「なんだか神秘的…」  
そう言うと、お嬢様は反り返るキノコの裏筋を、親指でくちゅくちゅといじり始めた。  
「神秘的、ですか?」  
よりによって「これ」をそう呼ぶとは。誘導係が思わず声を上げたのも無理はない。  
「ええ。あんなにたくさんの薬を搾り出してしまったのに、もうこんなに硬くなり、こうして空に向かって立ち上がるなんて。自然の持つものすごい生命力と言うか、力強さと言うか、私、何だか感動してしまいました」  
言いながらも、お嬢様はキノコを責め立てる手を一瞬たりとも止めない。  
左手がキノコをしごく速さは徐々に高まり、溢れ続ける先汁がお嬢様の手に絡みつくようになって、細かな白い泡が立つほどだ。左手は左手で、裏筋を擦る指が、鈴口をも擦るほどに、大胆で激しい動きを見せている。  
 
生で、こんなに可愛い娘がチンポを両手に持ってしごきたてるという、エロビデオそのままの光景を見られるだなんて…!  
まさにこれこそ、誘導係にとっては「感動」的な光景だった。  
だが、本当に感動的なのはむしろこれからだった。  
「うおぉぉぉっ…!」  
誘導係は思わず歓声を上げていた。  
「ん…はむっ」  
お嬢様が、先程固まった「薬」を舐め取ったキノコを、愛らしいその口で咥えたのだった。  
他と比べて小振りな先端からあふれ出る透明な露。お嬢様は、それを鳥がついばむようにそっと唇で触れ、ちゅぅっ、と吸い込んだ。見た目はまさに、チンポにキスをしたようにしか思えない。  
 
次に顔を横に傾け、唇で茎を上からそっとなぞって行く。溢れ、流れたキノコの雫を、一滴たりとも逃さず口の中に収めて、お嬢様はふぅっ、と満足げな息を吐いた。  
ちょっと離れてキノコをしげしげと見詰めたお嬢さんは、嬉しそうに微笑んだ。今綺麗にしたばかりのキノコの先端から、またもや透明な雫が溢れていたからだ。  
雫が再び零れる前に、お嬢様は「可愛らしかった」キノコの傘全体をぱくりと加え、嬉しそうに口をすぼめた。  
ゆっくりと頭を後ろに引いたお嬢様の唇から、ゆっくりとキノコの傘が出てくる。半分ほど先が出たと思うと、一気に茎の半ばまでずるっ! とほおばる。  
誘導係はその光景を声もなく眺めていた。  
両手でチンポを握り締めながら、口でもチンポにむしゃぶりつく、飛び切りの美少女…。  
この光景を見れたという喜びと同時に、どうしてあそこでチンポをしゃぶってもらっているのが自分ではないのかと、誘導係は泣き笑いのような顔をしていた。  
 
ぢゅるる…ちゅぅ…くちゅっくちゅっ、ちゅぽぉぉっ…  
お嬢様の一心不乱な愛撫に最初に耐えられなくなったのは、右手のキノコだった。  
どぴゅぅっ! びゅる、びゅるるる、びゅぅぅ…。  
「むっ? むひゅぅ…」  
ごしごしと茎を擦って、キノコの中に詰まった薬を搾り出しながら、お嬢様は早速「可愛らしいキノコ」をしゃぶるのを中断し、たっぷりと右手に付着した薬を舐めようとした。  
「……むぅっ!?」  
だがその瞬間だった。  
びちゃっ、びちゃっ、びちゃっ…。喉の奥に、キノコの濃厚な白濁が吹き付けられたのだった。  
口内を通って鼻腔に充満する「薬」の匂いに、無意識のお嬢様の表情が陶然となる。小さいが薬の量はたっぷりで、飲み込むのに時間が掛かりそうだ。  
 
右手にこってりと付着した薬をちらちらと見ながらも、口の中にある薬を綺麗に飲み込むまではやめるわけにはいかない。  
今にも流れて床に零れそうになる薬を何とか零すまいと、お嬢様はちゅうちゅう必死になって小さなキノコを吸い込み続ける。  
「…んむっ! んむぅぅ…」  
そうしている間に、ついに限界に達した右手の「薬」が、糸を引いて床にぴちゃんと落ちた。  
「にゅぅっ!?」  
ちゅぽんっ、といい音を上げて加えていたキノコを離すと、すぐさまお嬢様は右手をぺろぺろ舐め始めようとした。だが驚いた拍子に左手のキノコを強く握り締めてしまったからだろう。左のキノコからおしっこのように、熱い白濁が噴出してしまった。  
 
「ああっ……もったいない……」  
床に零れた白濁液を見るお嬢様の瞳は、心底悲しげに見える。右手の指に絡みつく粘塊を舐め取っていたかと思うと、誘導係の目の前で、お嬢様は思いもよらないない行動に出た。  
「ん…ん。ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ……」  
飛び散った左のキノコの薬を、あろうことか、お嬢様は子犬のように這いつくばって嘗め出したのだ。  
「んんん……はぁ……ちゅふぅ……ふわぁぁぁ……」  
四つんばいになったお嬢様のお尻が、誘うかのようにふるふると揺れる。比較的厚めのはずのスカートの生地には、溢れ出した愛液がショーツに治まり切らずに、濃い染みを作り出していた。  
ひとしきり床の白濁を舐め終わったお嬢様は、左のキノコに吸い付いて中身を吸い出し始める。立ち尽くす誘導係に気付いたか、お嬢様は顔を真っ赤にした。  
 
「あ、あの……その……だって……ええと、つまり……。だ、だってもったいないじゃないですか。貴重なキノコなのですよね?」  
「え!? は、はいそうですっ」  
「そうでしょうそうでしょう。物は大事にしなければならないんです。そうですよね?」  
そう言うお嬢様の顔が今にも泣き出しそうだったので、思わず誘導係は「その通りですね」と言っていた。  
お嬢様の表情が、いかにもほっとしたというように穏やかになる。それを見て誘導係は、どうしてもう少しここで突っ込んでおかなかったのかと、心底後悔した。  
 
キノコたちを口と手で綺麗に掃除したお嬢様は、「ふぅ……」と満足そうに吐息を漏らした。きっとその息はザーメン臭いだろうと考えて、妙なツボにはまったのか、誘導係は有り余る性欲を暴発させそうになった。  
「はあ……それにしても。うふふ、こんなにたくさん飲んだら、何だか太っちゃいそうですね」  
 
「はっ!? い、いえ。その薬はたんぱく質は多く含んでいますけれど、糖分は余りありませんから。ほら、今良くCMでやっているアミノ酸飲料。あれなんかよりもずっと上質のダイエット食品でもあるんですよ!」  
「まあ! 本当にこの薬は万能薬なのですね。素晴らしいですわ」  
誘導係の大嘘を全く疑いもせず、お嬢様は素直に感心しているようだった。  
ニコニコと笑うお嬢様を見るにつけ、どうにかして自分も「薬」を飲ませてやりたいと言う欲求が高まる。  
何とか騙して、自分のチンポを咥えさせられないだろうか?   
さっきから脳をフル回転しているつもりだったが、殆どの血液が下半身の一点に集中しているような状態で、まともな考えなど浮かぶはずがないのはわかっていた。  
仕方なく思考を切り替え、更なる抜きネタを追求することにしたが、やはり何も浮かばない。  
 
はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……  
自分の息がひどく荒いことに誘導係は気付いた。チンポが破裂しそうな光景をたっぷり見せてもらったのだからそれも仕方ない。  
だがどうにかして呼吸を落ち着かせなければ怪しまれてしまうかも知れない。どうにかして呼吸を落ち着かせようと目を閉じた誘導係は、不意に、自分以外の荒れた呼吸音を耳にした。  
「はー……はー……はー……はー……はー……はー……」  
先程「ちょっぴりあごが疲れちゃいました」と言って、お嬢様は一休みし、床の上にアヒル座りでぺたりと座っていた。  
そのお嬢様の息が、誘導係ほどではないが変に荒いことに気付き、彼はつばを飲み込んだ。  
「あの……?」  
「? はい、なんでしょう?」  
はきはきと答えるお嬢様に、変わった様子はない。だが誘導係は賭けに出ることにした。  
 
「もしかして……今、何だか身体中がものすごく熱くありませんか?」  
「えっ? ええそうですわ。薬の効果なのでしょう」  
内心ガッツポーズを取りながら、顔に出さずにいけしゃあしゃあと誘導係は言った。  
「ああ、やっぱり。どうやら風邪を引いていたようですね」  
「え? 風邪? 私がですか?」  
「そうですそうです。風邪の菌が身体に入ると、免疫抗体が菌を攻撃しますが、その時に菌と抗体が戦っている場所が熱を発するんですよ。  
この薬は免疫機能を強化する働きもありますから、今あなたの身体の中で抗体が凄い勢いで戦っているんです」  
 
「まあ……でも、これってお薬の効果なのでは……?」  
「いえ証拠はあります。そう……もしかして今、特に……その……股間がものすごく熱くありませんか……?」  
ぱっ、と目に見えてお嬢様の顔が赤くなる。賭けに勝ったことを確信し、さらに誘導係が言葉を重ねる。  
「他にも胸とか……脇腹とか……おへその辺りとか……」  
「は、はぃ……」  
消え揺るような声だったが、お嬢様は確かに「はい」と言った。そこに誘導係が畳み掛ける。  
「やはり。なぜならこのキノコは今言った場所のリンパ腺に、より強い効果をもたらすのです。そのせいであなたの身体の特に敏感な場所が、熱くなってしまっているのでしょう。ですが大丈夫。直す方法はあります」  
「それはどのような……?」  
極限の緊張をおくびにも出さず、誘導係はこう言った。  
 
「座薬です」  
 
「座薬?」  
「はい。あなたは「ちょっと身体がだるいんですなんです」って、ここに来る前に言っていましたよね。「もしかしたら風邪を引いたのかも」とも言っていました。  
ですが今のあなたの身体の反応から見るに、これは"風邪気味"なんてものじゃあありません。紛れもない"風邪"そのものです。これはインフルエンザの初期症状に違いありません!  
風邪はかかり始めが肝心。さあ。このキノコを使えば風邪なんか一発で吹っ飛んじゃいますよ」  
きょとんとしたお嬢様の顔は、直後、一瞬で茹でたように真っ赤に変わった。  
「座、座薬って……ざや、え? 座薬っ、えっ座、座薬ってつまりつまりお尻に? 私のお尻……ええっ!?」   
「座薬を入れる」というのがつまりはどういうことなのか、くっきりはっきり想像したのだろう。お嬢様は目に見えて慌て出した。  
「そ、そ、そそそんなのってえっ!? お、お尻に入れちゃうなんてそんなそんなこと……」  
「あ、あの落ち着いて、落ち着いて下さい」  
自分の顔から見る見る血の気が引くのを感じながら、誘導係はともかくそう言うしかなかった。下手をすれば、自分は変態扱いされ、壁の向こうの同類もろとも少年院直行となりかねない。  
「落ち着いて、落ち着いて。ええそうですね幾らなんでも座薬って言うのはアレですね、わかりましたやめましょう」  
「えっ!!?」  
「へ?」  
驚くほど大きな声は、お嬢様から飛び出したものだった。  
思わず言葉を失った誘導係に、お嬢様はおずおずとした声で言い訳する。  
「……あっ。そ、その。だって、そ……。んと、だってやめちゃったら、風邪、治らないじゃないですか……」  
「は、あ、はいそれはそうですが……い、いいんですか?」  
「……だ、大丈夫です。いいです。せっかくわざわざ用意してくれたものですもの。使わせてもらいます……」  
ごくっ……。誘導係の喉が大きく鳴った。  
 
お嬢様は壁から垂れ下がるキノコたちの前にひざまずき、目の高さにキノコたちが来るようにした。  
おもむろに右端の一本を咥えると、すっかり慣れた感じで口を動かし始める。粘膜と粘膜が擦れ合う水っぽい音が聞こえたかと思うと、たちまちキノコは大きく硬く勃ち上がっていた。  
右手の指を使ってキノコの先端の割れ目をいじりつつ、次にお嬢様はその左のキノコにそっと口を付けた。茎と先端部の間にあるくびれに下を這わせると、しおれたようになっていたキノコはたちまち元気を取り戻した。  
そうやって順番にキノコたちを全て大きくし終わると、お嬢様は可愛らしく首を傾け、うーん、と唸った。  
「……やっぱり、この子かしら……」  
お嬢様は誘導係の方を向いた。  
「あの……やっぱり大きいのは……。この、一番小さなキノコでいいですか?」  
子猫にでもするようにキノコの頭を優しく撫でてやりながら、お嬢様は言う。  
「えっ? あ、ええもちろんです。太さとかは関係ありませんから、えーと、薬の量と濃さが肝心なんですよーあはははは……」  
「そうですか。……でも……この一番小さなキノコでも、やっぱり大きく感じますね……」  
先端を指で摘まみながら、お嬢様は不安そうな顔をする。  
「先の方はぷにぷにして柔らかいから、そんなに難しくはなさそうですけれど、ここのくびれの下からは石みたいに硬いですし……何だか私、怖くて……私の……その……お尻が……壊れてしまうのではないかと……」  
……抜きネタが、向こうからねぎを背負ってやってきた。  
「大丈夫です!」  
大げさに胸を叩くと、誘導係はあたかも当然のような口ぶりで言い切った。  
「そう言うときは、お尻にローションみたいな、ぬるぬるしたものを塗ればいいんです!」  
 
「ローション……ですか? そう言われましても、私、今は何も持っていないのですが……」  
「いいえ大丈夫です。何も、店で売っているものを使わなければならないと決まっているわけではありません。例えば……そう、サラダ油みたいな、ぬるぬるしたものなら何だって役に立つんですよ」  
お嬢様が首をかしげる。  
「でも……ここにはサラダ油どころか、ぬるぬるしたものなんて、何にもありませんわ」  
「何を言っているんですか?」  
いかにも意外そうに、誘導係は仰け反った。  
「あるじゃないですか」  
「え? そんなものどこに……」  
「……あなたが今、さわっているものですよ……キノコの薬です」  
「……? あ! そうですわ。確かにこれもぬるぬるしています」  
納得、と言う風にお嬢様は何度も頷いた。  
「そうです。さあ、そうと決まれば早速薬を搾り出しましょう」  
「はい!」  
にっこり笑うと、早速お嬢様は小さなキノコから手を離し、隣のキノコにむしゃぶりついた。  
「ん……はむ。……あむ、あむ……。んむぅ……」  
「薬が出ても飲んじゃ駄目ですよ……」  
「ふぁい。んんんっ。ん。んんっ。んぷふぅ……」  
幾ら何度も射精しているとはいえ、生の、しかも大分慣れてコツを掴みつつあるフェラチオに、童貞が耐えられるはずもない。最初の一回目と大して変わらない早さで、そのキノコは薬を吐き出していた。  
「んんっ!? んん―!」  
「飲んじゃ駄目ですよ、我慢して! 口の中に溜めておくんです!」  
「んみゅ」  
キノコを口に深々と咥えたまま、お嬢様は頷いた。  
 
