「39度。やっぱり熱があるわね。カナ、病院へいきましょう」
ママは体温計をのぞきこみながら、あたしにそういった。
昨日の夜から寒気がしてたまらなかったのは、熱のせいかあ。
と、ふらふらになりながら体をおこした。
「中間テストが終わったからっていって夜おそくまであそんでいるからですよ」
ママはメっと、あたしをにらむ。
ごめんなさい、と、口ではいいながら、
いいじゃん、もう高校生なんだから!と、心の中で反抗。
「さ、いきましょう。車の用意しておきますからね」
あたしはふらふらしながらパジャマから下はジャージ、上はトレーナーと、
一応そとにいける格好に着替えた。
近所の内科についた。
待合室は、お年寄りばかり。ママの隣に座ってしばらくまっていると、
20歳くらいのちょっとかっこいいお兄さんが病院にやってきて受付をした。
もう少しかわいいトレーナー着てくればよかったかな、と、とりとめもなく考えていると、
「スス木カナさん、どうぞ」と、呼ばれた。
ママにつきそわれて診察室にはいる。
先生は40歳くらいの、おじさん。よかった〜ぎらついてないし、
やさしそう。。。。
看護婦さんは、30歳くらいのベテランっぽいひとと、新人さんっぽいひとのふたり。
「今日はどうしましたか?」と、きかれ、
具合を話す。ママは心配そうに、あたしをみてる。
そう、過保護なとこはあるけど、やさしいママよね。
さっき反抗的な気持ちをいだいたことを反省。
では、診察しましょう。
聴診器をあてるのははずかしかったけど、のどをみて、目をのぞいて、
あっさり、診察がおわりかけた。
よかった、注射や点滴だったらやだな〜と、思ってたんだ〜
そう、ほっとしたとき、「じゃ、おなかもみましょう」
と、ベットに仰向けにねるよう指示された。
ベットに仰向けになると、お医者さんは「ちょっと失礼しますよ。どれどれ」
と、あたしのジャージをヘアがみえそうなくらいおろし、おなかをおしはじめた。
「ここはどうですか?痛くない?じゃあ、ここは?」
痛い!!!
「ふむ、痛い。もう少しごめんね。じゃあ、こっちは?」
もっと痛い!あたしは顔をしかめた。
「カナさん、最近いつお通じがありましたか?」
お通じってうんちのことよね。。。。。
やだ、はずかしい。でも、答えなきゃ、えっと。
あれ?いつだっけ?
あれは。。。。
「金曜日です。。。」
「おや、もう、5日間たまってますね。気持ちわるいでしょう?
それも、便秘のせいですよ。
出しちゃいましょうね」
出す?出すって?コーラックみたいのもらえるのかな?
と、思ったあたしの耳に信じられない言葉が!
「浣腸してあげて」
浣腸ってあれよね、お尻からお薬いれるやつよね。
いやだ!そんなの!
「いやです、あの、飲み薬とかで。お願いします」
「もう、5日間たまってて、しかも、熱も高いから、腸に水分をとられて便がかちこちになってるんですよ。
大丈夫ですよ、すぐすみますからね」
「でも。。。。」
と、あたしがなおもお願いしようとすると、
「カナちゃん!」と、ママが厳しい声で
「お医者さんのいうことを素直にききなさい!
子どもじゃあるまいし」
子どもじゃないからはずかしいのに、、、、
そうこうしてる間に看護婦さんがふたりで浣腸の準備をしてしまった。
お化けみたいな注射の先が針じゃなくてふっくらふくらんでる。
あれがお尻に?
いやいや!お尻の穴なんて誰にもみせたことないのに!
「はい、カナさんちょっとジャージずらしますよ」
と、ベテランさんがいう。
ひゃあ。ちょっと、と、いいながら、ひざまでぱんつごとおろされ、横向きにされ、あたしは熱のためだけじゃなく、真っ赤になった。
そして、からだをかたくする。
「はい、あしまげて。下の足はすこしのばし気味で」
お尻がすうすうする。
ひゃあ!
お尻の穴になにかぬられた。
「浣腸がはいりやすいようにクリームを塗ります」
新人さんが緊張した声であたしにつげる。
いやいやいや。
ママもみてるのに、こんな、こんなこんな!
ゴム手袋をした手でくるくるお尻のマッサージをされる。
あんっ
指が、指が少しはいってるよ〜!
あたしはもうはずかしさで泣きそうだった。
「はい、じゃあ、いれますよ〜あ〜っていってください」
あ〜〜
あたしは消え入るような声で息をはきだした。
つるんと、お尻になにかがはいってきて、そのあとに、逆流する感覚!
「い やあ。。。。。」
そのあと新人さんは脱脂綿でお尻の穴を押さえた。
「はい、5分は我慢してくださいね。お母さん、かわってもらっていいですか?」
いやいや。高校生にもなってママにそんな・・・・・
と、思っていたら、
なにこれ!お腹がぐるぐるしはじめた!!!
そしておさえる係はママにチェンジ!
もういや
あたしはなきべそをかきながら
「お腹いたいよお、トイレにいきたい!」
と、訴えた