1  
「えっと・・・ この近くかな?」  
短めなスカートをヒラつかせながら少女は元気よく一歩を踏み出す。  
上半身はビスチェに包み下半身はミニのペチコートとフレアスカートの組み合わせ。  
ブーツはかなりごつく少女には不釣合いだったがふとももまでを覆うニットホーズが少女らしさを演出していた。  
モンスター退治とか遺跡調査ではないので愛用のソード一振りと小物入れを携帯。  
事前の調査でこの一帯は根が張り出して装備が重くては進めないらしい。なので鎧類は宿に置いてきていた。  
巨木が林立する原生林の中を進む、地面が硬いのか巨木の根が地面の上で複雑に絡まりあっていた。  
「よっ・・・っと」  
腰あたりまでの巨大な木の根に両手を着いて登り向こう側へと飛び降りる。  
その度に頭の左右でサイドアップで纏めた髪が動物の尻尾のように可愛らしく揺れる。  
「ここかな?」  
森が眼前にそびえる断層によって途絶えていた。その壁面に見える範囲で10個ほどの洞窟が口を開けている。  
初めて来た土地のちょっとした探検。”行く”と言うと何故か止められた、原生林の奥に在り村人は近寄らない場所らしい。  
理由を誰に尋ねても”昔からそうだから”としか分からなかった。既に理由は失われているみたい、その事も少し気になった。  
「・・・ふぅ、あそこもここも何にも無し、か」  
調べ終わった洞窟から外に出て断層に沿って歩く。暫く進むと植物の蔦が外にまであふれている洞窟が見えてきた。  
急いで駆け寄って中を覗いてみる。洞窟の上面に亀裂が入っていてかなり奥の方まで続いている様だった。  
「わぁー。洞窟の中にも植物が・・・亀裂のせいかな?」  
洞窟の高さは3メートルほど、亀裂から差し込む外の光でかなり明るい奥行きも今までの洞窟よりも長そうである。  
植物の蔦に覆われていて歩くたびに少し沈む。固めのベットの上を歩いている感触が足元から伝わってきて非常に歩き難い。  
洞窟の壁に生えた花や苔類などを調べながら進むと30〜40cmぐらいの影が側面の蔦の下を走り去っていった。  
「うわぁ・・・大きい・・虫かな?」  
念のために何時でも剣が抜けるように柄を握った、その時。踏み出した右足が予想以上にめり込んだ。  
「え!?わっ!!ちょっ!!きゃっ!!!」  
一気に膝上までめり込むというより踏み抜く。  
慌ててバランスを取ろうとして振り回した手から腰のベルトに金具で止めてある剣が鞘ごと外れて壁面まで投げ飛ばしてしまった。  
壁に当たった剣は地面に落ちることなく蔦に絡まる。  
「あっ!! しまっ・・わっ!!!」  
 
2  
投げ飛ばしてしまった剣に一瞬意識が向いてしまいさらにバランスを崩し体を半回転させてお尻から落ちてしまった。  
足よりも面積が在る為に腰までめり込んだ状態で一瞬止まった。  
「とまった??・・・どうしょ・・・きゃぁぁぁ!!!!」  
様にみえたが最終的な重さに耐えられずに尻餅を着いた姿勢のまま下に落下して行った・・・。  
「つっ・・・・?!」   
かなり落ちるものと覚悟していたが実際は1メートルも落ちなかったみたいだ。  
その上に穴の底にも蔦や根みたいなものが堆積していて落下の衝撃をかなり吸収してくれたらしい。だが・・・  
「あったたた・・つっ・・お尻打った〜って。あ・・・あれ?」     
姿勢を変えようとするのだが殆ど動かない。粘着質の繊維が体中に付着して身動きが取れない状態になっていた。  
尻餅を着いた格好のままお尻から落ちて次に背中、両手は振り回したのだろう頭の左右に。  
両足は垂直に上に伸ばした状態で穴の淵下あたりで左右に開いた格好で絡まっていた。  
真正面を向くと洞窟の上面に開いた亀裂から青空がみえる。この洞窟に入った時を考えるとまだ昼過ぎぐらいだろうか。  
左右を見ると落ちた穴は結構広い、目を凝らすと動物の骨なども散乱していた。  
「う〜。早くなんとかしないと」  
足の方を見ると・・・スカートが腰まで捲くれ上がっていた。足を左右に開いた状態なので当然なのだが・・・  
「・・・・わっ」  
かなり恥ずかしい。それにこのまま抜け出せなかったらと考えが頭を過ぎる・・・  
「・・・どうしよう・・・」  
その時、カサカサと穴の淵から音がする。  
「えっ?・・・なに?」  
音の主は歩いている時に何回か見た甲虫だった。だが一般的な甲虫に比べて足の数が極端に多く大きさも倍以上あった。  
それが蔦の表面をうねりながら少なくとも3匹が穴の淵を這いずっていた。同時に穴の奥から幾分小さな甲虫が這い出てきた。  
小さい方には足が在る様には見えない。初めて見た異形の虫に恐怖が沸く。  
「何これ?何なの?!・・・上のが成虫で下のが幼虫かな?・・・って、いやっ、こないでっ!!」  
食べられるとか何かをされるとか以前にその姿形が嫌悪感を増長させた。  
何もされなくてもあんなものが体を這いずるかと想像するだけで気がおかしくなりそうだった。  
 
