ガチャリと部屋の扉が開いた。
「理沙ちゃんお待たせ〜」
新しい布団や防水シートを載せたカートを押しながら、石本が部屋に入ってくる。しかし理沙の返事はなかった。代わりに機械が「ピー」という警告音を発し、直後に鞭が空気を切り裂く。
「……ぁぅ」
「理沙ちゃん?」
ロープに体を預けたまま理沙は小さく呻いた。彼女の尻はすでに青く色を変えており、機械がロープを緩めるとそのままずるずると崩れ落ちる。
「理沙ちゃん!」
石本が慌てて理沙に駆け寄った。機械が再び警告音を発し、ロープが引かれる。
「は……ぅ」
理沙の尻が持ち上がった。ひゅん、と二本の柱についた鞭が閃く。石本は咄嗟に理沙の尻の上に腕を伸ばした。勢いよく振り下ろされた鞭が白衣に包まれた石本の腕を撃つ。
「くぅっ!」
「……いし……も、とさん……?」
息も絶え絶えに理沙が振り向く。石本は顔をしかめながら理沙に微笑んだ。
「大丈夫、理沙ちゃん?」
「は……はひ……」
その返事を聞き、再び微笑んで石本は機械をとめた。途端にロープがゆるみ、理沙はロードランナーのコンベアーの上にうつぶせに倒れ込んだ。スイッチの脇にあるカウンターを石本は覗き込んだ。液晶の数字は「24」と表示されている。
「鞭打ち24回か。ちょっと多いわね」
「……お、お水……お水、ください……」
「ふふ。ちょっと待ってね」
肩で荒い息を繰り返す理沙を見下ろしながら石本が部屋の片隅の冷蔵庫を開けた。よく冷えたミネラルウォーターのペットボトルを取り出し、中身を水差しに移す。そして理沙の傍らにしゃがみ、そっと吸い口を理沙に差し出した。
理沙が首を伸ばし吸い口を含む。そしてごくごくと音を立てて飲み込んだ。口の脇から一筋水がこぼれる。それでも理沙は目を閉じ、一心に水を飲み続けた。
「……っはあ」
「ふふ。お代わりもいりそうね」
言いながら石本は、空になった水差しにもう一度ミネラルウォーターを注いだ。それもたちまち空にして、理沙はようやく腕を使って上体を起こした。
「……あの、石本さん」
「ああ、いまから南京錠を外してあげるわね」
「……その、ごめんなさい」
「ん?」
「腕、大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫よ。理沙ちゃんこそ、お尻大丈夫?」
「……はい」
かすかに理沙は笑った。青く痣になった尻は、痛みを通り越して麻痺しかかっている。それよりむしろ、上体を支えている腕が痛い。久しぶりの運動、しかも慣れない格好での運動は、想像以上にきつかった。
石本が理沙の体の下に手を入れ、みっつの南京錠を順番に外す。そして床に毛布を敷き、理沙を抱えてそこにうつ伏せに寝かせた。理沙の体を縛めている拘束具を外し、ワゴンの上に載せていく。
「ふふ。拘束具も汗でべとべとね」
「……ごめんなさい」
「謝らなくていいわよ。それだけ運動したってことだしね。でも24回も鞭で叩かれるなんて……もしかして叩かれたくて手を抜いた、なんてことはないわよね?」
「そ、そんなことは!」
「あはは。わかってるわよ。……ちょっと休憩してて。先に拘束具を軽く拭いておくから」
石本は軽く笑いながらワゴンの上から専用のクリームと布を手に取った。汗やそれ以外の液体で濡れている拘束具を丁寧に拭い、ワゴンの上に広げていく。
理沙は大の字になってうつ伏せに横になっていた。手足が鉛のように重い。体から熱がひいていくとともに、尻が熱く疼きだした。ロープに絞られた秘裂が痛み、先ほどまで小さなプラグが入っていた肛門がむず痒い。
そのとき、石本が理沙に近づいてきた。荒い息を繰り返しながら理沙が首から上だけを動かして彼女を見ようとする。しかしそれより先に、石本は理沙の青く腫れた尻に何かを載せた。
「……ひゃあっ!」
途端、理沙はびくんと上体を仰け反らせる。熱く腫れた尻に、さらに焼けた鉄のようなものが載せられたように感じた。
「あっ、あっつぅぅい!」
