本棚に置かれた少女漫画。机には可愛らしい小物が飾られていた。
少女特有の甘いミルクの香りが漂う室内。白いワンピース姿の少女。
「蘭お兄ちゃん早く帰ってこないかなあ」
自室のベッドで智実は、お気に入りのティディベアのヌイグルミを抱きしめながら、愛する兄の帰りを待ちわびていた。
智実は今年で十三歳、兄の蘭は一四歳になる。
窓から柔らかな太陽の光が差し込み、智実を優しく包み込んだ。
穏やかな日差しを浴びながら、智実は眠たそうに欠伸をし、ベッドの上に子猫のように寝転がる。
兄の事を思うといつも胸が切なくなり、キュンっとなってしまう。
美しい少女だった。
栗色のサラサラした触り心地の良さそうなショートヘア。
丸みを帯びた輪郭に、優しげに垂れ下がった二重の瞼、そして大きな愛くるしい瞳。
筋の通った鼻に、幾分小さめの可憐な唇がとても魅力的だ。
(お兄ちゃん……)
智実はベッドでウトウトと微睡み、静かに寝息を立て始める。
屹立した男根に鮮やかな一輪の蘭の花が咲いていた。
あまりにも見事な彫り物だった。
和江は先刻まで愛おしそうに口に含み、舐めしゃぶっていたその男根をじっと見つめた。
一瞬、錯覚かと思ったのだ。
最初に見たときは何も彫られてはいなかった。
だが、幻覚でも錯覚でもなかった。
「蘭ちゃん、これって……」
和江が少し震えた声で蘭に尋ねた。
「隠し彫りって奴さ。どうだい、見事なもんだろう?」
それは清澄たる美声であったが、口調はやけに不敵でふてぶてしかった。
ダブルベッドの上であぐらをかいた蘭が口元を歪め、笑った。
美しい少年だった。否、美しすぎた。それは正に美貌であった。
形の良い鼻梁、切れ長の二重の瞼、曲線の美しい顎。
艶やかな濡れ羽色の黒髪は肩にかからない程度に綺麗に刈りそろえられている。
長い睫の奥にはオニキスのような明眸が輝いており、唇は紅を引いたように紅い。
一見して優男然としているがひ弱さは全く感じられず、その眼光は恐ろしく鋭利で、激情と意思の強靭さを称えていた。
「痛くなかったの?」
「そりゃ、チ○ポに針刺すんだから、痛いに決まってるだろう。一週間は腫れて使いもんにならねえし」
猛々しく天に向かって屹立する己の肉棒を、蘭は撫でさする。
「蘭ちゃんって何を考えてるのか、あたし全然わからないわ」
「俺は名前も蘭だし、蘭の花が好きだから、自分のチ○ポに蘭を彫ってみたのさ」
突然、和江が蘭の胸板に唇を這わせ、乳首をそっとついばみ、舌で転がした。
蘭の白磁のような透明な美しさ、艶やかさを持つ滑らかな肌はいつ見ても本当に美しい。
「和江、もう一発しようぜ」
蘭がそっと和江の女芯を繊細な指先使いで愛撫する。
和江のすでに濡れそぼった秘所と肉の亀裂を中指とひとさし指で優しく割り広げ、顔を近づけると、蠱惑の粘膜に熱い息を吹きかけた。
「ああ……」
和江がたまらず、切なげな声を漏らす。
蘭は和江を仰向けにすると、双腿を割り開き、しとどに濡れ潤んだ秘所へ己の滾り立ちをあてがった。
そのまま腰を進め、陽根を埋没させていく。互いの茂みを擦り合わせながら、ふたりは見つめあった。
和江は蘭の首にしがみつき、歓喜に打ち震えながら、少年の頬と首筋にキスの雨を降らせた。
「ああっ……蘭ちゃん、もっと、もっと頂戴ッッ」
和江が更なる快楽を求め、叫んだ。和江を抱きながら蘭は微笑んだ。
和江は美しい極上の女だ。七歳年上のセックスフレンド。
深い乳白色の光沢を放つ肌は艶めしく、その肢体は雌豹のようにしなやかで、男の情欲をかきたてずにはいられない色気がある。
ノーブルな貌立ちはややきつめではあるが、美しく整っており、黒眸がちなその眼が魅力的だった。
平たく言えば男心をそそる女なのだ。だが、蘭が気に入っているのはそれだけではない。
この締まりの良さもさることながら、和江は男を歓ばせる手練手管に長けていた。
こんこんと秘所から湧き出る愛液に男根を塗れさせながら、蘭は激しく腰を前後に動かす。
肉洞内部は熱く、男根に絡みつく肉襞がなんともいえない快感を蘭にもたらした。
「相変わらず、和江のオ○ンコは気持ちがいいぜ。流石はミミズ千匹だ」
