俺の名は北園仁。マイネーム・イズ・ヒトシ・キタゾ〜ノ。初夏を間近に控え、  
すっかり薄着になったお姉さんたちを見ては、心を熱くする中学二年生で  
ある。今、俺は学校を休んだクラスメイトの為に、プリントやコピーしたノート  
を届けるという重大な使命を担っており、鼻息が荒い。  
今日、学校を休んだのは、三田村徹(みたむら・とおる)。俺とは小学校以来の  
旧知で、手っ取り早くいうと幼馴染というやつだ。トオルの人となりを手早く説明  
すると、麗しい美少年とでも言おうか。奴はその美しい容貌ゆえに、ショタ好き  
のお姉さん方に襲われる事が十数度にも及び、危うく無理やり半ズボンを穿か  
せられそうになったりしている。俺とトオルは、その名前からある高校与太郎伝説  
になぞらえ、ビー・バップ・ジュニア・ハイスクール生活を満喫しているはずだった  
のだが・・・・・  
「トオル・・・あいつ、なんか最近よそよそしいんだよな」  
俺は空を見上げつつ、呟いた。諸兄にも経験があろう。進学に伴い、旧友たちと  
何となく縁遠くなってしまった事が。新たな友人が出来たためとか、部活に入れ  
込んでしまったためとか・・・俺とトオルはまさにそれで、中学二年生に進み、同じ  
クラスになれたというのに、互いが何となしに距離を取るようになってしまった。  
「気まずいよな・・・」  
俺は、手にしたプリント類と、給食で余ったパンに無理やりおかずを挟み込んだ  
『俺サンド』を手みやげに、トオルの家に向かう。訪ねた時に、奴が微笑んでくれ  
るように願いながら・・・  
 
トオルの家に着いた俺は、ピンポ〜ン・・・と呼び鈴を鳴らす。奴の家は  
資産家で、旧家の佇まいを残すステキな日本庭園付きときている。昔、  
ここで野球をやって怒られたりしたものだが、それも今は良い思い出。  
「どなた・・・?」  
重そうな扉が開き、中からか細い声が響く。間違いない。これは、トオル  
の声だ。  
「よ、よう・・・トオル」  
「あっ、仁!」  
俺が声をかけると、トオルは何故か顔を赤らめる。家人は留守のようで、  
パジャマ姿のまま表まで出てきた。何だか無理をさせたようで、奴に悪い。  
「今日・・・オマエ、休んだろ?プリント持ってきたよ」  
「あ、ありがとう・・・悪いな、手間かけさせて」  
「水臭いこというなよ。俺とオマエの仲じゃないかよ」  
「そうだな」  
俺がへへっと鼻を擦ると、トオルは照れ臭そうに耳を掻いた。それを見て、  
俺は安堵する。実はコレ、俺たちが子供の頃からちっともあらたまらない  
癖なのだ。他人が見れば無作法なものかもしれないが、俺とトオルにとっ  
ては懐かしい、いや、今まだ続く友情の証なのだ。  
「あがっていけよ、仁」  
「体調、大丈夫なのかよ?トオル」  
「うん。もう、なんともない。一人で寂しかったんだ。さあ、入って」  
・・・と、こんな調子で、トオルとの間にあった溝は、いとも容易く埋まって  
しまった。何の事はない。ただ、微妙なすれ違いが互いを気まずくさせて  
いただけなのだ。そうなれば、何の遠慮もいるまい。俺は踊るようにトオル  
の後へついていく。ただ・・・  
 