ぴくぴくと脈打っていたのが収まり、見た目にも少しずつキノコが力を失っていくのがわかった頃、お嬢様はそっと唇をキノコから離した。ほんの一瞬唇とキノコの先端の間に糸が出来たが、すぐに切れてしまった。  
手の平を受け皿にして、お嬢様は薬を口から出した。唾液に混じった薬が、小さな手の平に白く濁った水溜まりを作り出す。  
「これを塗ればいいんですね……。でも……何だかこれじゃあちょっと足りないような……」  
確かに、薬の量は何度も出しているのもあって、そんなに多くはなかった。  
だが誘導係は「心配ありませんよ」と胸を張った。  
「だったら別のキノコからも薬を取ればいいんです」  
「でも……そうしたらこの薬が零れてしまいますわ。薬を取るときは結構動きますし」  
「それなら……」  
いまだかつてない緊張に震える声を必死に抑えながら、誘導係はその台詞を言った。  
「……それなら、あなたが薬を搾り出している間、代わりに僕がお尻に薬を塗ってあげます」  
 
……………  
 
「――ひゃぁっ!?」  
思いのほか大きな反応に驚き、誘導係は即座に指を引っ込めた。  
「す、すいません痛かったですか?」  
「い、いえ。痛くはなかったんですけれど、私びっくりしてしまって……。何だか一瞬、何と言うか、体に電気が走ったような気がしたので……」  
犬のようにお尻を突き出したお嬢様は、それがどういうことなのかよくわかっていないようだった。  
「そ、そうですか……」  
間違いない。お嬢様は感じている……。処女の癖にフェラチオで感じてしまってマムコを濡らし、その上アヌスを触られて痺れるくらいに感じているなんて……。  
「……とても敏感なところですからね。だからこそ、しっかりと薬を塗っておかなくては……そうでしょう? さあ、続きをしますよ」  
「はい……」  
「……ほら、いつまでもこっちを見ていないで。口元がお留守になっていますよ? 薬を搾り出さなくては。こちらは僕に任せてください」  
「は、はい……はむ」  
お嬢様が赤黒いキノコをぱくっ、と咥えるのを確認すると、誘導係は再びお嬢様のアヌスに目を向けた。……と言うよりも、いまや完全に露わになった、お嬢様の股間全てを食い入るように凝視したのだった。  
 
汗と愛液でべとべとのショーツを脱ぐことは、さすがのお嬢様といえども躊躇した。  
だがやはりお嬢様はお嬢様だった。こんなに人がよくて、この先生きていけるのかと思うくらいだった。  
誘導係の「こんなにびしょびしょの下着をはいたままでは、ますます風邪が悪化してしまいます!」と言う説得に、「そんなに心配してくださってありがとうございます」とお礼を言ってしまうくらいの完璧なお嬢様ぶりだった。  
その、恐らくオナニーなんて聞いたこともないようなお嬢様のマムコが、目の前にある。  
……夢にまで見た生の女性自身は、裏ビデオなどから予想していたものとは違って、縦筋だった。  
この歳になって、女のアソコが綺麗なピンク色で、見た目は股間にできた亀裂。などと言う幻想を信じてはいなかった。  
現実って言うのはもっとグロいもので、マムコは腐りかけた赤貝とかに近く、裏ビデオが基本的に正しいと思っていた。  
もちろんファンタジーを信じたい気持ちはあったが、そんなこと言ったって現実は現実だと思っていた。  
だが……初めての生マムコは、縦筋だった。  
触ったこともないと思わせる、白とピンクで出来たマムコだった。  
子供のようなぽやぽやの毛が生えているだけの、美しいとすら形容されるアソコだった。  
そこは今、愛液を湛えていた。  
ファーストキスもまだだろうに、チムポをしゃぶったせいで濡れていた。  
 
幸せをかみ締めながら、誘導係は再びお嬢様のアヌスに指を伸ばした……。  
 
つぷ。  
「ひゃあぁぁああっ!」  
ぷしゅぅっ!   
「わっ!?」  
お嬢様の縦筋から、一瞬、おしっこのように何かの液体が噴き出した。  
「はぁぁぁ……」  
驚いて膣をきゅっと締めたから、中に溜まっていた愛液が勢いをつけて溢れ出したのだろう。  
力が抜けたのか、お嬢様が膝を付く。彼女が小刻みに震えているのがわかったとき、誘導係は何が起こったのか理解した。  
……イッた……! 俺に触られて、イッちまったんだ!  
思わずにやけてしまうのを止められない。他人の精液が手についていることも、もはや気にならなかった。まだ震えているお嬢様のお尻に、誘導係はすぐさま追撃を開始した。  
「いきますよ」  
ちゅぷ。  
「ふなぁあっ!? あっ、ああっ!? ゆびぃっ!?」  
するっ、と簡単に、誘導係の人差し指は第一関節まで埋まった。  
「はあぁぁっ! だめぇっ! だめですぅ!」  
ぬるぬると絡みつく内側の粘膜に、自分の指が性感帯になってしまったような恍惚感を覚えながら、誘導係は指をいきなり引き抜いた。  
「ああっ! ――はー。はー。はー……!? はぁぁぁぁぁぁっ!」  
不意打ち気味に、今度は一気に第二関節ほどまで指を差し入れる。がくがくと膝を震えさすお嬢様に、握ったままのキノコチムポを傷付けてしまうのではないかと一瞬心配になったが、すぐにどうでも良くなった。  
お嬢様が、明らかな嬌声を発し始めたからだ。  
「はっ。はっ。はあっ。はあっ……。はぁっ。はっ。あっ! あっ。あっ!あっ!あぁっ!あぁっっ!あぁぁっ!」  
指を出し入れするたびに耳に響く、人前では決して発することのないだろう、甲高い、悲鳴のような声。  
半ば押し殺すようなその声は、壁の向こうの同類たちにも聞こえてはいまい。  
……この声を聞いているのは、俺だけなんだ……!  
 