「あはは。熱いって理沙ちゃん、載せたのは氷嚢よ?」
「う、嘘……! だって熱くて……!」
「そりゃあ、熱さと冷たさを感じる神経は同じものだから」
石本は笑いながら、尻を振って氷嚢を落とそうとする理沙の腰をつかんだ。理沙が叫び声を上げる。彼女の尻の熱に、氷嚢はたちまち解け始めていた。
「ほら、そんなに動いたら氷嚢が落ちるわよ」
「だ、だって……痛いんです……もう、許してぇ……」
「なに言ってるの。こんなに腫れたお尻じゃ夜もゆっくり寝られないでしょ? ……ああそうだ、このまま次のリハビリも始めちゃいましょうか」
「うう……そんなぁ……」
石本が理沙の腰を押さえていた手を離す。理沙は再び尻を振って氷嚢を落とそうとした。途端に石本の厳しい声が響く。
「こら理沙ちゃん! 氷嚢を落としたら『お仕置き』しますからね」
「ひぐ……っ」
理沙はやむなく尻を動かすのをやめた。そのとき氷嚢の中の氷がからんと解けて位置を変えた。そのかすかな動きにも激しい痛みを感じ、理沙は涙をこぼした。
その様子を満足げに眺めていた石本は、まずベッドへ行って枕を手に取った。そしてワゴンをひきながら理沙の脇に戻ってくる。理沙の腰を跨ぐように座り、石本は理沙の腰に手を掛けた。
「……え?」
「理沙ちゃん、お臍の下に枕を入れますよ」
「え、どうして……」
理沙がいぶかしみながら石本を振り返る。しかし彼女に見えたのは、石本の背中だけだった。有無を言わさず石本は理沙の腹の下に枕を押し込んだ。やや尻を持ち上げる格好になり、理沙は不安になって尋ねた。
「あの、石本さん……何をするつもりですか?」
「だからリハビリよ」
「リハビリって……今までやってたじゃないですか……」
「あれは筋力の低下と肥満を予防するためのリハビリよ。これからのリハビリは、ここを使いますからね」
「……いっ! は、そこっ……は……!」
石本はそっと理沙の肛門を撫でた。先ほどまでの磁石入りプラグに刺激されていた理沙の肛門は、内側から膨らみ仄かに暖かい熱を持っている。
うふふと含み笑いをしながら、石本はワゴンの上からラテックス製の手袋を取った。それを両手に嵌めると、続いてワセリンの瓶を取り上げ、指先に少量の薬剤を掬い上げる。それを理沙の肛門の周りに優しく塗りつけた。
「あ……やだ、痛いっ!」
「切れた痔が痛むの? ふふ。理沙ちゃんのお尻の穴、真っ赤に膨らんでいるわよ」
「そ、そんな……あぅっ! な、中は……中には指、入れないでぇ……」
「なに言ってるの。しっかりワセリンを塗っておかないと、痛いのは理沙ちゃんのほうよ」
言いながら石本は理沙の肛門の内部にまで薬剤を塗りこんだ。指先を曲げると腫れ上がった痔核が当たる。石本はマッサージを兼ねて、その部分をコリコリとこね回した。
「うう……痛い、やめてぇ」
「あら。その割には理沙ちゃん、アソコが濡れてきてるけど?」
「そ、そんなこと……うう……」
「あはは。そんなことじゃこれから受けてもらうリハビリが思いやられるわね」
石本は楽しそうに笑い、理沙の肛門から指を抜いた。ひくっと理沙の体が震える。
「ふふ、大丈夫よ。きっと理沙ちゃん、こっちのリハビリは気に入ってくれると思うから」
「え……どんなリハビリ、なんですか?」
理沙が首をめぐらせた。ちょうど石本がワゴンに手を伸ばしている。そして彼女が取り出したのは、大きなアナルビーズだった。10個程度の、ピンポン玉ぐらいの大きさの玉がつながっている。
「どう? アナルが大好きな理沙ちゃんにはちょっと物足りないかしら」
「う……あの、それどうするんですか」
「どうするって、アナルビーズの使い方といえば決まってるでしょ?」
石本はアナルビーズの先端についた玉を理沙の肛門に押し当てながら笑う。理沙はびくっと震えた。肛門に力をこめてビーズの侵入を拒む。
「う、嘘っ! やめて!」
「あら。アナルを苛めてほしくないの?」
「そ、そうじゃなくて……。あのっ、これのどこがリハビリなんですかっ!?」
