」  
 「う、うるさい!! 3食のうち夕食だけだろうが!! つべこべ言わずにシュバルツ  
カッツ城まで駆け足っ!! 」  
 リナが方天戟を片手で振り回す。隊員たちの頭上1cm、うなりを上げた風切り音が  
そろいの赤いリボンを引っぱたくようにはためかせる。慌てて駆け出す親衛隊員たち、  
 「ぶ――――!! 」  
 とブーイングしながら、よたよたと走っていく。  
 「行ったか・・・『応援してあげたい』なんて・・・20も年下のガキに心配されて  
いるとはな・・・」  
 うすく笑いつつ溜息をつくリナ、さっきのひそひそ話は実は聞こえていたみたい。  
 リナはおもむろに、方天戟の刃に映した自分の顔と髪型を確認する。見苦しく  
汚れてはいない・・・ドキドキ・・・  
 「よしっ!! 」  
 リナは戦場へ行くみたいに気合を入れてしずしずと『山猫亭』に馬を進める。  
 胸焼けのするのど元に手をやりつつ・・・  
 
   
 ぼくは昼も過ぎ、お客様がはけた店内で一息ついて・・・いや歯を食いしばっていた。  
さっきからカラダの調子が悪い、原因はわかっている。感覚を共有するクスリのせいで  
ご主人様がシャワーを浴びれば汗みずくになったり、ぼくが昼ご飯を食べてるのに  
歯を磨いたらしく、味噌汁にミント味が混ざったりしてココロ休まる暇が無い。  
しかも今日はお店のおじさんがギックリ腰になってしまい、おばさんも付き添いで  
病院に行ってしまって、ぼく一人なので休憩も取ってない。  
 ぼくはショーケースの中を覗き込む、惣菜屋の『山猫亭』自慢のコロッケは昼時を  
過ぎたのでけっこう少なくなった。これが無くなったら今日は早じまい・・・  
 その時だった。下半身に経験のあるゾクゾクした震えが走った。  
 『あれ・・・』  
 その感覚を思い出す暇もなくいきなり下腹部に生暖かい感触、それと微妙な快感を  
伴う放出感・・・  
 「うわっ・・・ああああっ!! オ、オシッコが・・・」  
 ぼくは小さく悲鳴をあげて思わずしゃがみこみ、呆然として思った。  
 『ぼく・・・お漏らししちゃった・・・なんで・・・』  
 久しく忘れていたお漏らしの感覚。ぼくはおそるおそるズボンに手をやるが  
濡れていない。  
 「あれ・・・そ、そうか!! ご主人様トイレ行ったのか・・・」  
 ぼくは心底安堵する。ちなみに『小』だけだったので神様にも感謝しておく。  
 「ふう・・・」  
 
 ぼくが額に浮いた冷や汗を拭っていると、  
 「ど、どうした・・・大丈夫か?」  
 低めだが良く通る声。ぼくより頭一つ、優に大きいネコ姫様が店頭にいる。  
 「あっ、リナ様っ!! 」  
 リナ様はご主人様の妹、そしてユナ様のお姉さん。いわゆる3姉妹の次女である。  
三つ子のくせに外見は全く似てない。この3姉妹は本物の姫様なのに、武の道を  
極めようとしたり、商いの道にまい進したり、妖しげな研究でぼくの道を誤まらしたり、  
と実に個性的なのだ。  
 ぼくは慌てて立ち上がった。  
 「調子が悪そうに見えたが・・・」  
 「い、いえっ、大丈夫ですよ・・・それより毎日ありがとうございます!! 」  
 ぼくはニッコリ笑って油紙の袋を取り出す。  
 『ふうっ・・・さっきご主人様シャワー浴びて、歯を磨いて、トイレに行ったから、  
きっともう寝ちゃうんだ・・・助かった・・・これで感覚の共有がなくなる・・・』  
 昼間に寝るヤクザな生活サイクルのご主人様に初めて感謝するぼく。あれから  
感覚の混乱が無いことにホッとしつつリナ様とショーケースを挟んで対面した。  
 
 「えっと、なにに致しましょうか?・・・」  
 「んっ・・・あ、ああ・・・て、適当に・・・」  
 「まいどありがとうございま〜す!! 」  
 ぼくはコロッケをはさんでひょいひょいと袋に放り込む。間を持たせようとリナ様に  
話し掛ける。  
 「ぼくのご主人様『コロッケなんてもう飽きたにゃあ』なんてワガママ言うんですよ、  
おいしいのに・・・リナ様はコロッケ好きなんですよね〜?」  
 「えっ!! うっ・・・どちらかといえば・・・みんな・・・好き・・・かも・・・」  
 「えへへ・・・じゃあオマケしときますね!! 」  
 「あ、ああっ!! そ、そこまでしなくても・・・」  
 ぼくは大のお得意様のリナ様にオマケしてコロッケを詰め込むだけ詰め込む。  
早く帰りたいからじゃないよ・・・でもなぜかショーケースの向こうでリナ様が  
のど元に手を当てて、苦い顔をしてるような気が・・・  
 「はい、おまちどうさまで〜す!! 」  
 ぼくはパンパンになった2つの袋をリナ様に押しやる。リナ様はなぜか名残惜し  
そうに振り返り、ぼくはもらった代金をレジに入れようとしたとき・・・  
 
 「きゅうううんっ!! 」  
 ぼくは胸を抱えるようにしてよろける。  
 『チャリ、チャリーン!! 』  
 もらった小銭が床に散らばる。  
 ぼくの胸に突然広がったのは甘い感覚。いままでに経験したことのない疼きが  
カラダを駆けめぐる。ぼくに本来ないはずの双乳をゆっとりと両手でまさぐられる感触。  
 「んあっ・・・くううっ・・・」  
 オトコのコでは味わえない濃厚なバスト感覚にぼくはよろよろと作業台に手を  
ついて持ちこたえる。  
 「ど、どうした!! 平気か?胸が苦しいのか!? 」  
 なぜか嬉しそうに慌てて駆け戻ってくるリナ様。ぼくは無理にニッコリ笑って  
取り繕う。  
 「す、すみません、だいじょうぶ・・・ちょっと休めば・・・」  
 『うああああん・・・ご主人様寝る前にオナニーするなんてぇ!! ・・・ぼくという  
人間がいるのに〜!! 』  
 とも言えずぼくは曖昧に微笑む。  
 「ほ、本当か!? すごい汗だぞ」  
 おろおろとぼくを心配してくれるリナ様。ショーケースごしにぼくを覗き込む拍子に  
深い胸の谷間がアップになる。  
 『ここは早くリナ様に帰ってもらって、やりすごさないと・・・』  
 ぼくはこの大ピンチを切り抜けるために必死で考える。  
 