背骨に沿ってゆっくりと快感が這い上がり、蘭の肉棒が脈動し始める。
「んん……っ、あたしもうイキそう……はああぁぁっ」
和江が頤を仰け返らせ、白い喉もとを見せながら、蘭の唇を激しく求めた。
蘭の動きが一層激しくなり、一際力強く腰を打ち付けると、鈴口から噴出する大量の白濁液を和江の子宮にぶちまけた。
それでも蘭の男根は萎えず、硬直したままである。
「一週間もやってなかったから、溜まってんだよな。悪いけどもう一回戦頼む」
「嫌っ、死んじゃうっ、あたし死んじゃうっっ」
蘭は和江の言葉を無視して、腰を使い始めた。
あれから一回戦どころか、七回戦を和江に挑み、八回戦目で和江が失神してしまい、
それでもまだ犯り足りない蘭は、もてあます股間の息子を睨みつけ、亀頭にビンタを食らわせた。
「畜生ッ、もっと犯りてえよッ!」
しかし、泣こうが喚こうが、和江が起き出してくる気配も無く、蘭は溜息混じりに服を着た。
女に買ってもらったブルーのスーツをラフに着込み、和江に毛布をかけてやると、マンションを出る。
人影の途絶えた往来を歩いていると、突然の驟雨が蘭を襲った。
どしゃぶりの雨にさらされ、濡れ鼠になりながら、蘭は急いで帰路についた。
玄関のドアは鍵がかかっておらず、無用心だなと思いつつ家の中にはいると、蘭はバスルームに直行する。
蘭は熱いシャワーを頭から浴びながら、この持て余す性欲をどう処理するべきか考えていた。
一週間の女断ちの反動は凄まじく、あと最低三発は出さないと気が済まなかった。
ほんのり桜色に染まった細身の滑らかな肉体が、男のくせにいやに艶ましい。
シャワーのノズルを引っ掴み、股間に湯飛沫を弾かせながら、蘭は愛液が乾いた性臭漂うペニスと肛門を石鹸で丹念に洗った。
渦をまいて排水溝に、吸い込まれていく泡まみれの湯をただぼんやりと眺めた。
浴室を出ると素っ裸のまま、冷蔵庫からビールを取り出して一気に飲み干す。
喉が炭酸でヒリつく。苦味のある清涼感が心地良かった。
三缶ほど空けると酔いが回りはじめ、股間のディックもまたムクムクとそそり立っていく。
「すまねえな。お前には苦労をかけるよ。甲斐性なしの父ちゃんを許してくれ。心配するな。
明日になりゃ女を嫌というほど腹いっぱい食わせてやるから。さっきは叩いて悪かったな」
蘭は垂直に反り返った愛する息子に詫びをいれ、鈴口周辺を人差し指で優しくさすった。
部屋に戻るのも面倒臭くなってきた蘭は、リビングのソファーに腰をかけ、後ろにもたれかかった。
蘭は勃起するペニスと自分の人生との間にある相関関係について思考した。
しかし、十秒もしない内に飽きてしまい、別のこと──
どうすればオートフェラチオが出来るようになるのか、その方法について熱心に頭を搾りはじめる。
「お兄ちゃん……」
突然、妹に後ろから声をかけられた蘭は、メトロノームのように左右に振りたてていたペニスの動きをピタリと止め、振り返った。
「何だ?」
「何をやってるの?」
「見てわかんねえのか?俺は今息子と楽しくお遊戯してんだよ。息子と遊ぶのは実に気持ちが良いもんだぜ。
こうやってつねに親子の絆を確かめ合うのが正しい父と息子のあり方だと俺は思うね。それより一発やらせてくれない?」
蘭が親指を人差し指と中指の間に挟み、智実の鼻先に突きつけた。
「いつも思うんだけど、お兄ちゃんって凄いエッチだよね」
「男って生き物は皆スケベなんだよ。ここにぶらさがってる肉棒がな、女の穴にはいりたがるわけ。
確かライヒだったな『全ての人間はオーガズムを求めている』と言ったのは。人間なんてのはみんなエロいんだ」
目の前で嘯く兄の容姿と言動の不一致に智実はいつも思うのだ。
人間、やっぱり外見で判断しちゃいけないんだな、と。
ソファーから立ち上がった蘭が智実を抱き寄せ、耳朶を甘噛みしながら熱い吐息を吹きかけ囁いた。
「オマ○コしようぜ」
蘭が勃起したファロスを智実の股間にぐりぐり押し付けてくる。
多淫症の気がある蘭は、三度の飯よりセックスが大好きだった。
荒淫無恥とは蘭の為にある言葉なのではないだろうか。
