「ああ、ちくそー! いくらやってもわかんねー!」  
 
 俺はしがない浪人生。  
 今日もせっせと勉強机に向かい、かりかりかりかり勉強に励む。  
 目標は、東大合格。  
 我ながら大きなものを持ったものだ。  
 全国模試の偏差値は39なんだから、それがいかに難しいかわかるだろう。  
 だけど俺、男じゃけぇのう。  
 絶対に東大に合格してやって、今まで俺のこと馬鹿にしてた奴らを見返してやるのだ。  
 
 今日もまた数学Bの問題に向き合ってうんうん唸っている。  
 
 これがまた難しい。  
 こんなものわからなくたって人生困らないと思うんだがなぁ……。  
 いや、今困っているか……。  
 
「ふぅ……」  
 
 コップに入れたアイスコーヒーを少し口に含み、わけのわからない文字の羅列を見つめる。  
 これができないと東大に行けない。  
 東大に行けないなら、馬鹿にしてた親や友人を見返せない。  
 勿論、東大に行けないなら女の子にモテモテ計画も実施できない。  
 そういう理由で俺は東大に行かなければならぬのだ。  
 
「ん?」  
 
 再び数学の参考書と向き合おうと机に肘を置いたときだった。  
 勉強机の引き出しが突如ガタガタと震えだしていた。  
 
「な、なぁっ!?」  
 
 びっくりした。  
 中に震えるようなものは何も入れていない。  
 
 も、もしかしたら、小学二年生のときに引き出しに突っ込んで死なせたカエルの霊なのかっ!?  
 ひ、ひええっ、す、すまんかった、俺が、俺が悪かった!  
 化けてでないでくれ、ごめんよ、ウシガエルのジェレマイア!  
 
 咄嗟に机から離れ、部屋の隅で縮こまって土下座する俺。  
 独りでに震える机に正座してぺこぺこ頭を下げる光景は、  
 何も知らない第三者が見たら何か怪しげな宗教の儀式を行っているように見えるだろう。  
 俺だって、この突如起こった怪現象にびっくりしている。  
 
 ひたすらに頭を下げたことも虚しく、机の引き出しは大きな音を立てて、独りでに開いた。  
 そしてそこから、とんでもなく大きな箱が出てきた。  
 人が一人すっぽり入りそうな木製の箱だ。  
 棺桶のようにも見える。  
 もちろん、俺の使っていた机は普通の机。  
 引き出しだって深さは10センチもないし、こんな箱が隠せるような隠し収納スペースなんてない。  
 ていうか、そもそも物理的に机の中にこんなものが入らないだろう。  
 力学を完全にマスターした俺にとって――無論マスターしていなくても一目瞭然だが――  
 この箱が机の中から出てきたのは不可思議な現象だと認知することはさほど難しいことじゃなかった。  
 
 
 箱は開放されても尚がたがた震える引き出しから、ムリュムリュと出てきた。  
 その全貌を机の外に露出させた後、天井スレスレまで近づいていた箱は横倒しに倒れた。  
 幸いなことに、俺の上に落ちてくるようなことはなかったが、どしんと大きな音を立ててしまった。  
 また下の階の人から怒鳴られちゃうな、トホホ……。  
 
 とにかく、俺はゆっくり箱に近づいた。  
 あの奇妙な現象を確かめるべきだろう。  
 確かめなければ恐ろしくて勉強机に向かうことができない。  
 勉強机に向かわなければ勉強ができなくなる。  
 となるとやはり東大に行けなくなり、更に言うとモテ計画も頓挫してしまう。  
 それだけはふせがねばならぬ。  
 俺の将来は光輝いているんだから。  
 勉強机の開かれた引き出しの中を恐る恐る見てみる。  
 ジェレマイアとジェスカとマイクルとトムの幽霊の仕業じゃなさそうだ。  
 もし幽霊の仕業だったら、引き出しから箱を出すなんて復讐なのかどうかわからない微妙な真似はせずに、  
 速攻で大量の蝿を召喚したりするからだ。  
 もっともこの箱の中から蝿が出てくる可能性も否めないが、それだったらわざわざ箱の中に入れる意味がわからない。  
 
 恐る恐る勉強机の引き出しの中を覗いてみた。  
 
「んげっ!?」  
 
 引き出しの中にあったものは全て消えていた。  
 その変わり、紫色のもやのようなものが浮かんでいた。  
 紫色というか、そのもやは常に色を変え、今では黄色くなり、次の瞬間には赤く変化しようとしている。  
 
「お、俺の宝、物が……」  
 
 マイコレクションがこの机の中に入っていたのだ、  
 ビックリマンシールと新ビックリマンシールと神羅万象チョコのカードが……。  
 それがいっぺんに無くなってしまった。  
 激しい虚脱感に襲われる。  
 
「くそ!」  
 
 なんだか焼けになって手をその煙を払うように動かした。  
 すると……。  
 
 奇妙な感覚。  
 冷たいようなぬるいようなよくわからない気持ち悪さがある。  
 それにもまして、手がその煙の中に深く入っていったことに驚いた。  
 手が引き出しの底を貫通しているはずなのに、肘にまで入ってまだ余裕を残している。  
 
「な、なんじゃこりゃあ!?」  
 
 この煙の中からあの箱が出てきたのも納得だ。  
 
 わ、わかったぞ、これはトワイライトゾーンだ。  
 異世界に繋がっているに違いない。  
 
 そう俺の中で決めつけると、好奇心が沸いてきた。  
 この向こうは何があるんだろうか。  
 ドキドキを抑えられず、危険も顧みずに、そのもやの中に頭をつっこんでみた。  
 