 「へ、平気です・・・ちょっと立ちくらみがしただけ・・・」  
 依然としてやわやわと胸を揉む感触に耐えつつぼくは言う。そしてその愛撫が  
いったん収まったのを見計らって、ぼくは気を落ち着けようと大きく息を  
吸いこんだその時・・・  
 『キュン、キュン!! 』いきなり乳首を両方つままれて、指でコリコリされる感覚。  
 「きゃふぅ!! んあああああっ、だ、だめぇ――!! 」  
 ぼくはいきなりのアプローチに思わず悲鳴とともに胸を抱くような格好で、ペタリと  
厨房の床面に座り込んでしまう。親切なリナ様は均整のとれた巨体に似合わぬ身軽さで  
ヒラリとショーケースを飛び越え、ぼくを抱え起こしてくれた。  
 『ああ・・・リナ様、ぼくを見捨てて帰ってくださいよ〜』  
 心の中で号泣するぼく。その時イタズラっぽく両方の乳首を軽く同時に指で  
『チョン、チョン』とつつく感覚。なんかワザとらしいような・・・  
 『ひょ、ひょっとしてご主人様、ぼくを困らせようとしてワザとやってるの〜!! 』  
 乳首に走る鋭敏な感覚に耐えつつ、ぼくの目の前は真っ暗になるのでありました・・・  
 
マナ姉の召使い君はぐったりとしていた。私は心配しつつもこんなに接近できて  
少し嬉しくもあったりする。私は召使い君の体を抱えてタタキに通じる居間に  
引っ張り上げる。  
 『ふああ・・・なんかすごくイイ匂いがする・・・』  
 などとくらくらしつつ未練がましく、私は召使い君の体を抱きしめてる。  
 「んっ・・・ううん・・・」  
 意識の戻る召使い君。私は卑怯にもその瞬間、パッと跳びずさって何事も無いような  
顔をして声をかけた。  
 「大丈夫か?苦しいのか?」  
 「あっ、はい!! ・・・大丈夫でぇ・・・くうん・・・だいじょうぶですう・・・はあっ・・・」  
 言葉とは裏腹に召使い君は身もだえして言う。彼の潤んだ瞳の周りはほんのり紅く  
染まり、苦しさに耐える横顔はとてもセクシーな感じがして、私の子宮を直接  
揺さぶる。  
 私は病人の前で、そんな不埒な考えをする自分を叱咤しつつ、真面目な顔で言った。  
 「無理しない方がいい・・・つらそうだぞ、こんなに汗をかいて・・・」  
 気丈にも召使い君はガッツポーズし、微笑みさえ浮べて言った。  
 「ほ、ホントに大丈夫ですよ!! ちょっと疲れただけで・・・少し休めばすぐ良くなり  
ますからぁあっ!! ・・・ふあっ・・・引張っちゃ・・・だめぇ・・・」  
 「んっ!? な、なんだ?どうしたっ!! 」  
 最後の不明瞭な言葉が気にかかったが、私はあわててまたもや崩れ落ちた召使い君を  
支える。せっかくしたガッツポーズの手で、胸を押さえてうずくまる召使い君。  
 
 私は勇気を持って召使い君に言ってみる。  
 「やはり仕事は無理だと思うぞ、今日はこのまま私が介抱していようか・・・」  
 私の『彼と一緒にいたい』、というささやかな願いに返ってきたのは、強い感じ  
さえする拒絶。  
 「いえ、ぼくお店がありますから、はふっ・・・リナ様も早くお城にお帰りください・・・  
早くしないと・・・そこは・・・だめっ!! ・・・そこはぁ・・・」  
 なぜか太ももを『すりすり』しているが、息を荒げきっぱり『だめ!! 』と言う  
召使い君。  
 「そ、そうか・・・そこまで言うなら・・・」  
 涙が滲んできそう。ちょっとでもそばに居たかった自分の気持ちをきっぱり  
断られてしまった・・・所詮、私ごときにマナ姉と召使い君の間に入ることはできない  
のであろう。彼は忠誠心あふれる華も実もあるいい召使いだ。マナ姉にはもったいない  
ぐらいの・・・  
 「わかった・・・もう帰る・・・今までありがとう・・・」  
 もう来ることもあるまい・・・召使い君の笑顔をまともにもう見ることができないから  
・・・くすん・・・  
 私がタタキに降りようとすると、後ろから声。  
 「くふぅ・・・だ、だめえ!! んはあ・・・そんな、イッたら・・・イッちゃダメええええ!! 」  
 「えっ!! 」  
 私は現金にも笑顔さえ浮べて振り返る。悲しいキモチは天高く成層圏近くまで  
吹っ飛んだ。召使い君はうつぶせになっている。お腹が痛いのか両手は下腹部を  
押さえていて、ほっぺがぺったりと畳についている。  
 
 「キミっ!しっかりするんだ!! 」  
 私は召使い君を抱え起こすが目の焦点は合っておらず、うわ言を呟いている。  
 「はふあ・・・だめっ・・・あんっ・・・剥いちゃったらあ・・・ひくぅ!! ひゃううん!! 」  
 召使い君は熱い息を吐きながら私の腕の中で背筋を反り返らせる。こういうカラダを  
『若鮎のような』というのだろう・・・食べちゃいたい・・・  
 どうやら『悲しいキモチ』と一緒に『平常心』も大気圏のカナタに飛び去って  
しまった私は、ただ『ぎゅっ』と召使い君を抱きしめる。  
 「はぁ、はぁ・・・こんなに華奢で、やわらかくて・・・今だけ私のモノで・・・」  
 頭に血が集まって目の前が真っ赤になりそう。脳裏に浮かんだマナ姉の姿を追い出す私。  
武術の修行で手に入れた『平常心』『克己心』なんて全く嘘っぱちだったと思う。  
召使い君の震えがひどくなって来ていた。  
 「ひくぅ・・・ああっ・・・イッちゃうの?・・・そんな・・・やめて・・・イジワルしないでぇ・・・  
ああっ!! イッちゃう、イッちゃってるうううう!! 」  
 「だ、大丈夫だ!! 私はココにいるぞ」  
 声をかける私。召使い君は軽く失神したらしく『ヒクヒク』と痙攣してる。私は  
それをいいことに、召使い君のグロスを落としたように光る、濡れたクチビルや、  
以外に長く、震える睫を飽きもせず眺めている。そのうちに、召使い君に『オス』を  
感じてしまい、うろたえてしまう私。  
 「と、とりあえず横に・・・」  
 ぐったりと私の前に横たわる召使い君。麻の半そでのシャツ、半ズボン。萌黄色の  
ニーソックスの隙間から見える白い太ももは輝くよう。思わずふらふらと手を  
のばしてしまって慌てて引っ込める、というのを3回ほど繰り返して呟く。  
 「む、胸が苦しいから緩めておこう・・・うん・・・」  
 
