ここは王国の有名な喫茶店、『銀猫堂パーラー』のレストルーム。いわゆるトイレの中。  
王国のネコ娘達に大人気のお店だけあって、そこには品の良い衛生陶器にゴージャスな  
洗面台、蛇口は渋い銀製。そしてさらにパウダースペースとして大きな鏡の前に  
マホガニー製のファンデーションスタンドと椅子が置いてあって、トイレと簡単に  
言い切るには失礼なほどの広い部屋なのだが今はかなり狭い。洗面台の鏡には不安げな  
ぼくが映っている。目の下に昨日ぶつかって出来た青アザが痛々しい。そしてぼくの  
後ろから二人のネコ娘が現れた。  
 一人は大きな鏡に入りきらないほどの長身のネコ娘。鏡にかろうじて映っている  
胸の辺りの服の布地を突き破らんばかりに隆起させたグラマラスな赤毛のネコ娘。  
赤毛のショートカットは目の下の黒子をアクセントにしてキリッとした表情を  
引き立てている。落ち着いた様子で立つネコ娘の耳は神経質にピコピコ揺れていて  
内心、緊張しているのかもしれない。  
 そしてもう一人はやっと鏡に顔が映るぐらいの小柄なネコ娘。髪色は銀髪に黒色  
が混ざった錫色をしている。端正な顔立ちは冷たい印象を受けるが、口元の  
いたずらっぽい八重歯とふんわりしたツインテールで親しみやすそうな雰囲気がある。  
彼女が首をかしげてぼくに声をかける。ツインテールがさらりと流れた。  
 「ほら、早くしないと・・・」  
 「で、でもユナ様、こんなトコロで・・・」  
 ぼくは外から漏れてくるパーラーの客である女のコ達のざわめきを気にして声を  
ひそめて言う。  
「あんまり長くいると怪しまれる・・・」  
ぼくの頭上から声。  
「リナ様・・・だって・・・」  
ぼくはリナ様を見上げて口ごもる。リナ様の手がぼくの肩に置かれ、さらに指が  
ぼくのあごをつかんでそっと振り返らせる。リナ様がぼくに覆い被さるように顔を  
近づけるのでようやく目の前の鏡に顔がフレームインしてくる。  
 
 「ああ・・・かわいい顔にこんなアザが・・・姉上もヒドイ事をする・・・」  
 リナ様はぼくの目の下の青アザに舌をはわせる。  
 「ご主人様は悪くないんです・・・んっ、だめ・・・だめですぅ〜」  
 慌ててリナ様を押しのけようとするぼくに腰の辺りにいたユナ様がぼくの半ズボンの  
腰ひもを『シュルシュル』ほどきながら言う。  
 「ほら、このままお姉さまに捨てられてもいいのかしら?仲直りの方法、  
教えなくてもいいの?」  
 「そ、それは・・・こまりますぅ・・・ひ、ひゃうっ!! ・・・んむっ・・・むむむ・・・」  
 ユナ様は緩めたぼくの半ズボンのウエストからいきなり手を突っ込んで、まだ十分  
エレクトしていないシャフトを小さな手で揉みしだく。その手の冷たさに悲鳴を  
あげる暇もなくぼくの唇は目の下から移動してきたリナ様の唇にふさがれてしまう。  
リナ様の舌がぼくの唇を割り、歯の隙間から侵入し荒々しく舌の裏側や口内を  
かき回す。ユナ様も反応し始めたシャフトを握ってテンポ良く手を上下させていく。  
 そのまま30秒ほど立つと鏡の前にはもう『ぼく』ではない『誰か』が映っていた。  
鏡の中の『ぼく』はシャフトがもうピンピンになって物欲しそうに小さく腰を  
揺らしてるし、顔は上気してリナ様と舌を絡めて互いの口内を行き来させ、吸い  
あっている。こんなはしたない姿がぼくなんて信じられない。シャツのボタンは  
すでに外されてすっかりはだけられてしまって薄くて白い胸が露出してる。ズボンは  
ヒザのところで絡まって限りなく全裸に近い鏡の『ぼく』の姿をぼくは他人事の  
ように眺めることしか出来ない。  
 
 ユナ様が小悪魔のように笑って言う。  
 「ふふ・・・まだちょっとしか触ってないのにもうこんなにぬとぬと・・・ねえ、  
お姉さまにどのくらい『おあずけ』されてたの?」  
 ぼくは久しぶりの快感に抗しきれずにそのエッチな尋問にあっさり口を割ってしまう。  
 「ふあ・・・は・・・い、一週間ですぅ・・・」  
 「そ、その間、オナニーとかしたのか?」  
 上ずった声で問い掛けるリナ様。  
 「そ、そんなコトしないです・・・ご主人様がシテないのに・・・」  
 赤くなってうつむくぼく。実際にこの一週間はご主人様の事でそれどころじゃ  
なかったのだけど、精液だけはしっかり一週間分ストックされてたみたいで、  
あっという間に射精感がぼくをせっついてくる。  
 「一週間分の濃いヤツ、出しちゃおうか?」  
 ユナ様がいたずらっぽく囁く。シャフトの先っぽに珠になって光っている先走りを  
指ですくい取るとぼくの胸の突起にすり付けてくにゅくにゅとはじく。  
 「んあああっ・・・ひゅん!! ・・・ふあああん」  
 身をよじるぼくはしっかりと後ろからリナ様に押さえつけられていて・・・  
 
 「じゃあイクとこ、三人で良く見えるようにねっ!! 」  
 「えっ!? うわあ!! 」  
 ぼくはリナ様に軽々と大き目の洗面台の上にヒザ立ちの形で軽々と抱え上げられて  
しまう。不安定な足元によろけつつ視線を前に向けると大きな鏡に全裸ぼくがアップで  
映っていてうろたえる。  
 「わ、わっ・・・降ろして、降ろしてくださいっ!! 」  
 慌てて視線をそらせるぼくにリナ様の注意が飛ぶ。  
 「ほら、ちゃんと良く見なくちゃ」  
 リナ様の逞しい腕がぼくをしっかりと鏡の前に固定する。すかさずユナ様はぼくの  
足の間から手をのばして逆手で『しゅにしゅに』とシャフトをしごき始める。  
 「ほ〜ら、キミのココこんなに気持ちよさそう・・・」  
 「ふああっ!! だめですぅ〜」  
 視線をそらそうにもガッチリと頭を抱えられているせいでぼくの目はいじめられて  
いるシャフトに釘付けになってしまう。なんというか・・・いつも真上から見下ろす  
シャフトはまともに前から見ると自分で言うのもなんだけど・・・すっごく大きく見え  
ちゃって・・・なんかいっぱいゴリゴリしてるカンジで・・・そんな趣味もないのにぼくは  
意味もなくドキドキしてしまって目も閉じられない。  
 
 
 