 もやの向こうには異次元が広がっていた。  
 その通り「異次元の色彩」にまみれた空間。  
 変な模様が空中に浮かび、それが波打つように揺れている。  
 
「……あ、あれは!」  
 
 その空間に何か得体のしれないものが通過していった。  
 青い狸のような物体と、小学生高学年くらいの眼鏡をかけた子どもだ。  
 後ろにはごつい子と、その脇にどういう頭蓋骨をしているのか解剖してみてみたいような  
 カッパのような顔をした子どもが乗っている。  
 女の子もいる。  
 奇妙な乗り物にのって、通路のような世界を通り過ぎていった。  
 
「……」  
 
 ゆっくり俺は顔を抜いた。  
 お、俺は何も見なかったぞ! 何も見なかったんだ!  
 
 もやの中から顔を抜くと、そのもやはゆっくり小さくなってついに消えてしまった。  
 後には箱しか残っていない。  
 今までの一連の出来事は俺の白昼夢なんかじゃない。  
 その証拠として、箱が残っていることはもちろん、俺の神羅万象チョコのカードが無くなっているからだ。  
 
 く、くそう……一枚百円って、すっげぇボってるくせに……。  
 
 はぁ、と溜息をつき、中に何も無くなった机を閉じる。  
 
「過ぎたことは気にしてもしょうがありません。  
 それよりも今は勉学に励むべきでしょう」  
 
 そうだな、過ぎちゃったことはしょうがない。  
 それよりも、勉強をして東大に入る……。  
 
「うぉあっ!?」  
 
 驚いてその場から飛び退いた。  
 今まで誰もいなかったはずの部屋に、俺以外の人が立っていた。  
 ぴっちりとしたスーツを着、縁の赤い眼鏡をかけたビジネスウーマンのような女性だった。  
 
「だっ、だだだ、誰だ!」  
 
 壁にひっついて少しでも離れようとする俺は言った。  
 
「自己紹介が遅れました。  
 私は21世紀の未来からやってきました、最新型家庭教師アンドロイドです。  
 型番号は残念ながらお教えすることはできません」  
 
 し、しまったキチガイだ!  
 どこの病院から抜け出してきた!  
 21世紀の未来?  
 今が21世紀だっちゅーの!  
 
「正確には2044年の未来からです。私をこの時代に送ったのは、56歳のあなたです」  
「は、はあ!?」  
 
 2044年っつったら、今から38年後だ。  
 今俺は十八だから、足す38で56、確かに計算は合っているし、二十一世紀の未来ではある。  
 
 よくよく彼女を見てみると、彼女の言っていることの信憑性はますます増してきた。  
 彼女の動作一つ一つに、耳を澄まさなければ聞こえないほどの大きさだが、  
 チュイイというモーター音が聞こえる。  
 どう見ても人間にしか見えないが、ほくろや染みが一切その肌に存在していない。  
 人間離れしているとしか言いようがない。  
 
 それに……。  
 俺の勉強机の引き出しをちらりと見る。  
 あの異次元が、タイムホールだったのならば、納得がいくのではないか?  
 彼女は、あの箱の中から出てきたんだろう。青狸がマシーンに乗って移動していたし……。  
 
「私はあなたを東大に入れるためにやってきました」  
 
 ……わかった! 未来の俺はセワシ君なのか!  
 ハインラインの夏への扉が愛読書の俺は、案外時間旅行というものに理解があった。  
 
「ちょ、ちょっと待ってくれ! み、未来の俺ってどんなん? ちゃんと東大に入れるの?」  
 
 俺がそう聞くと、彼女は心外だ、と言うかのように少し不機嫌な表情を浮かべた。  
 本当、人間にしか見えない。  
 今度、耳当てをしてもらおう、ねずみ講な名前の人なんかを見習って。  
 
「私はあなたを東大にいれるために未来からやってきたのです。ちゃんと入れるに決まっています」  
「おぁ、マジで!? よっしゃ!」  
 
 嬉しい。俺専用の青狸が来たってことじゃないか。  
 まあ、四次元なんとかは持っていなさそうだが、  
 その分、豊満な胸やむしゃぶりつきたくなるほどのぷりぷりしたお尻があるからいいとしよう。  
 
「では、勉強を開始します」  
 
 と、彼女はスペックの紹介もせずに、俺を無理矢理椅子に座らせた。見かけによらず豪腕だ。  
 流石は未来からやってきたロボット……同じようなシュワちゃんとだって喧嘩できそうだ。  
 
「私の教育はスパルタですよ」  
 
 いつの間にか手に持っていたもの……バチバチと音を立て青白い光を見せる、スタンガン……。  
 え? それ、どうやって使うのん?  
 