「はぁっ! はぁっ! あぁぁ……あぁぁ! ひぃっ! ひっ! ひぃっ! んん! んぁぁぁ……。んっ! ん! はぁっ! あっ! あっ! あっ! あぁっ!」  
「ほらほら、キノコしゃぶって!」  
「ふぁ、ふぁい! んむっふゅる……ふゃぁっ!」  
お嬢様は律儀にキノコに口を付けたが、感じまくっている今の状態では、まともにフェラチオできるはずもなかった。  
涎をびちゃびちゃ飛び散らさせながら、震える顎を必死になって固定しようとする。まともに制御できていない手は、酔っ払っているかのようにサオをつかみ続けることすらできない。  
だが、それだからこそ強烈な刺激が赤黒いキノコを襲った。  
一瞬、二周りほども先を大きく膨らませたキノコは、一回目を上回るほどの、かつてない量の白濁液を噴射していた。  
びしゃ。びしゃびしゃっ。ぴゅぴゅっ!  
「あぁん……。おくすり、いっぱいぃ……」  
顔面全体に、まんべんなく精液をぶちまけられたお嬢様は、うっとりとした顔で、飛び散った精液を舐めだした。指を使って精液を掬い取り、美味しそうに口に運んでいく。  
ひとまず指の動きを休めると、あらかた白濁がなくなるのを見計らって、誘導係は言った。  
「駄目じゃないですか。せっかくの薬を全部飲んじゃって」  
「あっ? あっ! そ、そうでした。す、すいません……」  
「いえいいんですよ。大丈夫。もっといい物を見つけましたから。量もいっぱいあって、充分ぬるぬるしていますよ」  
「え? 本当ですか? でも、そんなものどこに……」  
「……それはね、ここですよ」  
太股をつかみ、誘導係は一気にお嬢様をひっくり返した。  
 
「――ひひゃああああっっ!?」  
 
今度こそ、声を押し殺しす余裕もなく、お嬢様は絶叫した。  
お嬢様の、ピンク色をした小さなクリトリスは、びんびんに勃起していてもなお包皮の中に隠れていた。  
だがいまや、小さな目を保護してくれるものは何もない。……誘導係が、指で摘まんで、一気に包皮を剥いてしまったからだ。  
「ふぁぁ……。ふぁぁ……」  
浅く息をしながら、何とか刺激に耐えようというはかない努力は、誘導係の一吹きで灰燼と化した。  
「ふーっ」  
「――ああああああっっ!!」  
愛液を噴き出しながら、お嬢様が絶叫する。息を吹きかけられただけでもそうなるほど、幼い粘膜は刺激に対して敏感だった。  
「こんなにたくさん、ぬるぬるしたものを出せるんでしたら、早く言ってくれればよかったのに。余計な苦労をしてしまいましたね」  
「ああ……だって……私、こんな……こんなこと……知らなくて……」  
「いえ、責めているわけではありませんよ。ともかく、早速これをお尻に塗りつけましょう。……その前に、この薬もったいないですから、舐めちゃってください」  
「ひゅぷっ!? ……ん…ぴちゃ……ぴちゃ……」  
強引に口に突っ込まれた指を、嫌がる様子も見せずお嬢様は嘗め回した。一匹の精子も残らないくらい綺麗にさせると、誘導係はお嬢様の股間に早速手を伸ばした。  
「いいですか。ここはとっても敏感ですからね。驚かないで下さいよ」  
「は、はぃっ……」  
ごくりと喉がなる。だが、もういい加減覚悟はできていた。  
亀裂の両側に両手の親指をそっと置くと、ゆっくりと、誘導係はお嬢様を、拡げた。  
 
「う、うおおおぉぉ……」  
生のマムコを、今まさに見て触っている。それだけで、誘導係は暴発してしまいそうだった。  
指に伝わる感触は、ひどく柔らかく、もしかしたら、触ったことはないが、おっぱいより柔らかいかも知れない。ぷにぷにとして心地よく、いつまでも触っていたい気がする。  
ぱっくりと開いたお嬢様のマムコの中には、さらにもう一つの亀裂があった。亀裂と言うよりひだが合わさった感じに思える。ごく当たり前のように、誘導係はそのひだも拡げてみた。  
「あわぅ……」  
「おおっ……!?」  
愛液にまみれたその中は、思っていたような空洞ではなかった。奥に繋がっているはずの穴はひどく小さく、半分以上が、周囲の粘膜と同じ色の肉で埋まっていたのだった。  
……これが、処女膜なのか……!  
やはり、お嬢様は処女だった。別に自分の彼女でもないし、本番ができるわけでもないのに、誘導係は涙が出るほど嬉しかった。  
「あ……あの……?」  
「はっ!?」  
怪しまれたのかと一瞬心臓が縮まったが、そうではなかった。お嬢様は恥ずかしそうにこう言ったのだ。  
「もしかして……私のここ、変なのですか……?」  
「なっ、ちっ、違いますよ! 全然変じゃないですよ! ていうかすっごく可愛いですよ! 本当です!」  
「そ、そうですか……?」  
妙に嬉しそうに、お嬢様が口に手を当てる。  
「あ、あんまり可愛いとか言われたことなくて、ちょっと嬉しいです……」  
「そ、そうなんですか……?」  
「はい」  
「そうですか……とっても可愛いですよ、あなたのここ……」  
「あんっ!?」  
誘導係の指が、小陰唇の中を擦った。  
 
「ピンク色で、すごく綺麗ですよ。ここなんて、何だか宝石みたいだ」  
「あひぃぃっ!」  
誘導係の指が、ぐりぐりとクリトリスを弄う。いやいやをするように、お嬢様が髪を振り乱して頭を揺らした。  
「だめぇっ! そ、そこはっ! あああっ!」  
「そうですか。だったらこっちにしましょう」  
誘導係の指が、小陰唇の中に差し込まれた。処女膜が押される程度の深さまで指を入れると、一気に引き抜き、また挿入する。  
「はぁぁっ、あああっはあっああっはああっ!」  
目に見えて愛液の量が増えだした。ちょっとオーバーだが、指を出し入れするたびに、中に溜まった愛液が指に押されて溢れてくるほどだ。  
……今なら、大丈夫な気がする。大丈夫だ。  
誘導係が、不意に指を止めた。  
「……? どう、しました……?」  
何かを堪えているような、そんな顔でお嬢様が訊ねる。  
「……今から……」  
「……今から?」  
「……ええと……だから……その……。あの。驚かないで下さい」  
 
誘導係は、お嬢様の股間に顔を埋めた。  
「え? ――ええっ!? ちょっ、なにして、あ――!?」  
じゅるっ。じゅるるる……。  
「やぁぁっ! だめですだめですっ! そんな、汚いですよっ、きたないですぅぅ……!」  
誘導係の頭に手を載せ、彼女なりに必死になって誘導係の口を外そうとする。だが男女の力の差に加え、快感でまともに力の入っていない状態では、むしろより複雑な動きを自分に与えるだけに過ぎない。  
尖らせた誘導係の舌が、お嬢様の処女膜をぐいぐいと突く。内ひだを舐め上げ、愛液を吸い出し、すぐに戻る根性なしなクリトリスの包皮を、歯でくりっ、と剥いてやる。  
「あぁっ……ああっ……! あっだめぇっそこはだめでしゅよ……! だめっ! だめりゃってゆって……! はひぃっ! ふひゃぁぁぁぁぁぁっ!」  
がくがく全身を突っぱねて、お嬢様は絶頂した。  
 
白く粘り気のある愛液を、誘導係は口いっぱいに吸い込んだ。  
虚脱するお嬢様の両足をつかみ、お嬢様をを二つ折りにするように押し上げる。  
誘導係は、マムコのように塗れそぼるアヌスに口を付けた。  
「……っ!? ああっ……あああっ!?」  
リスのように膨れていた誘導係の頬が、どんどん縮んでいく。たっぷり吸い込んだ愛液を、お嬢様のアヌスに注ぎ込んでいるのだった。  
「ひぁっ、ひぃぅ。はぅぅ……」  
ちゅぽっ。誘導係が唇を離した。  
 
