俺の部屋に3人の少女と1人の女性がいる。  
 俺の右隣に翠。左隣に美咲ちゃん。テーブルを挟んで向かい側には睦月と瑞樹だ。  
 なにやら犯罪めいた匂いがするが、みんな人間じゃないからなぁ。  
 いや、人間じゃないから犯罪めいているのか?  
「で。どうするのじゃ?」  
 4人の中で一番小さい(といっても、実年齢は一番上だが)睦月が最初に口を開いた。  
「お兄さんは私と一緒なの」  
 翠が俺の右側から俺に抱きついてきた。  
「別に。お兄さんがどうなろうと私には関係無い話だし」  
「もっと素直になったら?お兄ちゃん好き好き〜って」  
「ば!アンタねぇ!!」  
 美咲ちゃんは顔を真っ赤にして口をパクパクとさせている。  
 この2人も相変わらずだなぁ。  
「先輩って見境無かったんだ。昔は私一筋だったのに」  
 瑞樹の視線が鋭く突き刺さる。  
 そんなジト目で俺を見るな。  
「まぁ、ようするにここにいる全員が主殿に惚れておるわけじゃな」  
「私はお兄さんが大好きだよ」  
「誰がこんなヤツ・・・一人寂しくしてるならもらってやってもいいけど」  
「はぁ・・・なんで先輩のこと嫌いになれないんだろう」  
 8つの視線が全て俺に向く。  
 河童に座敷童に二口に人魚。  
 誰を選んでも円満解決にはならない気がする。むしろ、悪化?  
「お兄さんは今までの中で私が一番だって言ってくれましたよね」  
「はぁ!?先輩。私の初めて奪っておいてそれはないんじゃない」  
 瑞樹がテーブルを叩いて身を乗り出す。  
「や・・・あのな。えと。睦月。幸せは」  
「すまん。こればかりはワシにも解決は無理じゃ。そもそも、だらしのない主殿が」  
 だらしないって。別れた後に別な女と一緒になるのは普通だと思うが。  
 やっばいなぁ。最悪、血で血を洗うことになりそうだ。  
 人外が4人なだけにどれほどの規模になるのだろう。  
 エロ本とかなら、ここで俺を一番気持ちよくさせた人が勝ちとか・・・そんな感じに。  
「お兄さんは誰が好きなの!」  
 翠の一言に皆の視線が更に強まる。  
 家庭的で可愛らしい翠。  
 傲慢だが実にいじらしい一面をもつ睦月。  
 一緒にいて一番楽しい美咲ちゃん。  
 健康美に溢れた瑞樹。  
 ダメだ・・・それぞれの主張が強すぎてとてもじゃないが1人には決めれない。  
 
「えっと・・・俺は」  
 キョロキョロと4人の顔を見比べる。  
「はぁ・・・お兄さんのバカ・・・私帰る。瑞樹さん、行こ」  
 美咲ちゃんが立ち上がる。  
「じゃあ、先輩、これからよ!ろ!し!く!おねがいしますね」  
 2人が俺の部屋を出る。  
「翠。ワシらも今日はどこかに行こうか」  
「え?」  
「主殿に1人でゆっくり考えてもらうのがよかろう」  
 睦月が翠の手を取って立ち上がる。  
「主殿。主殿が考えて決めた通りにするとよい。皆、それで満足するじゃろう」  
「どんな結果でもか?」  
「どんな結果でもじゃ。誰か1人を選ぶか、全員か・・・さっきも言ったじゃろ。全員主殿に惚れておるのじゃよ」  
「お兄さん。私も・・・お兄さんの決定に従うから」  
 睦月と翠も部屋を出て行った。  
 今はこの部屋に俺1人だけ。  
 静かだ・・・こんなに静かなのは久しぶりだな。  
 ベッドに横になって思い出す。  