「よそ見をするな!」  
「しびびびびびびびびびびびびびびび!」  
 
 ぷすぷすと頭から煙を出して、くたっと倒れる俺。  
 ……ああ、未来の俺よ、なんてものを送ってくれたのだ……。  
 
「いつまで寝ているの? 起きなさい!」  
「しびびびびびびびびびびびびびびび!」  
 
 ……がふぅ……。  
 
「本当にダメね。こんな成績で東大に入りたがっているなんて狂気の沙汰よ」  
「す、すみません……」  
 
 俺は畏縮していた。  
 彼女の手に持っているものは、ぺけばっかりついたテスト用紙。  
 実力試験として彼女が用意したものだ。  
 
 ぜ、全然わからねぇ……  
 
「わからないところは……わからないところだらけでしょうけど、何か質問はある?」  
「え、えっと……その、10グラムって、なんでしょうか……?」  
「……それはね、10グラムじゃなくて、logよ……」  
「あ、ああ、ログですか! なるほど、それで何か変だったんだ!  
 ……で、ログって何なんですか? 丸太?」  
「……」  
「しびびびびびびびびびびびびびびび!」  
 
 またもや黒こげになる俺。  
 スパルタ、というかもう拷問だ。  
 俺は未来の俺を本気で呪い始めていた。  
 
「しょうがないわね」  
 
 彼女は大きく溜息をついた。  
 俺のダメさ加減に本気で呆れているようだ。  
 
「いい? これから毎回、私の授業の終わりに確認テストをしますからね。  
 そのテストで満点が取れたら……」  
 
 どーせ俺は赤点を取って、スタンガンでしびびびびだ。  
 ああ、いやだ。  
 こんなんだったら東大に行きたいなんて思うんじゃなかった……。  
 
「一晩、私の体を自由にしていいわよ」  
 
 ……なんですと?  
 ごくりと喉が鳴る。  
 目の前の家庭教師アンドロイドは、誰の目から見ても極上の美人だ。  
 むちむちバディーにクールビューティー。  
 少し厳しいが、それが返って嗜虐心をあおる。  
 
 この、人……じゃなかった、アンドロイドを一晩自由にする?  
 そういうための機能があるんだろうか?  
 
 いや、ちょっと待て。よく考えてみろ。  
 このアンドロイドは俺が送ったんだよな、だとしたら……。  
 
 そうか! 俺! 流石だ! ナイス! 天才! よっ、大棟梁!  
 
 脳の中のリミッターががしゃこんと外れたような気がする。  
 どくどくと心臓から大量の血液が流れ込み、普段は眠っているとされる  
 全体の70%の脳が、今目覚める!  
 
 うおおおおおおおおお!  
 やったる! やったるでぇえええええええええええ!!!  
 
 
 二時間後。  
 確認テストも終わり、スパルタ家庭教育も終わった。  
 今は丸付け作業中。  
 ただ、最後の問題だけ残して、彼女はうんうん唸っていた。  
 信じられないことに、俺の開花した脳は、まるで砂漠の砂のように知識を吸収していった。  
 冴え渡った脳にとって、こんな問題なんて朝飯前の茶漬けだ。  
 
 最後の問題だけ、今回の授業でも取り扱っていない超難解問題を出してきた。  
 複雑な解答と、数多く設置されたひっかけがあって、  
 まだ一度も解法を習っていない問題だったが、  
 もはや超能力の域に達する閃きで俺は全て書ききった。  
 
「……」  
 
 彼女はアンドロイドのくせに大量の汗を額に浮かべ、  
 眼鏡も少し曇りがちで、何度も何度も俺の出したテスト用紙を見ている。  
 焦りに焦りまくって、赤ペンをとんとんと紙に押しつけている。  
 彼女の様子から察するに、最後の問題も正解なのだろう。  
 だがそれを認めてしまえば、俺に陵辱の限りを尽くされるのは、太陽が東から昇ることよりも明らかなので、   
 赤ペンで丸を描くをためらっているのだ。  
 彼女は額をてからせている脂汗をハンカチでぬぐいながら、こちらの動きをちらちら見て様子をうかがっていた。  
 俺はその様子をニヤニヤしながら見つめていた。  
 
「……」  
「……」  
 
 散々スタンガンでしびびびびしてくれた人が焦りまくっている姿を見ているのは中々楽しい経験だったが、  
 かれこれ十分以上見ていると流石に飽きてきて、次のステップに進んで欲しくなってきた。  
 ふと彼女の手元を見てみる。  
 いつの間にか机の上に置いてあった消しゴムがなくなり、代わりに彼女の赤ペンを持っていない方の手が握られていた。  
 
 ははあ、なるほど……。  
 
 俺は彼女が考えていることを読んだ。  
 少しの間、視線をテスト用紙と彼女の顔から離した。  
 すると、チュイイというモーター音が予想通り聞こえてきた。  
 咄嗟にその音を頼りに手を伸ばす。  
 
「なぁ〜〜〜〜〜にしてるんですか」  
 
 多分、今ここに鏡があったら、鏡に映る俺の顔目掛けてパンチをしかけるだろうと思うほど、  
 憎たらしい笑みを浮かべて言った。  
 俺が掴んだ彼女の手には、消しゴムが握られ、その消しゴムは俺の解答の答えの部分に触れそうな箇所に触れていた。  
 
「えっ、あ……そ、それは……」  
 
 激しく動揺する彼女。  
 さきまでの焦りっぷりもすごかったが、今はそれの比ではない。  
 アンドロイドのくせに顔を真っ青にしている。  
 
「ひょっとして、紙に汚れがついていたんですか?」  
 
 そんなわけないさ。  
 前もって、難癖つけられてペケつけられないように汚れのようなものは全て消しておいた。  
 字だってこれ以上ないってほど綺麗に書いている。  
 活版印刷の文字並に読みやすいさ。  
 
「え、ええ、そうよ。汚れが付いていて……その、消しゴムと消そうと……」  
 
 よしっ! 彼女は墓穴を掘った!  
 安易に俺の作った逃げ道に飛び込んで、罠にかかった!  
 まだ、彼女自身の言葉で逃げれば、ひょっとしたら俺の覚醒した脳の死角をすり抜けて、  
 一時的にでも俺の罠に引っかからなかったかもしれないというのに。  
 
