※注意! この作品にはグロ・残酷描写が含まれます。  
 苦手な人は読まないでください。  
 
 T整形外科。  
 都内某所にあるこの整形外科は所謂セレブ専門の会員制外科医である。会員となるためには既会員2名以上の紹介と所得証明が必要になるため、一般人に知られることはまずない。  
 よってこのT整形外科内部で行われている「医療行為」についても、一般人に知られることはない。  
 
 
 医院の地下駐車場に一台の高級車が入った。運転していた男は地下に入ってすぐのところにあるシャッターを開けるため、会員証を機械に認証させた。そして地下道を進んでいくと、すぐ別のシャッターが現れる。  
 後ろのシャッターが閉まると、男は今度は会員ごとに異なるパスワードを機械に打ち込んだ。二つ目のシャッターが開き、白衣に身を包んだやせぎすの男が出迎えた。  
「藤原さん、ようこそいらっしゃいました」  
 男は満面の笑顔で挨拶をする。藤原と呼ばれた男は車のエンジンを停め、後部座席から一人の少女を降ろした。  
 少女は、年の頃からすると中学生くらいであろうか。シックな服に、やや日焼けした肌が少女の瑞々しさを引き立てる。セミロングの髪はきれいにきりそろえられ、やや切れ長の目とともに上品な印象を男に与えた。  
 男は二人を奥のエレベータに案内する。そしてエレベータを降りた三人は、まずは広いリビングルームのようなところに入った。  
「……では藤原さん、この娘がクランケ、ですね?」  
 男がじっと少女をみつめながら尋ねる。少女は緊張した面持ちで、その視線をまっすぐに見返した。  
 藤原は看護婦が入れてくれたアイスコーヒーを一口飲み、うなづいた。  
「ええと……理沙さん、○○中学×年生。手術内容は……」  
 そこで男は、藤原が予約時に記入していたカルテから顔をあげ、理沙をみつめる。  
「……四肢の切断」  
 びくっと少女が震えた。  
「できるんだろ?」  
 対照的に藤原は、コーヒーを飲みながらさも当然といわんばかりに尋ねる。男もごく自然に答えた。  
「もちろんです。当院は豊胸・整形・パイプカットから、刺青・ピアッシング・さらには処女膜再生まで何でも行います。……できないのは、死者を生き返らせることぐらいですよ」  
 このT整形外科で行われるのは、セレブ本人に対する手術ではない。無論要望があれば本人に対して施術することもあるが、ほとんどの手術はセレブの所有物……肉奴隷に対する改造手術である。  
 セレブは……というか人間はみな、ベクトルの違いこそあれ歪んだ性的欲求をもっている。多くの人は、倫理的・金銭的理由からそれを心の底に押しとどめるが、セレブはそれを実現するだけの財力を持つ。そして金は人の心をあっさりと歪曲させる。  
「……ただ」  
 男はそこで藤原に尋ねる。  
「成長期の少女は、体がまだ完全に成熟しきったわけではありません。四肢切断は簡単な手術ですが、今後何年かしたら再手術が必要になる可能性もありますが……よろしいですか?」  
 
「……まあいいだろう」  
 藤原はコーヒーを飲み終え、あっさりと言った。理沙は膝の上においた自らの指先をじっとみつめている。  
「わかりました。……理沙さん?」  
「あ、はい」  
 理沙がこの建物に入って初めて口を開いた。男は理沙に、その場に立つよう命じた。理沙は素直に椅子から立ち上がる。  
「では理沙さん。着ているものをすべて脱いでください」  
「え……?」  
 理沙はちらりと藤原をみた。藤原は無言でうなづく。理沙は震える手で服のボタンを外し始めた。  
 ワンピースを脱ぐと、白いブラジャーとショーツが露になる。素肌にはうっすらとスクール水着の日焼け痕が残っていた。理沙は白い靴下を脱ぐと、ブラジャーとショーツをゆっくりと脱ぐ。  
 全裸になっても、理沙は秘部を隠すことなく気をつけの姿勢を保って男にむきあった。が、やはり恥ずかしいのだろう。目をぎゅっとつぶり、全身は小刻みに震えている。  
 理沙の体は、お世辞にも年相応の発育状況とはいえなかった。乳房はまだ膨らみはじめたばかりで、ブラジャーも大人用のものではなくジュニアブラをつけていた。またワレメを隠す陰毛は薄く、ワレメ自体もまだ陰唇のはみだしがみられない。  
「足を大きく開いて。そして腕は水平に」  
 男の指示がとぶ。理沙はすすっと体を動かし、大の字になった。  
 理沙の裸体をじっと見つめていた男がゆっくり立ち上がる。そして彼女の二の腕をつかんだ。  
「あ……」  