理沙は暴れながら石本に尋ねた。石本は理沙の腰の上に立ち膝になり、足でしっかり理沙の腰を固定する。
「ほらほら、そんなに暴れたら氷嚢が落ちるわよ。落としたら……わかってるわよね?」
「そんな……!」
「うふふ。そうそう、このリハビリの目的だけどね」
ビーズの玉で理沙の肛門を揉みながら石本が楽しそうに口を開く。
「お尻の穴の締まりが悪くなってきた、って話はしたわよね。本当ならお浣腸でアナルを鍛えなおしてあげたいところだけど、理沙ちゃんはお浣腸慣れもしてきたみたいで、排便の力も弱っているの」
「え……」
「このままだと本当に、お浣腸されないとウンチができない体か、あるいは常時ウンチを垂れ流すようになっちゃうわよ。それは嫌でしょ?」
「う……それは確かに嫌ですけど……それがそのビーズとどう関係あるんですか……?」
「関係あるわよ。これはね」
言いながら石本はぐっとビーズを持つ手に力をこめた。先端の玉が理沙の肛門にめりこむ。理沙はひっと息を呑み肛門に力をこめるが、玉はあっさりと腸内に飲み込まれていった。きゅんと肛門が締まった途端、理沙はうぐっと呻いた。
「あら、痛かった?」
「あ……いえ……」
「そう。じゃあ次々入れていくわね」
「え? あ、そういう意味じゃなくて……はうっ!」
石本は手を動かし、アナルビーズの玉を次々理沙の腸内へ送り込んだ。新しい玉が入ってくるたびに理沙は唇をかみしめて呻き声を上げる。やがて玉がすべて腸内に挿入された。根本の部分を持ちながら石本が理沙を振り返る。
「どう、理沙ちゃん?」
「くう……あの、苦しい、です……」
「苦しいだけかしら、ヘンタイ理沙ちゃん?」
石本に言われ、理沙はぐっと息を呑んだ。
先ほどまでのリハビリで挿入されていた小さなプラグは、理沙の想像以上の効果があった。体温測定用のアナルプラグのように理沙の肛門をぎりぎりまで拡張しているわけではないが、それが却ってもどかしさとむず痒さを理沙に与え続けていた。
また、磁石の影響で血流がよくなり、仄かに暖かくなったアナルはいつにも増して敏感になっていた。元より前の穴の代わりにたっぷりとアナルを開発されていた理沙は、玉をひとつ入れられるたびに達してしまいそうなほどの快感を感じていた。
しかし理沙はその快感に対し、必死に耐え続けた。
自らの主人である藤原以外の手では決して絶頂を迎えない。理沙が奴隷になることを誓った日に約束したことであった。ここに入院してから既に2回その約束は破られているが、それでも理沙はその約束にこだわり続けていた。
石本は手袋を外すと、一旦廊下に出た。そして戻ってきたときには、大きな道具を抱えていた。それを理沙の傍らの毛布の上に置く。理沙はそれを見上げた。
「……あの、なんですかこれ?」
それは様式大便器のような形をしていた。ただ違うのは、U字型の便座が四本の支柱に支えられているだけの形状で、便座の下にあるべき便器がない。また便座からやや高いところにコの字型の背もたれがついている。
便座を支える柱は高さが大人の腰ほどもあり、背もたれはさらに数十センチ高い。ここに腰掛けたら下から丸見えなんじゃ……と想像したとき、理沙はこの道具の使い方を悟った。
「ま、まさか……」
「あら。察しがいいわね」
石本がひょいと理沙を抱え上げた。咄嗟に理沙は身をよじる。しかし石本はそのまま理沙を便座に乗せた。正面に回り、腕を組みながら笑う。
「うふふ。ちょうどいい高さね」
理沙は倒れそうになり、背もたれから伸びる肘掛に手を掛けた。それはちょうど理沙の脇の下の高さにある。石本は支柱の間から手を入れて、理沙の尻の下に洗面器を差し込んだ。
「石本さん、これは?」
「あら、わかったんじゃないの? 見ての通り、理沙ちゃんのトイレよ」
「トイレって……こ、これじゃ丸見え……」
「そのためのトイレですもの。毎日誰かに抱えてもらいながら用を足すってわけにもいかないでしょ?」