寝ても覚めても頭の中はアレの事でいっぱいで、サルのオナニーよろしく、女のとこに毎日入り浸ってはセックスに耽っていた。
「お兄ちゃん……」
智実は抵抗せずに、蘭にその身を委ねる。
蘭は智実のワンピースの裾をめくり、純白のパンティーの中に手を滑り込ませ、尻房の感触を掌で味わう。
妹の首筋から漂う淡い体臭が、蘭の鼻腔をくすぐる。
蘭は鼻を鳴らしながら、新鮮な乳にも似たその香りを楽しんだ。
「お前、良い匂いするな……なんかほっとするぜ……」
智実は黙ったまま、濡れた眼差しを蘭に向ける。
股間に押し付けられた蘭の硬直──それは切実な男の本能、欲求の表れだ。
智実を万歳の姿勢にさせると、蘭はワンピースを脱がし、ブラジャーをはずしてしまう。
ふくらみかけの智実の乳房、その中心には鮮やかな桃色の小さな乳首が可愛らしく尖っていた。
「優しくしてやるからな……」
蘭が智実の唇を舌先でこじあけた。口腔内を舐めまわしながら、智実の舌の裏側を愛撫する。
早鐘を打つ智実の心臓の鼓動──蘭の鼓膜をノックし、欲情を掻き立てた。
血管がポンプのように血液を蘭の男根に力強く送り、亀頭が痛いくらいに張りつめる。
口を離すと唾液が金糸のように輝きながら糸を引き、智実は陶酔と興奮に立ち眩みを覚えた。
「智実、俺のチンポ握ってくれよ……」
そっと蘭の陽根に指先を這わせ、智実は屹立したペニスを優しく握った。
「蘭お兄ちゃんの……凄く硬い……」
「チンポの蘭も興奮で浮かび上がってきたぜ」
智実が蘭の股間に視線を向けると──そこには美しい蘭の花が咲いていた。
「……えッ?お兄ちゃん……これって……」
驚愕する妹を尻目に蘭はヘラヘラ笑った。
「細かい事は気にするなよ」
そのまま、ふたりはもつれるように床に倒れこんだ。蘭が素早く智実のパンティーをずりおろす。
「ご開帳だぜ」
智実の双腿を左右に割り開き、蘭は妹の観音様を拝んだ。その美しさに蘭は感嘆混じりの溜息を漏らす。
「相変わらず綺麗だな……文字通りの花園って奴だぜ」
なめらかな無毛のヴィーナスの丘の下にある割れ目──薄桃色の花弁がつつましく咲いていた。
肌を桜色に染め、智実が羞恥に身体を震えながら、可憐な瞳を潤ませる。
粘膜から豊潤な蜜液をしたたらせる智実の花びらに唇を押し付け、蘭がわざと下品にビチャビチャと舐めしゃぶった。
「ああ……お兄ちゃん……舐めちゃいや……恥ずかしいよ……」
温かい快楽が股間から全身へと波紋状に広がり、ああんと甘い鼻息を鳴らしながら智実は身悶えた。
包皮を被った妹のクリトリスを捲らずに、指腹で優しく繊細に撫で回し、熱い息を吹きかけてやる。
「あううッ……お、お兄ちゃん……ッ」
智実の頭が跳ね上がり、凄まじい喜悦に翻弄されながら、やるせなげに喘いだ。
頃合と見た蘭は上体を起こすと、智実の太腿の間に腰をすべりこませ、雄々しい硬直を熱く滾った女芯にゆっくりと突き入れた。
「壊れちゃうッ……あたし、壊れちゃうよッ」
智実が悲鳴をあげ、首を振りたてた。
「壊れねえから安心しろよ……」
蜜でぬめった狭隘な智実の通路が、蘭の亀頭を痛いくらいに食いしめてくる。
蘭は智実の内部に自分の男根を馴染ませる為、そのまま十分間ほど動かずにじっとしていた。
智実が落ち着くと、また少しずつ腰をすすめていく。
完全に男根が埋没すると、蘭は本格的に腰を使い始めた。カリの部分に襞が絡みつき、蘭の男根を揉みしだく。
智実がきつく瞼を閉じ、悩ましげな表情を作りながら、法悦の波に身を揺らした。
蘭が丸く腰を回転させながら、括約筋に力を込め、射精感に堪える。
「智実ッ、智実ッ!」
わななく智実の肉園を蘭は男根で掻き回し、何度も腰を打ちつけた。
ふたりの身体から汗が滲み、蘭の額が汗に濡れて輝いた。
精管から熱いスペルマが込み上げ、蘭のペニスが脈動し、凄まじい快感が背骨を貫いた。
体中の血液が沸騰し、我慢の限界を超えた蘭は、礫の如くザーメンを智実の子宮に叩きつけた。
「ああああああッッ……ああ……」
全身を硬直させ、凄まじい絶頂を迎えた智実はあらん限りの叫び声をあげ、失神してしまう。