「さ……これでもう、お尻にキノコを入れても大丈夫ですよ」  
「あ…あ…はあぁ……」  
「……ほらしっかりしてください」  
誘導係が、お嬢様のクリトリスを軽く指で押しつぶした。  
「ひぁっ!」  
「大丈夫ですか? ほら、立ってください」  
「はひぃ……」  
お嬢様がふらふらと上体を起こす。そこまでは大丈夫だったが……。  
「……あぁ……。たっ、立てません……立てませんようぅ……」  
あまりに気持ちよすぎたのか、お嬢様はまともに立つこともできないようだった。誘導係はさっそくお嬢様の背中側に回り込むと、わきの下に両腕を入れ、一気に持ち上げた。  
「わ、わぁ……。力持ちなんですね……」  
「そんなことないですよ。――さあ! 早速座薬を入れるとしましょうか!」  
「は、はぃ……」  
一度立ち上がれば、とりあえずそのまま立っていられるようなので、誘導係は一旦身体を離した。  
「あ……ちっちゃくなってます……」  
小さなキノコは、しばらく放って置かれたせいかしおれてしまっていた。  
「ああ、大丈夫ですよ」  
いきなりキノコを鷲掴みにし、誘導係は猛然と、親の敵のように擦り始めた。愛液がローションの役目を果たし、たちまち小さなキノコは硬度と大きさを取り戻した。  
他人のチムポなど触りたくもないが、今は別だった。  
「ざっとこんなものです。さあ。どうぞ!」  
「は、はい……」  
ふらふらと、お嬢様は小さなキノコの元へ来た。  
 
「あ、あの……肩を、貸してもらえますか?」  
「ええ! どうぞどうぞ。あなたのためなら何だってしますよ」  
中腰になった誘導係の方をつかむと、洋式便器に座るような形で、お嬢様はキノコをお尻の穴に定めた。  
ゆっくり、またゆっくりとお嬢様が腰を下ろしていく。  
「おおおっ……!」  
「……あっ」  
キノコの先端が、お嬢様に触れた。  
「そう……そう。さあ、いまです! そのままぐいっっと!」  
「だめぇ……駄目ですぅ……入らない……入りませんよぅ……」  
「ほら、僕がキノコを支えてあげますから。そう……ちょっとお尻を拡げますよ……」  
誘導係が、空いたほうの手でお嬢様のお尻を、ぐっ、とつかんで外側に引っ張る。  
「ああっ……これっ……キノコの先ですか……?」  
「そうですよ。……よし。今です! 腰を下ろして」  
「は、はぃっ。……あ? いっ、いひゃあああぁぁぁぁっ! っっ!」  
 
ずるんっ!  
 
「はっ、はぃっ、ほん、とに、はぃっちゃっ、た……」  
「う、うぉぉぉ……」  
今、小さなキノコは、間違いなく竿の半分ほどを、お嬢様のお尻の中に埋めていた。  
 
お嬢様の頬を、大粒の涙が伝った。  
「あ…痛いですか……?」  
「は、はひっ……。痛いです……」  
本当に痛いのだろう、誘導係の肩に伝わる力からも、それはわかった。  
良心と言うか、正気が戻ってきたのか、誘導係は本気で訊いた。  
「や、やめます……?」  
「やめません……」  
「へ?」  
誘導係が唖然とし、口を開ける。  
「痛いけど……我慢できないほどじゃないです……。もうちょっとだけ、肩を貸していてください」  
そう言うと、お嬢様はゆっくりと腰を動かし始めた。  
 
ぐちゅう、ぐちゅう、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ……。  
「う……。うぅ……。ふっ……ふっ……。ふぅー。ふぅー。ふぅー」  
大きくゆっくりとした呼吸を行いながら、お嬢様はまず、腰を回すような感じで動き始めた。  
「ああ……。早く……早く薬を出してください……」  
そう言いながらも、お嬢様の動きは少しずつ滑らかになっていく。  
ぐちゅうっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅ、ぐちゅう、ぐちゅぅ……。  
「あぁ……ああ……あぁ……ああ……はー、はー、はぁっ……! あ、あぁ……ああ……はぁ……!」  
苦鳴の中に、少しずつ艶っぽいものが混ざっていくのがわかる。やがてその声は完全に嬌声に変わっていった。  
「あっ、あっ、あっ、あむっ、あふっ、ふっ、はぁっ、はっ、はぁっ、きっ、きのこっ、きのこおっ、おくすりぃ、いっぱい、いっぱい、だして、くだ、さいっ。はっ、はっ、はんっ、はぁっ、はぁぁっ」  
 
 
不意に、お嬢様が、誘導係に抱きついた。  
「うわっ!?」  
形の良い胸が誘導係の顔全体を多い尽くす。  
……よくこんな柔らかさで形を保っていられるものだ……。そう思うほどの柔らかな感触。そして甘い香り。  
「ひゃあんっ! ひゃぁっ! あっ? あっ!? 中でっ、大きく、大きくなって……! あっ、ああっっ!」  
どくっ! どくっ、どくっ、どくっ……!  
「で、でてる。お薬、出てますぅ……」   
言いながら、お嬢様はぐりぐりとお尻をキノコに押し付けるようにした。無意識の行動なのか、まるで精液を搾り取ろうとしているかのようだ。  
「はーっ、はーっ……。いっぱい、出ました……」  
 
少しして、不意にお嬢様の腕の力が抜けた。彼女はそのまま床に膝を付いた。  
こぽっ……。  
「んっ! ん…ふー……」  
大分柔らかくなっていた小さなキノコは、思いのほか大きな音を立てながら抜けた。  
大量に発射された白濁液がお尻から吹き出て床に当たる。アヒル座りのお嬢様のお尻を中心に、異様な質感の水溜りが広がっていった。  
「ふぁぅっ……。お、おくすりぃ……溢れてきちゃうぅ……」  
背中から回す形で両手をお尻に当て、お嬢様はろれつの回らない口調で呟いた。  
「ど、どうしましょう……こんなに汚してしまって……。……? どうなさいましたか? あの……」  
立ち尽くしたまま動かない誘導係に、お嬢様が不思議そうに話しかける。  
返事がない。それが何故なのかわからず、とりあえず誘導係を上から下まで眺め回したお嬢様は、ふと、彼の股間にいつの間にか、水で濡れたような染みができていることに気付いた。  
 