287 名前:『こっちをむいてよ!! ご主人様5』 投稿日:03/07/25 18:12 ID:QDgWicSA 
 「ほ〜ら、ほら、もうイキたいんでしょ?ヒクヒクしてきてるの・・・」  
 ユナ様がぼくのシャフトをリズミカルにしごきつつ言う。もう1週間も禁欲してた  
ぼくは恥も外聞もなくガクガク頷いてしまう。  
 「はふっ・・・い、イかせて・・・ください・・・」  
 「いいか、イッたら私たちに口でたっぷり奉仕するのだぞ」  
 リナ様が囁く。ぼくは思わず返答をためらってしまうと、とたんにユナ様のしごく  
スピードが焦らすように遅くなる。ぼくはトイレの外にたくさんのお客さんのいる  
のも忘れて夢中で叫んでしまう。  
 「し、しますっ!! お口でも、ナンでもしますからっ!! イカせてっ!! もうイカせて  
ください――!! 」  
 「もう・・・ヘンなトコロで意地っ張りなんだから・・・」  
 ユナ様はピストン運動を再開し、さらに早めていく。  
 「ひいいいっ!! はああん、ふああっ・・・」  
 シャフトの先っぽの部分にきたとき、ユナ様は手をこねるようにして、包み込む  
ように亀頭全体をこするので、その度ぼくの目に火花が散る。胸の突起はいいように  
リナ様に強く弄ばれている。  
 「ふあっ、はあっ、んあああっ・・・ひくぅっ・・・」  
 『チャク、チャム・・・ニチャ・・・』  
 シャフトはぼくの羞恥を煽るようにエッチな音を立てる。あとは遠い店のざわめきと、  
欲情した二人のネコ娘の荒い呼吸音だけ・・・  
 
 「はあああ・・・ぼく、もう出ちゃいますぅ・・・」  
 シャフトだけでなく腰も痺れて熱く痙攣してくる。  
 「見せて!! ほら、白いのどぴゅどぴゅするトコ見せてっ!! 」  
 激しく手をピストンさせるユナ様。  
 「キミもよ〜く見てね、1週間分の濃ゆいヤツ・・・」  
 リナ様は前かがみになっていたぼくの腰を押すようにし、卑猥に腰を突き出させる  
ようなポーズを強要させる。  
 「あっ!! あっ!! もう、もうでちゃいます―――!!!!」  
 『びゅく!! びゅくっ!! ・・・』  
 液体と言い切るにははばかられるぐらいの白いかたまりが鏡に映ったぼくに  
容赦なくふりかかる。鏡が『バチバチ』と音を立てそうな勢いで叩きつけられた  
白濁はゆっとり、ねっとりと白い軌跡を描いて垂れ落ちていく。  
 『ああ・・・ぼく泣いてるみたい・・・』  
 鏡の中のぼくの頬につたう白濁が涙みたいに見えた。ぼくは本当に泣きそうになって  
昨日の出来事を気だるげな放出感の中で思い出す。  
 
 
 
 『コンコン』  
 ご主人様の作業室の扉を叩くぼく。手には食事の乗ったお盆。  
 
 「ご、ご主人様・・・夕ゴハンですよ・・・」  
 必死で明るい声を出そうとするぼく。でも返事は昨日と同じ。  
 「後で食べるからそこに置いとくにゃ」  
 「で、でも、その、あの・・・ここのところの長雨で今日は寒いですし・・・ぼく・・・  
いっしょに・・・」  
 モジモジと言うぼく。  
 「いいからお前はもう寝るにゃ!! 」  
 間髪いれずに答える扉の向こうのご主人様。  
 ぼくは俯いてがっくりする。閉じたまぶたの裏に涙がじわじわ溜まってくる。  
こんな寒い日は必ず寒がりのご主人様が『一緒に寝るにゃあ!! 』とか言ってくれた  
のに・・・  
 『ガチャ』  
 立ち尽くすぼくの前でいきなり小さくドアが開いた。手だけがにゅっと突き出て  
お盆をひったくる。寒さ対策なのかご主人様は、ま新しい毛皮のコートを着てるらしく、  
つやのある黒い袖が見えた。部屋うちは暗くてよく見えない。  
 「あっ!! 」  
 ぼくが慌てて中に入ろうとすると眼前でドアがピシャリと閉じられる。ドアに  
すがりつくぼく。  
 「ご、ご主人様!! ぼく何か気に障ることしましたか?言ってくれれば直します!!  
努力します!! だから、だから・・・ぐしゅ・・・」  
 ドアを叩くぼくにカギのかかったドアの向こうでご主人様が言う。  
 「なんでもないからお前はもう寝るにゃ!! 」  
 「ひっく・・・ぐしゅ・・・えっく・・・」  
 ぼくは今日もとぼとぼ泣きながらリビングに戻る。ソファに倒れ込んでクッションを  
抱きしめながらぼんやりと思う。  
 
 ほんの5日前ぐらいのことだったろうか。これまで毎日のように時と場所を選ばず  
エッチなことをぼくに求めていたご主人様が、ぱったりとぼくに指一本触れない  
かりか、部屋にこもって出てきてくれないのだ。言葉を交わすのも今みたいに食事の  
時だけ・・・  
 『ぼくがあんまり『ムダ遣いしないでください!! 』って言うから嫌われちゃった  
のかな・・・』さっきのご主人様の新しいコートを思い出して、くよくよ考えるぼく。  
 『べ、別にコートの1着や2着ぼくに相談してくれれば・・・』  
 と、一人強がって見せる。夜の王宮はとても静かなのをぼくは最近、初めて知った。  
ここ5日間はにぎやかな会話も笑い声もない、あのはた迷惑な爆発音さえひどく  
懐かしかった。悲しくなってクッションを抱えて丸くなるぼく。  
 『・・・・・・・・・』  
 
 部屋はちゃんと掃除する。食事は値が張るけどカツオのたたきにした。一生懸命  
掃除して、少し汗臭い気がしたので急いでシャワーを浴びておく。ひょっとしたら、  
ひょっとしたときに備えて・・・。いい匂いのするシャンプーで頭も洗う。  
 部屋に戻るといいタイミングでご主人様が作業室から現れる。黒い毛皮のコートは  
時期的にもう片付けどきだけど、ご主人様に良く似合っていた。ぼくはご主人様の  
コップにミネラルウォーターを注いで席につこうとする。するとご主人様が言う。  
 