「階段、気をつけろよ。急だから」  
そう言って、俺を気遣うトオルのお尻・・・が、やけにむっちりしている。  
丸みを帯び、まるで女の子のなめらかヒップのようなのだ。  
(可愛い尻してるなあ・・・触ってみたい)  
と、俺は何となしにいけない妄想に耽ってしまう。いかん!男、北園仁!  
お友達はいくらでも欲しいが、おホモ達は作りたくない!とか思っている  
うちに、俺はトオルの自室へ招かれた。  
「くつろいでくれよ」  
だぶだぶのパジャマの裾をひらつかせながら、トオルはベッドの縁に  
腰掛ける。この時も、むっちりヒップが俺の目前を過ぎり、どぎまぎさせ  
られた。だって、お尻を横切っているパンツの線が艶かしいんだもの・・・  
恐らくはブリーフの線だろうが、それにしても色っぽい。  
「あ、そうだ。渡すものがあった」  
俺は、妄想を打ち払うようにして、ここへ来た本来の目的を果たそうと  
カバンを手にした。これが、一番肝要だったのだ。  
「まあ、プリント類はどうでもいいとして・・・問題は、これ。ジャーン!」  
と、勢い良く取り出した一冊の本。その表紙には、  
『働くお姉さんたちの恥ずかしいお仕事』  
と記されている。そう、そのタイトルから察して頂ける通り、エロ本である。  
「キャー!なんだよ、これ!」  
エロ本の表紙には、OL風のお姉さんがデスクの上でお股を開いており、  
俺的には素晴らしいアングルとセンス!だが、トオルは上記の如く、いま  
いちノリがよろしくない。それにしても、キャー!はないだろう。キャー、は!  
 
「学校休むと、つい手持ち無沙汰になるだろう?だから、これ・・・俺の  
心づくしさ」  
と、俺は気後れもせず、トオルに向かってエロ本を差し出した。健全な  
男子中学生であれば、これほどの心づくしもあるまい・・・と、鼻高々だ  
った俺にトオルはあろう事か、  
「そ、そんなもの見たくないよ!早く、しまって!」  
そう言って、赤らめた顔を両手で隠してしまった。  
「そんなもの・・・って、事はないだろう?」  
俺は、表紙のお姉さんがにこやかにお股をひろげている写真と、トオル  
を交互に見て、少し憤る。働くお姉さんがこんなセクシーポーズをとって  
いるというのに、トオルの奴め!可愛い子ぶるのもいい加減にしろ!とか  
思ったのだが、ある想像が頭を過ぎり、俺を冷静にさせる。その想像とは・・・  
(もしかして、トオルの奴、センズリを知らないんじゃ・・・?)  
という事。中学二年生という微妙な年齢ゆえ、トオルはもしかしたら自慰と  
いうものを知り得ていないのかもしれない・・・そう考えた俺は、エロ本を  
床に置き、  
「分かった、分かった。トオル、お前、ズリセンこいたこと無いんだろう?  
いいか、こうやるんだよ」  
と、分かったような顔をして、ポコチン君の前へ手をやり、普段自分が行っ  
ている自慰行為を、シミュレートし始めた。  
「ダイナミック!」  
俺は意味不明の掛け声と共に、まるでブレイクダンサーのように足を  
振り上げ、尻を中心にくるくると回りだす。荒れ狂う中学二年生の性欲の  
激しさを良く表したダイナミズムで、トオルの中にある男を引き出そうと  
いう魂胆なのだ。  
 