そう。  
誘導係のチムポは、すでに限界を超えていた。  
 
とどのつまり、彼は 暴 発 してしまったのだった。  
 
お嬢様の柔らかなおっぱいが、誘導係の顔面を包み込んだ瞬間。鼻腔いっぱいに甘くて酸っぱいお嬢様の体臭を感じた瞬間。直接触らなくても人間は本当にイケることを、誘導係は身をもって理解した。  
幾らなんでもそんな早漏いるわけないと、フィクションだと思っていたのに、自分がそうだったと思うと、馬鹿みたいだがショックだった。  
加えて、パンツの中がさぞ気持ちの悪い状態になっているだろうと思うと、やるせなかった。  
「あの……?」  
「! は、はいどうしました?」  
「ええと……」  
お嬢様が、いつの間にかすぐそばまで来ていることに気付き、なおかつ、続くお嬢様の言葉に、誘導係は飛び上がりそうなほど狼狽した。  
「ここの染み、どうなさったんですの?」  
「! ! !」  
激しい動悸を必死に落ち着かせながら、誘導係の頭はフル回転する。この状況を打破するのに必要な計算式とは、そして解とは何かを必死にひねり出そうとした。  
だが解が出ることはなかった。  
「んっ、この匂い……」  
お嬢様が、あろうことか誘導係の股間に鼻をこすり付けるほど近寄せ、臭いをかぎ始めたからだった。  
「なっ、なにを――!」  
「お薬の匂いですわね……。これ……」  
ちらっ、と目線だけを上に向けると、お嬢様は不思議そうに首を傾ける。  
「おかしいですねぇ……? どうしてこんなところにお薬が……? 私のお尻のがくっついてしまったのかしら……」  
「い、いいい、いややそっそそれはぁぁ……」  
「……まあ何でもいいですわ。もったいないですから、舐めてしまいますね」  
慌てる誘導係を平然と無視し、お嬢様は誘導係の染みの浮いたズボンの生地を、吸いこむようにして口に咥えた。  
 
しゅぼっ。  
「うはぁぁっ!」  
下着の中で半勃ちのチムポもろともお嬢様に吸い込まれる快感と興奮に、たちまちチムポは硬度を取り戻した。  
「あら? 何かしら……硬いものが……ありますわね? ん、ちゅぅ……」  
ちゅうちゅうとズボン生地を吸いながら、お嬢様がうっとりとした瞳を誘導係に向ける。  
「なんですのこれ? 教えてくださいな……?」  
「ううぅ……そ、それは……その……」  
口ごもるより他に仕方がない。今まで散々しゃぶらせた上、あまつさえお尻に入れさせたものが、男のチムポであったなどと言うことが知れたら、冗談抜きに、誘導係を待っているのは『死』だ。  
そんな誘導係を、気のせいか、何処か楽しそうな目で眺めながら、お嬢様はにっこり笑った。  
「もうっ……意地悪ですのね。いいわ。自分で見てしまうから」  
「え? えっ!? ま、待って――」  
「えいっ」  
止めるよりも速く動いたお嬢様の手は、あっという間に誘導係の股間のチャックを引き下ろしていた。  
「まあ……この匂い……あのキノコの匂いですわね……」  
鼻をぷくっと膨らませ、誘導係の股間の臭気を、お嬢様は胸いっぱいに吸い込んでいるようだった。  
「あ…あ、ああぁぁ……………」  
破滅だ。誘導係はそう思った。  
ガキかよ? と仲間に言われたこともあるが、金玉がしっくりするので、誘導係はブリーフ派だった。  
今、万が一の時のためにここに来る前に履き替えてきたブリーフは、精液に溢れかえりながら、硬く屹立したチムポに押し上げられ、お嬢様の前にさらされていた。  
べっとりと染み付いた精液によって、真っ白いブリーフの生地は、裏筋の形すらはっきりわかるくらいスケスケになってしまっていることだろう。  
如何に世間知らずであろうと、男の股間に生えているものがチムポだとわからない道理はない。そこからキノコの正体に気付くのは自明の理だった。   
血の気の引いた誘導係は、張り詰めていたチムポが凄い勢いで萎えていくのをまざまざと感じていた。  
 
だが。  
 
「……はむぅっ」  
「ぅあぁっ!?」  
股間に走った快感に、誘導係は悲鳴のような声を上げてしまった。  
「あら、痛かったですか? でも我慢してくださいな。私はもっと、もっと痛かったんですのよ?」  
くすくすと笑って、お嬢様は、ブリーフごと、誘導係のチムポにかぶりついた。  
「うはぁっ!」  
じゅる、じゅる、ずるるるる……。  
「キノコのお薬……とぉっても、濃くって、おいしいですわ。ふふふ……」  
べとべとのブリーフから精液を吸い上げながら、すでに巧みですらある口の技で、お嬢様は誘導係のチムポを撫で回す。即座に硬度を取り戻したチムポがお嬢様の口の中を擦り付けるのを、彼女は嫌な様子も見せない。  
「んぶぅっ、んふっ、ふふぅ。はぁっ、元気いっぱいですね、あなたのキノコさん」  
「う、うぉっ、あがっ!」  
ブリーフの上から尿道を舌先で抉られ、誘導係は正真正銘の悲鳴を上げた。  
「ぬふぅ、んふぅ、はびゅっ、じゅるるぅっ。あんっ。もうこんなにかちんこちん。こんなに喜んでもらえて、私も嬉しいですわ。んっ、ん、ちゅぅぅうううっ」  
激しいストロークと同時に、らせん状に絡められた舌が、誘導係の竿から亀頭にかけて一気に刷り上げた。  
「うっ、ううぅぅっぅうっ、ううっ!」  
「あら……?」  
「でっ、でっ、出るうぅぅぅ……」  
邪気のかけらもない顔をして、お嬢様は、  
「いいですわよ。あなたのお薬、私、飲みたいですわ」  
そう言うと、次の瞬間、お嬢様は亀頭全体を唇で咥えるようにして、そのまま強く外側に引っ張った。  
 
「あっ、でぇぇぇぇっ!」  
びゅっ! ぷっ、ぷっ……。  
「あら……?」  
びくびくと跳ね回ろうとするキノコを口で咥えながら、お嬢様は篭もった声で不思議そうな顔をした。  
「変れふわね……。全じぇん飛んできまへんわ……」  
ちゅぽっ……。唇とブリーフとの間に糸を引きながら、一旦離れると、お嬢様はひとまずチムポ全体をしげしげと見回した。  
「そう……布を通して溢れるほどの勢いは、ないってことですか……」  
「はぁ、はぁ、はぁ……」  
「まあいいですわ。こうすれば……」  
「うっ!」  
ブリーフを剥ぐような勢いで引っつかむと、お嬢様はそのまま、本来ならチムポが触れている方の面が見えるようにした。まだまだびんびんのチムポと、内側に溢れた精液との間に、白ばんだ橋が伝う。  
「……お薬、舐め取れますものね。ふふ……」  
そう言うと、お嬢様は躊躇いもなくブリーフにむしゃぶりついた。  
「んっ。んちゅぅぅっ! んぷぁっ。すごく濃くて、糊みたいなお薬ですわねぇ。つるるるっ、りゅるっ」  
大量の白濁液は見る見るなくなっていき、すぐにブリーフから消えてなくなった。  
「んはぁ……。おいしい……」  
指に付着した白濁をぺろぺろ舐めながら、お嬢様が息を吐く。  
「次はそっちですね……可愛いキノコさん」  
誘導係のチムポを見るお嬢様の目は、切なそうに潤んでいた。  
 