 「待つにゃ」  
 ご主人様が手で着席しようとするぼくを制する。ぼくは意味もわからずミネラル  
ウォーターのピッチャーを抱えて立ち尽くす。  
 「にゃにゃ、お前はそこに立ってるにゃ」  
 『パンパン』  
 ご主人様が手を叩くとドアからぼくよりも幼いカンジの男のコが入ってきた。  
ぼくと同じ『ヒト』だ。  
 「えっ、あの・・・ご主人様・・・」  
 なぜか当然のようにぼくの座るはずの席に着席する男のコ、ニッコリと笑って  
上目遣いで見上げる顔は『超』のつくくらいの美少年。  
 「にゃにゃ、今日からわたしが買った新しいドレイにゃあ」  
 ご主人様が新しい男のコを満足そうに見て言う。  
 「えっ・・・その・・・ぼ、ぼくは・・・」  
 ピッチャーを持った手がわずかに震えた。  
 「とりあえずお前は下取りに出すにゃあ」  
 「今までご苦労さまでした、セ・ン・パ・イ」  
 男のコがニッコリ笑ってコップを差し出した、うかつにもぼくは思わずミネラル  
ウォーターをついでしまう。  
 「ぼ、ぼくになにか落ち度が・・・」  
 ご主人様はぼくを無視して、新しい男のコと親しげに乾杯とかしてる。  
 「にゃあ、やっぱりドレイは12歳以下に限るにゃあ、口うるさくなくてかわいい  
にゃあ」  
 
 『ガシャーン!! 』  
 手からピッチャーが滑り落ちて水とガラスの破片を撒き散らす。  
 「そ、そんな・・・また奴隷商人の所に戻るなんてヤです!! ・・・それに、それに、  
ぼくご主人様のコト・・・」  
 「・・・センパイ、まだ居たんですか、早く荷物まとめないと」  
 ぼくはカッと、男のコを怒鳴りつけたい気分を押し殺してご主人様にすがりつく。  
 「ご主人様っ!! ぼくを捨てないでください――!!!!」  
 
 
 『・・・・・・!!!!』  
 息苦しくて目が覚めた。気が付くとぼくはソファの上でクッションを形が変わる  
ぐらい固く抱き潰していた。クッションに染み込んだ涙が冷たく顔を濡らしてる。  
まだ深夜だ。  
 「ゆ、夢・・・か・・・」  
 心底ほっとするぼく。そして知らないうちに肩にかかっている毛布に気がつく。  
 『あれ?・・・いつの間に・・・』  
 その時、部屋の隅でピカリと二つの光点が浮かんでいるのが見えた。その色を  
ぼくが見まちがえるはずはない。  
 「ご、ご主人様っ!! 」  
 ご主人様の瞳の色。ぼくは慌てて立ち上がると光る瞳が消えた。いや振り返った  
のだろう。夜目の聞かないぼくはテーブルに脛をぶつけるのもおかまいなしに、  
ご主人様に追いすがる。  
   
 「ま、待って下さいっ!! 」  
 閉まる寸前のドアに指をこじ入れてギリギリと開けようとするぼく。  
 「は、はなすにゃ!! 」  
 うろたえた声のご主人様。  
 「は、離しません!! 」  
 と、必死のぼく。  
 「いいかげんにするにゃ!! 」  
 『どんっ』  
 その時、ご主人様の手がぼくを突き飛ばす。『ネコ』のご主人様は軽く押した  
つもりでも、ただの『ヒト』のぼくには強烈すぎた。  
 『がつっ!! 』  
 鈍い音。ぼくは廊下の端に弾き飛ばされる。運の悪いことに、ちょうどそこに  
王宮備え付けのスチームヒーターがあってその鋳鉄のカタマリにぼくはいやという  
ほど顔をぶつけてしまう。  
 「にゃ、にゃっ!! 」  
 ご主人様の声。でも、思わず一瞬開きかけた扉はためらうように閉じられた。  
そしてガチャリとカギが掛かる音。  
 「そ、そんな・・・ご主人様・・・」  
 ぼくは廊下でうずくまって泣く。ぶつけた目の下がシクシクと痛いが、それよりも  
もっと別のトコロが痛い・・・  
 
 そして翌朝。打ちひしがれたぼくは最後の手段としてご主人様の妹二人に相談しに  
行ったんだけど・・・『助けてあげるかわりに』って・・・くすん・・・  
 
 
 パーラーで綿密に打ち合わせて王宮に戻ってきた3人。すでに日は暮れかけている。  
 
薄暗い廊下の入り口にぼくは立っている。廊下の奥にはご主人様の作業室のドアが  
ある。ドアの前にはすでにリナ様とユナ様がネコ足でそおっと近づいていて扉の前に  
へばりついていた。  
 リナ様とユナ様がコクコク頷いてぼくに合図を送ってくる。晩ごはんのお盆を  
持ったぼくはゆっくりとご主人様の作業室の前に歩いていく。緊張して手が震えて、  
お盆の上のコップとワインのボトルがぶつかってカチャカチャと耳障りな音を立てる。  
ドアの前に立って声が震えないようにぼくは言った。  
 「ご、ご主人様っ、晩ご飯ここに置いときますからッ・・・」  
 声が裏返るぼく。そうしてぼくの替わりにユナ様がわざとパタパタ足音を立てて  
廊下を戻って行く。去り際に『ぎゅっ』っとサムアップしてぼくを激励してくれた。  
リナ様もぼくを勇気付けるように微笑んでくれる。少しエッチだけど根はいいネコ姫  
達なのだ。  
 後は待つだけ・・・。ぼくは両手で口元を押さえ、荒くなりそうな息を必死で押さえ  
込む。隣でリナ様が腕をさすっている。待つこと5分足らず・・・ぼくの緊張は極限に  
達し、涙さえ出そうになってくるその時・・・  
 『カチャ・・・』  
 ドアが小さく開いた。部屋うちから明かりの筋が白く長く廊下に伸びている。外の  
様子を警戒するようにじわじドアが開いていく。そして半開きのドアの隙間から手が  
『にゅっ』と伸びてお盆にかかる。ご主人様は昨日と同じくタイトな感じの毛皮の  
コートを着ているらしく、暗い廊下にその毛並みが濡れたように艶々光っていた。  
 
 「今ですわ!! 」  
 「承知!! 」  
 ユナ様の声と同時にドア一枚を隔てて潜んでいたリナ様がガッチリとドアノブを  
掴む。  
 「にゃ!! 」  
 ドアの影から声がして、慌てて部屋内に戻ろうとするご主人様。だが今日扉に  
取り付いているのは非力なぼくではなく怪力無双のリナ様だった。  
 『ギリギリ・・・』  
 ドアの隙間からリナ様と目が合ったご主人様が叫ぶ。  
 「にゃにゃ!! リナっ、なんでココにいるにゃ!! 早く離すにゃ!! 」  
 リナ様はそれには答えずにご主人様の顔を凝視してぼそりと言った。  
 「やはりそんな時期か・・・つまらないコトで召使いを泣かせるな・・・それっ!! ・・・」  
 「にゃにゃっ!! むにゃ〜っ!! 」  
 リナ様の背中に筋肉の束が浮び上がる。扉はご主人様ごとじわじわとこじ開け  
られていく。  
 「さあ、行け!! 」  
 半分ほど開いたところでリナ様は体をずらす。ぼくはリナ様の脇の下をくぐる  
ようにして作業室に飛び込む。ところがドジなことに自分でお盆にあったワインの  
ビンを蹴っ飛ばした挙句にそれを踏んでしまって転がるぼく。  
 「はわわわわっ!! 」  
 「にゃにゃっ!! 」  
 ぼくはリナ様の陰になって、よく見えなかったご主人様に思いっきり頭から  
ぶつかってしまう。ちょうどご主人様に正面からタックルするみたいになって、  
もつれ合うように作業室の中に倒れ込む。  
 『バタン!! 』  
 今度はリナ様がドアを閉める音。部屋の中は二人きり。  
 