「でも、まだ丸付け終わって無いじゃないですか。  
 丸つけてないのに消しゴムを使ったりしたら、解答が消えて……  
 あっ、そうか、もう丸付け終わったんですね」  
「え? え?」  
 
 困惑していたが、更に捲し立てた。  
 
「そうでしょ? だって、あってたか間違ってたのか確かめずに解答に消しゴム使う奴は  
 意図的に解答を改竄するような奴ととられてもしょうがない間抜けですから。  
 先生は、そんな間抜けじゃ、ありませんよね?」  
「そ、そんなわけないじゃない! わ、私を見くびらないでよ!」  
 
 よく言うなぁ、まあいいんだけど。  
 
「で、満点だったんでしょうか? それとも惜しくも後一歩?」  
「う……」  
 
 うまいこと挑発に乗ってくれて、ホップステップジャンプで墓穴の中に飛び込んでくれた。  
 彼女もまがりなりにも家庭教師アンドロイドであるのならば、正解しているものを「間違っている」なんて言えないだろう。  
 まあ、解答を改竄しようとはしたけどさ。  
 
「せ……正解、よ」  
 
 彼女は、うつむいたまま血を吸う昆虫の鳴くような声でそう呟いた。  
 形の整った桃色の唇をぎゅっと噛み、手は膝に乗せ、震えるほど強く握った状態で、悔しそうにしていた。  
 
「は、嵌められた……」  
「何言ってるんですか。ハメるのはこれからですよ!」  
「そういう意味じゃないわよ! さ、三十八年後のあなたがねっ!  
 こういう風に言ってテストをやれって言ったの!  
 そのとき『体目当てで勉強したけど、結局一回もテストで満点取れなかったよ。  
 けど、それのおかげで東大に受かったようなもんだった』って言ってたの!」  
 
 なるほど、未来の俺もグルで、彼女を騙していたんだ。  
 未来の俺がうまく彼女をけしかけ、目論見通り俺は満点を取った。  
 そして、今彼女を一晩自由にする権利をまんまと手に入れたってことだ。  
 
 流石だ! 俺ナイス! 超ナイス! 俺サイコー! 蝶サイコー!  
 
「で、でわ……いっただっきむわぁああーーーっす!」  
「待ちなさい!」  
 
 飛びかかろうとした俺を、彼女は厳しい声と手に持ったスタンガンで制止した。  
 
 んだよぉ、さっき好きにしていいっていったじゃねーかよぉ。  
 俺ぁ、こう見えても、若さをもてあましまくってんだ。  
 あんまり焦らしてっと、グレるぞ?  
 
「わ、私はただのアンドロイドじゃないわ! 未来のあなたに造られたのよ!  
 いわば、あなたの娘のようなもの……本当にその私を犯すというの!?」  
 
 俺は思わず動きを止めてしまった。  
 娘がどうとかそういうことに反応したんじゃない。  
 むしろそんなものは屁のカッパ、どんとこい、五十八十喜んで、だ。  
 確かに、偏差値39の俺が未来とは言えど彼女を造ったということにも驚いた。  
 が、それでもない。  
 信じがたいと言えば信じがたいが、  
 彼女がむちむちボディの眼鏡ッ子、スーツを着て、更に強気という  
 俺のツボに奇跡に等しいほどクリティカルなことを考えれば、合点がいってしまう。  
 むしろ、俺が造ったと聞いて、なるほど、と納得してしまうほどだ。  
 
 一番俺が気になったことと言えば。  
 未来の俺が造った彼女の完成度だ。  
 自慢じゃないが、俺は昔も今も、エロに関して全く妥協をしない。  
 多分、未来の俺もエロに関して妥協しないだろう。  
 その俺が、彼女をただ『人間に近いだけ』のアンドロイドを造って満足するだろうか?  
 本物の人間のように性交ができるのは確かだと思う。まあ子どもは流石に造れないと思うけど。  
 だがしかし、現在持ち合わせている確固としたエロヴィジョンをそのまま彼女に注いでいるとしたら。  
 どうなる。  
 どうする。  
 どうなんだ?  
 どうするんだ?  
 
「ふぅ〜〜」  
 
 深呼吸をする。  
 よし落ち着いた。  
 俺の行く道はただ一つ!  
 
「そ、そうよ……娘を、お、犯すだなんて許されないことよ!」  
 
 俺が動きをとめたことをいいように解釈している彼女を、俺は無理矢理押し倒した。  
 
「きゃ、ちょっ……やだ、やめて!」  
 
 暴れる彼女をおさえつけ、めくれたスカートの中に手を突っ込む。  
 じっとりとした体温が感じられる。  
 すごい、すごい再現度だ。  
 肌触りにしろ、何にしろ、普通の人間と変わらない。  
 敢えて言うのなら、ほくろも染みも何もないことか。つるつるの肌だし。  
 黒いストッキングを引きちぎり……よく考えたらストッキングなんて穿いている意味ないよな。  
 流石は未来の俺、フェチのツボをよく心得ている。よっ、パンスト正宗。  
 
 彼女の膝の裏に手を回し、そのまま引き上げる。  
 なんていう体位なのか寡聞にしてしらないが、折りたたまれているような格好だ。  
 勝負下着っぽい白いパンティーと共に尻が少し浮いている。  
 
「やだっ、やめてよ! やっ、やぁぁぁぁ!」  
 
 強気な女性が上げる悲鳴……うう、ゾクゾクする。  
 あんまりやりすぎると罪悪感が沸いて楽しめなくなる、まさに諸刃の剣。  
 
 ま、まあ、あんまり酷いことはしないつもりだけど……。  
 
 レース? のような下着をずらす。  
 お尻が半分丸見えで、ピンク色の秘裂がその姿を白日の下にさらされた。  
 若くてノーマルな俺は、柔肉の方に興味がとてもわいたが、その前に菊の門へと手を伸ばしていった。  
 
「ひゃっ! そ、そんなところ……」  
 
 人差し指だけ菊門に添える。  
 流石にイキナリは入らないだろう、まずはほぐしてから……。  
 と、思ったら、人差し指はずりゅっとそのまま入ってしまった。  
 
 あれれ? こ、こんな緩いのはちょっと……。  
 ……そうか、多分、何かしらの操作をすれば締まりを調節できるのかも?  
 