 私は震える手で召使い君の襟元のシャツのボタンを外す。一個で事足りるのに、  
手が止まらなくて3つも外してしまった。召使い君の決して厚いとは言えない胸板が  
現れる。  
 「し、白くて・・・すべすべしてる・・・」  
 思わず、ほとんど無意識につるつると指先で召使い君の胸元をまさぐっている私。  
調子に乗った挙句、はだけられたシャツの端にチラリと胸の桜色の先端の端っこが  
見えてしまって息が止まるほど興奮してしまう。しかも情けないことに頭に血が  
上りすぎ、くらくらとよろけた。あわてて手をつくと召使い君の半ズボンの前が  
目の前にあった。  
 「うわっ!! な、なぜ・・・すっごく、大きくなって・・・る・・・」  
 ときおり『ピクピク』と震えるそれは、召使い君の容姿には全く不釣りあいな程の  
凶悪なシロモノであった。ズボンの上からでも良く判ってしまう。  
 『ごきゅ・・・』  
 私のノドがはしたなく鳴った。そして、またしても愚にもつかない言い訳を  
始めている私がいる。  
 「お腹痛かったみたいだから・・・ちょっと服をゆるめるだけ・・・介抱するだけ・・・」  
 私は召使い君の半ズボンのボタンを『プチン』と外す。そして自分がこれ以上の  
ことをしないよう、すぐ手を引っ込める。  
 ところが私が予期しない事が起こった。あまりにも元気な召使い君のシャフトが  
勝手に半ズボンのファスナーを押し下げて飛び出したのだ。  
 『ふるるん!! 』  
 パンツの中で召使い君のシャフトが重そうに揺れてる。シャフトの先っぽの所の  
パンツの生地になぜかじっとりと丸いシミができてる。  
 「あ・・・そんな・・・そんなつもりじゃ・・・」  
 私はもはや、言い訳もなく震える手で厚いこわばりをさすってしまう。  
 ―――あとはもう止まらなくなった―――  
 
 ぼくは一瞬の失神から目を覚ます。まだ下腹部は狂おしいほどキモチいい。お腹の  
中がアツイ。オンナのコの快感ってオトコと違って長く長く続くのかなあ・・・  
 「くはああっ・・・はああん・・・」  
 ぼくは腰を蕩かすような快感に身をふるわせる。  
 『ああ・・・キモチいいよう・・・オチンチンの裏側を舌でにゅるにゅるされる  
感触がぁ・・・』  
 とそんなことをふわふわと考えてハッと気付く。  
 『オ、オチンチンっ!! 』  
 ぼくはご主人様には、当然ソレがついていない事にやっと思い至る。  
 慌てて目を開けた。  
 目の前におへそが浮いてる。下半身を見やると肌色のかたまりでよく見えない・・・  
焦点が合ってくるとそれが凄い大きさのオッパイなのがわかった。ユッサユッサ揺れて  
ぼくの視界を妨げてる。そしてその谷間からチラリ覗いたのは・・・  
 「えっ!! そんなっ、リナ様っ!! ・・・ふあああああん!! 」  
 リナ様がぼくのシャフトにむしゃぶりついてる。シックスナインの体勢だけど  
身長差がありすぎてぼくの目の前におへそが来てたのだ。  
 
 「ふあっ・・・リナ様、いけません・・・んあっ!! ・・・ひああっ!! 」  
 リナ様は泣きそうな声で言う。  
 「た、頼むふぅ・・・いっふぁい、いっふぁいらけらからっ・・・ふむっ・・・出してぇ・・・  
らひてぇ・・・」  
 「い、いけませんリナ様〜っ!! ぼく、ぼくもっとリナ様のこと、真面目でストイック  
な方だと思ってたのに〜!! 」  
 「しゅき!! しゅきなの〜!! ずちゅ、ぬちゅううう・・・」  
 「ひゃうううう!! だめですう!! 」  
 ぼくはアルバイト先の他人の家でよがってる。リナ様はぼくの足をしっかり  
抱え込んでいてコンクリで固められたみたいにビクともしない。リナ様の口が高速で  
上下してる。それに合わせて胸がずっしりとぼくのお腹の上でつぶれた。  
 「ひあっ、くはあ・・・だめ、だめですう・・・」  
 ぼくは強い快感に悶える。リナ様のフェラチオは舐めるんじゃなくてノドでしごく  
カンジ。息ができなくなるんじゃないかと思うくらいディープスロートする。ときおり  
溜まったつばを飲み込むのか、ノド全体が『んぐんぐ』って動くとシャフト全体を  
搾られるようにノド粘膜全体が動いて死ぬほどキモチいい。  
 「ふあああっ!! リナ様〜ぼく出ちゃう、どぴゅどぴゅしちゃう――!! 抜いて、  
抜いて〜!! 」  
 いつもなら高まって放出するのだけど、これはもはや激しすぎる吸引で白濁を直接  
吸い出されるカンジ。イタイのかキモチイイのか分からなくなってぼくは泣いて  
よがり狂う。  
 
 放出が近いのを感じたのか、リナ様はシャフトを根元まで咥えると口から舌を出して  
チロチロとぼくの袋をいじめてくる。同時にノド粘膜がングングと蠕動し、波打って、  
ぼくのシャフトをバキュームしつつ、なおかつ締め上げる。ぼくこんなスゴイの  
初めてで、忍耐の限界を超えちゃってる。  
 「ひっ!! あふぅ、だ、だめえ!! ぼくイッちゃう!! リナ様のお口にでちゃうううう――!! 」  
 『ビュクッ、ビュクッ!! 』  
 ぼくはしたたかにリナ様の口に放出する。リナ様はすかさずシャフトをずるりと  
引き抜くと、おいしそうに『ちゅうちゅう』吸い始めた。ぼくのシャフトは執拗に  
吸われるのと、袋を手でふにゅふにゅされるのとで、間をおかずにピンピンになっちゃう。  
 「はぁ、はぁ、はぁ・・・」  
 息をつくぼく。頭上のリナ様のショーツはしっとりと濡れそぼって、赤い茂みが  
透けて見えてる。場外で調練していたリナ様のアソコは汗臭くはないけど、強い  
『メス』の匂いがしていて、ぼくのシャフトはムラムラとさらに反り返ってしまう。  
 口を拭って起き上がるリナ様。膝立ちなのにぼくとほとんど身長が変わらない。  
大柄な体だけどプロポーションは完璧で彫刻のよう。ゆっくりとショーツを脱ぐ  
カラダの美しさに圧倒されるぼくは声も出ない。口唇はさらに紅味が差し色っぽい。  
瞳はルビーのようにキラキラと光る。発情してるんだ・・・  
 