 ぼくはもんどりうって倒れ込んだもののご主人様の胸がクッションになって  
ダメージはない。珍しいことにご主人様はブラジャーを着用している。  
 「ご、ご主人様、大丈夫ですか・・・」  
 『ふかっ』っと胸の谷間から顔をあげるぼく。ご主人様は床に頭をぶつけたのか、  
かすかにうめいている。顔を腕で抱えるようにしているので表情は判らない。  
 「・・・・・・?」  
 ぼくはご主人様のファッションがヘンなのに気が付く。毛皮のコートは上着では  
なく、オールインワンというか、ボディスーツのように足首までのツナギ状に  
なっている。要するにウエットスーツを着てるような感じなのだ。競泳選手が  
スイミングスーツの前のファスナーを目いっぱい下まで降ろした感じ。肌が露出して  
いるのは手の甲とくるぶしから下、ブラにつつまれた胸とおへその周りぐらい・・・  
でも一番ヘンなのはその毛皮の上からブラとパンティをつけていることだった。  
 「普通、下着の上にコートを着るよね・・・」  
 ぼくは呟いて何の気はなしになかなか上質そうなコートの生地を引張る。  
 「えっ!? ・・・」  
 なんか引張れないというか・・・ぼくはご主人様の手首の部分を指で探る。  
 『あれ・・・そでの中に指が入らない・・・ということは・・・』  
 「この毛皮・・・ひょっとして自前っ!! 」  
 素っ頓狂な声をあげたぼく。その声でご主人様は意識を取り戻す。  
 『にゃ、にゃ・・・』  
 ご主人様は顔から手をどけて身をゆっくり起こそうとする。そのまだ焦点の合って  
いないぽやっとした顔についているのは・・・  
 「ひ、ひげっ!!!!!」  
 
 ぼくは驚愕に目を見開いて言う。なんとご主人様のほっぺにドラえもんのような  
30センチ足らずのぶっといヒゲが6本、ピンピンと突き出ている。ご主人様、  
ひょっとして先祖がえりしてしまったのだろうか・・・  
 「いたた・・・にゃにがあったにゃ・・・」  
 目が合うご主人様とぼく。  
 「・・・・・・」  
 一瞬の沈黙。  
 「に゙ゃ――!! 見るにゃ――!! 早く出て行くにゃ―――!! 」  
 ガチャガチャとドアに飛びつくご主人様。でも外からリナ様が押さえてるので  
開くはずがない。  
 「にゃーっ!! あと少しで生え変わったのに――!! 」  
 悲痛に叫んでずるずるとそのまま崩れ落ちるご主人様。ちょっとかわいそう・・・。  
ぼくはご主人様に近寄って話し掛けようとするとご主人様が八つ当たりに近い  
感じに叫ぶ。  
 「にゃ――!! 近寄るにゃっ!! 」  
 ほっぺのヒゲを見えないように手のひらで押さえているものの、指の間から2本  
ほどピンピンと突き出てしまっている。  
 「そんな・・・ご主人様っ!! 」  
 「わ、笑うにゃ、バカにするにゃ――!! 」  
 「ほ、ほらご主人様、笑ってませんってば」  
 必死でしゃべるぼく。ご主人様は恨めしそうにぼくを見上げて言う。  
 
 「それに・・・こんなカッコ悪い姿を見られたら、わたしの事きっとキライに  
なるにゃあ!! 」  
 「ぜっ、ぜったい、ぜったい、ぼくがご主人様のこと嫌いになるはずありませんっ!! 」  
 これはココロの底から言うぼく。  
 「ウソにゃあ!! 胸の中ではわたしのコト嫌いになってるにゃあ!! 」  
 ぼくはご主人様が病気だろうが、先祖がえりだろうが気にしないのに、クヨクヨと  
ぐちを言うご主人様。ぼくは腹立たしいような、イラつくような気分に襲われる。  
この気持ちは『もっとぼくを信用して欲しい』とか、『ぼくがご主人様のコト、  
好きなのを分かってないんだ・・・』という考えがごちゃまぜになったキモチ。ぼくは  
そのキモチにケリをつけようとご主人様に今まで言った事がないセリフを口にする。  
 「ぼく、ぼくっ!! ご主人様のコトが・・・ご主人様のコト・・・あ、あ・・・あい・・・」  
 面と向かって言った事のないセリフを言おうとするぼく。でも恥ずかしくて、  
緊張して、声が出ない。  
 「にゃにゃ、『あ』の次は何にゃ・・・早く言うにゃ」  
 ばばっと耳をぼくの方に向けて、ヒゲを押さえたまま催促するご主人様。ぼくは  
さらに焦って舌がもつれる。  
 「あ、あ、あ、あ・・・あうう・・・」  
 自分の勇気のなさがふがいない。一瞬だけ、見ず知らずの人にナンパできる人の  
ことをスゴイと思ったりする。ぼくの目の端に、さっきつまずいた酒瓶が見えた。  
ぼくは勇気をつけようと手に取ると、歯でコルクを外し一気に飲んでしまう。  
 
 「にゃ、にゃっ!! そんにゃに一気に飲むと・・・」  
 目を剥くご主人様。一気に3分の2程空けてしまったぼくはご主人様にすらすらと  
言う。  
 「・・・ぷはっ・・・ぼ、ぼく、ご主人ひゃまのコトを・・・ひゃいして・・・ヒャック・・・」  
 床が回る。へなへなと腰から崩れ落ちるぼく。ああ・・・ご主人様が3人に見えます・・・  
情けないことに初めてのお酒体験で目を回すぼく。そのまま床に突っ伏す。  
 「にゃっ・・・もう、しっかりするにゃ!! 大事なこと言ってから気絶するにゃ・・・  
でも少し、信じてあげてもいいかにゃ・・・」  
 ご主人様が近寄ってぼくを抱え起こそうとする。  
   
 ご主人様が無防備に近寄ってきたのをいい事に、ぼくはご主人様に抱きつくように  
していきなりブラのホックを外してしまう。  
 『ぷるん』  
 ぼくの目の前で大きな双乳が重そうにまろび出る。  
 「にゃ!! にゃにするにゃ!! 」  
 叫ぶご主人様。ぼくは酒臭い息を吐いて言う。  
 「ひゅっく・・・嫌いになってない証拠を見せましゅから・・・」  
 ぼくはご主人様に覆い被さって、両手に久しぶりの胸の感触を味わせる。  
 「こら、だめにゃ・・・離すにゃ!! こんなにケモノみたいなカラダにゃのに・・・」  
 ご主人様はぼくを引き離そうとするが、ぼくは上手くご主人様の背中に回り込み  
へばりつくようにしがみついた。乱雑に散らかった作業室内をごろごろと転がる二人。  
 