 やや強くもみしだく感触に、理沙は痛みを覚えた。が、それについて文句を言うことはない。男は次にしゃがみこみ、理沙の太腿を同じようにもみはじめた。膝から徐々に上がり、やがて足の付け根のところまでもむ。  
 自分の秘所に男の手の甲があたり、理沙はぐっと唇をかんだ。  
「……藤原さん」  
 太腿をもみながら、男が藤原に声をかける。そして男は、藤原に油性マジックを手渡して聞いた。  
「どのあたりで切りますか?」  
「ひ……っ」  
 理沙の体がびくんと震える。が、藤原はそんな理沙の様子を意に介せず、マジックを手に理沙の周囲を一周した。  
「どんなところからでも切れるか?」  
「ええ、根元からでも、手首・足首だけの切断でも可能ですよ」  
「ああ……」  
 二人のやりとりを聞いて、理沙は天を仰いだ。つっと涙がこぼれる。その拍子に、少し手が下がってしまった。途端に藤原が、渾身の力で理沙の尻を叩く。  
「ひぃ……っ!」  
「こら、誰が手を下ろしていいと言った?」  
 理沙の尻に、紅葉型の痕が浮かび上がる。理沙は手をふたたび水平に戻した。  
 しばらく迷っていた藤原が理沙に近づく。そしてマジックの蓋を取り、彼女の四肢にきゅきゅっと大きな線を引いた。  
「……それぞれ付け根から関節までの中間ですか」  
「完全なダルマにしてしまうのは惜しい気がしてな」  
 マジックを男に返しながら、藤原が言う。男は理沙に、楽な格好をしていいよと声をかけた。  
 
 では、と男は椅子にかけなおし、手術の説明を始めた。  
「まず手術前の検査に2〜3日かかります。レントゲン、血液、脈拍、体温、その他の病気……これを綿密に調べてから手術、ということになります。  
 四肢切断手術自体は全身麻酔で行います。まぁ半日から一日程度かかるとお考えください。  
 そのあとは術後の経過観察とリハビリ。これに3〜4週間かかります。  
 ですのでトータルで1ヶ月の入院、ということになります」  
「……その間、私がすることはあるか?」  
「特にありません。手術も立会は不要です。……立会をお望みなら、そのように手配しますが」  
「明日から1週間、アメリカへ出張の予定がある」  
「では結構です。……ああ、リハビリ中は何度かお越しくださったほうがいいかもしれませんね。  
 四肢を切断しますと、彼女は食事や排泄など、自分のことが全くできなくなります。  
 そのため藤原さんには、彼女の食事介助やオムツの世話などについて、体験していただいたほうがいいかもしれません」  
「……えぇ……」  
 理沙がつぶやく。彼女は自分の四肢が切り落とされたあとの自分の姿を想像したのか、涙をこぼしはじめていた。が、藤原は意に介したふうはなく、  
「そのようなことはメイドにでもさせるさ」  
 と、軽く受け流した。  
「そうですか。……あとはこちらの手術同意書ですね」  
 男もあっさりと受け流し、藤原に一枚の紙を提示する。それは万が一の手術ミス等があっても一切責任を追及しないという同意書だった。藤原はその文面をじっと黙読し、最後に自分の名前を署名した。  
「ああ、理沙ちゃんの署名は不要ですよ」  
「当然だ」  
 署名の後ろに捺印をしながら藤原が返答する。理沙はその印影を悲しそうに見つめていた。  
「あと、手術に際して彼女の下の毛は剃りますが、よろしいですか?」  
「……剃らないといけないのか?」  
「陰毛に限らず、首から下の体毛は全部剃り落とします」  
「……」  
「まあ剃るだけですから、退院する頃には再び生え揃っていますよ」  
「……まあ、それならいい」  
 そう言うと、藤原は腕時計を見た。そしてやおら立ち上がり、会議の時間に遅れそうだといいながら帰り支度を始める。  
「……では、一ヵ月後に」  
 男が藤原を連れてエレベータに乗り込む。理沙は藤原の背中を悲しそうに見つめながら、深々と頭を下げた。  
 しかし藤原は一度も理沙を振り返ることなく、エレベータに乗り込んだ。  
 
 
 男と藤原が部屋をあとにし、理沙は看護婦に連れられて別のエレベータに載せられた。すーっと数階分の高さを、エレベータは音もなく上がっていく。理沙はぼうっと扉の上の階数表示の灯りを眺めていた。  
「理沙ちゃん、私は看護婦の石本です。  
 あなたの退院まで面倒を見ることになりますので、よろしくね。  
 これから貴方には、手術前の身体検査を受けてもらいます」  
 隣に立った看護婦が事務的に告げる。  
「体の隅から隅まで、じっくりと調べますから」  
「……はい」  
 やや意地悪な口調で告げた石本に、理沙は無感動に返事をする。石本は少々不満げに口を尖らせるが、すぐ元の事務的な口調に戻り、説明を続けた。  