 リナ様の影が先にゆっくりとぼくにかぶさってくる。遅れてリナ様の熱いカラダが  
ぼくにのしかかる。  
 「・・・あ・・・んっ・・・はっ・・・」  
 ぼくはリナ様の『お前を犯す!』という無言の気迫に押されて声も出ない。ガッチリと  
掴まれた二の腕が強い力に軋む。弾力のある胸がぼくの顔を押しつぶそうとする・・・  
もがくぼく。  
 「ハァッ、ハァッ・・・」  
 リナ様はたっぷり5分以上かけて、187cmのカラダをぎゅいぎゅいと受け止めさせ、  
抵抗がムダで、『今の主人は私だ』ということをぼくのカラダに直接教え込む。  
 リナ様がゆっくりと上半身を起こすと精神的にも体力的にも抵抗力を失って  
汗みずくになったぼくが下にいた。  
 「い、いくぞ・・・」  
 リナ様はぼくの足を『ぐいっ』と掴んで開かせる。リナ様の大っきな手は、ぼくの  
ふくらはぎにも余裕で指がまわるほど。  
 「ああっ・・・あん・・・はうっ・・・」  
 ぼくは目をうるうるさせてリナ様に訴えるが、発情ネコは止められない。リナ様は  
ぼくの片足を抱えたまま腰を割り込ませる。  
 『ずにゅう!!』  
 シャフトがリナ様の秘裂に一気に押し入る。  
 「んあっ!! ・・・ふ、太いっ・・・」  
 「はあっ!! キ、キツイよお・・・」  
 
 二人の悲鳴が同時に上がる。リナ様の中はあまりこういう経験がないからか、  
日々の鍛錬の成果か、シャフトの根元が傷みを覚えるほどキツかった。でも奥は熱く、  
柔らかく、ぼくを揉み込んでくれる。イタくてキモチいくてヘンなカンジ・・・  
 「おあっ!! すごいっ、すごいっ!! ホンモノ、本物入ってるの――!! 」  
 リナ様は腰を揺すり始める。体位は、二人の太ももが『しゅにしゅに』絡み合う  
『松葉崩し』っていうヤツみたい。リナ様が容赦なく腰をぼくにぶつけると体が  
衝撃でずれるほど。まるでラグビーのタックルを受けてるみたい。慣れてくると  
その振動と衝撃で腰全体が痺れて熱くなってキモチいい。  
 じわじわとした快感にぼくが身を任せていると、唐突に足先に新たな感覚が走る。  
 「ふあっ!! リナ様だめです!! そんなトコ、汚いですぅ!!ヘンですぅ!! 」  
 リナ様はニーソックスを片方だけ脱がすとぼくの足指にしゃぶりついている。  
腰使いは荒々しいのに、舌先は丁寧に一本一本指を舐めしゃぶっている。  
 「きゅふ・・・だめですぅ・・・洗ってないのに・・・恥ずかしいです・・・ああん・・・」  
 ハダカを見られている事より、汚いところを舐められてる方が恥ずかしく感じる  
ぼくはヘンなのだろうか?赤くなった顔を両手で覆ってブンブン振る。  
 リナ様はさらにぼくの足首を大きなHカップの双乳ではさみこむとパイズリのように  
激しく動かし始めた。  
 「ああっ、だめ、ひゃんっ・・・ああっ、すごい・・・」  
 つきたてのオモチの中に足を突っ込んだようなカンジ。バスバスとリナ様に  
突かれてる腰もジンジンして来て・・・どんどん深みにはまるような快感にぼくは  
喘ぎ、慄く。  
 
 「ハアッ・・・私、マナ姉のモノを奪ってる・・・キミをズンズン犯してる・・・んふっ・・・  
ハアッ・・・ハアッ・・・」  
 よがるリナ様の目が狂気じみてきた。『たべられちゃう・・・』ぼくは本気で思った。  
 「んあああああっ!! 」  
 リナ様がひと声吠えると、何とつながったまま、いきなり立ち上がる。ぼくのカラダが  
くるんと半回転した。  
 「ひっ!! そんな・・・ら、乱暴しないで下さい・・・ひゃうっ・・・」  
 半回転したぼくはうつぶせになってしかもエビぞるようなカッコになっている。  
片足はリナ様にガッチリ抱えられているけど、ニーソックスのほうの足は行き場が  
なくリナ様の腰の動きに合わせて揺れている。  
 リナ様はぼくに『立ち松葉』の体勢から本格的に腰を叩きつけ、ひねるように  
使い始める。  
 「んむっ、くふっ・・・ひくっ!! だめぇ!! リナ様、こんなのヘンです――!! 」  
 ぼくはガンガンと顔を畳に押し付けられながら、リナ様に思う存分腰を使われて  
しまう。  
 「おうんっ・・・イイよ、キミすごくイイよ・・・カンじる所にコスれてるの・・・  
私そろそろイッちゃう!! 」  
 リナ様の腰のペースがさらに上がる。ぼくはシャチホコ立ちのような無理な  
姿勢なのに、だんだんすっごくキモチいくなってきてしまう。いつしかニーソックスの  
ほうの足もリナ様の逞しい腰にせがむように巻き付けている。  
 
 「きゃふ・・・イイ、キモチいいよぅ・・・もっと、もっと、たくさんください!!  
ズンズンして――!! 」  
 ぼくは畳をガリガリかきむしってすすり泣く。シャフトにじわじわとせり上がる  
ような熱い感触。リナ様が吠える。  
 「んあああああっ!! イクっ、イクぅ、イクイクイクイクイクイク―――!! 」  
 「ああっ、また・・・またぼく、どぴゅどぴゅしちゃいますぅ―――!! 」  
 うつぶせの逆立ち状態から放出する瞬間、シャフトはリナ様の秘裂から引き抜かれ、  
乱暴に床に投げ出されるぼく。  
 「えっ・・・!? 」  
 仰向けの状態で白濁を虚しく天井に打ち上げ始めるシャフト。それをすばやく  
リナ様が顔をべたべたにしながら咥えて、強く吸う。  
 「ひいいいっ、だめぇ!! らめですうう――!! 吸わないで、ゆるして、  
ゆるひて――!!!!!」  
 ぼくはその強烈な痛キモチイイ感覚に泣きながら身をよじるがリナ様はそれを  
許さない。おかげで射精の脈動はいつもの2倍近く長く続き、信じられないほど  
たっぷりとリナ様のお口に出してしまった。  
 「あふっ・・・ひぐっ・・・くぅ・・・はふう・・・」  
 ぼくはご主人様のモノなのに無理やりリナ様に奪われてしまったやるせなさと、  
あまりにも強い快感におねだりまでしてしまって、ココロは乱れる。口の端から  
落ちた唾液と横に流れた涙が畳の上に光る珠を作った・・・  
 ゆらりとリナ様が立ち上がっている。ぼんやりと見上げるぼく。頭のメタリック  
レッドのカチューシャが死神の鎌のように血の色に光る。その生贄はぼくだ・・・  
 