「ふふっ……それにしても…クスクス……あなたのキノコさん、とっても可愛いんですのね。クスクスクス……」  
「うう……」  
悔しいが、そう言って笑われても、反論は出来なかった。  
誘導係のチムポは、包茎だった。その上、大して大きくなかった。  
お嬢様のお尻に入ったキノコよりちょっと大きいくらいで、恐らくこの計画に乗った男子の中では、二番目ぐらいに小さいだろう。もちろん勃起しても、自分でやらなければ剥けた状態にはならない。そう言うチムポだった。  
「さて。それでは早速……ぱくっ」  
「うぉ……!」  
「いひまふわよ? ……へーのっ」  
ちゅぅぅぅぅぅぅ……!  
「うああ、あ、ぁぁぁぁ……」  
尿道に残っていた精の残滓を、お嬢様が一気に残らず吸い出した。チムポを走り抜ける強烈な悦びに、たまらず誘導係はへたり込んだ。  
「あんっ。……もうっ、駄目でしょう? もう少しであなたのキノコ、歯で傷付けてしまうところでしたわ」  
寸前でチムポを口から離したお嬢様は、腰に手を当てて厳しい顔をする。  
「す、すいません……」  
高貴な人間の持つ気迫とでもいうべきものに押され、誘導係は思わず謝っていた。  
「あうっ!?」  
チムポを握り締め、お嬢様がにっ、と笑う。  
「素直でいいこですね。さてと……それでは、固まったお薬を剥ぎ取ってしまいましょうか」  
「えっ!? そ、それは……」  
「あら。何か文句があります?」  
「あ、ありません……」  
最早、二人の立場は完全に逆転していた。  
 
「それでは皮を剥いてしまいましょうね。いきますよー……えい」  
「はぉぅっ!?」  
躊躇もなく、お嬢様は誘導係のチムポの皮を一息で剥いてしまった。  
「……っ! っ、ったぁ〜〜……」  
声にならない苦鳴を漏らす誘導係を尻目に、お嬢様は嬉しそうだ。  
「ふふ……。私のお尻に入ったものより、ちょっと大きいですわね。匂いは……と。んんっ。はぁ……臭ぁい……。でもやっぱり、ちょっと違いますわ……。ここの匂いが混ざっているせいもあるんでしょうけど……」  
チムポの根元に密集する陰毛に、お嬢様が鼻を寄せる。  
酸っぱい汗の臭いが、精液の臭気と、皮を剥かれて露出した恥垢の臭気と混ざり合って、我ながらひどく臭いと誘導係は思う。なのに、お嬢様は嫌がる様子も見せず、股間の臭いを楽しんでいるようだった。  
「はあ……。あなたの匂い、かいでいると、何だかくらくらしてきますわ……」  
冗談でなく、お嬢様は何処かふらついた様子だった。  
「ふふ……。それでは、そろそろお薬をいただくとしましょう……。床に寝てくださいな」  
「は、はい……」  
逆らうという発想は全くなかった。誘導係は言われたとおり床に仰向けに倒れ、『その時』を待った。  
「あ、そうですわ。その前に……」  
「え? どうかし、ふむぅっ!?」  
ぱふっ。  
「あなただけ気持ちいいのは、不公平ですわよね。そうは思いませんこと?」  
誘導係の顔に、愛液まみれの股間を乗せたまま、お嬢様はにっこり笑った。   
 
「ん……んっ。ちゅぷっ! ……ふはぁ……。全く、頑固なお薬でしたわ」  
お嬢様の口から現れたチムポは、すっかり皮も向け、黄ばんだ恥垢もなくなっていた。  
「でもこれで、他の方々と同じ形になりましたよ。よかったですわね」  
微笑み、お嬢様はすぐさま誘導係をむさぼり始めた。  
ちゅぶっ、ちゅぶっ、ちゅぶっ、ちゅぶっ、ちゅぶっ、ちゅぶっ、ちゅぶっ……………。  
「ふっ……お……ふおお…」  
「この、引っ込んだところが好きですの? でしたらいっぱいしてあげますね」  
「うっ、うあっっ!」  
裏筋を甘噛みしながら、お嬢様は誘導係の玉をいじり始めた。  
「本当に玉が入っているんですねえ……ふにふにして気持ちいいですね、これ。それに、ひんやりとして冷たい……」  
言いながら、お嬢様は頬を玉袋に擦り付けた。  
「おふぅっ」  
「ふふ……袋の中でこりこりしてる……」  
まさしく今の誘導係はおもちゃに過ぎない。お嬢様は、誘導係のチムポをこれでもかと言うほどに弄んでいた。  
「ほら……私のここ……」  
『ここ』の台詞の部分と同時に、お嬢様は誘導係の鼻にクリトリスを擦りつけた。  
「うぶぅ」  
「さっきみたいにしてくださいな……」  
「は、い……」  
ぷっくり膨れたお嬢様の可愛らしい芽に、誘導係は吸い付いた。  
「はぁん! も、もうっ……いきなりですわねぇ……あんっ!」  
ひだの内側を誘導係の舌で抉られ、お嬢様が悦びの声を上げる。お嬢様は負けじとばかりに、誘導係の竿の横腹を唇で食んだ。  
「うっ!」  
「クスっ……あんっ!? あ、あぁっ!」  
「じゅるるる……」  
そのお返しとばかりに、湧き出る愛液を、誘導係が思い切り吸い込む。  
「や、やりましたね……えいっ」  
「うぉおっ……」  
二人は、そのようにしてお互いを愛撫し、責めあった。  
 
「はぁっ、ちゅっ、ちゅ、んっ、はぁっ……はっ! あ、あ、あー……いっ!? ん、んいぃ……んふぅ……ふー……ちゅっ、ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅ……」   
お嬢様が、チムポにキスの嵐を降らせる。  
「おむっ……ん…ん……じゅ、ず、ずるる……ずる……ず、ず……くちゅう……ちゅる……」  
誘導係が、マムコから溢れる愛液を啜り飲む。  
誘導係は限界が近づいているのを感じていた。  
あと少しだ。早く、早くこの娘の口の中に、精液をぶちまけてやりたい。そう思いながら、彼は濃厚な愛撫をお嬢様に繰り返す。  
「はぁっ、はぁっ……はむっ! んんっ! んっ! んっ! んんっ!  んっ!」  
お嬢様の唇が、しっかりとチムポに絡みついたまま上下する。痛いほどに張り詰めたチムポが、悲鳴を上げた。  
「ふぷふっ……。ああ……袋が、くねくねしてるぅ……?」  
「で、でるっ! でますっ、もう、俺、でちゃいますっ!」  
限界がやってきた。  
「イ、イくっ、イくっ! だしますっ! 射精しますっ!」  
「出してっ……! いっぱい、あなたのお薬、私にかけてください!」  
「で、でぇぇぇぇっっっ……、! た、あぁぁぁ……」  
ぶしゃぁっ! びゅっ! びゅっ! ぶわぁっ! ぴゅぅっ、ぴゅぅっ、ぴゅぅぅ……。  
「あ、ああっ……あぁあああっ!」  
誘導係が射精するのとほぼ同時に、お嬢様はクリトリスを誘導係の鼻に、潰れんばかりの力で押し付けた。  
「わ、わたしもぉっ! イクっ! いっちゃうぅぅぅ……! いっ、ああぁああああっ!」  
白く、ねとねとした臭気の強い愛液が、溺れてしまいそうなほど大量に口の中に溢れかえる。濃厚な女の匂いと味にむせ返りながら、誘導係は男に生まれた喜びを噛み締めていた。  
 