 「そんなコトないです・・・すごくキレイでエッチなカラダですぅ・・・」  
 ぼくはご主人様の背中に馬乗りになりながら着ているものを脱ぎ捨てていく。  
 「にゃあああん、ホントにするにゃ?」  
 ご主人様は首を後ろに振り向けてぼくに聞く。ぼくは返事の代わりにご主人様の  
手を取るとズボンの上から自分のシャフトに押し付ける。  
 「にゃっ!! 」  
 熱い物を触ったようにいったん手を引っ込めるご主人様。ノドが『ごきゅん』と  
鳴ると、すぐにぼくのシャフトのシルエットを確認するようまさぐり始める。  
 「・・・にゃはぁ、1週間ぶりにゃ・・・」  
 「ご主人様のせいでもうこんなにビキビキでこんなにアツクなっちゃってるんですぅ」  
 何か、お酒を飲んでからカラダが熱く燃えるよう。スイッチが入ったように加速し、  
燃え上がり、ぼくは暴走していく。  
 「ふあっ、はあっ・・・ご、ご主人様っ!! 」  
 ぼくはガマン出来なくなって蹴飛ばすように下着を脱ぐと、ご主人様の背中に  
覆い被さる。  
 「はあっ・・・はあっ・・・はふぁ・・・」  
 ぼくはご主人様の背中にほおずりする。背中一面に生えた柔らかい毛並みがぼくを  
くすぐる。1週間ぶりのご主人様の匂い。毛皮は黒く濡れたようにつややかに光る。  
全体的に短めの毛並みだが、首周りだけ襟巻きみたいに特にふんわりとした柔らかい  
フサフサとした毛並みに覆われている。ご主人様のネコ耳が誘うように揺れる。  
 
 なんかすごくムラムラとしたぼくは、いきり立ったシャフトをご主人様の背中に  
ゴリゴリと押し付けていく。  
 「に、にゃあ!! にゃにするにゃっ!! 」  
 慌てるご主人様。ぼくはかまわず腰をご主人様の肩甲骨の間にぎゅいぎゅい  
振りたくって言う。  
 「ふああ・・・ご主人様の毛並みがすっごく柔らかくって、アソコをサワサワして  
すっごくキモチいいです・・・」  
 「にゃはっ!! そんなヘンなコトしちゃだめにゃ!! カタくてアツいのがゴリゴリ  
してるにゃあ!! にゃふ、にゃん、にゃはっ・・・」  
 ぼくがぎゅいぎゅいシャフトを押し付けるたびにご主人様の胸から息が強制的に  
押し出されて喘ぎ声のような声が漏れる。ぼくは両手でご主人様の二の腕をぐいっと  
掴んで後ろに引張る。そうすると肩甲骨がぼくのシャフトを挟むように盛り上がって、  
シャフトがふわふわの柔らかい毛布につつまれてしごかれてるみたいにキモチいい。  
 「にゃあ、だめにゃあ・・・わたしの背中が犯されてるにゃあ!! 」  
 ご主人様の声はほんのり少し甘い物が混じり始めている。  
 「はあ、んあっ・・・ご主人様、ぼくもうイキそう・・・イッちゃいますぅ・・・」  
 ぼくのあさましい空腰のペースが上がっていく。思いっきり手を引張っているので  
ご主人様えびぞり気味になってる。そのため、少し床から浮いた胸が激しく揺れ、  
時折り乳首が絨毯にコスれてる。  
 
 「にゃっ!! 出しちゃだめにゃ!! にゃああっ、せめてわたしの口にだしてにゃ!!  
わたしの毛並みがべたべたになっちゃうにゃあ!!!!」  
 ご主人様は両腕をガッチリ掴まれた不自由な体勢で必死でぼくの方に首を捻じ曲げ  
ながら訴えるがぼくの腰は止まらない。  
 「きゃふっ・・・ご主人様イキます、ぼくご主人様にぶっかけちゃいます――!! 」  
 ぼくはご主人様の拘束している腕をパッと離すと、乱暴にご主人様のポニーテール  
をわし掴む。  
 『びゅく!! びゅくっ!! 』  
 ぼくはそのご主人様のポニーテールの下の特に柔らかそうな首周りの毛並みを  
中心に白濁をぶちまけ、ご主人様を汚していく。  
 「にゃ――っ!! アツい・・・アツイのがどぴゅどぴゅかかってるにゃあ――!! 」  
 一声叫び、脱力するようにうつ伏せになるご主人様。黒い毛皮をまとった両腕は  
力なく絨毯の上をさまよう。  
 「はあっ、はあっ・・・ご主人様のキレイな毛皮に白いのがこんなに飛び散っちゃって  
ます・・・」  
 ぼくは腰の辺りに飛び散った白濁の一部を指ですくうとそのまま背骨のくぼみを  
ゆっくりとなで上げる。  
 「にゃはああああ・・・」  
 ご主人様は熱い吐息を搾り出すような声を上げる。その下半身に直接響く声が  
くのシャフトをすぐにエレクトさせてしまう。そうだ・・・次は前にもぶっかけ  
なくちゃ・・・  
 ぼくのカラダの奥底で渦巻く、熱くネットリとした欲求はお酒のせいだけじゃない・・・  
 
 
 「あ〜ら、やっぱり始まったですわ・・・」  
 「い、いかんぞユナ、あとは二人に任せてもう部屋に戻ろう」  
 ドアに耳をあてているユナにリナは注意する。  
 「あら、帰りますの?ユナは残ってますわ、ひょっとしたら、なし崩し的に3Pとか  
4Pとかあるかもしれませんし・・・」  
 しれっと、とんでもない事をいうユナ。顔を赤くしたリナが言う。  
 「よ、よ、よ、よんぴーなど・・・姉上もユナも、もっと一般社会における廉恥心と  
いうものをだな・・・」  
 「あら、帰らないんですの?・・・」  
 「あうあう・・・」  
 もじもじするリナ。  
 結局二人は作業室のドアに仲良く耳をつけて内部の様子をうかがう。ドアは、  
部屋内の二人の熱気に当てられたようにすごく熱く感じられた。  
 