仰向けで横になってるぼくに、リナ様がそろり近寄ってきて言う。  
 「ねえ、もう一度ヤらして・・・」  
 「し、しませんっ!! 」  
 ご主人様に操をたてているぼくは、ぐしゅぐしゅべそをかきながらリナ様に言う。  
 「いいじゃない・・・最後あんなに燃えたじゃない、おねだりまでしちゃってさ・・・」  
 カアッ、とぼくの顔が赤くなる。そうなのだ、最後イキそうになった時そんなことを  
叫んでしまったような・・・ぼくは自分のカンジやすいカラダを呪う。  
 「・・・お、おねだりなんてしてないモン・・・」  
 心苦しいがあえて言うぼく。視線が合わないよう横を向いた。  
 「まぁ・・・いいじゃない、今はマナ姉のコトなんて忘れて、さっきみたいにキモチイイ  
ことしよ・・・」  
 リナ様がむこうを向いてるぼくのあごを指でクイと持ち上げて自分の方に向かせた。  
そのままキスしようと顔を近づける。ぼくは両手を突き出してリナ様の唇を押しやる。  
 「き、キモチイクなってないモン!! おねだりとかしてないモン!! ご主人様のこと  
忘れないモン!! ぜったい、ぜ〜ったい!! 」  
 ぼくは起き上がって座ったまま畳の上を後ずさりする。膝立ちのリナ様がぼくを  
見下ろしている。  
 
 大きく息をつくリナ様。瞳には怒り、悲しみ、諦め、羨望、そして欲望が混ざり合い  
紅蓮の火を噴きそう。目の下の泣きぼくろのそばに赤毛が汗で張り付いている。  
 「そっか・・・そんなコトいうんだ・・・」  
 ただ事でない迫力にビビるぼく。  
 「か、帰して・・・」  
 ぼくのかぼそい意見を無視してリナ様は短く宣言する。  
 「ヤる、ヤってやる・・・」  
 「いやっ!! やめてくださいっ!! 」  
 足首をいきなり掴まれて引っぱりこまれるぼく。あっという間に押さえつけられる。  
 「キミを今からめちゃくちゃカンジさせて、泣きながらおねだりさせて、マナ姉の  
ことなんて忘れるぐらいよがらせてあげる・・・」  
 リナ様はぼくの足をぐいっと抱え上げてぼくの体を折り曲げるようにする。  
まんぐりがえしの体勢。畳にはぼくの肩しか付いていない。  
 「ほ〜ら、この体勢ならキミがどのくらいカンジてるかってよく判るでしょ・・・」  
 ぼくの目の上にシャフトが来ている。そしてぼくのオシリの上にリナ様の顔。  
 「んっ・・・放して・・・苦し・・・んああっ!! 」  
 ぼくはシャフトの袋のすぐ下の『アリの門渡り』の部分を尖った舌で強襲されて  
悲鳴を上げる。  
 
 「ふふ・・・カンジやすいんだから・・・」  
 チロチロと舌をぼくの袋にひらめかせていく。  
 「ひんっ、はあっ・・・くう〜んんん・・・」  
 シャフトはまだ復活してないけど、袋を刺激されたせいで完全に吸い尽くされた  
白濁がすごい勢いで袋にどくどく再チャージされていくのが分かる。  
 「いつもマナ姉、キミのこと自慢してるよ・・・タマタマとおっぱいイジられると  
泣いてヨガっちゃってたいへんにゃあ・・・って・・・」  
 「そ、そんなのウソです・・・ひいいいっ!! 」  
 いきなりリナ様が吸い込むように袋を丸ごと口に入れて『もきゅもきゅ』  
ほおばってくる。軽く甘噛みしてささやく。  
 「あむっ・・・むふ、たべちゃほっかな・・・」  
 「ひいいいぃっ!! やめてぇ・・・ふうっ・・・あああん!! 」  
 ぼくは恐怖と快楽のミックスした感情にクラクラする。霞む目でぼくの胸に  
忍び寄るリナ様の手を払いのけようと腕を振り回すがあっさり跳ね返されてしまう。  
 「うあああっ!! ひいっ・・・きゃふぅ!! くうん・・・はあああん・・・」  
 ぼくは恥ずかしい体勢のまま袋をもきゅもきゅされてオッパイの先っぽを両手で  
つねつねされて恥も外聞もなく叫び声を上げてしまう。荒れ狂う性感にじたばた  
暴れるが、しっかり押さえこまれたカラダは逆にリナ様を誘うようにお尻がぷりぷり  
と振れるだけだ。  
 
 「どう?感じてる」  
 一時、攻撃の手を休めたリナ様が聞く。  
 「くっ・・・」  
 悔し涙を見せて横をむくぼく。それもそのハズ、シャフトはまたもや、りっぱに  
育ってしまってぼくの目の前で存在を誇示してる。それでも意識をしっかり保とうと  
固く唇を噛むぼく。絶対耐え抜くんだ・・・  
 
 それから10分近くの攻撃にぼくはリナ様にたくさんよがらされたけど何とか  
持ちこたええることが出来た。だって、どぴゅどぴゅすると自分にかかっちゃうから  
ぼくも必死だった。そして・・・  
 顔を赤く染めて涙ぐんで言うぼく。  
 「はあっ、はあっ・・・へ、ヘンなところ触らないでください・・・」  
 お尻の穴を指でつつかれる感触。そんなぶしつけな攻撃のたびに引きつるように  
足を跳ね上げてしまう。  
 「なんだ・・・ヘンな所って・・・」  
 そう言って、両手でぼくのおっぱいをかき集めるようにして揉みしだくリナ様。  
 『り、両手・・・』  
 ぼくは青くなった。ひょっとして・・・いまオシリいじってるの・・・  
 『ご主人様――っ!!』  
 ココロの中で絶叫するぼく。そういえばご主人様の研究室を勝手に掃除したとき、  
普通のと違うヘンな形のバイブレーターがあったような・・・そうこうしてるうちに  
アヌスへの揉みほぐすようなアプローチは激しくなってくる。  
 