「あっ……な、中に、中にぃ……」  
 
 となれば多少強引にアプローチしてもいいだろう。  
 そうこうしているうちに丸々入ってしまった人差し指を、腸内で縦横無尽に暴れさせる。  
 指先が腸壁をつついたり、ひっかいたりするたびに、彼女はとまどいと苦悶から発せられるうめき声をあげる。  
 
「も、もう……」  
 
 あんまりやりすぎるとカワイソウだ。  
 俺が、この美人家庭教師アンドロイドを造るとしたら、ここらへんにアレを仕込んでおくはずなんだが……。  
 しかしすごい再現度だ。腸壁もうぞうぞ蠢いている。  
 これを造った俺は超天才としか言いようがないぞ。  
 自画自賛になるのが少し残念だが。  
 
 柔らかい腸の中で指先に何かを感じた。  
 や、やっぱりだ!  
 ゴムのような少し固めの突起物と、それよりも出口に近い箇所に強弱を操作するレバーのようなものがあった。  
 多分、この突起物が……。  
 指先で突起物を強く押し込むと、それは確かにカチリという音を立てて、凹んだ。  
 
「ひっ……あっ……な、何をしたの? こ、こんな操作……データには……ないのに」  
 
 突起物はやはりスイッチだった。  
 スイッチを押し込んだ瞬間、彼女の体がぶるりと震え、顔に少し赤みが差していく。  
 
 俺の予想通りだ……。  
 なら、やっぱり下のレバーは……。  
 
 再び指先に神経を集中して、レバーを少しずつ横にずらしていく。  
 カチ、カチと音を立て、レバーはその強さを操作されていく。  
 
「ひぃっ! あっ……や、やめ……な、なんであなたがこんなことを知って……あぁ……」  
 
 彼女の顔はますます赤くなり、レバーが一段階動くたびにびくびくと体を震わせる。  
 より強めていけばいくほど、体の震えは大きなものになっていっている。  
 
 ……ここらへんでいいかな。初めてだから。  
 
「うぁっ!」  
 
 頃合いを見計らって尻の穴から指を抜いた。  
 指を入れられることに慣れかけていた尻穴に、引き出す感覚が刺激と受け取られたのか、  
 また彼女は体を震わせた。  
 指を抜いた菊門に、一筋の液体が流れてきた。  
 
 彼女の秘裂は、さきほどまでカラカラに乾いていたのに、  
 今ではもう潤みに潤み、愛液が秘裂から漏れて、尻まで伝わってきたのだ。  
 
 そう、彼女の腸の中にあったのは、そうだな……発情スイッチと命名しておこう。  
 読んで字の如く、スイッチを押せば発情するのだ。  
 強弱レバーは当然、官能の高まりを調節するもの。  
 流石は俺だ。  
 くぅぅ……今ッ、俺はッ、猛烈に感動しているぅぅ〜〜!  
 
 引き上げた足を一旦下に降ろさせる。  
 尻の穴の中にある発情スイッチをONにした最中、あいている手でぷりっぷりした尻肉を楽しんだので、  
 今度は服に溢れんばかりのおっぱいを楽しむのだ。  
 
 うひひひ、おっとつい……涎が……ガッ!  
 
「こ、この、調子に……乗るなぁーっ!」  
 
 と、一転、足が自由になった彼女は俺のすきをついて、横顔を蹴飛ばしてきた。  
 思わずバランスを崩して横転してしまう。  
 
 油断したッ!  
 ちっ、発情スイッチの強さをもっと引き上げて、抵抗できないようにしておけばよかった!  
 
「……ふ、ふふふ……なんであなたが私ですら知らない私の体のことを知っているのかわからないけど、  
 私が味わった屈辱を何倍にして返させてもらうわよ!」  
 
 ひ、ひぃ、こ、怖い……。  
 妖艶な黒い髪の毛が、ゆらゆらと揺らめき、彼女から発せられるオーラでうねうねと動きそうだ。  
 そうだ、彼女は家庭教師用とはいえアンドロイド。  
 生身の俺なんて、パンチ一発でミンチにできるだろう。  
 
「この、お仕置き用スタンガン『デイビッド3号君』の最大出力で、豚のような悲鳴を上げさせてあげるわっ!」  
 
 な、す、スタンガンかッ!  
 彼女がバッ、バッとポーズを取ると、天にかざした手の中に光が発せられる。  
 特撮みたいなエフェクトだ。  
 あれは、多分、俺の推測によると空間転移装置だ。  
 どこかにある道具を、空間転移で取り出ししているに違いない。  
 