「そのあとお風呂。それから部屋に向かってもらうことになるわ。  
 部屋に入ったら、あなたの手足はベッドに固定します。退院するまで外すことはありません。  
 ああ、あなたの場合は手術が終わるまでね」  
「……」  
「だからこれからお部屋に入るまでが、あなたの両手・両足が使える最後の時間よ」  
 ちん、と軽いベルの音がして、エレベータが最寄りの階に停まった。扉が開いたとき、その先には廊下ではなく検査室があった。普通の病院の外来室のような雰囲気で、もっと恐ろしい道具が並んでいると思っていた理沙は少し安心した。  
 検査室には別の看護婦が一人おり、彼女が身長計の脇に立って理沙を手招きする。理沙は素直に、彼女のもとへ歩き出した。  
「……あなた、体を隠さないのね」  
 石本が、ふと気づいたことを口にする。理沙は服を脱いでから一度も、自らの秘部や乳房を隠したことがない。  
「隠すと……怒られます、から」  
 身長計に乗りながら理沙が答える。検査室にいた看護婦が身長計を操作し、理沙の身長を測った。理沙はそのとき、看護婦の胸についた名札をちらりと見た。彼女は「吉川」という苗字らしい。  
「146.3cm……年齢からすると、ちょっと低いわね」  
 身長測定を皮切りに、石本と吉川のて二人は手際よく検査を進めていった。体重、胸囲、座高、スリーサイズ、血圧、血液検査、レントゲン、心電図……。全裸で検査室をめぐりながら、理沙は「学校の定期健診とそんなに変わらないな」と感じていた。  
 ここまでの検査で学校の検診と大きく違ったのは、四肢の長さをそれぞれ図られたことと、藤原がマジックで印をつけた箇所について念入りにレントゲンをとられたことぐらいだった。  
 が、心電図をとり終え、ベッドから身を起こそうとした理沙を吉川が制した。  
「じゃあ、次は膝を抱えて、足を大きく開いて」  
「え……?」  
「性器と肛門の検査をするのよ。ほら、オムツを替えるときみたいな格好になりなさい」  
 石本が、検査器具の乗ったワゴンをすっと理沙の枕元におく。理沙はおずおずと両足を開き、自らの手で抱えた。  
 
「もっと大きく開きなさい。ご主人様の夜のお世話をするときみたいに、大きく広げるのよ」  
「あ、はい……」  
 理沙は素直に両足を開く。吉川はまず理沙の秘部をじっと観察した。  
「ふん、やっぱり体が未発達のようね。陰毛も薄いし、小陰唇の発達も遅れているわ。……理沙ちゃん、生理は来てる?」  
「あ……はい、半年前に……」  
 目を固く閉じながら理沙が質問に答える。看護婦は続いて、理沙の秘部に手を添えて彼女のワレメを左右にくつろげた。  
「ひ……っ!」  
「……でもクリトリスは人一倍大きいようね。よく一人遊びしてるの?」  
「そ、そんなこと、してません……!」  
「ふうん。じゃあご主人様が苛めてくださるのかしら?」  
 いいながら吉川は、理沙のクリトリスを保護している包皮をむいた。敏感な器官が完全に外気に触れ、理沙は思わずため息を漏らす。  
「あら?」  
 そのとき、吉川が奇妙な声を上げた。何事かと石本も理沙の秘部を覗き込む。  
「……あら? ……理沙ちゃん、あなたもしかして……処女?」  
 石本も吉川と同様に驚きの声を上げ、理沙に尋ねる。理沙は顔を真っ赤にしながらこくりとうなづいた。  
「ご主人様は……手術が終わったら、私の処女を奪ってくださると……」  
「ふうん、じゃあ今までは」  
 言いながら吉川は、指をつつっと秘裂の下に這わせる。  
「こっち専門だったのかしら?」  
「はぁぅっ!」  
 そして吉川は何の事前予告もなく、指を理沙の直腸に突き立てた。潤滑油が塗られていたわけでもないのに、理沙の肛門は吉川の指を難なく飲み込む。それは今までの、藤原が理沙に施した調教の成果だった。理沙は思わず与えられた刺激に激しく身をよじる。  
「あは、こんなに簡単に指を飲み込むなんて……しかもお尻の穴の中、綺麗にしているみたいじゃない」  
 吉川は楽しげに言いながら、理沙の直腸を蹂躙する。彼女の指を理沙の直腸が優しく包む。  
 彼女が指を曲げたり回したり抜き差ししたりするたびに、理沙はびくんびくんと全身をふるわせるのだった。直腸には生暖かい液体がじわりと広がり、本来この空間に詰められている固形物は全く指先に触れることはない。  
 そして吉川は指先をくるりと回し、理沙の直腸の壁越しに彼女の女性器官を刺激した。  
「ひ……っ、そ、そこは……!」  
「わかる? この壁の向こうが、理沙ちゃんの子宮よ。……やっぱりちょっと小さい、かな?」  