3  
「・・・と、取れないっ・・・っぁああ?!」  
何とか動こうと力いっぱい引っ張ったり揺すったりするがさらに絡まる。その時、胸の上に甲虫が覆いかぶさるように落ちてきた。  
「いやっぁぁぁ!!・・・う、動かないっ・・・きゃあぁあぁああっ!!」  
成虫に気を取られていて気付かなかったが、幼虫も体に這い登ってきた。  
「わっ、あわわわ・・・へぇ?なんなのーーーーー?!!」  
幼虫の丸く空いた口からは無数の触手が覗いていた。そしてビスチェの中に潜り込み左の乳首に触手を伸ばす。  
「ひゃっっ?!・・・あっ・・ぁああぁ・・・っっ?!」  
乳首に無数の触手が絡まり蠢く。生理反応で立ってきた乳首に丸い口が吸い付く。  
初めての感覚にわずかに腰が浮くが気持ち悪さが先に立つ。顔を真っ赤にして頭を左右に振る。  
「いゃっつ!!やめっ・・て・・・何も・・出ないの・・に・・・きもち・・わる・・・い・・・」  
そして成虫も触覚を蠢かし胸元からビスチェの中に入ってきた。  
何かを探っている感じで無数の足が胸をまさぐるとビスチェをずらしながら外に出てきた、小ぶりの胸が右側だけ外に露出する。  
そのまま腹の上と捲くれ上がったミニスカートの上を通過してその奥にあるショーツに甲虫が近づいていく。  
そして触覚らしき物をショーツに擦り付け何かを探る。  
「えっ? えっーー!!・・・やぁっ、やめってっっ!!」  
なんとか足を閉じようと力を入れるが粘着繊維に絡まった足は一向に動く気配が無い。  
無駄にもがいているうちに甲虫はショーツの中に潜り込むと少女のお尻から臍の下あたりまで体全体を密着させた。  
そして長い節足を左右に開いている少女の足に巻きつけ、ゆっくりと少女の股間部分を上下に擦り始めた。  
「ひゃぁっ?!・・・やっ、やだぁあぁぁっーー!」  
叫ぶが当然甲虫が聞き入れるはずも無い。  
何がどうなっているのか見ようと首を動かすが左胸に吸い付いた幼虫と捲くれ上がったスカートが視界を遮っていた。  
当然様子は分からない、見えないことが恐怖を増加させる。  
少女は性的経験が一度も無かった。例え得体の知れない虫ではなくとも秘所を触られて嫌悪感以外を感じるのは難しいだろう。  
「・・・きもちわるい・・・いやっ・・・だぁ・・・・」  
涙が出てきた。何故こんなことをされているのか理由が分からない。  
だが考えたくない想像が頭を過ぎったそのとき”想像”が正解だと身をもって分からされる。  
何かを探すように時折スピードを変えながら動いていた甲虫の体が突然止まった。  
少女からは見えないが動きを止めた甲虫の腹部分から太さ3センチほど長さ20センチ弱の筒状の器官”産卵管”が姿を現す。  
 