 「ひいいいっ!! ふああああっ!! 」  
 ご主人様の開発されたA感覚がぼくに転送され炙るように溶かしていく。  
 「な、なんだ・・・いきなりずいぶんノッてきたな・・・」  
 胸の両手を動かすリナ様。もちろんシャフトへの舌の動きは休めない。そしてさらに  
アヌスからご主人様を経由したほの暗く燃えるような妖しい快感が忍び寄ってきてる。  
 「んん〜っ!! ひきぃ・・・ふあああっ・・・そんな・・・ちがうよ・・・」  
 うわ言のようによがるぼく。アヌスをいじられる感覚が送られてきてからシャフトが  
何度も突発的に放出しそうになる。その都度、歯を食いしばって寸でのところで何とか  
耐えるぼく。そんなことを繰り返すうちに時間の感覚が無くなって来る。  
 「ふあっ・・・リナ様っ・・・もう、もうっ、離して下さいっ!! ぼくもう・・・もう・・・」  
 ぼくはすすり泣いて訴える。  
 「どうしようかな・・・おねだりちゃんとできたらセルフ顔射止めてあげるよ」  
 笑って言うリナ様。ご主人様さえオナニーしなきゃ・・・歯をかみ締めるぼく。  
その時だった。  
 『ずぬぷぷぷぷ・・・』  
 アヌスを割って何かが入ってくる感覚。  
 「ひぎいいいいいいいい!!!!!」  
 ぼくはリナ様の巨体を一瞬持ち上げるほど体を痙攣させてしまう。  
 「うわっ!! ど、どうした・・・」  
 「んあ――っ!! そんなっ!! だめっ、ひきいいいいっ!! 」  
 のた打ち回るように、いきなりよがり狂うぼくに圧倒されているリナ様。  
   
 ぼくはよだれを吹きこぼして顔を左右に振りたくる。アヌスはふくらんでは  
すぼまりを繰り返して異物を受け入れている感覚。ぼくはご主人様のビー球を一列に  
つなげたような形のバイブを思い出す。腰が、いや背骨の付け根の奥からじわりと  
熱が立ち上ってくる。  
 『ぴゅる・・・』  
 その時、溜まった透明な先走りが無自覚に吹き出てぼくの顔にぬっとりと糸を引く。  
 「ひいっ!! いやあああっ・・・」  
 快楽にあおられつつぼくは恐怖でガチガチ歯を鳴らす。シャフトはもはやぼくの  
意志を受け付けずに性急なひくつきを繰り返している。視線がシャフトの先の魚の  
口のような鈴口から離れない。  
 「お、おねがいですっ・・・ナンでもしますからっ!! だから、だからっ・・・  
どぴゅどぴゅはリナ様の中で出させてください――っ!! 」  
 ついに悲鳴のように言うぼく。ぽろぽろ涙が出てくる。  
 「よく言えました・・・じゃあ自分で足を抱えて・・・」  
 おっぱいと舌の攻撃がなくなって一息つくぼく。しかしアヌスのバイブはゆっくり  
じくじくとピストンが始まってぼくに鳥肌を立たせている。膝の裏を抱えた両手は  
脂汗でぬるぬるしてる。  
 
 「待っててね・・・いま・・・」  
 リナ様はぼくの背中を支持しつつ立ち上がると硬く上、今は下か・・・を向いた  
シャフトを無理やり上に引っ張り出す。  
 「ひいっ!! イタいですぅ・・・」  
 うめくぼく。リナ様はすると後ろを向いて天井を向いたぼくのオシリの上に  
腰掛けるようにまたがった。そのままシャフトを挿入していく。  
 「んあっ・・・入った・・・」  
 「そんな・・・コンなヘンな格好おかしいです〜!! 」  
 リナ様は両手でぼくのお尻を押さえながら腰を使う。突かれるたびにカラダが  
折れ曲がって息が出来ない。さっきもそうだったが立て続けのアクロバチックな  
体位にぼくはすすり泣く。ぼくの眼前にリナ様の大きなお尻がはずんでいる。  
 「んあっ!! ひあっ!! むぎゅ!! ふああああっ!! ゆるしてっ、ゆるして――っ!! 」  
 ぼくは押しつぶされながら悲鳴をあげる。こんなに苛められてるのにイクなっちゃう  
自分が怖くなって・・・  
 
 
お茶の間の真中でリナ様は中腰になってぼくを下敷きにしつつ吠えまくる。  
 「んああああっ!! くううっ・・・イイっ!! チンチンの出っ張りがゴリゴリひっかく  
のぉぉ〜!! 」  
 口の端から鋭い八重歯をのぞかせて、バコバコ腰を使うリナ様。シャフトを思いっきり  
ヘンな向きで挿入してしまったせいで、リナ様の秘裂のカベの一方をひどくコスり  
あげている。ぼくの体勢ではリナ様の大きなオシリしか見えないけれど、それは  
快楽を目いっぱい貪欲に味わっている。リナ様の鍛えに鍛えて引き締まったオシリが  
嬉しそうにズンズン弾んだり、二人のオシリをすり合わせるようにクネクネとひねって  
ぼくのシャフトをむさぼっている。  
 『ふはあああっ・・・こんな苦しいカッコなのに、でも・・・気持ちイクって・・・』  
 ぼくは断続的に潰されて息を詰まらせながら快感に炙られる。ときおり思い切り  
リナ様が腰を叩きつけると秘裂のなかから押し出された愛液が『びゅっ!! 』と溢れ出し  
ぼくのお腹をつたって落ちていく。屈辱的で窮屈な体勢の苦しさ。リナ様のキツくて  
熱いアソコの心地よさ。シャフトがミシミシと軋むような痛み。オシリの・・・恥ずかしい  
トコロのヘンな違和感。そんな感覚が絡まってぼくを追い立てる。  
 『あれ・・・オシリのズンズン止まった・・・』  
 さっきからぼくを苦しめていたアヌスの刺激が止まったのにホッとする。  
 「・・・んっ、はあん・・・ふああ・・・ 」  
 代わって、まったりと無いはずの双乳を揉まれる感触。ご主人様の一人遊びは  
目標を変えたみたい・・・やっぱり女のヒトのおっぱいの方がキモチいいな。なんて  
暢気なことを思っていた時だった。  
 
 『ヴイィィィィィン・・・・・・』  
 
 「うわあああああああっ!! あひいいいいいいいいいいいい!!!!」  
 目に火花。その瞬間全てが真っ白になるカンジ。ぼくは何が起こったのか分からない。  
カラダの方が訳も分からずガクガクと痙攣し、ギュッと指を固く握った足はビクビクと  
はね上がっている。そしてやっと本来の感覚が戻ってきた。  
 「うそっ・・・お腹の、お腹のナカで回って、かきまわしてるぅ!! ひいいいっ!!  
あひっ、うああああっ!! 」  
 ぼくはめちゃくちゃに暴れながら今更ながらご主人様のバイブにスイッチがついていた  
のを思い出す。  
 「おあっ!! すごいっ・・・私の中でまた大きくなってるぅ!! イイっ・・・もっと、  
もっと突いて、下から突き上げて――!! 」  
 リナ様は暴れるぼくのカラダをものともせず馬に乗る時、馬の胴を足ではさみつける  
ようにしてぼくのオシリを固定すると両手で激しくおっぱいを揉む。  
 「ああああっ!! ああああっ!! うああああっ!! 」  
 初めての感覚に悲鳴をあげ続けるぼく。アヌスを蹂躙する、どぎつい色の細身の  
バイブが腸壁を引っかいてるのが手に取るかのように分かる。じっとしていられない  
何かがせり上がってきて、ぼくはリナ様の足首をぎゅっと握り締めてじたばたともがく。  
リナ様がさらに叫ぶ。  
 