「や、やめてください。そんなとこ触られると……」  
 ぶるっと理沙の体が震えた。それを察して、石本が吉川に透明な筒を手渡す。  
「……な……に?」  
 両足のつけねにその筒があてがわれたのを感じ、理沙は上半身を起こしてその筒をみた。  
 それは尿瓶だった。吉川は片手で理沙の直腸を刺激し続けながら、もう片方の手で理沙の秘裂に尿瓶を押し当てている。  
「え、なんで……」  
「理沙ちゃん、おしっこしたいんじゃないの?」  
 石本が笑いながら尋ねる。理沙は顔を真っ赤に染めた。理沙は、先ほどから確かに強い尿意を感じていた。が、他人に肛門を刺激されながら排尿することに言い知れぬ恥ずかしさを同時に感じていた。  
「ああ……お願いです、せめて……お尻の指は、抜いてぇ……」  
「駄目よ、まだ検査中なんだから」  
 理沙のお願いを吉川があっさり却下する。石本も理沙の顔を覗き込みながら、理沙に説明する。  
「そうよ。これから部屋に移動したら、理沙ちゃんはおしっこの自由もなくなるんだから」  
 
「……え?」  
「両手・両足を固定するって話はさっきしたわよね? そのため部屋に入ったら、理沙ちゃんの尿道に太い管を入れるの」  
「……えぇ……!?」  
「すごーく痛くてすごーく苦しいんだけど、理沙ちゃんの毎日のおしっこの量を正確に測るために、しょうがないことなの」  
「し、しょうがない……って」  
「それとね」  
 肛門をこねまわしながら、吉川が続ける。  
「理沙ちゃんの体温や脈拍、血圧などを24時間モニターするために、肛門にはアナルプラグ型の器具を入れるのよ」  
「そ、そん……なぁ……」  
「本当は、女性には膣に入れる器具を使うんだけどね。でも処女じゃ、男性用の測定器を使わざるをえないわね」  
「これも男の人用だから、すっごく太くて長ぁいのよ」  
「や、やぁだぁ……」  
「大丈夫よ。毎日お浣腸をして、お腹の中を綺麗にしてあげるわ」  
 指でリズミカルに刺激を与えながら、吉川が告げる。理沙はまだ尿をもらしていなかったが、今の会話で彼女のクリトリスははちきれそうなほど充血し、秘裂からは透明な雫が垂れ始めてきた。  
「あら? 理沙ちゃん、今の話に興奮したの?」  
「ち、ちが……」  
 理沙が抗議しようとしたとき、石本が理沙のクリトリスを指でつまんだ。たまらず理沙は背中をのけぞらせる。次の瞬間、彼女のワレメから黄金色の液体が勢いよく噴出した。  
「あ……ああ……」  
 理沙は泣きながら排尿を続ける。みるみるうちに尿瓶に黄色い液体が溜まっていき、やがて容量限度に近い量が溜まった段階でとまった。  
「やだ、結構溜めてたんじゃない」  
 理沙のおしっこを専用のシリンダーに入れ、その量を計測しながら石本が笑う。  
「今晩からは、おしっこの量を全部測定しますからね」  
「は……はい……」  
 吉川の宣告に理沙は頷くしかなかった。  
 理沙の返事を聞いて、吉川はようやく彼女の肛門から指を抜く。入れるときと同様何の予告もなかったため、理沙は「ひぃん!」という叫び声をあげて身をよじらせた。  
「あ、ああ……。も、検査は終わり……ですか?」  
 期待するような目で吉川をみつめながら、理沙が尋ねる。が、吉川は石本が持ってきた機械を操作しながら、逆に理沙に尋ねてきた。  
「理沙ちゃん。ここへ来る前に、ウンチは済ませてきた?」  
 
「え……あ、はい」  
「それは自然排便? それともお浣腸をして?」  
「……自然、です」  
「嘘おっしゃい」  
 ぴしゃりと吉川は、理沙の返事を否定する。理沙は首をすくめ、がたがたと震えていた。吉川は、先ほどまで理沙の直腸を苛んでいた指先を理沙の鼻先にぐいと近づけながら説明する。  
「理沙ちゃん。あなたたち、ここへ来る前にアナルセックスしたでしょ?」  
「……」  
 観念して理沙はこくりとうなづく。  
「ほら、匂ってみなさいな。あなたの直腸の……あなたのご主人様のスペルマの匂いを!」  
 つんと鼻をつく排泄物の匂い。理沙は顔をしかめながら  
「ご、ごめんなさい。……ここへ来る前に、ご主人様と……ア、アナルセックスしてきました……」  
「一発じゃないでしょ?」  
「は……い。ご主人様は私のお尻で……3回、達せられました……」  
「それで、最後に腸内洗浄してきたのね」  
「は、はい……。イ、イルリガートルで2回、お浣腸してきました……」  
「それで直腸内に全然ウンチが残ってないのね」  
 ふう、とため息をついて吉川は、石本に別の機械を持ってくるよう指示した。  