「そ、それはそうです……けど……」
理沙はもじもじと両足を摺り合わせようとした。その途端便座の隙間から足が抜け、体がふわりと落下する。慌てて石本が駆け寄るが、理沙はかろうじてひっかかった腕を使い、なんとか自力で這い上がった。
「ほら理沙ちゃん、注意しないと! 足が膝までしかないんだから、すっと便座から落ちちゃうわよ」
「ご、ごめんなさい……。でも、どうしてこんなトイレを?」
ふうと息を吐きながら理沙が尋ねる。石本は黙って、便器の後ろに回りこんだ。便座の下から理沙の尻を覗き、先ほど押し込んだアナルビーズの先端をぴんとはじく。「ひゃん!」と理沙が小さく叫ぶが、石本は楽しそうに笑いながらその先端を手でつまんだ。
「じゃあ理沙ちゃん。リハビリを始めますよ。お尻の穴に力を入れて」
「え……はぁっ!」
突然、ビーズが強い力で引かれた。ビーズの最後の玉が肛門を開いて外へ逃げ出そうとする。理沙は慌ててぎゅっと肛門を閉じた。その途端直腸が蠢き、ビーズが震える。理沙は溜まらず呻きながら石本に告げた。
「いたぁ……石本さん、ひっぱらないでぇっ……!」
「あら、私はひっぱってなんかないわよ?」
石本が手を後ろで組みながら理沙の正面に回る。理沙は目を見開いた。アナルビーズは相変わらず強い力で下に向かって引っ張られている。
「えっ?」
「ふふ。そんなに苦しい? まだリハビリは始まったばかりよ?」
言いながら石本は、背後に隠していたものを理沙にみせた。ああ……と理沙が呻く。
「それって錘……?」
「そう。理沙ちゃんのアナルビーズには今、1kgの錘がついているのよ」
「ど、どうしてこんな……ううっ!」
「ほらほら、力を抜くと落ちちゃうわよ。……このリハビリの目的はね、理沙ちゃんのお尻と尿道の筋肉をもう一度鍛えなおすことにあるの」
「そ、そんな……!」
「体全体の筋肉はさっきまでのロードランナーで、そしてお股の筋肉はこのリハビリで鍛えられるわ。アナルビーズを落とさないようお尻に力を入れていると、自然に尿道や膣周辺の筋肉、あと腹筋や背筋も鍛えられるの」
「ひぃ……でもこれ、痛い……痛いです!」
「我慢なさい。本当ならロードランナー3時間、アナルビーズも3kgの錘をつけて1時間ずつしてもらわなくちゃいけないのよ? とりあえず今日は初日だから1kgを30分で勘弁してあげるけど、明日からは少しずつ時間と重量を増やしますからね」
「はうっ……だ、だめ……出ちゃうよぉ……」
石本の説明を聞きながら理沙が腰を捩る。ぷるぷると太腿が震え、肛門はぷっくり膨らみ微かにビーズの玉が露出している。石本はやや屈んで正面から理沙の股間を覗き込んだ。
「あら、もう駄目なの? まだ5分もたってないわよ?」
「だ、だって……!」
「あと25分は我慢なさい。玉をひとつ出すたびに歯を一本抜きますよ?」
「ひいっ!?」
理沙は目を見開いた。ぎゅっと肛門が締まり、漏れかかっていた玉が腸の内へと戻る。あはは、と石本は笑いながら理沙の前を離れた。ロードランナー周辺にあったカメラを動かし、理沙の正面と秘裂を写すように調整する。
さらに石本はベッドの傍らから別のカメラも動かした。理沙の背後から、肛門を接写する。理沙はいやぁ……と呻き声をあげるが、石本は含み笑いでその抗議を黙殺した。
「じゃあ理沙ちゃん、これから私はベッドに布団を敷きなおすからしっかり我慢するのよ」
「は……はひ……ひぃっ!」
理沙は天井を見上げながら肛門を締めなおした。しかしすぐにビーズは重力に引き戻され、玉が理沙の肛門をこじ開ける。理沙は必死に肛門に力をこめるが、今度は直腸がビーズを締め上げ理沙に新たな快感を与えた。
とろっと理沙の秘裂から粘り気のある液体がこぼれる。それはそのまま股間を伝い、肛門から伸びたビーズの紐に絡まった。また理沙の直腸からも透明な腸液が漏れ始める。それらはさらに肛門の滑りをよくしていく。理沙は泣きながら幾度も肛門をひくひくと締めつづけた。
