私のご主人様はいつもいつも帰りが遅いの。  
 ご主人様が休みの時にはいつも私の相手をしてくれるんだけど、短すぎて全然つまんない。でもね、でもね、こうしてご主人様を待つのもペットの仕事だもん。…ほら、ご主人様の足音が聞こえてきた。玄関で待たなきゃ。  
「ただいま、エリー。」  
 (おかえり、ご主人様)  
「あはは、いつも待ってくれてありがとうな。」  
 (そんな事無いです。これが私の仕事ですから)  
 ご主人様は撫でながらシャツのボタンを外していく…なんでだろう、とってもセクシーに見えちゃう。おかしいな、犬の私が人間のご主人様に対してなんか発情しちゃってるよ。  
「どうしたんだい、エリー?」  
 (なんでもないです、なんでもないですよ)  
 私のわずかな表情から変化を読み取るなんて…さすがです、ご主人様。  
「ふぅ…今日は疲れた。明日休みだし、このまま布団に入るか。」  
 (ご主人様、いけません。裸で布団に入ったら風邪ひいちゃいます。ご主人様ったら)  
「ははは、エリー。心配してくれているのか? エリーがいたら風邪なんてひかないさ。」  
 (もぅ、ご主人様は……)  
 毎日、ご主人様と同じ布団で寝かせてもらっているが、ご主人様が裸で寝るのは今日が初めてだ。  
「エリー…気持ちが良いよ。」  
 (私もです、ご主人様)  
 私の中で何かが熱くなっていく…このままで終ったら、気が狂いそうだ。  
「!? エリー、何を…あぁ……。」  
 私は何も言わずご主人様の一物を舐めまわしていた。そうして、軽く咬んだり、舌で弄んでいるうちにご主人様のモノが大きく太くなっていく。  
 そして次の瞬間、私の口の中で熱いものが放出される。気がつけば、ご主人様の全身から私と同じような毛がいっぱい生えてきていた。  
「あ…あ…あ……。」  
 ご主人様の骨が軋む様な音を立てて変形していく、よくよく見れば手や足に肉球ができてきていた。  
 「ああああぉぉぉぉぉ!!」  
 ご主人様は声高らかに遠吠えをあげる。と、同時に顔の変形も終っていた。  
 「はぁぁぁ、はぁぁぁ。エリー。」  
 「ご主人様……。」  
 「僕が犬になった理由が分からないけど…ものすごく君とやりたいんだ。」  
 「私もご主人様が欲しい、全部欲しいの。」  
 「だったら話は早い。入れるぞ……。」  
 「えぇ…入れて……。」  
その日の夜…犬の遠吠えが夜明けまで続き、近所の人の大半は騒音で眠れなかったとの事です。私? 私は犬になった、ご主人様と共に一夜を過ごした後…次の日に人間に戻ったご主人様と一緒に散歩しました。  
 
 

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