 4人のことを。俺が一番好きなのは誰かを。  
 
「はぅっ・・・お兄さん・・・お兄さん・・・私・・・もう」  
 俺は翠の小さな体を乱暴に揺さぶる。  
 細いスリットは、今は大きく開いて、俺のペニスを完全に飲み込んでいた。  
「少し我慢できるか?」  
「え?・・・ひゃぅっっ」  
 小さなお尻の穴に指を入れる。  
 その瞬間、膣がぎゅっと収縮して俺のペニスをひどく締め付けてきた。  
「だ・・・らめ・・・そこ・・・あぁふぅ・・・動かさないで」  
 小指しか入らないほど小さな穴だけど、俺の指を美味しそうに吸い込んでいく。  
 未発達な胸。そして、その頂点についた小さな乳首。そこに舌を這わせるとさらに膣の動きが激しくなる。  
「ゃぁ!もう・・・もう・・・あぁ・・・あぁぁぁぁぁ」  
 気持ちがいいと思った瞬間、翠の絶頂と共に締め付けはさらにひどくなり、快楽よりも痛みが勝るほどだった。  
 そうなると、俺は絶頂を感じる間も無く、まるで牛の搾乳のように翠に搾り取られてしまった。  
「・・・ぁぁ・・・入ってる・・・お兄さんの・・・いっぱい」  
 俺はこの不思議な感覚が好きだった。  
 絶頂でもないのに全てを吐き出す感覚。ある種の不完全燃焼だが、普通では絶対に味わえ無いこの感覚が。  
「お兄さん」  
 翠が瞳に涙を溜めて俺を見上げる。  
 上気した顔がすごく可愛らしい。  
「ひどいよぉ・・・私のこと・・・いじめて」  
「ごめんごめん。翠があまりにも可愛くてついな」  
「うぅ」  
 俺は涙を舐め取り、頬にキスをし、唇に口付ける。  
「んっ」  
 お互いに舌が絡み合い、卑猥な音が部屋に響く。  
 そうするうちに俺のペニスは翠の中でまた大きくなる。  
「お兄さん」  
「ん?」  
 翠は俺のを抜く。  
 そのまま四つん這いになって、お尻を俺の方に向けた。  
「ここ好きでしょ?」  
 翠は自分のお尻をひっぱる。  
 お尻の穴が横に広がって、奥が少しだけ見えた。  
「今度はここに・・・お兄さんのきゅうりを下さい。翠の体は・・・全部・・・お兄さんのモノだから」  
 
 
「くぅっ」  
 俺は両腕を睦月の力で押さえつけられ、後ろ手に組まされていた。  
 そして、全裸で胡坐をかいて座っている俺のペニスを、睦月の足が揉んでいる。  
「どうじゃ、主殿」  
 睦月の左足の指が器用に俺の竿を上下運動し、右足の指が亀頭を刺激していた。  
「ワシのような可愛い少女に足でしてもらいたかったのじゃろう?」  
 事の起こりは睦月に、以前買ったエロ本を読まれてしまったことだった。  
 そこには、確かに睦月のような小学生の女の子に足コキされている漫画が載っていた。  
 興味が無かったわけではないが、まさか本当にされるはめになるとは。  
「ほれほれ。足だけじゃ可愛そうじゃからな」  
 睦月はスカートをまくり上げて、小さな白いパンツを少しだけずらす。  
 そこには小さなヴァギナが見て取れる。  
「どうじゃ?挿れたいか?それなら、早く一度いくことじゃな」  
 そう言うと、睦月の足は更に激しく俺のをしごく。  
 足の裏で俺のを挟んだり、ただ踏みつけたり。  
 けど、そのどれもが気持ちよかった。  
「ふむ。更にサービスじゃ」  
「へ?おわぁぁ」  
 俺の体が勝手に動く。  
 その場に仰向けに倒され、俺の顔面の上に睦月のお尻が乗っけられた。  