 スタンガンにトラウマのある俺は、怯え、身をすくませる。  
 彼女の手から光が消えると、そこにスタンガンが……。  
 
「さあ、お仕置き開始よ!」  
「そ、そんなっ! 俺はちゃんとテストで満点を取ったのに……」  
「問答無用ッ!」  
 
 と、思いきや、そこにスタンガンはなかった。  
 代わりに何故か、大人の玩具が。  
 
「ひ、きゃっ! な、何よっ、これ!」  
 
 手にあるものがスタンガンではなく、限りなくヒワイな形をしたブツであることに気が付いた彼女は、  
 その手に握っているものを、まるで汚物であるかのように投げた。  
 スイッチの入ったそれは、これまたヒワイな動きをして、地面の上で悶えている。  
 
 うーむ、バイブも今のと比べると全然違うな……。  
 
「つ、次よッ! 心を鬼にして愛を伝える鞭『ラブ・ウィップ』 出てきなさい!」  
 
 ごめん、そのネーミングセンスはちょっとアレすぎると思います。  
 またもや、バッ、バッと彼女がポーズを取ると、足との角度30度で斜めに下ろした手に光が現れた。  
 
 なんかもう、彼女、ドツボにはまっていってるよ。  
 発情スイッチが入った時点で、道具は全部エロ戦用になってしまっているのだろう。  
 俺はもう彼女に目もくれず、下で怪しい動きをしているバイブを拾った。  
 うむ、この素晴らしいアイテムは俺が貰って、後で彼女に使ってやろうぞ。  
 
「……『ラブ・ウィップ』はちゃんと出てきたわね。さあ、覚悟なさい!」  
 
 ながーい鞭だった。  
 まあ、どうせこれも、彼女の手からすり抜け、取っ手が俺の手に収まる、あたりのオチだろう。  
 俺としては、女の子を鞭打って楽しむなんて趣味はないけどな。  
 
 と、俺の大方の予想を裏切って、その鞭はひとりでに彼女の体に飛びかかっていった。  
 
「えっ、きゃっ! な、何!」  
 
 まるで蛇のように彼女の体に絡みついていく鞭。  
 あっという間に、鞭は彼女を縛り付けていた。  
 胸と尻は強調され……亀甲縛り!  
 
 な、なんというクォリティだ!  
 俺の予想すら上回ったぞ!  
 未来の俺は更にエロく進化しているのか!  
 
 俺は未来の俺の素晴らしさに関心しながら、身動きがかなり制限された彼女を見ていた。  
 その後も彼女は次々とアイテムを空間転移させていたが、全て自滅。  
 机から何があっても離しません! 全身どこにでも装着可能万能手錠『ヤマモトさん』は、  
 彼女の手足を封じたし、  
 逃げようとすると激痛が走る! 天国地獄思いのまま、マッサージマシーン『吾郎』は、  
 彼女の足の裏をがっちり捕まえ、「痛気持ちいい」世界へと連れて行った。  
 
 ごてごてと色々なものを転移しては自滅。  
 そして俺はエロアイテムを回収し、今後の物資とさせてもらった。  
 結局、足と手の拘束だけを残した。  
 もう種切れなのか、彼女は何も言わず、涙の浮かんだ目で俺を睨んできている。  
 
「こ、この……ぜ、絶対許さないわよ」  
 
 気丈だ!  
 こんな絶体絶命乙女のピンチに至りながら、尚強気でいられるなんて!  
 
 ま、それはそれとして。  
 彼女の脅しを無視して、俺はおっぱい様に顔を埋めた。  
 予想通り彼女のおっぱい様はふかふかで、感涙物のできだ。  
 この柔らかさを知ってしまったら、もう他のおっぱいなんて見向きもできないね!  
 
「や、やめなさい! そ、そんな……そんなトコ……」  
 
 顔を埋めながら、ゆっくり胸を揉みしだいていく。  
 発情スイッチがONになっている状態だから、より感じやすいのだろう。  
 すぐに彼女の吐息は熱っぽくなっていく。  
 
「あっ……そんな、乱暴に、しないで……敏感だから、っくぅぅぅ!」  
 
 もうすぐに服の上からの感触なんかでは物足りなくなり、焦りながらも彼女の服のボタンに指をかけた。  
 ぇぇい、全部外すのは面倒だ。  
 上の半分だけ外せ!  
 
 ……。  
 
 うぁ……こ、これは!  
 
「や、やだぁ! み、見るなぁ、馬鹿ぁ……」  
 
 上半分だけボタンを外し、ブラウスも外し、ブラジャーまで取り去ったとき、  
 乳白色のおっぱい大明神が御降臨なされた。  
 ぷるんという擬音が聞こえてきそうな感じで、服の隙間からまろびでるおっぱい様……。  
 
 もはや芸術という言葉で評するのも値しないだろう。  
 このおっぱい様は。  
 巨乳且つ美乳。  
 人の手によって造られたために手に入れた究極の乳。  
 人間では一生たどり着けない領域だった。  
 
 今日ほど自分の母親と父親に感謝したことはない。  
 このおっぱい様に出会えただけでも、俺の人生、価値があった!  
 
「う、ううう……うわああああん!」  
 
 男泣きッ!  
 もう男泣きッ!  
 こんな美乳に出会えた運命にありがとう。  
 こんな美乳を造った未来の俺にありがとう。  
 こんな美乳の存在すら知らなかった昨日までの俺、さようなら。  
 
 おめでとう! おめでとう!  
 おめでとう! おめでとう!  
 
 俺は、俺は……ここにいていいんだ!  
 