 ぼくはゆっくりとご主人様を仰向けにさせる。ご主人様はさっきのアブノーマルな  
行為にショックを受けたのかされるがまま・・・  
 「にゃっ!! 」  
 ひっくり返されたご主人様は慌てて顔を押さえる。やっぱり指の隙間からヒゲが  
2本ほど突き出ているのはご愛嬌というトコロ。ぼくはご主人様が弱気なのをいいことに、  
ずうずうしくもご主人様のおなかの上に馬乗りになって口調こそ優しいがはっきり  
命令する。  
 「ご主人様・・・今度はおっぱいで・・・おっぱいではさんでください・・・」  
 「にゃ・・・で、でも・・・」  
 ご主人様は顔のヒゲを気にしているのか手を顔から離さないまま かぶりをふる。  
 「ねっ・・・だいじょうぶ・・・ぼくもうこんなに・・・」  
 ぼくはひざ立ちになって隆々とエレクトしてるシャフトを見せつける。  
 「ふにゃあ・・・」  
 その様子を指の隙間からみたご主人様が溜息をついてる。指の隙間から覗く火照った  
赤い顔がカワイイ。まだアルコールが血管を駆けめぐってる。その勢いを利用して、  
ぼくはご主人様に恥ずかしい格好やコトバを使い挑発と催促を繰り返す。ノリノリに  
見えるけどホントは恥ずかしいんです。ほ、ほら、ご主人様がまず自分から顔から手を  
どけることが問題の解決の一歩だと思うし・・・  
 
 「・・・・・・」  
 ご主人様の気持が揺れ始めたのか視線もフラフラとぼくのシャフトと目の間を  
さまよい始める。太ももは盛んにすり合わせるようにモジモジと動いている。ココロ  
とは別にカラダのスイッチはすでに入っているみたいでパンティのクロッチの部分は  
透けるほど濡れている。  
 絡まりあう2人の意識に先に根負けしたのはご主人様。  
 「にゃふ・・・」  
 ご主人様がついにおずおずと顔から手を外す。しっかり押さえつけられていた  
ヒゲがピンピンと元気良く復活する。ぼくが笑わないのに安心したのか、ご主人様は  
積極的に自分の双乳を外側から集めるようにして両手で掴むとシャフトを挟んで上下  
させる。  
 「ひゃん・・・ご主人様のおっぱい、熱くて、しっとりしててスゴクいいですぅ・・・」  
 快感に腰がくだけそうになりつつ喘ぐぼく。シャフトはほんのり暖かいお餅に  
包まれつつ、コネコネされてるみたいなカンジと言ったらいいか・・・  
 調子の出てきたご主人様は上下だけでなく、みっちりとした双乳を互い違いに揉み  
つぶすように動かす。胸の先の桃色の突起がぼくをなにか催眠術にかけるように  
ゆるゆると円を描き出す。  
 「ぼ、ぼくのオチンチンがおぼれちゃいそうですぅ・・・ふあああっ・・・」  
 「キ、キモチいいにゃ?」  
 ご主人様がおずおずとぼくに聞いてくる。瞳にはいつもはない『奉仕するヨロコビ』  
の光が浮いてる。ぼくは喘ぎながら言う。  
 「スゴクいいです・・・でもこうすると、もっと・・・」  
 
 上目遣いのご主人様にイジワルなココロを刺激されたぼくはご主人様の揺れる  
乳首をつまんでぎゅっと上に引張った。  
 「ひにゃあああ!! そんなに強くしたらちぎれちゃうにゃあ!! 」  
 悲鳴を上げるご主人様。でもその割には表情はトロケきってる。しかもつままれた  
乳首にもおかまいなしに、つぶれるぐらいに双乳を握ってぼくをイカそうとしてくる。  
 「ふあああっ!! 」  
 ぼくは快感に震えながら小さく腰を使い始める。いきり立ったシャフトの先端は  
ご主人様のアゴをボクシングのジャブのように小突き回す。  
 「にゃふ、ふみゅう・・・にゃん、はにゃん、ふああああっ!! ・・・れちゅ、むちゅ、  
ふむぅ・・・」  
 「ひあっ!! ご、ご主人様すごいです!! あああああん・・・」  
 ご主人様はぼくのシャフトの先走りにアゴの周りをヌトヌトにされつつも、その  
先端を手を使わずに器用に咥え激しくフェラチオしてくる。  
 ふにゅふにゅのおっぱいの感触と先端の強い吸引にぼくはメロメロになってしまいそう。  
 「はあん・・・くはあ・・・ご主人さまぁ・・・そんなに吸うとまた出ちゃう・・・ひゃうん!! 」  
 「ほ、欲しいにゃ!! クチに、おクチにどぴゅどぴゅしてにゃあ!! 」  
 ご主人様は口からシャフトを出すと舌を尖らせて亀頭の裏のツナギ目の部分を  
チロチロ激しくなぞっていく。当然追い立てるように双乳は激しく動かされている。  
思わず泣き声をあげちゃうぼく。  
「んあああっ!! また、またイクっ!! どぴゅどぴゅしちゃいます―――っ!! 」  
『びゅく、びゅくん!! 』  
 
 至近から打ち出された白濁がご主人様の顔に叩きつけられる。その熱さに身を  
すくませるご主人様。でも、すぐに暴れるシャフトを舌を上手く使って咥えると、  
のどを鳴らして飲み込む。  
 「にゃふ・・・はにゃーん・・・久しぶりにゃあ・・・」  
 丁寧に口の周りの白濁をうっとりと舐めてから、子猫が顔を洗うしぐさでヒゲに  
つたった白濁をこそげ落として手の甲をペロペロと舐める。  
 「はあ、はあ、はあ・・・」  
 ぼくはシーツの上のご主人様を見下ろす。今まで見た事のない、美しいケモノが  
そこにいた。ケモノはキラキラとした瞳でぼくを見る。昨日までの支配者だった黒い  
ケモノはか弱い猛獣使いのぼくの指示を待っている。  
 廊下の方でなにか『どすん、ばたん!! 』と物音がするがとりあえず気にしない。  
ぼくは唇を湿してゆっくりと言った。  
 
 「ご主人様・・・次はどうして欲しいですか?ちゃんとお願いしてくださいね・・・」  
 心を鬼にして意地悪く、冷たく言うぼく。ご主人様は一瞬で我に返り、足元の方に  
いるぼくに首を曲げて小さく声を絞り出す。  
 「にゃ・・・ココに・・・シテ・・・ください・・・にゃ」  
 パンティに置いた手のせいでクロッチが浅くご主人様の秘所に食い込んでしまい  
形も色も露わになってしまう。普段から命令されることに慣れていないご主人様の  
顔は屈辱に真っ赤になっている。ふて腐れたように横を向いてる。  
 