「ワシの匂いを嗅ぎながらいってよいぞ・・・ほほぅ。なんじゃ、更に大きくなりおったわ」  
 睦月は完全に俺の上に乗って、足で俺のペニスを、まるで玩具のようにこねくりまわす。  
 匂いをって言われたけど・・・この体勢なら。  
「ふぁぅっ!?な、何をするのじゃ」  
 丁度、口の辺りに睦月のヴァギナが乗っかっているのだ、舐めない手はない。  
「なんだ。睦月も感じてるんだ・・・すごい濡れてるぞ」  
「ば・・・馬鹿者・・・今は・・・ワシが・・・上位なんじゃぞ・・・やめ・・・やめるのじゃ」  
 舌で舐めても舐めても奥から愛液が流れ出てくる。  
 うっ!?睦月の抵抗なのか、ペニスへの刺激が更に高まる。  
 俺はそれに更に抵抗するかのように、舌をすばやく動かす。  
「はぁ・・・だめ・・・だめじゃ・・・もう」  
「俺も。出すぞ・・・睦月」  
 睦月の体が痙攣を始める。それが足を伝って俺のペニスにも。  
 うあ・・・っっ  
「ひゃっっ・・・主殿・・・ダメじゃ・・・目を・・・瞑っ」  
 自分の精液が飛び出して、腹の上にかかるのがわかる。  
 そのほかに、睦月から飛び出す温かい液体。  
 これって。  
「睦月。漏らした?」  
「はぁ・・・はぁ・・・ち・・・ちがう・・・これは」  
「・・・お仕置きだな」  
 俺は見逃さなかった。お仕置きの言葉と同時に、愛液が更にあふれ出てきた事を。  
 
 
「お兄ちゃん」  
「ん?」  
 俺の背中に美咲ちゃんが抱きついてくる。でも、今のは後ろの方か。  
 昨夜、彼女としてしまってから、俺の中に確実に彼女を意識する心が生まれていた。  
「美咲ちゃんがね。お兄ちゃんのこと大好きで大好きで、今日も買い物しながら濡らしてたんだよ」  
「ちょ!あんたねぇ、ある事ない事言いふらさないでよ」  
 あれ。美咲ちゃんも起きてるんだ。珍しいな、起きてるのに後ろが体を動かしてたなんて。  
「昨日の夜だって、隣りで寝てるお兄ちゃん見ながらオナニーしたくせにぃ」  
「してないしてないしてないしてない!!」  
 叔父さんたちは今日も会合。保健所の検査結果があまりよくなかったらしい。  
 だから、今夜も2人っきりだ。  
「今日もお兄ちゃんにしてほしくて、シャワー浴びた後も濡らしながらずっと待ってるんだよね」  
「だからぁ。お兄さん。信じちゃダメだからね」  
 俺は美咲ちゃんを抱き寄せキスをする。  
 自然と舌が絡み合い、段々と美咲ちゃんの顔が上気してきた。  
「じゃあ。検査しようかな」  
「え?」  
 俺は美咲ちゃんを布団の上に押し倒すと、ワンピースを捲くり上げてパンツを一気に脱がす。  
「お、お兄さん」  
「ふぅん。濡れてるな」  
 美咲ちゃんの顔が真っ赤に染まる。  
「そ、それは・・・あんなキスされたら・・・濡れちゃうよ」  
 俺は剥ぎ取ったパンツの中側を広げて、美咲ちゃんの眼前に差し出す。  
「じゃあ。これは?」  
 そこには染みが出来ていた。  
 さっきついたような染みじゃない。明らかにその前から濡れていた証拠だ。  
「うぅぅ。ヘンタイヘンタイヘンタイヘンタイ!!お兄さんなんて・・・だ〜いっきらい!!!」  
 美咲ちゃんが俺の胸をポカポカと叩いて、そっぽをむいてします。  
 俺はそんな美咲ちゃんの耳元で囁く。  