「見ろ、トオル!これが、センズリだ!」  
「キャー!や、やめて、仁!」  
「女みてえな悲鳴を上げんな!トオル、男だろう?」  
回転しつつ、俺はズボンの股間の前で何かに取り憑かれたかの如く、  
手首を上下させた。友よ、男を目覚めさせろ!そう、心の中で叫び  
ながらだ。ところが・・・  
「見てられない!やめて、仁!」  
トオルは恐ろしく恥ずかしいものを見たような形相で、俺に覆い被さっ  
てきた。おいおい、ここから昇竜の秘技、猛虎の咆哮(自慰時の技。  
コンボ特性・ダウン・受身不可)と続くのに・・・そう思っていたら、トオル  
の胸が俺の股間へ接触。そして、  
むにゅ!  
という感触が俺のポコチン君を包む。なんだよ、むにゅ・・・って。  
「あっ!」  
俺の股間へダイブした瞬間、トオルは小さな悲鳴を上げる。どうやら、  
つんのめった時にパジャマのボタンがいくつか飛んだらしく、床をコロ  
コロと転がって・・・いく・・・の・・・だ・・・が・・・  
「なんじゃあ、こりゃあああああああああああああああああああああああ!」  
これは、俺の叫び。何と、ト、トオルの奴!お、お、お・・・おっぱいが・・・  
あるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!  
ボタンを弾け飛ばしたのは、これ!この豊かなおっぱいが、パジャマを  
はだけさせたのかあッ!(←暴走気味)  
「見ないでくれ・・・仁・・」  
たぷ〜ん・・・とおっぱいをたゆませながら、トオルがそう言って涙ぐむ。  
ここで、俺はようやく理性を取り戻し、事態を冷静に判断しようとした。  
トオル・・・お前、女・・・だったのか・・・と、今、理解出来るのはそこまで。  
 
 
「僕は、男の子に生まれなければならなかったんだ」  
夕闇が迫る中、トオルは自分の真実をとつとつと語りだした。空気が重い。  
「三田村家は古い家だから・・・後継ぎが必要なんだ。だから、僕は男として  
育てられた。変な話だろう?」  
ふふ、と自嘲するトオル。長い付き合いだが、俺はまったくこいつが女だと  
気づかなかった。それは、トオルの努力の賜物だろう。女であるのに、男と  
して振舞わなければならない・・・その苦悩、察して余りある。  
「そうだったのか・・・」  
俺は拳を握り、友人が背負わねばならなかった宿命を哀しむ。何故それに  
自分は気づいてやれなかったのか・・・心を曇らせるその痛みを、分け合う事  
は出来なかったのか・・・と。・・・・・あと、女の子の前で、滑稽な自慰のシミュ  
レートを堂々とやってのけた、己のバカさ加減も・・・・・  
「今までは何とか隠してこれたけど・・・でも、ばれちゃったね」  
トオルは頬を涙で濡らしながら言う。こんな時、俺は何をしてやれるのか。  
そんな思いが脳裏を行ったり来たりする。しかし、答えは出てこない。  
(友達として・・・)  
ぐぐっと俺は拳に力を込めて、立ち上がる。そして、  
「俺も協力してやるよ。トオル、お前が男として生きていけるように」  
なるべくおっぱいからは目をそらし、俺はトオルの肩を抱いた。  
「仁・・・」  
見詰め合う奴の目に俺が映っている。俺の目にも奴が映っているはず。そう、  
俺たちは友達なのだ。男とか女とか以前に、と・も・だ・ち。  
「これ以上の言葉は必要ないだろう?」  
俺がそう言うと、トオルは気恥ずかしそうに、こくりと頷いた。その仕草が可愛い  
・・・とか思ったが、あえて萌えない素振りをする、男、北園仁。  
 