 ご主人様の目がウルウルしてきてぼくは思わずゾクゾクしてしまう。それでもぼくは  
非情に言う。  
 「よく分からないです・・・ぼくもう2回も出しちゃったし・・・もういいかな・・・」  
 あっさり立ち上がるぼく。慌てるご主人様。  
 「待つにゃ!! わたしまだ1回も・・・にゃ・・・にゃ・・・待ってください・・・にゃ」  
 ご主人様は屈辱に身を震わせながら濡れそぼったパンティを脱ぎ捨て、M字に足を  
開脚する。そして手でVサインを作って秘裂をわり広げながらぼくに言った。  
 「わたしのこのオマ○コにハメてくださいにゃあ!! 」  
 だいぶ素直になったご主人様。  
 「よく言えました・・・でも今のご主人様だったら、ケモノらしい格好をしてもらわ  
ないと・・・」  
 「にゃっ・・・!? 」  
 ギリッと唇を噛むご主人様。のろのろと身を起こし、ケモノのように四つん這い・・・  
いや、シーツを顔につけたまま、お尻だけ高く突き上げると空いた両手を後ろに  
回して思いっきり秘裂を割り広げて叫ぶ。  
 「もう・・・もう・・・早くわたしのココに後ろからケモノみたいにハメて下さいにゃあ!! 」  
 悔しくてぽろぽろ泣きながら叫ぶご主人様。ぼくの胸がキリキリ痛む。でもこれで  
素直にご主人様が人の話を聞いてくれそう。  
 ぼくはひざ立ちのままご主人様の背後に近寄って囁く。  
 「ご主人様・・・後ろからだとホントにケモノみたい・・・でもすごく美しいです・・・」  
 
 ぼくは両手でご主人様のお尻を包むように撫でまわす。背中の毛と違って毛足が短く  
感触はベルベットのよう。いつまでも触っていたいカンジ・・・  
 「にゃふ・・・」  
 目を閉じたご主人様が泣きながら思わず喘ぐ。ぼくは手を徐々に太ももにまわして  
いく。太ももの毛足は背中と同じぐらい長いが、内側は無毛になって肌色が見えてる。  
その肌色の地域はお尻の割れ目のトコロまで細くつながっている。黒い毛皮に目に  
しみるようなサーモンピンクの秘裂が口を開けてぼくを誘っている。  
 「やっぱりこんなカッコになってもご主人様ってキレイ・・・」  
 ぼくは心底から呟く。  
 「ホントにゃ?・・・」  
 ご主人様が顔に涙の筋をつけたままぼくに聞く。今度は『心の中ではウソ言ってるにゃ』  
みたいな事を言わず、真っ直ぐぼくに聞いてくる。やっといつものご主人様に戻って  
きてくれてる・・・  
 ぼくはそれに答えずに舌を突き出してご主人様の秘裂の終わりとアヌスの中間の  
敏感なトコロをくすぐる。  
 「はにゃん!! 」  
 ほっぺをシーツにつけたまま背筋をそらすご主人様。それでも律儀に秘所にまわした  
手はそのままだ。ぼくは舌をひらめかせつつ言う。  
 「ご主人様・・・このままお口でイキますか?・・・はむっ、れろっ・・・くちゅ・・・」  
 「にゃあ・・・もう待てないにゃあ・・・早く、早くハメてにゃあっ!! 」  
 
 すすり泣きながら身悶えて叫ぶご主人様。今の涙は屈辱の涙ではないと思う。  
ぼくは少し未練がましくご主人様の秘所から顔をあげる。  
 「それじゃ、ケモノのご主人様をケモノみたいに犯しちゃいますからね・・・よ〜く  
味わってください・・・ねっ!! 」  
 ぐいっと腰を前に突き出すぼく。どろどろのご主人様の秘所は『ぶちゅっ』と  
ぬかるみきった音と共に一気にシャフトを飲み込んだ。  
 「ひにゃああああああ!! 」  
 絶叫。ぼくはご主人様のお尻を抱えてスピードを上げて腰を叩きつける。  
 「にゃはっ、はあっ・・・ひくぅ・・・あっ、あっ・・・久しぶりで大っきいにゃあ!!  
ひいいいっ!! 」  
 顔を押し付けているシーツにはすでに涙の跡だけでなく、口の端からあふれる  
唾液の跡までトッピングしてよがり泣くご主人様。不自由に両手を秘所にまわしたまま、  
くいくいと自らお尻を突き上げてぼくのシャフトを迎えうつ。  
 黒いケモノがぼくの下で悶えていた。ぼくはそのケモノにピッタリ覆い被さって  
その毛並みとしなやかな体を全身で堪能する。細かく腰を突き上げつつご主人様の  
ネコ耳に囁く。  
 「ご主人様ぁ・・・ぼくすっごくキモチいくなっちゃって・・・ご主人様がケモノに  
なってももうぼくこんなに・・・」  
 腰を大きく回すようにして、ご主人様の行き止まりを深く挿入したシャフトの先で  
にじりまわす。  
 「に゙あああああああっ!! いいっ!! 感じすぎるにゃああああっ!! 」  
 
 ぼくのお腹の下で狂ったようにご主人様のシッポが暴れるのさえキモチいい。  
 「だから・・・もうぼくのこと、避けたりしないでください・・・ね・・・」  
 手を前に回してうつぶせになり、さらに容積を増した双乳を揉みしだく。同時に  
『ぱくっ』と、ご主人様のネコ耳えを咥えてねっとり愛撫する。  
 「にゃ・・・にゃは、おっぱいが・・・オマ○コが、耳が、ああっ・・・ひゃはっ・・・  
わ、分かったにゃ、悪かったにゃあ・・・」  
 白目を剥いてよがるご主人様はガクガク頷いた。息を切らせてご主人様がしゃべる度に  
アソコが『きゅきゅきゅ』とシャフトを締め付けてぼくは必死でお尻に力を入れて  
耐え抜く。  
 「ふあ・・・ご主人様のナカいつもよりアツくって蕩けちゃいそう・・・ぼくもう・・・」  
 「わたしも、もうイッちゃうにゃあ・・・でも、お前の顔を見てイキたいにゃあ!! ・・・」  
 恥ずかしそうに言うご主人様。ぼくも不思議と同じ事を考えていたので、二人で  
協力してつながったままゆっくり体を回転させる。シャフトがご主人様の敏感な  
カベ擦ったり柔肉を巻き込んだりする度に二人でくすくす笑ったり、快感に小さく  
悲鳴をあげつつも絶頂をやり過ごす。やっとクライマックスを保ったまま何とか  
向き合った時には、ヘンな達成感と共に体中汗びっしょりになっていた。  
 