「そんなに俺の事を見て感じてくれてたんだ」  
「・・・ぅぅ」  
 美咲ちゃんの目に涙が溜まる。  
「嫌いにならないで・・・エッチなこと・・・考えてて・・・ごめんなさい・・・」  
 涙がボロボロとこぼれだす。  
 俺はその涙を指で拭いて、キスをした。  
「嫌いになんてならないよ。むしろ俺を好いてくれて嬉しい・・・ありがとう」  
「お兄さん・・・えへへ・・・大嫌いってのは無しにしてあげる」  
 俺が微笑むと、美咲ちゃんは俺の頬にキスをした。  
「お兄さん。大好き・・・さっき抱きついたのもね・・・ホントは私なんだよ」  
 
 
「せん・・ぱい」  
 この夏から付き合いだした後輩の瑞樹。  
 水泳部だけあって引き締まった体が、すごく綺麗だ。  
「ダメだよ・・・こんな場所で」  
 ここは学校のプールのプールサイド。今日は水泳部はお休みで瑞樹は自主練習をしていた所だった。  
 俺たちはそこで全裸になっている。  
 学校のプールだが、水泳部専用のプールだ。一般の生徒は普通は入ってこない。  
「誰かにみつか・・・ぁぁぅ」  
 日に焼けた水着の跡が妙にエッチで・・・俺はもう暴走寸前だった。  
「瑞樹。瑞樹としたい」  
「私も・・・でも・・・別な場所が・・・いい」  
 そう言っている瑞樹だが、彼女のソコはプールの水以外のもので濡れていて準備はよさそうだった。  
「なぁ、瑞樹。そこに手をついて」  
「するの・・・大丈夫かな?」  
「平気だろ。植物に囲まれてて外から見えないし」  
 瑞樹は、俺の言う通りにフェンスに手をつけて俺にお尻を向ける。  
「いくぞ」  
 俺は後ろから瑞樹を突く。  
「え・・・あぁ・・・はくぅっっっ」  
「今日はすんなり入ったな・・・痛みはどうだ?」  
「だい・・・じょうぶ」  
 初体験と同じこの場所での2回目の経験。  
「はぁっ!ふ、ふかいよぉ。この前よりずっと・・・やん・・・はぁん・・・ぁ。ぁぁ」  
 俺が腰をうちつけるたびに、Eカップの大きな胸がブルブルと震える。  
 俺はそれを揉みながらも、乱暴に前後運動を繰り返した。  
「瑞樹・・・そこの影・・・見てごらん」  
「え?・・・うそ」  
 プールはフェンスに囲まれ、さらにその外側は丈が2mほどの植物に囲まれ外からは見えないようになっていた。  
 しかし、植物なのだから隙間は多く存在する。  
 俺たちのすぐ側。そこの木と木の隙間。誰かが覗いていた。同じ学校の生徒か・・・はたまたただの通りすがりか。  
「先輩・・・だめ・・・やめ・・・あぁぁっ」  
 見られているとわかった瞬間、瑞樹の中が更にきつくなる。  
「ダメ。いく・・・いくいく・・・いっちゃ・・・う・・・ぁっっっ」  
 瑞樹は背を大きく弓なりにそらす。  
 同時に俺も瑞樹の中に精液を出し切った。  
「はぁ・・・はぁ・・・見られ・・・ちゃった」  
 植物の隙間にはもう誰も居ない。  
「見られていくなんて。瑞樹は変態だな」  
「先輩が悪いんだから・・・でも・・・気持ちよかったのも事実だし・・・先輩!絶対にこの責任は取ってね」  
 
 
「すまん」  
 俺は部屋に4人を呼んでその前で土下座をした。  
「どうしても1人に絞る事なんて出来ない。みんな魅力的で、決めれなかったんだ」  
 4人は何も言わない。  
 どんな顔してるんだ?呆れてるのか?怒ってるのか?  
