「オラァ!ケツ出せやこの腐れビッチがぁぁぁ!!!」
若い男の罵声が夕暮れの街に響き渡る。目の前にはセーラー服の女の姿が見えた。
整ったキレイな、しかし幼さを残した顔立ちと、セミロングのしなやかな髪。
その女は、誰の目から見ても愛らしく、魅力的な容姿であることは間違いない。
だが刹那、その女も
「ざけんじゃねえっ!テメー逝ってこいやヴォケがぁぁぁ!」
と、年相応の容姿からは想像のつかない罵声を発した。今度は男とは対照的に、高い音域の声が響き渡った。
間髪入れずに言葉を男に叩きこむ。
「大体テメーなんざ眼中にねーーーんだよ!分かってんのかこのタコォ!!!1」
対抗するかのように、男はスッキリした彫りの深い顔に、縦ジワと血管を浮かべて叫びあげる。
「ルセーーーんだよ!テメーわションベンチビってた分際で何俺に意見してんだよこのカスがぁ!111」
「はあぁぁぁ!?頭悪ぅっ!!!大人しくゲイバーで掘られてろや!!!ぺっ」
男の靴に女の唾がかかる。その水っぽい唾液がダラリと垂れていくのを見て、男は怒りが頂点に達した。
顔がみるみるうちに歪み、拳が固く握り締められていく。
女も怒りに我を忘れているようで、歯を剥き出しにして怒りを露わにしている。
「あら奥さん今日は〜」
「まぁ〜もうすぐこんばんはかしら?ヲホホホホ」
「まあまあ、そうですわね〜をほほほほほほ!それより、今日も始まりましたわね〜」
「もうあの子達も高校生かしら?相変わらずアツアツでいいわね〜」
「二人ともこのくらいの背丈のころから、ほとんど毎日ずぅ〜っと一緒にいたわねぇ」
「あの若さが羨ましいですわね〜。はぁ、アタシもあと10年若ければ…」
「あらやだ、奥さんまだ若いじゃないですの!?」
「まぁ!またまたご冗談うまいんだから〜」
「ヲホホホホホホホホホホ!」
「ヲホホホホホホホホホホ!」