 
 ぼくとご主人様は向かい合ってつながったまま見つめ合う。昨日までの相手の様子を  
伺ったり、覗き込むような一方通行の視線のやり取りでないホントの見詰め合うコト。  
ご主人様の金の猫目にぼくが映ってる。きっとぼくの目にはご主人様が映ってる。  
 「ご主人さまあっ!! 」  
 上になっているぼくはご主人様に抱きついた。ご主人様は何も言わず『よしよし』  
とぼくを抱きしめて背中を撫でてくれる。なにも言わなくても もう仲直りできた、  
きっと前よりも強く。  
 ぼくはご主人様の腕の中で軽く動きながら囁く。  
 「あ、あの・・・ご主人様は召使いは10歳以下のほうがいいですか?・・・」  
 「にゃ?」  
 きょとんとしてるご主人様。ぼくは慌ててごまかした。  
 「な、なんでもないです、ただ聞いてみただけ・・・ひゃん!! 」  
 かわりにご主人様はぼくの目の下のアザをざらざら舐めながら言う。  
 「昨日はごめんにゃ、イタかったかにゃ?・・・」  
 やさしいご主人様に泣けそうになったぼくは、がばっと上体を起こした。腕で  
ガシガシ目の周りを拭う。  
 「えへへ、ご主人様、そろそろ一回イッちゃいましょ・・・」  
 『コクン』と頷くご主人様の足を抱えてぼくはガンガンと腰を使っていく。  
一週間分をまとめて・・・  
 
 「うにゃあああっ!! すごいにゃっ、激しいにゃ、にゃっ、んああっ、あっ、あっ、  
あっ・・・」  
 ご主人様の声がせっぱ詰まってくる。ぼくの腰の奥もせつなくなってきた。  
 「ご、ご主人さま――!! 」  
 「にゃはああああああああ!! 」  
 ぼくはご主人様の中に最後の一滴が出尽くすまで放出しつつもピストンをやめない。  
ご主人様は最後の最後は狂ったようになって叫んで死んだように脱力した。背中に  
引っかき傷が出来たけど、名誉の負傷というやつ。  
 ご主人様の歓喜の絶叫の中、廊下もさらに騒々しくなったみたいだけどあえて  
気にしないでぼくはご主人様に息を切らして突っ伏した。  
   
 息を整えているぼくにご主人様が聞いてくる。  
 「にゃ・・・さ、さっき何て言おうとしたにゃ?」  
 「さっきって何ですか?」  
 ぼくはご主人様の鎖骨のくぼみに息を吹きかけながら言う。  
 「そ、それは・・・あの・・・お前がワインを飲んだときにゃ・・・」  
 「ええっ!! そんな・・・わかってるくせに・・・」  
 赤くなってうつむくぼく。絨毯の毛玉をむしるかわりにご主人様のおっぱいの先を  
つねつねする。  
 
 「にゃふ・・・お前の・・・お前の口から直接聞きたいにゃ!! 」  
 食い下がるご主人様にぼくはついほだされてしまってご主人様を見つめて口を開く。  
 「それは・・・ぼく、ご主人様のコト・・・」  
 「こ、コト・・・」  
 ご主人様の耳が一言も聞き漏らすまいとピクピク揺れる。  
 「・・・あぃ・・・」  
 『バーン!! 』  
 その時ドアがいきなり弾け飛ぶように開いた。ぼくはドアに首を振り向けるより  
早く凄まじい衝撃になぎ倒されて意識を飛ばしてしまう。  
   
 
 「もうガマンでき――ん!! 」  
 いきなり飛び込んできたのはリナ。なぜか全裸だ。トップスピードでマナの  
召使いに駆け寄ると抱きしめた、というかタックルで押しつぶしたといったほうが  
正しい。  
 ユナがドアの隙間から顔をそっと出す。彼女もドレスを脱ぎ捨てており黒いリボン  
だけが首に残っている。  
 
 「お姉さま・・・ちょっと互いを慰め合っていましたら、リナにスイッチ入っちゃって・・・  
始めはイヤイヤ言ってたのに、これだから体育会系のネコったら・・・ほほほ・・・」  
 「言いたいことはそれだけにゃ?・・・」  
 凍りつくユナ。マナはベットの上で召使いにかじりついてるリナの首根っこを  
捕まえてその巨体を片手ではたき落とした。ごっつん、という音と共に正気に戻るリナ。  
慌てて逃走しようとするユナにはマナの呪文により蛇のように縄が絡みつき、  
ぐるぐる巻きにされてしまう。  
 「・・・久しぶりに2人そろってお仕置きタイムにゃ―――っ!! 」  
 「ひ―――っ!! 」  
 部屋に響き渡る姉妹の悲鳴。  
 
 黒ネコは召使いが好き。仲直りさせようとしてくれた妹達も好き。照れると  
いじめたくなるけどホントは3人が好き・・・  
 
 
 それから数日後・・・  
 『コロコロ、コロコロ・・・』  
 粘着テープで絨毯を掃除してるぼく。そんなぼくの前にご主人様がパンツ一丁で  
登場。お姫さまなのにはしたない・・・  
 「にゃ、にゃ――ん!! どうにゃ、だいぶ抜けたにゃあ!! 」  
 ご主人様がクルクル回ってみせる。あれだけびっしり生えていた毛並はもう背中の  
一部しかない。回った拍子に『ハラハラ』と毛がまた抜けるので、青くなってぼくは  
叫ぶ。  
 「ああっ、だめです!! やっと掃除したばかりなんですからあ!! ご主人様は自分の  
部屋に戻ってください!! 」  
 「ぶぅ―――にゃあ!! 」  
 ご主人様はブーイングしてしぶしぶ部屋に戻る。何でも、ネコのメスは30年に1回  
だけ一時的に、オスのように毛皮を纏う『生え変わり』という習性があるみたい。  
なんかだまされた気分・・・ちなみにご主人様のドラえもんヒゲはまだ1本だけ顔に  
しぶとく残ってて、笑うといじけるので6本の時より大変だ。  
 「でも・・・これで部屋中の抜け毛の掃除から開放される・・・」  
 手のコロコロを握り締めて神様に感謝するぼく。何の気はなしにご主人様に言う。  
 「それにしてもこの頃、リナ様もユナ様も遊びに来ないですね〜」  
 作業室からご主人様の声。  
 「まあ、だいたい何してるかはわかるけどにゃ」  
   
 『バーン』  
 玄関のドアの開く音。イヤな予感・・・  
 ぼくは慌てて横に飛ぶと間一髪、その場所に2人のネコ姫様が突っ込んできた。  
 「リナ様・・・と、ユナ様・・・?ええっ!? 」  
 なんと二人とも体中、毛むくじゃらになってる。そ、そうか・・・三人は三つ子  
だったっけ・・・歳は同じなんだ・・・  
 「あ、あの・・・なにか・・・」  
 ぼくがおずおずと聞くと2人の目がキラーンと光ってハモって言う。  
 「私(ユナ)がコンなカッコになっても嫌わない証拠を見せて――!! 」  
 「うわああああん!! 」  
 「アホにゃ――っ!! 」  
 ぼくに飛び掛る二人。召使の危機に応戦するご主人様。コロコロをかけ終わった  
ばかりの絨毯に暴れる三人の黒や赤や灰色の毛が飛び散る。  
 「せ、せっかく掃除したのに・・・・・・なんでこうなるの―――っ!! ・・・ってパンツ  
脱がしたらだめです――!! 」  
 今日も空しく響くぼくの悲鳴。  
 
             (おしまい)  
 

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