4  
その先端部を何者も入ったことの無いぴったりと閉じられた女性器にあてがった。そしてゆっくりと産卵管を侵入させた。  
「あぁあぁああぁ!?・・・・やめっ・・・てぇっ・・ょ・・・いっ、いやっ・・・嫌ぁ!!・・・いやぁあぁぁあっーーー!!!」  
手や足を動かそうと必死にもがく、だが涙を流しながら頭を左右に振る事しか出来ない。  
「ひっっ!?・・いっ、い、いたっ・・・!!・・・いっつっったあぁぁ・・・・いっ!!!!」  
処女膜を突き破り徐々に胎内深く進入していく、。  
反射的に下腹部に力が入るが絶えず滑りのような物を分泌している産卵管は濡れていない少女の膣奥に抵抗も無く入っていく。  
そしてそのまま這い進み子宮口に軽く密着させて止まった。  
「あっ・・はっ・・・はぁ・・・はぁっ・・・・はっ・・・・はぁ・・・・」  
瞳からは涙がボロボロ流れ口からは唾液があご下まで垂れていた。息が苦しい思うように呼吸が出来ない。  
一時の強烈な痛みが多少引くと幾分呼吸が楽になった。  
(・・・痛っ・・・やだぁ・・・あぁっ・・・こんな奥に・・お臍の下あたりまで入ってる?・・・もう・・いやぁ・・・)  
甲虫は体温が低く体内に入っている部分が少女には冷たく感じる。その事がさらに異物感を意識させた。  
「ううっ・・・こんなの・・・やだ・・よ・・・・もう抜い・・いやぁぁぁぁあぁぁ?!!・・・はぁ・あっ・・はっ!!・・・ハァ!・・・  
・・あっ・・ぁ・・ぁあっ・・あっう!・・・アッ・・・アッ・・・あっ・・アッ・・・」  
甲虫が動き出した。正確には甲虫本体は動いていない挿入された産卵管が少女の狭い膣の中を時に蠢き時に伸び縮みする。  
卵管の動きに湿っぽい音が加わった。快感を感じた分けではなく生理反応で少女の秘所が濡れだしたのだ。  
意味のある声を出す事も出来ないほどの苦しさと気持ち悪さが続く。そして再び動きが止まった。  
「・・・アッ・・・あっ・・・はぁ・・・いやぁ・・・お願い・・もう許して・・・抜いてよ・・・」  
顔を涙と涎でくしゃくしゃにしながら懇願する。だが産卵管の先端から細く長い筒状の管が姿を現し子宮内部に入り込んだ。  
「うっっ?!イヤッ!・・・そ、そんな奥・・・む、無理っ・・・ふ、深っ・・」  
さらに体の奥深くに入ってこられる異物感に悶える。そして子宮内に入った管を通して卵を内部に送り始めた。  
「・・・あっ・・うぇ・・えっ?・・・な、何?・・・何にか出てっ?・・・イヤッ?!・・・やめてっっーーー!!」  
狭い子宮口を通って一つまた一つと卵が子宮内に産み付けられる。不意に思い出した。  
何処かの町で聞いた事があった。人間や動物の雌の腹に卵を産みつける虫が数種類いる事を・・・。  
「アッ、はぁ・・っ・・はぁ・・はぁ・・・・たま・・ご・・・・なの?・・・・うっ、うっっ・・・もうやぁだぁ・・・・」  
腹の奥に異物感が堆積していくおぞましい感覚に晒されながらも泣き叫ぶ事しか出来ない。  
「いゃぁ・・・いやだぁーーー!!・・・こんなのいやぁ!!・・・・・もう・・許してぇ・・・」  
 