「ありがとう・・・仁」  
トオルが俺の背中に手を廻してくる・・・のは、いいのだが、ほら、おっぱい  
が当たるんだが・・・い、いかんなあ・・・コレ・・・は。もっこり(漫画的表現)。  
「・・・仁・・・ア、アレが・・・固く・・・」  
「す、すまん!本当に申し訳ない。聞かん棒で・・・持ち主も困ってるんだ」  
トオルが俺のポコチン君が勃起している事に気がついた。恥ずかしい。  
本当に恥ずかしい。たった今、友誼を確かめ合ったばかりだというのに、  
こいつときたら・・・だが、トオルは意外にもいやな顔をしていない。  
「あのね、仁」  
「なんだ」  
「僕は、男の子として振舞ってはいるけど・・・心は・・・女の子なんだ」  
「どういう事?」  
「何て言うか・・・ちょっと、コレ・・・興味があるの・・見てみたいなあ」  
そう言って、トオルは俺のポコチン君を一握り。ぐはあ!一番絞り!  
「握っちゃイカン!む、むむ・・・」  
トオルは目を輝かせながら、俺のポコチン君をふにゃふにゃと柔掴み。  
た、巧みだ!なんて思っていると・・・  
「本当は、仁に・・・しょ、処女を・・あげたいんだけど」  
上目遣いに俺を見て、嬉しい事を言うトオル。しかし、俺たちには友情が・・・  
「いいんだ、トオル。気持ちだけで嬉しいよ」  
理性の小人(皆の中にもいるよ)を総動員し、ポコチン君に粗相をさせない  
よう耐える俺。だが、次の一言で小人たちは情欲の波にさらわれてしまう。  
「おしゃぶり・・・してあげようか?男の子は、好きなんでしょう?それ」  
ザー・・・(波)ワー!ワー!(理性という小人たちの悲鳴)左記の表現の  
通り、俺の理性はどこかへ消え去ってしまう。そして、ジーッというズボンの  
ジッパーが下げられる音。そう、トオルがそこを侵してきたのである。  
 
「わあ、固い!それに・・・熱い」  
トオルが元気良く飛び出したポコチン君を握って、目を丸くしている。い、  
いやん!そんなに見つめちゃ・・・  
「これ、舐めればいいの?それとも口にふくむのかな?」  
二、三回茎の部分をしごいた後、トオルは俺の股間へ顔を埋めてきた。  
ああ、友情が・・・遊女・・・加山ゆうじょう・・・(←錯乱)  
「ふくんで舐めれば一番いいんだよね?うふふ・・・」  
何か味見でもするように、トオルはぱくりとポコチン君を頬張ってしまう。  
むむ!あ、温かいなあ・・・  
「トオル・・・無理するなよ」  
「はいようふ!(大丈夫!)」  
俺が気遣うと、トオルはポコチン君をしゃぶりつつ、にこやかに答えた。  
ふふんと鼻が鳴った時、鼻息が陰毛を掠めて、はきゅ〜んな感じ。  
「おお・・・お、お玉を・・・凄いテクニックだ!」  
トオルは両手を玉袋の後ろへ這わせ、つんつんと縫い目をなぞってくる。  
時折、袋毛(ふくろけ・名詞・試験には出ません)を啄ばむ所が悩ましい。  
しかも、俺が弱腰になってると見て、片手で茎の部分をしごき、もう一方  
の手でお玉を柔揉みするというナイス・アタックを敢行!緩急をつけた  
その巧技に俺はもう暴発寸前だ。  
「うああ・・・トオル・・・で、出るから・・・放してくれ・・ザ・メーンが・・・」  
俺はムンクの『叫び』のようにポージング。本当に叫びたいような衝動に  
駆られたが、印象派の俺はおごそかに腰をくねらせ、落ち穂拾い。  
もう、訳が分からない。  
「ほんれあへるはら、らひれ(飲んであげるから、出して)」  
ずずっとポコチン君を啜りつつ、トオルは言った。淫を・・・いや、韻を  
踏んでいるので分かったが、どうやら奴は俺の子種を飲もうと言っている  
らしい。  
 
「ミ、ミス・ファイアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!」  
ああ!と俺は仰け反りながら、ザ・メーンを放出!しかも、自分で分かる  
ほど大量に!昨日、センズリをしなかったので、(中二日が一番良いという  
見解から)濃さも抜群だ。  
「んむッ!」  
トオルは一瞬眉間に皺を寄せた後、ふんっ・・・と鼻を鳴らしながら俺のザ・  
メーンを飲んでいった。俺が不安そうに見ると、にっこりと目を細めVサイン  
なんかしてる。そうして、こくこくと子種を干すと、  
「・・・にがーい!・・・でも、嫌いな味じゃないな。うふふ」  
チュッと指を吸い、ポコチン越しに俺を見据えるトオル。愛らしい。どうやら  
俺は、友情と愛情を同時に手に入れることが出来た稀有な存在のようだ。  
もちろん、幸せ者という意味で。  
「トオル・・・」  
俺は奴の髪を手櫛ですく。柔らかい。まさしく女の子の髪だ。  
「仁、これからもよろしくね」  
そう言って、ポコチン君をちょこんと突付くトオル。正直、参ったな、と俺は  
思った。この笑顔にしてやられたか・・・心からそう思う。  
 