 今すぐその先端に実ったピンク色のさくらんぼにむしゃぶりつくべきだろう。  
 だが、俺はそんなセオリーすら無視してしまうほど、猛っていた。  
 0.000000003秒でベルトを外し、ズボンを降ろし、パンツを脱ぎ捨てた。  
 怒張がびんびん、赤黒く、なんだか怒っているようだ。  
 
 も、もう我慢ならんっ!  
 
「な、そっ、ちょっ! なんでそんなもの見せるのよぉ! やだぁ……。  
 え、ち、近づかないでよ! や、やだ……」  
「フォオオオオオオオオオオオ!!」  
 
 ぶるんぶるんと局所的に震わせ、おっぱい様に突撃。  
 彼女は身を捩ったが、手足が使えない状態では抵抗らしい抵抗はできない。  
 俺の一物は、彼女のステキなおっぱい様の谷間に埋まった。  
 
 す、すげぇ……こ、こんな……こんな快感がこの世にあったのかッ!  
 俺のものがおっぱい様に飲み込まれてしまったのはもちろん、おっぱい様は更に俺のモノに吸い付いてくる。  
 くぅぅ、もう人外だよ、これ人外だよ。まあ元々人間じゃないけど。  
 得も言えない快感だ。  
 
「や、やだっ!」  
 
 彼女の悲鳴で我に返った。  
 そうだ……俺ばっかり楽しんでばかりではいけない!  
 おっぱい様にも楽しんで貰わねばなるまい!  
 
 指で勃起しているおっぱい様の先端をちょんと掴み、そのまま引き上げる。  
 やわらかなおっぱい様がつられて、引っ張られている。  
 
「ひゃっ! だ、だめだめぇ! お、おっぱいいじめちゃだめぇ!」  
 
 上の口では、必死に拒絶しているが、おっぱい様は左右にぷりぷり揺れて嬉しそうにしている。  
 うむうむ、体とおっぱい様は常に正直だ。  
 
「う、動かしますよ」  
 
 俺はさらなる快楽を貪るためにゆっくりと腰を上下に動かし始めた。  
 当然、おっぱい様は摩擦によって俺の腰と同じように動こうとする。  
 だが、両おっぱい様とも先端を俺につままれている。  
 
「だ、だめ! だめだめ! あっ、だめぇ! やめ、やめなさ……お願い、やめてっ!」  
 
 おっぱい様がぷるぷる震えて歓喜を表しているのは当たり前。  
 彼女の顔も、真っ赤に染まりあがり、首を地面にぐりぐり押しつけて、気持ちいいのを我慢しようとしている。  
 大きく開かれた口からは、唾液が垂れている。  
 
「気持ちいい? 気持ちいいんでしょ?」  
「ああっ! あっ、き、気持ちよくなんか、ないっ……いいいッ」  
「いいの? いいんだね! じゃあもっとよくしてあげる!」  
「ら、らめぇ! そ、そんな激しくされるとッ、おっぱいちぎれ……ちゃうっ! へん、へんになるぅ!」  
 
 更にピストン運動を激しくしてやる。  
 おっぱい様はぶるぶる震え、もうもんのすごいことになっている。  
 彼女も首をぶんぶんふって、気持ちいいのを抑えようとしていたが。  
 
「あっ! いっ、いくっ! おっぱいだけで、いっちゃうのぉぉぉぉ!」  
 
 首がブリッジのように地面を支え、次の瞬間ものすごい痙攣が彼女の全身に走る。  
 彼女は、おっぱい様でのみイってしまったのだ。  
 おっぱい様に楽しんで貰えて、俺は感無量……だ。  
 
「う……うおっ、な、なんだこれは!」  
 
 彼女がイった直後、おっぱい様が不思議な動きをした。  
 まるでおっぱい様が生き物のように俺のモノを包み、締め付けてきたのだ。  
 あまりの快感に腰が引けそうになるが、おっぱい様ががっちり一物を包み込んで、引くことができない。  
 
 し、しまった!  
 こ、これはおっぱいモンスターだ!  
 世にも美しい美乳を装い、パイズリをしようとする男を捕食するという、伝説のおっぱいモンスター!  
 一度その谷間に一物を挟んでしまったら、枯れるまで精を吸い尽されてしまうのだ!  
 
 俺は、全身から血が引くような思いがした。  
 こ、こんな若さで、死ぬのか?  
 
 おっぱい様……いや、おっぱいモンスターは更に動きを見せた。  
 グイングインと何かが俺の一物をシゴき上げている。  
 
「う、うああ!」  
 
 豊満で、白くて、とても素晴らしいおっぱいの中で、俺は果てた。  
 先端からビュッビュと精液が噴出している。  
 だけど、すぐにおっぱいからそれは出てこなかった。  
 恐るべき密着力で、精液が外に漏れるのをおっぱいが許さなかったのだ。  
 
 だが、流石に許容量に達したのか、おっぱい様の隙間から白濁液が噴出する。  
 
「あ……」  
 
 目が虚ろになった彼女の顔に着弾する。  
 眼鏡が白濁まみれになり、非常にエロス。  
 
「はぁ……はぁ……」  
 
 あまりにも圧倒的な快楽に、俺は息をきらした。  
 俺が射精したことを感知したのか、おっぱい様は俺の一物を離してくれた。  
 
 一回出して、だいぶ落ち着いた。  
 興奮していたときにはすごいことを考えていたもんだ。  
 おっぱいモンスターとか、狂気の沙汰だろ、そんなん。  
 
 すごい。  
 俺の造ったアンドロイドはまさに神だ。  
 程遠い奴とは比べものにならん。  
 
 おっぱいだけでこの破壊力、このパワー。  
 しかもまだまだ終わりじゃない。  
 
 俺は一旦立ち上がり、次なるターゲットを仕留めるために準備を始めた。  
 
「んっ……あっ……」  
 
 虚ろな目をしている彼女は、もう何をされても反応が薄い。  
 イったときの快感からまださめていないようだ。  
 
 さて、次は……。  
 彼女の腰を掴みそっと下に手を滑り入れる。  
 ずりさげてあった下着に指を引っかけると、楽にするすると脱がすことができた。  
 足かせを外し、ストッキングもショーツも片足に引っかける、それが俺のジャスティスだ。  
 