「あ、あの……」  
 新しい機械が用意されるまでの間に、理沙は吉川に尋ねた。  
「あの、お浣腸のことを隠していたのはごめんなさい……。でも、どうしてわかったんですか? ご主人様、念入りに洗ってくださったのに……」  
「ふふ、スペルマの匂いってのは嘘よ。……あなたのアナル、セックスとお浣腸で真っ赤に腫れてたわよ」  
「……あ」  
「それと、さっき直腸に指を入れたとき、あまりに何にも入っていないのと、不自然に水分が多かったから『あ、大量浣腸したんだな』って思ったの」  
「……」  
「お陰で、検便ができないじゃないの。……困ったわね」  
「あ……」  
「だから、この機械を使わせてもらうわ」  
 言いながら吉川は、石本が新しく用意した機械を理沙にみせた。  
 それは腸カメラであった。が、普通のカメラと違い、先端部に小さなマニピュレータがついている。ただその機械の分であろうか、カメラの管は直径が3cm以上ある。  
「これであなたのお尻の穴の奥の奥まで覗かせてもらうわね。  
 肛門から直腸、S字結腸、下行結腸……できれば横行結腸ぐらいまでみせてもらいたいわね。  
 で、このマニピュレータで、大腸にこびりついた宿便を採取して……それで検便の代わりとさせてもらうわ」  
 吉川は説明しながら理沙のお腹を指でなぞった。腸の各部位について、医学的知識のない理沙にわかりやすく説明するためだったが、理沙は腸カメラの太さと横行結腸までの長さに目を見開き、全身をがくがくと震えさせた。  
 
「あの、これでいいですか?」  
 大きく開いた足の間ごしに、理沙は吉川に尋ねた。  
 理沙はいま、三点倒立の格好をとらされていた。頭と肘だけをベッドにつけ、手は高く上がった自らの腰にあてがわれている。そして足を左右に大きく広げさせられ、理沙の窄まりは二人の看護婦の眼下に晒されていた。  
 石本がベッドに乗り、理沙の足首に手をかけた。そして無遠慮に彼女の足を左右に割り広げる。理沙はちらりと石本を見上げた。彼女の大きい胸と、スカートの中の黒い下着が見える。  
 と、理沙の視界を突然四角いものが遮った。  
「じゃあ理沙ちゃん、直腸検査を始めます。動くと腸が傷ついて大変なことになるから、絶対に動いちゃだめよ」  
 吉川が理沙に声をかける。先ほど理沙の視界を遮った四角いものは、液晶モニタだった。直腸検査用のカメラの映像が映し出される。  
 そこには、逆立ちしてお尻を天に向け、足を石本に固定された理沙の姿が映っていた。そしてカメラはゆっくりと動き、やがて理沙の肛門を映し出した。  
「ふふ、理沙ちゃん。自分のお尻の穴を見たことはある?」  
「あ、ありません……」  
「あらそう。じゃあしばらく映しておいてあげるから、じっくり観察するといいわ」  
「え、そんな、結構です!」  
 顔を赤く染めて理沙が断る。が、吉川は彼女の肛門を映し続けた。カメラを肛門に近づけたりあるいは遠ざけたり、じっくりと視姦を続ける。  
「ほぉら、ひくひくしてるわよ。早く入れてほしいのかしら?」  
「ち、ちが……」  
「あら、理沙ちゃん知ってた? あなたのお尻の穴のすぐ横、かわいいホクロがあるわよ」  
「そ、そんなの知りません……」  
「ひぃふうみい、理沙ちゃんのお尻の筋は8本でーす!」  
「ああ……」  
 二人の看護婦に代わる代わる辱められ、理沙は涙をこぼした。そしていよいよ、吉川が理沙の肛門に手をかける。  
「じゃ、お待ちかねのコレを入れるわよ。お尻の力を抜いて……」  
 ぐっと肛門に圧力がかかる。理沙はいつものアナルセックスの要領で、大便を排泄するときのように肛門に力を入れた。  
 カメラは意外と簡単に理沙のお尻に飲み込まれた。が、太いケーブルは彼女の肛門をぎりぎりまで伸張させる。理沙は口を真一文字に結び、鼻から浅い息をして痛みに耐えた。  
「理沙ちゃん、大丈夫? じゃ、これから奥に入れていくからね」  
 言いながら吉川は、少しカメラを奥に押し込んだ。ずるり、とケーブルが動くたび、痛みと快感が彼女を襲う。  
「へえ……思ったとおり綺麗ね」  
 石本が、吉川の手元を覗き込みながら言う。理沙は目を開けてモニタの映像を見た。  
 それは、彼女が生まれてはじめて観る自分の直腸の映像だった。ピンク色の肉壁は思ったよりつるっとしていて、ご主人様にしていただいたお浣腸のおかげか残留物もほとんどない。  
「ん……でもここに小さな裂傷があるわね」  
 吉川がカメラを奥に押し込みながら指摘する。理沙の直腸には、一番奥のところにいくつかの裂傷があった。新しいものはまだふさがって間もない様子で、他にもいくつか治りかけの傷がある。  
