こんにちは!  
わたしは天野えれき、小学4年生  
ふつうの小学生だったわたしは ある日 たいへんな事件にまきこまれてしまったの  
わるい人たちが 発明家のおじさまをおそっているところに ぐうぜん通りかかった わたしは  
おじさまのつくった ヒロインウェアをもらって 正義のヒロインになっちゃった!  
超高性能電池(ちょう こうせいのう でんち)のちからで 電気のわざをつかって わるい人たちを こらしめる、  
それがわたし、電池人間たっくる なの!  
 
きょうも わるい人たちが ゆうえんちに きた 人を 人質に とって、  
お金を いっぱい ほしがっているという ニュースが ながれています  
けいさつの人たちも 手が出せないようです  
こんな時こそ たっくるの でばんです!  
わたしは 自転車にのり ゆうえんちへと むかいました  
 
ゆうえんちは おおさわぎになっていました  
人質にされた 人たちは かんらんしゃに のせられているようです  
かんらんしゃを 止めると しかけられた ばくだんが ばくはつしてしまうので、  
けいさつの 人たちは わるい人の いうとおりにするしか ありません  
よし! たっくるに 変身よ!  
 
わたしは 腰のベルトに でんちを さしこみました  
ベルトの ゲージが いっぱいになって 変身が はじまります  
まっかな ウェアが 体を つつんで たっくるに 変身かんりょうです!  
さあ わるい人たち かくごしなさい!  
 
わたしは かんらんしゃを 動かす へやに とびこみました  
そこにいた わるい人たちは わたしを見て 黒ずくめの かっこうに 変身します  
やっぱり あくの ひみつけっしゃ、「さたん」の しわざ だったのね!  
黒ずくめの せんとういんが わたしに とびかかってきました  
 
えいっ でんちパンチ!  
わたしの 手から 電気のちからが とびだして せんとういんを ふきとばします  
 
やぁっ でんちキック!  
けりあげた 足先から いなづまが はしって せんとういんを しびれさせました  
 
のこった せんとういんが かんらんしゃの スイッチを 切りました  
かんらんしゃを 止めて ばくだんを ばくはつさせようと しているのです  
 
そうは いきません!  
わたしは よびの でんちを とりだして 電気の せんに つなぎました  
ちょうこうせいのうでんちの 力で とまりかけた かんらんしゃが また 回りはじめます  
 
よかった!この あいだに ばくだんを 外してしまいましょう  
 
かんらんしゃの じくの ところに ばくだんが まきつけてあります  
わたしは 足先に 電気のちからを しゅうちゅうさせて 高く とびあがりました  
 
みつけたわ!これさえ 外せば 人質の人たちを 助け出せます!  
 
わたしは ばくだんを うごかす きかいを 電気のちからで とかしました  
 
これで だいじょうぶ!  
わたしは かんらんしゃから ふわりと とびおります  
あとは あんぜんに なった かんらんしゃを 止めて みんなを おろしてあげる だけです!  
 
けれども かんらんしゃを うごかす へやには かいじんが まちかまえていましたのです  
 
「わなに かかったな たっくる! おれは カニかいじんだ!」  
かいじんは 大きな はさみを ふりまわしています  
「ゆうえんちで さわぎを おこしたのは おまえを おびきだす ためだ」  
「さあ かくご しろ!」  
 
こんな ひきょうな かいじんには 負けられません!  
わたしは カニかいじんに たちむかいました  
 
えいっ でんちパンチ!  
 
電気のちからが カニかいじんの こおらに ぶつかりました  
でも かいじんは へいきな かおです  
 
「おれの こうらは キトサンいりで 電気を とおさないんだ! これを くらえ!」  
カニかいじんは 大きな はさみで なぐりかかってきます  
 
これなら どお? でんちキック!  
 
わたしは けりあげた 足先で はさみを はじきかえそうとしました  
でも でんちキックも つうようしません  
わたしは ぎゃくに はさみから はねとばされて しまいました  
 
「どうだ おれさまの こうらは 強いだろう!」  
 
カニかいじんは じめんに ころがった わたしを 見て たかわらい しています  
 
あの かたい こうらを やぶるには たっくる・きっく しか ありません!  
 
わたしは ベルトの コンデンサーに 電気を チャージしようとしました  
でも なんという ことでしょう  
この だいじな ときに こうせいのうでんちの のこりが 少なくなっていたのです!  
これでは たっくる・きっくが つかえません  
よびの でんちは かんらんしゃを うごかすのに つかってしまいました  
 
ああん・・どうしよう・・  
 
 
カニかいじんが はさみを なんども うちおろしてきます  
わたしは じめんを ころがりながら はさみを さけました  
 
こつん  
せなかに かべが あたります  
わたしは いつのまにか おいつめられて いたのです  
 
「たっくる め かくごしろ!」  
カニかいじんの はさみが ふりおろされました  
 
あっあぶない!  
とっさに わたしは 両手で はさみを おさえて 電気の力を つかいました  
 
ばちばちばちっ!  
目のまえで ひばなが ちります  
電気のちからで なんとか はさみの いきおいを おさえましたが はさみを 止めることができません  
ぐいっ と はさみが むねに おしつけられました  
 
いっいやあぁ〜んっ!  
はさみが ぐりぐりと むねを さわってくるので わたしは はずかしくなって しまいました  
 
へんな ところを さわらないでっ!  
 