ぱんぱん、と石本が手をはたいた。布団を綺麗に敷きなおし、理沙の前に戻ってくる。理沙は必死に頭を振りながら石本に哀願した。
「石本さぁん……も、もう限界っ! 許してぇっ!」
「なに言ってるの。まだ20分しかたってないわよ。あと10分、我慢なさい」
「そ、そんなの無理ぃっ! 出ちゃう、出ちゃうぅっ!」
腕を組みながら石本は理沙の股間を覗き込んだ。ふるふると震える内股はぐっしょりと濡れていた。肛門からはいつ落ちてもおかしくないほどに玉が露出しているが、理沙は肛門を必死に締めそれを直腸に押し戻した。しかし玉は、再びすぐに露出してくる。
秘裂と肛門から漏れた液体は、錘を伝い下に置かれた洗面器に雫となって落ちている。痔核が切れたのか、雫にはうっすらと赤いものも混じっていた。
はあ、と石本が溜息をつく。
「もう限界みたいね……もう少し頑張れるかと思ったけど。これは想像以上に体が訛っているのかも」
「うう……」
「……わかった。もう出していいわよ」
「はぅ……ありがとう……ございま」
「ただし」
息を吐く理沙に石本が顔を近づける。その顔から優しい微笑みは消え、サディスティックな笑顔に理沙は思わず体を震わせた。
「あとで一つ、罰を受けてもらうわよ。それでもいい?」
「う……その罰って……?」
「それはあとのお楽しみ」
「歯を抜くとかじゃ……ないですよね?」
「違うわよ。そうね、もしかすると理沙ちゃんも気持ちよくなれるかも」
「……本当に?」
「嫌ならあと10分、我慢なさい」
そう言うと石本はくるりと背中を向ける。理沙がたまらず叫んだ。
「あう、待って! ば、罰を受けます! だから……はあぅっ!!」
そしてその直後、理沙の肛門から勢いよくアナルビーズが噴き出した。玉は直腸をこすりながら肛門を限界まで広げて落下していく。その度に肛門は拡張と収縮を繰り返し、理沙にたまらない解放感と快感を与えた。
全ての玉が抜け、ごとりと音を立ててアナルビーズが洗面器の中に転がる。それでも理沙はひくひくと肛門の開閉を繰り返していた。荒い息をつきながら快感の波を受け止め続ける。そして理沙の秘裂からは、黄金色の液体がちょろちょろと漏れ始めていた。
「あはは。オシッコ漏らすほど気持ちよかったの?」
石本が苦笑する。しかし理沙は答える余裕がなかった。ボトボトと洗面器に尿が溜まっていく。理沙は無意識に体の緊張を解いた。
途端、便座の隙間にするりと足がはまる。今回は腕で支えることもできず、理沙はそのまま便座をするりと抜けて下の洗面器に落下した。
「きゃ!」
「わっ、理沙ちゃん大丈夫?」
慌てて石本が駆け寄ってくる。理沙は洗面器に尻をぶつけていた。衝撃で尿が周囲に飛び散る。呆然とする理沙を石本が抱えあげた。尻にはまった洗面器を外し、理沙の体を撫でる。
「理沙ちゃん大丈夫? どっか痛くない?」
「え、ええ……大丈夫です、けど……」
言いながら理沙は周囲を見回した。汚れ防止のための毛布がぐしょぐしょに濡れている。そして石本の制服も理沙の体についた尿のためべっとりと濡れていた。それに気づき、理沙は慌てて石本に謝った。
「石本さん、服が……!」
「……え?」
「ごめんなさい……ごめんなさい……」
「……え。理沙ちゃん、泣いてるの?」
石本が理沙の頭を撫でた。
「いいのよ。制服も毛布も洗えばいいだけの話じゃない。理沙ちゃんに怪我がなくてよかったわ」
「……ごめんなさい」
「ふふ。それに、次の予定はお風呂だったから、ちょうどよかったわ。オシッコ臭い理沙ちゃんの体を隅々まで洗ってあげる」
「……はい」
理沙は石本の肩にもたれかかった。そして声を殺して泣き続けた。石本は傍らのタオルを手に取るとそれを理沙の体にかけた。
「じゃあこの部屋の片付けはあと回しにして、このままお風呂に行きましょうか」
「はい……ごめんなさい」
「だから謝らなくていいわよ」
ふふっ、と石本が笑った。理沙はそれでも泣き続けていた。
(続 く)