5  
いくら泣き叫んでも聞き入れられる事は無い。やがて産卵を終えた管が引き抜かれた。  
「アッ・・あ・・うっうううっ・・・・許して・・・」  
甲虫は産卵管を引き抜くとショーツから這い出した。そして体の上から落ちると丸まって動かなくなった。  
泣き濡れた瞳でふっと上を見ると2匹の甲虫がこちらに向かって這い進んできていた。  
「・・う、うそ・・・いやぁだ!!!、も、もういやぁ!!!・・・た、助けてっっーーーー!!」   
助けなど来るはずも無い。1匹目から開放されたがその後2匹の甲虫に次々と犯された。  
犯されている最中、計3匹の幼虫にも左右の乳首に吸い付かれたが少女の乳房から何も出ないと分かると早々と穴の奥へ戻っていった。  
・・・全てが終わったのは洞窟に入る日光が幾分弱まった時間帯。夕方にはまだ早い。  
少女の秘所からは愛液と甲虫の体液が混ざった黄色っぽい液体と小指の先よりも小さな玉が数個垂れていた。  
そして尻下の蔦には処女を失った赤い印がこびりついていた。  
泣き叫ぶ事しか出来なかった陵辱が終わって暫く放心していたが。腕がピクっと反射的に動いた。  
「・・・あっ・・腕が・・動く・・」  
試しに足を引っ張ってみると粘着質の繊維が千切れていく。抜け出せるのなら早くこの場から抜け出したい。  
体を動かすたびに股間がじんじんと痛むが弱まった粘着繊維を引き千切るのにさしたる時間は掛からなかった。  
動くようになった腕を支えに上半身を起こすと股間に指をあてて付着物を掬い取った。見ると極小さな球形の物質が付いていた。  
「・・・いやぁ・・・やっぱり卵・・・」  
想像が当たって再び涙が零れた。そして目の前の壁面に1匹の新しい甲虫を見つけてしまった。  
今まで少女を犯していた甲虫と同じ特徴だが幾分小型で体長は倍以上長く全体に赤みを帯びていた。  
「ひっ!・・・もうやだぁ・・・」  
先ほどまでの事を思い出した。恐怖心が勝って上手く動く事が出来ない。するとその甲虫が右足によじ登って来た。  
「やだぁっ!・・やだっ!!」・・・嫌っだっ・・いゃぁっっ・・・」  
咄嗟に右手を腰のポーチの中に入れると小型のナイフを抜く、そしてふとももにまで這い進んできた甲虫の頭部にナイフを突き立てた。  
自分の足が傷付かなかったのは偶然だった。そして足から引き剥がしそのまま壁に叩き付ける。  
反動で甲虫の頭からナイフが抜けるが既に甲虫は絶命していた。  
その甲虫の腹部から長い筒状の器官が露出しクリーム色の体液を吐き出し続けていた。  
「・・・卵じゃない?・・・オス?!・・?!!!!」  
 
6  
咄嗟に左右上下を確認する。幸いオスはこの1匹だけだったらしい。  
先ほどまで自分を犯していた3匹の甲虫の力尽きた死骸と比べても雄とは特徴が一致しない。この3匹は全て雌なのだろう。  
(・・・危なかった・・・じゃ、入ってる卵このまなら孵化しないんだ・・・)  
不幸中の幸いと言うべきか。産み付けられた卵が孵ったら自分はどうなるのかと言う恐怖は一先ず先延ばしに出来そうだ。  
立ち上がって衣服を整える。早く水浴びをしたかったが当分後のことになりそうだった。  
足元に転がる雌の死骸を足先で蹴って転がし完全に動かない事を確認する。  
その蹴鞠ほどの大きさに丸まった1匹を一瞬躊躇ったあと意を決して両手で掴み穴の外に放り投げる。  
そして丁度腰上の高さの穴の淵に両手をかけて登る。壁に無数の蔦が絡まっているので足先をかけるのに丁度良い。  
足を動かすとまだ痛むが構わず登りきって穴から抜け出した。壁面に絡まった剣を引き抜いて腰の金具に差し込む。  
そして周りを見回し先ほど投げた甲虫を見つける。  
「うっ・・・直接持つの嫌だなぁ・・・」  
壁面の手頃な蔦を引き千切って虫に結び付けていく、蔦を胴体に通す時むき出しになったままの産卵管が見えた。  
「嫌っだぁ・・こんなのが入ってたの?!」  
再び目に涙がたまる。結び終えて取っ手にした蔦の先端を持ち上げて甲虫が落ちないのを確認する。  
そのまま壁に打ち付けたくなる衝動を抑える。  
(駄目、駄目・・・調べる為に持って帰らなきゃ・・・そしてお腹の卵何とかしなきゃ・・・)  
下腹部をさする。貯まった涙が再び零れた。産み付けられた卵はかなり小さくお腹を触ってみても外見では変化が分からない。  
だが下腹部奥へその下奥辺りに異物感がある。確かにそこに存在している。  
洞窟の外へ歩き出した。宿を取っている村へは夜のかかりまでには帰れるだろう。  
 
 
 

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