「おや? たっくる も はずかしがる のか? おんなのこ みたいだぞ」  
 
カニかいじんは はさみを もっともっと むねに おしあててきます  
ウェアの なかで むねの さきが かたくなってきました  
その むねを はさみで ぐりぐりと さわられると いたいような はずかしいような かんじに なってきます  
 
いや〜んっ やめてぇ〜っ!  
こわくなった わたしは おもいっきり 電気のちからを つかって はさみを はねのけました  
でも はさみを おしのけても むねは まだ はずかしいままです  
 
え〜ん どうしたら いいの?  
 
おもわず でんちの力を つかいきってしまった わたしは かいじんに おしたおされました  
 
「おんなのこが はずかしく なるような いたずらを してやる!」  
かいじんは はさみで ウェアの スカートを つまむと ぐいと めくりあげました  
 
やだぁ〜っ!  
ショーツが まるみえに なりそうなので わたしは スカートを 手で おさえます  
かいじんは べつのてで わたしの あしくびを つかんで ぐいと 上に ひっぱりました  
 
やんっ!  
せっかく かくそうとした スカートのなかが まるみえに なってしまいました  
かいじんは あたまを ちかづけて スカートのなかを のぞきこんできます  
 
えっち! みないでっ!  
わたしは あしの あいだを 手で かくそうとしました  
でも その 手を おしのけるようにして かいじんは 大きな はさみを ショーツの うえに おしあててきたのです  
ぐいいっ  
ひろげられた あしの あいだに かたい はさみが のしかかってきます  
 
あんっ!  
 
わたしは おもわず こえを だして しまいました  
あしの あいだを さわられるのは むねを さわられる よりも ずっと はずかしい かんじ だったのです  
きゅんっ とした はずかしさが おなかだけでなく あたまのなかに ひびいて がまんが できませんでした  
 
そ、そんなとこ さわっちゃ だめ〜っ!  
わたしは うしろに にげながら はさみを 手で おしかえそうと します  
でも かいじんの ちからは わたしよりも ずっと 強くて おしかえせません  
 
「ほ〜ら もっと はずかしく なって しまえ!」  
かいじんは はさみを ゆすって あしの あいだに こすりつけました  
はさみに はえている かたい でこぼこが あしの あいだに くいこんできます  
 
あっあんっ!  
はずかしさが いっそう ひどくなって わたしは また こえを あげました  
 
こんな こえを だしちゃうなんて はずかしいっ!  
これでは まるで かいじんの いいなりに なっているみたいです  
正義のヒロインが こんなのに まけては いけません・・・  
 
でも はさみが こすりつけられている ところは ますます はずかしくなって しまいます  
おへそから 下のところが はずかしくて せつなくて たまりません  
これ以上 さわられていたら からだが おかしくなって しまいそうです  
 
くぅ・・・くうぅん・・・  
くやしい けれども あまえるような こえが のどから つい 出てしまいました  
 
「はずかしい だろう? でも もっと ひどくて たちなおれないほど はずかしく してやる!」  
カニかいじんの こうらが ぱくりと 口を あけ 白い あぶくが ぶくぶくと ふきだしてきました  
あぶくが わたしの ほうへと したたり落ちてきます  
 
やっ、 きたないっ!  
わたしは けんめいに からだを よじって あぶくを さけました  
 
じゅっ  
からだの すぐよこを あぶくが かすめ 下に はえていた しばふが どろどろに とかされます  
 
「おれさまの あぶくは なんでも とかしてしまうのだ! さあ おまえの きているものを とかしてやろう!」  
かいじんは わたしの りょうあしを ひろげて おおいかぶさって きました  
「まずは その 白い パンツを とかしてやる!」  
こうらが 口を あけて 白い あぶくを はきだしてきます  
 
やだ〜っ ショーツを とかされたら はだかを 見られちゃう〜!  
 
りょうあしを つかまれているので もう にげばは ありません  
わたしは ぎゅっと 目を つむりました  
 
その時です  
ききなれた でんしおんと ともに いぬがた サポートメカの アイボが かけつけて くれました  
アイボの くびわから よびの でんちが はっしゃされ ベルトのなかに おさまります  
電気の力が からだに みちあふれました  
 
えいっ 電気パンチ!  
わたしは 電気の力を こうらの 口に たたきこみました  
カニかいじんは たまらず うしろに さがります  
 
女の子に よくも はずかしい ことを してくれたわね!  
わたしは ベルトに 電気の力を おくりこみました  
コンデンサーに 電気の力が みちみちます  
わたしは そらたかく とびあがりました  
 
たっくる・き〜っく!!  
ぎんいろに かがやく あしさきが カニかいじんの こうらを つらぬきます  
 
「ぎゃあぁっ!」  
カニかいじんは ひめいを あげながら だいばくはつを おこしました  
 
やったあ!!  
よろこんでいる わたしに アイボが じゃれついてきます  
 
アイボ ありがとう あなたが きてくれなかったら たいへんなことに なってたわ・・・  
それにしても 「さたん」は なんて ひきょうなのでしょう  
わたしは 「さたん」を たおすまで たたかいつづける やくそくを あらためて かみしめていました  
 

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