 
結局、俺たちはまた友人に戻った。と、いうか、それ以上の関係になっている。  
何かのキャッチコピーで、友達以上、恋人未満なんてあったが、まさしくそんな  
感じ。だから、いつも一緒にいる。  
「おはよう、仁」  
「おう。トオル」  
今日も、俺とトオルはつるんで学校へ行く。そう、これこそが中学与太郎伝説、  
ビー・バップ・ジュニア・ハイスクール。そして、ヒトシとトオル。  
 
「ねえ、仁・・・ちょっと・・・しゃぶってあげようか?」  
学校へ着くなり、トオルがそう言って手首をシェイクさせた。舌をぺろっと  
出し、淫靡に微笑みながら。  
「あ、ああ・・・悪いな」  
「じゃ、トイレ行こう。うふふ、今日も飲んであげるね」  
学校では男子として通っているので、トオルはすたこらと男子トイレ(大用)  
へ俺をいざなう。そして、淫らな期待感ですっかりやんちゃになった、俺の  
ポコチン君をぱっくしと咥えこんでしまった。  
「う・・・ああ・・・トオル」  
密室となったトイレの個室で、本当は美少女である友人におフェラをして  
もらうというのは、本当にいやらしく悩ましい。中学二年生にして、こんな  
遊びを覚えてしまっては、俺の将来が危うい。しかし、気持ちいい!  
「んん〜ッ!ふひよ、ひろひ!(好きよ、仁!)」  
これまた韻を踏んでいるので、トオルの叫びが理解できた俺。奴は、やっぱり  
女の子なのだ。そうじゃなければ、ポコチン君を咥え、ザ・メーンを飲む事なん  
て出来やしない。それも、愛が無ければ・・・  
「いつか・・・いつか、きっと・・・お前が女の子として生活できるようにしてやる  
からな・・・」  
ポコチン君を頬張っている顔を撫でつつ俺がのたまうと、奴は嬉しそうに目を  
細めた。そして、顔を上下させて俺を更に喜ばせようとする。が、しかし、この  
時、クラスで『ゲーリー山岡』と、あだ名される胃弱野郎、山岡直樹がトイレ内  
へ闖入してきた事に、俺たちはまったく気づいていなかった。  
 
「ウンコ、ウンコ・・・」  
山岡のそんな声が聞こえた瞬間、俺はびくんと身を竦めた。あいつが  
爆弾を放ちに来ている。そう言えば、トイレに鍵はかけたっけ?そう思  
った瞬間・・・・・  
「ビッグ・ベン・・・・うわあッ!な、なんだあッ?」  
バカン!とノックもせず、ゲーリー山岡は勢い良くトイレのドアを開けや  
がった!しかも、俺はそれに驚いて、トオルのお口にザ・メーンを予定  
よりも早く放出。  
「ファ、ファイヤーッ!」  
どくん、と波打つポコチン君。そして、子種たちが我先に外界へ飛び出し  
ていく。もちろん、その行き先はトオルのお口の中・・・  
「うわあーッ!き、北園が、三田村に・・・チ、チンポ、しゃぶらせてる!」  
ぺたんと尻餅をついた山岡が叫ぶと、それを聞きつけたクラスメイトたちが  
次々にやってくる。ぜ、絶体絶命だ!  
「北園が、チンポしゃぶらせてるぞ!」  
「しかも、ザ・メーンを飲ませてる!鬼畜か、北園!」  
「おホモ達、ハケーン!」  
わらわらと集まってくるクラスメイトたち。しかも、全員が俺とトオルの仲を  
ただならぬものと思っている。これは、マズイ!  
「ち、違う!トオルはおん・・・」  
女・・・と言おうとした所で、俺は思いとどまった。危ねえ!危うく、こいつが  
女だって言いそうになった。し、しかし・・・  
「ホモだ、ホモだ!」  
クラスメイトたちがやいやいと騒ぎ出した。く、くっそう!もう・・・こうなったら・・・  
 