 「おおっ、イイっ!! イイっ!! 来てっ、もっとキテ!! すごいっ、すごいの〜!!  
んああああっ!! 」  
 ますます興奮してるリナ様。  
 「んあああっ、はあああっ・・・ふ―――っ、ふ―――っ・・・きゃふん・・・ふ―――っ・・・」  
 ぼくは口で大きく息をする。何とか気が落ち着いてきて一時の狂乱から少しだけ  
我に返る。カラダ全部が勺き切れそう・・・ぼくの全身はあぶら汗やらリナ様の吹き  
ぼれた愛液やらよだれや涙でぬっとりと濡れ光っている。その上で弾んでいるリナ様は  
ぼくのシャフトをぎゅいぎゅい締め付けている。ぼくのおっぱいはジンジン気持ちいい。  
そしてご主人様の開発されたA感覚が波状攻撃でぼくを荒波に呑み込ませていく。  
 「ふあっ、くあっ、うあっ・・・ああっ・・・ひぐぅ・・・もう、もう、らめになっちゃい  
ますぅ・・・ぼく、ぼくうぅ・・・」  
 『ずっちゅ、みちゅ、ぬちゅ・・・』  
 ぼくは半分失神しながらリナ様にお尻で踏みつけられながらよがり狂う。そんな  
朦朧とした意識の中で喘ぎ声とうわ言だけが次々と勝手に口から漏れ出していく。  
 「ふあーっ、んあーっ・・・オシリがいいよお・・・コンなのおかしいのに・・・融けちゃう、  
融けちゃうの――・・・」  
 いつのまにかぼくもリナ様の足を握ってつきあげられたオシリを小さく回して  
いく・・・そして、ぼくと同じく全身を汗で光らせたリナ様が言った。  
 
 「んあっ、はあっ・・・お尻?お尻がイイのか?・・・早く言えばいいものを・・・」  
 自分の人差し指をしゃぶるリナ様。そしていきなりその人差し指をぼくの今まで  
外からは一度も入ったコトはないアヌスに前戯もなく『ずぶずぶ』と一気にめり込ませる。  
 「うわああああああ!! イタ、イタイよう・・・やめて、やめてぇ――!! 」  
 絶叫するぼく。カラダが二つに割れそうな感じ。じたばたと暴れようにも、たったの  
指一本が体に杭を打ち込まれたように動きを封じている。ぼくは叫ぶ。  
 「ひい――っ!! んああ――っ!! 助けて、ご主人様助けてえええ!! 」  
 リナ様はこの期に及んでご主人様のコトを口に出したのにムカついたのか、強引に  
人差し指をピストンし始める。  
 「抜いて、抜いて――!! やめて下さいコンなのヘンです――!! ひいいいいっ!! 」  
 「ふふ・・・すぐ良くなるさ・・・だいたいキミのチンチンまだビンビンだぞ・・・しかもまた、  
大っきくなったかも・・・」  
 「うそ・・・ウソです――!! 」  
 ぼくは顔を覆って泣き叫ぶ。そんなぼくをあざ笑うかのごとくシャフトは  
『ぶちゅ、にちゅ・・・』と粘着音を発して十分な硬さでリナ様を貫いている。  
 「ほらココ・・・イイだろ・・・」  
 リナ様が人差し指を『クイ』と曲げてぼくのシャフトを内側から、さするように  
動かすとなぜかビリビリとした痺れがシャフト全体を揺する。  
 「ふあ・・・きゃふぅ・・・」  
 すざましい快感におもわずうめくぼく。  
 「どうだ、イクなっちゃったか?」  
 得意げにいうリナ様にぼくは慌てて叫んだ。  
 「ち、ちがいますっ・・・今のは・・・そんなコト・・・」  
 妖しげな快感が蕩かすようにぼくのオシリから広がる。ぼくは歯を食いしばるが  
それを止められない。ご主人様のA感覚が呼び水となってぼくのA感覚も強引に  
開発されているのだ・・・  
 
 「くううううっ・・・あふうううう・・・」  
 必死で喘ぎ声を耐えるぼくの様子が楽しいのか、リナ様はさらに指を念入りに  
出し入れする。  
 「ほら・・・蕩けちゃうみたいだろ・・・『リナ様イカせてください』って言えば  
信じられないほど気持ちイクしてあ・げ・る・・・」  
 リナ様の人差し指は長年の槍の鍛錬の成果か、指の関節ごとに大きな剣ダコが  
出来ていて、それが一個入るごとに、出るごとに『ぷちん、ぷちん』と入り口を  
引っ掻いたり、シャフトの裏の、スゴイなにか のあるトコロをコスッたりして  
ぼくをよがらせていく・・・  
 「ふあっ・・・ヘン・・・こんなの・・・熱くて、うわあっ!! ・・・ひくぅ、入ってるのお・・・  
んああああ・・・き・・・き、キモチいい・・・」  
 「ど・こ・が・・・?」  
 余裕の微笑で、さっきのすごいトコロを巧みに引っ掻くリナ様。いきなり込み上げた  
射精感を耐えようとすると、結果的にいやらしくリナ様の指をぼくのアヌスが  
『きゅんきゅん』喰い締めてしまう。  
 「し、下の・・・ひぐっ!! ・・・」  
 「違うでしょ!! 言い直しっ!! 」  
 『パーン!! 』。ぼくのオシリを平手で叩くリナ様。ぼくは半べそでリナ様に訴える。  
シャフトはもうビクビクと震え、わななき続けてる。  
 「お・・・お、オシリが気持ちイイです・・・ぼく、オトコのコなのに・・・えっ!?  
うわああっ――!! 」  
 「よく言えたからご褒美・・・」  
 リナ様は予告も無く中指もぼくのナカにめり込ませてくる。そして悲鳴をあげる  
ぼくにかまわず、ピストンしつつバタ足の指を動かした。その初体験の黒い快感に  
『プチン』とぼくの頭のどこかがキレる・・・  
 
 「あ――っ!! イクっ!! お、オシ・・・アナルで、アナルでイク――っ!! リナ様っ  
もっと、もっとぼくのアナル、ズコズコしてください――っ!うあああ、  
気持ちいい――っ!! プチプチでアナル崩れちゃうの―――!! 」  
 ぼくは我慢に我慢を重ねていた白濁をついに放出する。いつもと違って『どぴゅどぴゅ』  
ではなく『どんっ、どんっ』というカンジでリナ様の奥に打ち込まれていく。  
 「おおおおっ!!!・・・いっぱいどくどく出てるっ!! イク、イクぞっ・・・  
あひいいいいぃっ!!!!」  
 リナ様はイクと同時にぼくのシャフトの裏側を、オシリの中から指で激しくコスっていく。  
 「うわああああっ!! 止まらないっ・・・どぴゅどぴゅとまらないの――っ!!  
あ――っ!! あ――っ!! あ――っ!!」  
 コスられてるあいだずっとシャフトは硬いままのうえ、精液はリナ様の中に  
叩き込まれ続けた。ぼくは快楽の嵐の中、意識を失って・・・  
 