「で・・・1番の最善策は・・・俺が皆から離れればいいんだと思う。ホント、勝手でごめん」  
 俺は更に頭を深く下げる。  
「まったくよ。人の人生引っ掻き回すだけ引っ掻き回してトンズラですって?」  
 美咲ちゃん。怒ってるよな。  
「先輩の優柔不断は今に始まった事じゃないとはいえ。これはちょっとね」  
 瑞樹。ごめんよ。  
「本当に甲斐性のない主殿だのぉ」  
 睦月。今まで色々してくれたのに恩を仇で返すような結果になってしまった。  
「でも・・・でも・・・それがお兄さんだよ。誰も傷つけない優しさ」  
「翠」  
「はぁ。無理言って村を出てきたんだから、絶対に幸せにしてよね!」  
「美咲ちゃん?」  
「ふふん。ワシが主殿のような者を離すと思うとるのか?」  
「睦月」  
「先輩。約束、守ってよ。責任取ってくれる約束でしたよね」  
「瑞樹」  
「お兄さん。昨日、皆で話し合ったの。お兄さんならきっとこういう結果になるだろうって」  
 翠は俺の目の前に座って、俺に向かって微笑む。  
「でね。その場合一番の解決策は、私たちみんなをお兄さんが幸せにすることだと思うの」  
「俺がみんなを?」  
「うん。みんなはお兄さんが一番好き。お兄さんも一番が決めれないくらいに皆が好き。それでいいんだよ」  
 翠が俺を抱きしめる。温かい。  
「みんな・・・ありがとう・・・出来る限り・・・いや、絶対にみんなを幸せにするから」  
 この先どうなるかなんてわからない。  
 けど、俺を信じて・・・俺を好いてくれるみんなの心に応えるためにも頑張らないとな。  
「お兄さん。大好き」  
 翠が俺にキスをする。  
「先輩。次は私。私にもして」  
「ふん。お兄さんだけ幸せになろうたってそうはいかないんだから・・・・・・私だってして欲しいし」  
「ワシを放っておくとすぐに破滅じゃぞ」  
 
 ベッドの上には俺を取り囲むように眠る4人の美少女。  
 睦月の力は本当にすごい。なぜか、応募した記憶の無い懸賞が当たって、キングサイズのベッドが届いてしまったのだから。  
 俺は4人を起こさないようにベッドから降りる。  
 ベランダから外を見ると、雲ひとつ無い綺麗な月夜。満月だった。  
「お兄さん」  
「翠」  
 翠が俺の隣りに立つ。  
「ごめん。起こしたか?」  
「大丈夫だよ」  
 翠は俺に抱きついて寝てたからな。さすがに起こさずにってのは無理だったか。  
「お兄さん」  
「ん?」  
「・・・私病気かも」  
「なっ!?」  
 声を上げそうになって、慌てて口を塞ぐ。  
「胸がねぎゅ〜って締め付けられるように痛くなるの。お兄さんが他の人と一緒にいると」  
「他の人って・・・美咲ちゃんとか?」  
 翠は小さくうなずく。  
「今は?」  
「少しだけ」  
 俺は翠を抱き上げると、ソファーに座って膝の上に翠を座らせる。  
 少しの間見つめあい、自然と唇と唇が触れた。  
 いつものような熱いキスじゃなくて、触れるだけの優しいキス。  
「・・・どう?」  
「落ち着いた・・・お兄さん・・・好き」  
 胸に翠の体を重さを感じる。  
 俺はそのまま翠を抱きしめて呟いた。  
「ごめんな。翠のこと大好きだけど・・・他の3人も同じくらいに好きなんだ。我ながら酷い男だと思うけど」  
「そんなことないよ・・・お兄さんは優しいから」  
「その優しさが翠を苦しめてるんだろ・・・なぁ、今度2人でどっか行こうか。他の3人には内緒で」  
 翠が俺を見上げる。  
「綺麗な川のある高原とか。うん。約束。絶対に2人で行こうな」  
「あ・・・うん!」  
 また翠は俺の胸に頭を預ける。  
「こうしてると、すごく落ち着くの。胸の痛みも消えちゃう」  
「いいよ。このまま寝て。一緒にいてあげるから」  
「うん・・・ありがとう・・・おやすみなさい。お兄さん」  
 

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