「ああ、そうだ!俺は、トオルが好きなんだよ!」  
やけになって、そう叫んだ俺。その時、トオルの頬がぽっ・・・と赤らんだ。  
ぽっ・・・と。いや、萌えてる場合じゃないぞ、友よ・・・  
「おホモ達って認めやがった!恐るべし!北園」  
と言うや否や、クラスメイトたちは一斉にトイレから離脱し、教室へ戻って  
いった。ああ、ちょっと、待って!待ってくれーッ・・・  
 
・・・・・教室へ戻るとすぐ、クラスの女子がトオルの席へ群がり、  
「北園君に、しゃぶれって言われたのね?」  
「お尻の処女は、もう捧げたの?三田村キュン」  
などと聞いていた。美少年がおフェラをさせられていたという事実に尾ひれ  
がつき、耽美だとか退廃的だとか、女どもが色々のたまってやがる。何が  
三田村キュン、だ!だが、これで奴が女と疑われる事はあるまい。何せ、  
おホモ達だから。おホモ達。そして、俺はと言うと・・・  
「二度と近寄るなよ、北園」  
「お前の家には、もう遊びに行かないからな」  
などなど・・・今まで友人だった奴らが皆、去っていった。まあ、いい。俺の  
悪評は今に始まった事じゃあない。そのうち何とかなるだろう。男、北園仁  
が敬愛する同じ名前の偉人の言葉を引用し、今回は終わり・・・かと思いきや!  
「き〜た〜ぞ〜の〜!」  
ゴゴゴ・・・という地響きとともに、ホモッ気のあるという噂が絶えない体育の  
先生がこっちへ走ってくる!うわあ!なんだあッ!  
 
「お前が・・・男好きだったなんて・・・先生は嬉しいぞ!俺の愛も受け止め  
てくれ〜ッ!」  
体育の先生は、上半身にセーラー服。下半身はブルマというマニアックな  
服装で俺に迫ってくる!ギャー!なんてこった!あのおっさん、本物だあ!  
「ホモの先生が、北園にプロポーズだ!」  
ざあっと生徒達の人いきれが割れ、そのど真ん中を先生が走ってくる!い、  
いかーん!  
「逃げるしかない!」  
俺は教室の窓をぶち破り、猫のようなしなやかさで地上に降り立った。俺の  
教室は二階にあるが、剣道部で培ったバネがものを言い、何とか無傷。  
「ふう」  
教室に背を向け、ホモ先生をまいた・・・と思ったら!  
「逃がさないぞお〜!」  
そう言って、何とホモ先生も飛び降りてきた!しかも、俺より身軽に着地!  
しまった、身体能力は奴のほうが上だった。  
「うわあーッ!に、逃げるしかない!」  
俺は走った。幸い、逃げ足だけは自信がある。何か、俺いつも走っている  
なあ・・・なんて思ってたら、  
「がんばれ!仁!」  
教室からトオルの奴がにこやかに手を振っていた。ちぇっ、いい笑顔だぜ。  
「参ったな」  
それが俺の本心。おっと、背後にホモ先生が迫ってきてるので、今日は  
これまで。諸兄が俺の無事を祈ってくれればありがたい。アディオス!  
 
おちまい。  
 

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