 
 「ただいま・・・」  
 とっぷりと日も暮れ、ぼくはそおっとお城のご主人様の部屋のドアを開けた。  
不安で顔が引きつる。互いの感覚がリンクしている筈なので、ぼくがリナ様に  
犯されたコトもご主人様は知っているかもしれない・・・これってウワキだよね・・・  
 
 「お、遅かったにゃ・・・」  
 心配そうに近寄ってくるご主人様。なんかバレてないみたい・・・  
 「怒ってないにゃ・・・?昼間のは悪気は無かったにゃ・・・怒って家出したと思ったにゃ」  
 しおらしいご主人様。ぼくからご主人様へ行った快感は弱くて、ご主人様の強い  
快感に紛れ込んでしまったのかもしれない。  
 「あ、姉上・・・こ、こんばんは・・・」  
 リナ様が後ろからドアをくぐるようにして入って来る。さっきまでの威風堂々と  
したところは微塵も無くおどおどしてる。  
 「にゃにゃ・・・リナきゃ、どうしたにゃ?」  
 ご主人様が首をひねるとポニーテールがさらりと流れる。  
 「いや、あの、その・・・よ、夜道は危険なので送ってきたのだ・・・」  
 ホントはぼくがご主人様に言いつけないか、監視のつもりらしいけど・・・ぼく、  
そんなコトしないのに・・・。ご主人様はかわってぼくを見て言う。  
 「まあいいにゃ・・・近頃はぶっそうにゃし・・・お前もあんまり遅くなると変質者に  
犯されちゃうにゃよ・・・」  
 「はうっ!! 」  
 胸を押さえるリナ様。  
 「まあ、そんな変質者がいたら、わたしがそいつを生きてるのもイヤににゃるほど・・・」  
 「はうはうっ!! ・・・」  
 顔から汗がビタビタと滴ってるリナ様。そんなリナ様にご主人様はなぜか準備良く  
コップとクスリを差し出した。  
 「どうしたにゃ、リナ?具合が悪いならこのクスリを2分の1錠飲むといいにゃ」  
 手にとったクスリを半分割ってご主人様は言う。  
 「いや・・・具合が悪いという訳じゃないんだが・・・」  
 「じゃあなんにゃ?やましいことでもあるのかにゃ?」  
 ニッコリ笑って言うご主人様。  
 
 「そ、そ、そ、そんなっ!! 私が姉上に隠し事など!! 」  
 ええい、ままよ!! とクスリを口にするリナ様。テーブルに置いてあった  
クスリビンにはラベルがない・・・ひょっとして・・・  
 「リナ様っ!! 飲んじゃだめ――!! 」  
 慌てて言うが時すでに遅く、リナ様はコップの水も全部飲んでる・・・  
 「ご主人さまっ!! それって『感覚共有剤』じゃ・・・」  
 「うるさいにゃ!! 」  
 『ぴっ!! 』とご主人様が指で弾いた錠剤のもう半分は、狙いたがわずぼくの  
口のなかに・・・  
 「ごっくん!! ・・・うわあああん!! 飲んじゃった・・・」  
 へなへなと崩れ落ちるぼく。呆然とするぼくを尻目にご主人様は背の高いリナ様の  
頭を、肩を組むように抱え込んだ。  
 「今日はわたしの召使いがお世話になったにゃ・・・」  
 「い、いや・・・帰り道を送るぐらい・・・」  
 「ちがうにゃ、昼ぐらいからのことにゃ・・・」  
 「はうはうはうっ!! ・・・なんのことやらさっぱり・・・」  
 リナ様の顔色が赤くなったり青くなったりしてる・・・  
 「無理やり犯すだけじやあきたらず、わたしさえヤらしてくれなかったアナル調教まで・・・」  
 怒りで逆立つご主人様のしっぽ。瞳は金色。ホントは全部ばれてたみたい・・・  
 「あ、姉上っ!! わ、私が悪かった、み、みのがして・・・」  
 「さあて・・・久しぶりに おしおきタイムにゃあ・・・」  
 ご主人様はリナ様をヘッドロックして自分の研究室に引きずって行く。  
 「ご、ご主人様・・・乱暴は・・・」  
 慌てて駆け寄るぼく。  
 「いいからお前はもう寝てるにゃ」  
 ご主人様はそういうとぼくの鼻先で研究室のドアを閉め、カギをかけてしまう。  
呆然と取り残されるぼく。  
 
   
 『ドンドン!! 』  
 真夜中。研究室のドアを叩くぼく。  
 「ご主人様っ!! もうやめてあげてくださいっ!! 」  
 扉の向こうでは小さく声がしてる。  
 
 『にゃにゃ!! リナはこんなふうなカッコで犯したのきゃ!! それそれっ!! 』  
 『ひゃいいいっ!! 姉上もうかんにんして〜!! くはあああん・・・』  
 
 「うわあっ!! そんなに太いのズンズンしないで―――!! 」  
 ぼくは廊下で下腹部を押さえて悶えまくっている。いきなり見れば、廊下で一人、  
ヘンな踊りを踊っているようにしか見えないが、それどころではないのだ。  
 
 『ほらっ、リナっ!! おクチがお留守にゃよ!! んっ・・・もっと舌もつかうにゃ!! 』  
 『うむう・・・れろっ、ちゃく・・・ちゅぷ・・・マナ姉さまぁ・・・』  
 
 「うわああああっ!! そんな、舌を奥まで入れちゃダメ―――!! うわっ!!  
また出ちゃう、さわってないのにでちゃうううう!! 」  
 ぼくはガリガリ扉を引っ掻いて、今日おろしたてのパジャマをぐちゃぐちゃにして  
悶えまくる。ドアの向こうでさらに声が聞こえて・・・  
 
 『ま、マナ姉、そ、その変なカタチのバイブは・・・』  
 『知ってるクセに・・・よーくローション塗ってにゃ・・・』  
 
 
 そしてぼくは絶叫した。  
 「ご主人様――!! オシリは、オシリはやめて――!!  
ひあああああああああああああ!!!!」  
 ぼくだけ2人分の感覚を一身に受け、一人廊下でよがりまくりのぼく。  
 「な、なんでこうなるのぉ―――!! 」  
 大きく絶叫して暗い廊下で一人失神する初夏の夜のぼく・・・  
 
 
   (終わり)  
 

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