「入れるよ」  
 
 まだまだ元気な一物を、彼女の最後の城の入り口に添えた。  
 いじる必要もないくらいほぐれ、潤んでいるそこ。  
 俺のモノが触れると、まるで望んでいるかのように蠢いて俺を受け入れようとしている。  
 
 俺は一気に貫いた。  
 
「ふぁ! あ、あ、ああああああああああああああ!!!」  
 
 彼女は腹筋でとびおきた。  
 飛び起きた先に俺の頭があったので、ちょっと痛い目にあった。  
 
「あっ! ぬ、抜いて! 抜いてよぉぉぉ!」  
 
 上半身をねじったり、そったり、じたばたして俺から逃れようとしているが、  
 太ももを掴まれていては逃げられない。  
 更に俺は、我を忘れて腰を振りたくっていた。  
 秘部から過剰に分泌された愛液が、腰を打ち付けるたびに跳ねとぶ。  
 
 彼女の膣も素晴らしかった。  
 ねっとりヒダで締め付け、且つキツく、絶妙な力加減。  
 愛液のぬるぬる感と、膣の中の暖かさは本当にこれが人の手によってつくられたものなのか疑わしくなってくる。  
 
「いやっ、ダメ! また、また、いくっ、いく、いくううううううう!!」  
 
 さっきから彼女もイきっぱなしだ。  
 発情スイッチ恐るべし!  
 
「だめっ、これ以上は、だめなのっ! オーバーヒートするッ!」  
「大丈夫だっ、オーバーヒートしない!  
 すぐに熱くなった冷却液が排出されて、新しい冷却液に変わるからっ!」  
「は、排出って、どうやってよぉ!」  
「人間の場合、体内から余分なものと水分を出すときどうするっ!」  
「えっ、ま、まさか、やだ、やだ、やだやだ! もうやめてっ! そんなっ、やだよぉ!」  
「中に、だすよっ」  
「だめ、ダメぇ! 中に出されたら、本当にッ、オーバーヒートするっ!」  
「大丈夫、冷却水だから汚くない。安心して出していいよ!」  
「そ、そういう問題じゃぁなぃぃ……」  
 
 彼女の柔らかな尻を掴み、ぐっと引き寄せる。  
 同時に俺も腰を深く押しつけた。  
 一物が彼女の一番深いところに到達すると、その瞬間彼女はイったのか、ものすごい締め付けが俺を襲った。  
 
「で、出るっ!」  
 
 限界に達した俺は、彼女の最奥部に白濁液を放った。  
 中々射精が止まらない。  
 
「ああっ、イったばっかりなのに、また、イぐうううううううううううう!!」  
 
 彼女も震えた。  
 白目をむき、白濁液にまみれた眼鏡が落ちて、おっぱい様は汗だく汁だくになりつつも健康そうに自由奔放に震えてらっしゃる。  
 
 次の瞬間、彼女の尿道から熱い液体がほとばしり、俺の体にかかった。  
 オーバーヒート寸前……つまり最も高い絶頂に達したことの証明だ。  
 
 ぐったりとしてしまった彼女の中から、肉棒を引き出した。  
 秘部からは精液が逆流し、床に染みをつくる。  
 ソレを見て、こんな美女に膣内射精したことに対する満足感がわきあがってきた。  
 
 
「……もう、いいでしょ……」  
「ん? 何言ってるのさ。俺はまだまだ若いかんね。あと三発はできまさぁね!」  
「え? ……さ、さんぱ……む、無理よ! 無理、絶対無理!」  
「大丈夫、俺が果てても、お仕置き用スタンガン『デイビッド三号』のなれの果てが先生のことを慰めてくれますから」  
 
 さっき先生から取り上げた、未来の世界のバイブだ。  
 いじってみれば、実に多機能。  
 射精だってするし、コンピューター制御でどういう動きをするのかを設定することもできるのだ。  
 
「やっ、やぁ! もう、もう許してよぉぉ……私は、あなたを東大にいれ……る……。あ……」  
「ん?」  
「さ、三十八年後のあなたの横に、わ、私がいた……そうよ、あれは私……同型機なんかじゃない……。  
 第一、私は第一号機で……世界に一機しかいな……あ」  
「もしもーし」  
「な、何もかも筋書き通り……なの?」  
「おーい」  
「……未来の私……幸せそう、だった……」  
「……」  
「……」  
 
 少しトリップした後、どこか遠くを見始めた彼女の方をそっと抱いた。  
 さて、次は何して彼女の体を貪ろうか、なんて考えて。  
 そんなとき、彼女は俺の方にこころなしか首を乗せ体重を預けてきた。  
 
 ……うん、まあ、今日はこの辺にしておこうか。  
 明日はフェラチオとか、そういうことをしてもらおう。  
 
 俺は、未来の俺が造った……機械仕掛けの恋人の体の柔らかさを、そっと腕の中で感じていたのだった。  
 
 

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