 
隣に寝かせたお嬢様はすっかり身体から力を失い、時々思い出したように深く呼吸をする以外、目立った動きを見せなかった。  
誘導係は天井を見上げながら、ぼんやりとしていた。  
時々この先どうしようとか、思いのほかうまく言ったので夢ではなかろうかとか考えていたが、それもすぐに頭のどこかにいってしまい、あとはただ何かをやり遂げたような満足感が残った。  
……あ、そういえば。  
壁の向こうの皆はどうしただろうと、誘導係は目だけを動かして、「キノコが生えていた」壁を確認した。  
……ない。  
キノコはなくなっていた。壁には順に並んだ穴だけがあり、そこからついさっきまでチムポが突き出していたことなど痕跡すら残っていない。  
帰ったのか。まあ結構長い間放置していたから当然かも知れないな……。  
それっきりどうでも良くなって、誘導係はまた天井を見た。  
いかつい顔があった。  
「――はっ!?」  
真っ黒なスーツを着た、映画にサイボークか何かの配役で出てきそうないかつい男が、誘導係の顔を、上からじっと見詰めていた。  
「なっ、なあ――」  
叫ぶ間もなく、男が突き出した何かが、誘導係の頚動脈の位置に押し付けられる。一瞬で走り抜けた衝撃の、種類も性質も、考えることさえ出来ないまま彼の意識は途絶えた。  
 
 
「……?」  
目が覚めると。  
「……へ? え? え?」  
そこは高級そうな家具の並んだ部屋の中だった。  
「こ、ここどこ?」  
「お目覚めですか?」  
聞き慣れたお嬢様の声。反射的に誘導係は、お嬢様の方に首を向け、  
「い、いてぇっ!?」  
腕に走った痛みに悲鳴を上げた。  
「あ、すいません……黒磯、外して差し上げて」  
音もなく、「黒磯」と呼ばれた男が誘導係の後ろに回り込む。そこでやっと、誘導係は男が部屋の中に普通に立っていたことに気付いた。  
「な、なんなの? どうなってるの、これ……」  
「ここは私の家の客室ですわ。今は空き部屋になっています」  
慌てる誘導係を見たお嬢様が、座る籐椅子をギィギィ鳴らして、可笑しそうに微笑む。  
「そんなにうろたえないで。何も怖いことはありません……」  
そう言われると、逆に怖かった。  
薄手のネグリジェを纏ったお嬢様は、ひどく淡々と言った。  
「そう……あなた方が私にオチン○ンをしゃぶらせ、顔射し、精液を飲ませ、あまつさえお尻にオチ○チンを挿入して、中に射精したことがあったとしても……」  
がたたたっ!  
誘導係は椅子もろとも仰け反って倒れた。  
 
「なっ、なっ、なな――」  
「本当に、アレがキノコだ何てこと信じると思いましたか? そんな程度の知識、両親に七つの時に叩き込まれましたわ」  
クスクスと、実に可笑しそうにお嬢様が笑う。  
「本当に、つくづく、あなたたちってお馬鹿さんと思いますわ。もう少しまともな嘘をついてくれないと。全く……笑いを堪えるのが大変でしたわ」  
声も出せない誘導係に、お嬢様が笑いかける。  
「私の最初の反応、わざとらしくなかったかしら?」  
「え、う、え、ええと……」  
「ふふ……オ○ンチン、かちんこちんで、頭に血が回っていなかった? 駄目ですよ。そんなことでは、これから出て行く社会でやっていけませんわよ?」  
「あ、ああ……ああ……」  
「……クス。あなたって、つくづくそういう、うろたえたような顔が似合いますわね……」  
お嬢様が目を細め、誘導係を見詰める。  
「さて……では、そろそろ真相を教えてあげましょうか」  
 
「何のことはありませんわ。あなたが私のことを気になっていたように、私もあなたのことが気になっていたの。結局はそれだけの話です。  
私、あなたがクラスメイトの皆にからかわれて、おろおろしたり、慌てたり、びっくりしたりするのが、とっても可愛いと思って、前から気になっていましたの。  
その内に、なんでもない普通の顔も、なんだか可愛いと思えてきました。笑ったりしたあなたが、意外に歯並びがいいに気付いて、なんだか胸が高鳴りましたわ。  
ああ、これが恋なんだって、そう思うようになるまで、そんなに時間はかかりませんでしたわ……。  
実は私には、常にこの黒磯のような、ボディーガードが付いていますの。  
それだけではなく、彼らは私の身の安全に常に気を配り、学校でもどこでも、周りで何か不穏な動きがあれば、すぐに対処してくれるのです。  
だからあなたたちが裏で、何か私についてこそこそしているのも、すぐにわかりました。それがどんな計画なのかも、ね。  
最初は適当にはぐらかしてしまおうかとも思ったのですけれど、あなたたちの計画の最終段階で、あなたが私を案内する役目だということがわかって、私、作戦を変更することにしましたの。  
あとはあなたが体験したとおりですわ。私、あなたにしてもらって、とっても気持ちよかった……癖になってしまいそうなくらい」  
「……え、あ、で、でも、だって、それじゃあ他の奴らのチムポって……」  
「ああ……アレは黒磯たち、私のボディーガードの皆さんのモノですわ」  
黒スーツの男に、お嬢様が流し目を送る。心なしか、男の頬が赤くなった気がした。  
「彼らには子供のころからずっと面倒を見てもらっていましたから、少しも嫌ではありませんでしたわ。クスクス……それにしても、黒磯のオ○ンチン、あんなにちっちゃかったんですのね。しかも、ピンク色でとっても可愛かったわ……」  
今度こそ、黒磯の顔は目に見えて赤くなった。  
「でも、精の量は驚くほどたくさんでしたわね……。私のお尻、壊れてしまうかと思いましたわ」  
あの、お尻に入れた小さくなチムポはこの男のものだったのか……。男の見た目とのギャップに笑い転げてしまいそうなのを、誘導係は必死に堪えた。  
 
「ふぅ。さてと……」  
口を閉じ、お嬢様が誘導係を見詰める。  
「……どうしますか?」  
「……え?」  
「……ですから……」  
お嬢様が、恥ずかしそうに身じろぎする。もじもじと両手の指を絡めながら、彼女は囁くほどの声を出した。  
「……私と……お付き合いしますか……?」  
「……っ!」  
そんなことを言われたら、返事など一つに決まっている。  
「は、はぃっ! ょ、喜んでっ!」  
「……うふふ……嬉しい……」  
微笑むお嬢様の目には、涙が浮かんでいた。  
「それでは……早速続きをしましょうか」  
「え?」  
背後の扉が音を立てて開き、部屋の中に黒服の男たたちがどっと入り込んできた。彼らはたちまち誘導係を取り囲むと、彼の衣類を引っ剥がし始めた。  
「なっ、何何何――!?」  
「ですから「続き」ですわ」  
まるでRPGの悪役さながら、マントの如くネグリジェを脱ぎ去ったその下には、革のボンテージをつけたお嬢様がいた。  
「我が家の自家流ですから、ちょっと「普通」とは違うかもしれないけれど、大丈夫。愛があれば、きっと乗り越えられますわ」  
両腕をがっしりとつかまれ、誘導係はその場に固定された。  
恭しく黒磯がお嬢様に馬を叩くような鞭を渡す。ひゅん! 空気を切り裂く鞭の音に、誘導係の背に寒気が走った。そんな脅えたような表情を見て、お嬢様は口に手を当て、顔を赤くした。  
「可愛い……。とっても可愛いですわ。私いっぱいがんばりますから、もっと、もっと可愛い顔を見せて下さいね。それでは……いきますよっ!」  
 
――ピシャンッ!  
 

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