「たぶんアナルセックスでついた傷ね。ご主人様、こんな奥まで突いてくださるの?」  
「は、はい……」  
 
「まぁこれは、抗生物質を投与しておきましょう」  
 吉川はカメラの先端を器用にぐるりと回す。そしてカメラは直腸からS字結腸へと向かった。  
「ふうん、念入りに浣腸したようね」  
 言いながら吉川はカメラを奥に進ませる。理沙は、今まで誰も触れたことがない場所……ご主人様にも触られたことがないところへの侵入に戸惑っていた。ぐっ、ぐっと吉川がカメラを奥へ差し込むたび、肛門と直腸、そしてS字結腸が揺れる。  
 理沙は自分の秘裂から蜜がこぼれ始めていることを感じていた。肛門をじっと凝視している石本や吉川にもそれは分かっているはずだが、彼女たちは何も指摘しない。それが却って、理沙の羞恥心を煽っていた。  
「……でも、やっぱり液は少し残っているようね」  
 石本がモニタに映った透明な液体をみながら言う。腸の窪みに、どろりとした茶色い液体と、そして少量の白い液体が溜まっていた。  
「ああ……お浣腸の液?」  
「そうね。そしてその白いのは、多分スペルマ」  
 理沙の質問に吉川が答える。理沙はモニタの中のご主人様の精液をじっとみつめた。そしてこの病院に来る直前「しばらくのお別れだから」と激しくアナルを責めた主人とのプレイを思い出し、ぶるっと震えた。  
「こら、動いちゃ駄目でしょ!」  
 吉川か理沙のお尻を軽く叩く。理沙はごめんなさいと謝り、きゅっと肛門をしめた。  
 カメラの挿入は続く。そしてカメラの先端は、S字結腸から下行結腸へと伸びていった。  
「……あら、もう駄目かしら?」  
 吉川がつぶやく。カメラの先端は、どろっとした粘土のようなものを映していた。  
「2回もお浣腸した割には、ウンチが残ってたわねぇ……」  
 下行結腸から横行結腸へ向かう辺り。カメラはそこで行きどまらざるを得なかった。  
「ま、腸にはほとんど問題なさそうね」  
 言いながら吉川がズルズルとカメラを引き抜く。入ってくるときも苦痛だったが、引っ張り出されるときのほうがもっと苦しかった。理沙は腸がそのまま引き摺りだされてしまうのではないかとの錯覚に襲われ、激しくのけぞった。  
 カメラが抜かれても、理沙は倒立の姿勢を崩すことは許されなかった。石本は足首を押さえ続けており、吉川が理沙のお尻の前から離れる。カチャカチャと何か器具の音がするが、理沙の視界は石本の体に遮られていてほとんど見えない。  
 やがて吉川が戻ってきた。不安そうな表情を浮かべる理沙に、吉川は理沙の大きく割られた足の間からこれからの検査を宣告した。  
「じゃあ理沙ちゃん、検便しますね」  
「け……んべん……? さっきのカメラは……?」  
「泥状便じゃ検体としては今ひとつなのよ。で、直腸に少し便がこびりついていたから、それを使おうと思うの」  
 そう言うと吉川は、耳かきのようなガラス棒と鉄製の鳥の嘴のような道具を理沙に見せた。  
「この肛門鏡で理沙ちゃんのお尻の穴をぎゅっと開いてね、その後この採便棒で直腸からウンチを掻き出すのよ」  
「え……っ?」  
「下手にお尻の穴に力を入れると、肛門の筋肉が切れるからね。じゃ、入れるわよ」  
「そ、そんな! ちょっと待っ……!」  
 理沙が声を荒げる。が、吉川は構わずに彼女の肛門に器具をあてがうと、一気に差し込んだ。  
 
「ひゃあっ!?」  
 器具の冷たい感触が理沙の不安を高める。吉川は肛門鏡の取っ手を掴むと、今度はゆっくりと彼女の肛門を開いていった。  
「え、やだ、待って! お願いです、待って!」  
 徐々に開いていく肛門。理沙は必死に吉川に声をかけるが、吉川は構わず力を込め続ける。  
「いやぁ、いたぁい!」  
「ほら、力を込めてると本当に切れるわよ」  
 肛門鏡を開ききり、そのまま固定するためのネジをまきながら吉川が声をかける。石本は、肛門鏡に書かれたサイズ表示を読み取った。最大4cm。いくらアナルを調教されているとはいえ、体の小さな理沙には限界的な大きさだった。  
 吉川は無言でスポットライトを操作し、彼女の肛門を照らした。そしてガラス製の棒を、ゆっくりと差し込んでいく。  
(ああ……)  
 理沙は大きく息を吐いた。ガラス棒が直腸内壁をこする。そのむず痒いような感触に、理沙は歯を食いしばって耐えた。彼女の意識は、肛門ではなくその前方……尿道に集中していた。  
 先ほどからのアナル責めで、理沙は再び強い尿意を感じ始めていた。が、今の格好でオシッコをしたら、自分はおろか足首を固定している石本もビショビショに濡れてしまう……。理沙は早く検査が終わるように、それだけを願っていた。  
「……はい、おしまい」  
 ようやく吉川の声がかかる。理沙はほっとした。そして吉川がガラス棒を傍らに置き、肛門鏡のネジに手をかけた。  
「……あ、ああっ!?」  
 吉川はネジを一気に緩めた。限界まで伸びきっていた理沙の肛門が、一気に縮む。その感触が彼女の背中を激しくなぞり、理沙は一瞬、尿道の緊張を緩めてしまった。  
「あ……ああっ……!」  
 そして次の瞬間、彼女の尿道からは透明な熱い液体がほとばしる。理沙は慌てて止めようとしたが、膨らんでいた膀胱はそれを許さず放出し続ける。漏れた尿はそのまま理沙の顔に、そして石本の体にかかっていった。  
「……理沙ちゃん、お漏らししたの?」  
「ご、ごめんなさぁ……」  
 優しい笑顔で石本が理沙に尋ねる。理沙は自らのオシッコと涙でぐしょぐしょに濡れた顔で、石本に謝った。  
 吉川が溜息をつきながら肛門鏡を抜く。そして、石本に蒸しタオルを手渡した。  
「ま、これで検査は終わりだから」  
「ご、ごめんなさ……」  
「次はお風呂で体を洗って、その後お部屋……って段取りよね?」  
 吉川は石本に尋ねる。石本はええ、と頷いた。  
「じゃあ、もうお風呂に行っていいわよ。オシッコの後片付けはしておくから」  
「え、そんな……」  
 泣きじゃくる理沙の足から手を離し、石本は彼女をそっとベッドから下ろす。床まで尿がたれており、理沙が足を下ろしたとき「パシャッ」という音がした。  
「ほら行きましょ。体、洗ってあげる」  
 戸惑う理沙の背中に手をかけ、石本が優しく声をかけた。  
 
 
 診察室の隣の部屋は大きな風呂だった。理沙の太腿からはまだ尿が垂れ続けており、彼女が歩いた後にはいくつもの雫が床に垂れていた。すすり泣く理沙を見ながら、石本が一緒に風呂場に入る。そして彼女も、理沙の尿で濡れた制服を脱ぎ始めた。  
 薄い桃色の制服の下からは、大人の色香をただよわせる豊満な肉体が現れた。黒いレースの下着を脱いで全裸になると、石本は風呂場の隅から凹状に真ん中がくぼんでいる椅子を持ってきた。  
「知ってる理沙ちゃん? これは『スケベ椅子』って言うのよ」  
 石本が椅子に理沙を座らせながら言う。理沙はこくりと頷いた。主人である藤原が風呂に入るとき、これで幾度も『ご奉仕』したことがある。が、自分で座るのは初めてだった。  
 石本がシャワーの栓を開く。すぐに暖かいお湯が噴き出し、理沙の体を優しく温めた。  
「あ、あの……」  
 シャワーをかけてくれる石本に、身を固くしながら理沙が話しかけた。石本は理沙の体を流し終え、自分の体にお湯を掛けながら理沙の次の言葉を待つ。  
「……じ、自分で洗えます……」  
「あら駄目よ。あなたのお世話は私がするって、そう言ったでしょ?」  
「で、でも……」  
 石本の大きな胸をちらりと見ながら、消え入りそうな声で理沙が答える。  
「……恥ずかしい、です……」  
「なぁに言ってんの」  
 あははと笑いながら、石本はボディソープを自分の体に塗り始めた。  
「お尻の穴の本当に奥まで覗かれて、しかもオシッコまでしちゃったのにまだ羞恥心が残ってるの?」  
「……」  
「それにね」  
 そっと石本が理沙の肩に手を置く。びくりと理沙の体が震えた。  
「これから、もっともっと恥ずかしくて苦しくて痛くて気持ちいいことが待ってるんだから」  
「ひぁっ!? な、なにを」  
 言いながら石本は自分の胸を理沙の背中にこすりつけた。ボディソープの泡が理沙の小さな背中いっぱいにひろがる。そして石本の手は、理沙のまだ小さな膨らみにすぎない胸や腹に伸びていった。理沙は逃れようと身をよじるが、石本は巧みに動いてそれを許さない。  
「あら、理沙ちゃんはご主人様にこういうことをしてあげたことはないの?」  
「あ、ありますけどっ!」  
「うふふ。やっぱりまだ子供ね。肌理が細かくてとてもつるつるしている」  
「や、やめて……くすぐった……」  
 石本がするりと理沙の前に移動する。理沙の眼前に石本の顔が来る。その顔はとろんと蕩けていた。そして石本は理沙の太腿に自らの腰を乗せる。  
「あ、あふぅ……」  
「ふふ、やらしい声を出しちゃって。気持ちいい?」  
 自らの腰を動かし、秘部の毛をタワシに見立てて、石本は理沙の足を洗った。そして上半身は理沙にぴったりくっつけ、大きい胸でこねまわす。理沙は、自分の乳首に石本の胸が当たるたび、思わず甘い息を吐いていた。  
「本当はキスしてあげたいんだけどね。規則で禁じられているから」  
 言いながら石本は、日本の腕をつつっと脊椎沿いに下ろしていく。  
「ここを」  
「ひぃっ!?」  
「たっぷり洗ってあげる」  
 
 そして石本は、椅子の前後から理沙の下腹部に手を入れた。幼い秘裂と肛門に指を添える。そして、まず肛門に人差し指と中指を一気に差し込んだ。もう一方の手は理沙の処女を傷つけないよう、尿道と陰核を中心に責め立てる。  
「やっ……やぁ……」  
 石本の体に掴まりながら、理沙は歯を食いしばっていた。肛門を犯す石本の指は、うねうねと複雑に動いて直腸を刺激する。時に開き、時に抜かれ、またそれぞれが直腸内壁を刺激しつつ奥へ奥へと差し込まれる。  
「ふふ、本当によく開発された女の子ねぇ……ほら、イきたかったらいつでもイっていいのよ?」  
「や、やだ……だめ……」  
「ほぉらほら、こんなにクリちゃんビンビンにして」  
「ひぐ……っ……ああ、ご、ご主人、さ……まぁぁぁぁぁっ!」  
 理沙の陰核を石本の親指が押しつぶす。途端、理沙は激しくのけぞり、主人を呼びながら絶頂を迎えた。ぐったりとした理沙を、石本が優しく床に寝かせる。理沙は快感の波がひきはじめると、再び激しく泣き始めた。  
「……ご主人さま、ごめんなさい……私、ご主人様以外の人に、イかされちゃいました……」  
「……」  
 無言で石本がシャワーで理沙の体を流す。丁寧に全身を洗い、さらに髪や顔を洗い終わっても、理沙は泣き止まなかった。  
「……ごめんなさい、ごめんなさい」  
 ぶつぶつと呟き続ける理沙に、シャワーの湯を止めて石本が聞いた。  
「なあに、ご主人様以外の人にイかされたのがそんなにショック?」  
 ぐすぐすと鼻を鳴らしながら、理沙が頷く。石本はため息をついて言った。  
「これからの入院生活、あなたは両手両足を切られてしまうのよ。  
 体の世話……お風呂や食事やトイレの世話まで、何一つ自分じゃできないようになる。  
 もちろんひとりエッチだってできなくなるわ。  
 そうしたら、その間の性欲処理は私にお願いせざるをえないわけよ。もちろんあなたの処女を奪おうなんて考えてないけど……でも、その敏感なクリちゃんやお尻の穴を苛めてくれるのは、入院中はご主人様じゃなくて、私よ?」  
「……苛めてくださらなくて結構です。私、ご主人様以外の人にイかされるなんて……そんなの嬉しくない……!」  
「耐えられるの? その敏感な体で」  
「……」  
 理沙はきゅっと目を閉じた。石本はしばらく理沙を見つめていたが、やがてため息とともに理沙の体を抱えた。  
「え、なに?」  
「湯冷めしちゃうでしょ。お湯に入りましょ」  
 そして二人は、充分な広さがある浴槽に身を沈める。風呂の温度はやや温いぐらいだったが、先ほどの淫戯で火照った体にはちょうど心地よかった。  
「……理沙ちゃん」  
「はい?」  
 ようやく緊張を解き始めた理沙に石本が声をかける。  
「先ほどから言ってるように、このお風呂を出たら部屋まで歩いて、そこであなたの手足を固定するわ。  
 つまりこのお風呂が、実質的にはあなたの手足とのお別れになる」  
「……はい」  
「だから、後悔がないようよく手足を触っておきなさい。  
 あと、さっとの話にも繋がるけど、一人エッチもこれが最後だから今のうちにしておきなさい」  
「……え?」  
「もう、自分の指で自分を慰めることはできなくなるんだから」  
 理沙は風呂の湯を掬い、自らの顔を洗った。そして腕のちょうど切断されるあたりを揉みながら答える。  
「……私、自慰ってしたことないんです」  
「あは、またまた。ここまで来て恥ずかしがることなんか……」  
「いえ、だから本当に……したこと、ないんです」  
「……本当に?」  
 こくり。顔を赤くしながら理沙が頷いた。  
「だからさっきから言ってます……。ご主人様以外の人に、イかされたことはない、って」  
「……」  
「あ、でもイけるようになったのは本当に最近なんですよ」  
「……ふふ。本当にあなた、いい娘ね」  
 ざばっと石本が湯船から立ち上がる。  
「ほら、あんまり長く入ってると却って毒よ」  
 そう言うと石本は大きなバスタオルをふたつ持ってきた。一つを理沙に渡し、もう一つで自分の体の水滴を拭って新しい制服を身に着ける。理沙も慌てて風呂からあがり、自分の体を丁寧に拭った。  
 

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