達哉(たちや)
21歳の医学生。父親は大学病院の院長。
母親不在ながらも、裕福な家庭でなんの不自由も無く暮らしていた。
優しく思いやりのある青年だが、裏を返せば人に騙され易くお人好し。
自分のやりたい事を貫こうと思い、父親には外科と偽って獣医学科を受験した。
それがバレて父親と言い争いになり、殴り合いに発展した末、誤って刺し殺してしまった過去を持つ。
こちらの世界に来てからもその事を気にしており、事ある毎に自分を蔑んでいる。
そのため"蛇足"のメンバーからは白い目で見られる事もしばしば。
しかし、医学の知識と技量は中々のもので、更にヒトの世界にしかない技術も知っているため、
その点だけは一目置かれている。
レナ
獅子獣人の女性。外見年齢は20代半ば…らしい。
所謂マダラと呼ばれる姿形ではなく、男性と同様に半獣の姿をしている。
結構な美人らしいが、達哉の視点からはイマイチよく分からない。
"蛇足"の実質的なリーダーであり、細身の体ながらも男性と変わらない膂力の持ち主。
獅子の国独特の格闘術を使うが、それ以外にも短剣や銃器なども使用する。
しかし魔法の素養には恵まれておらず、使えるのは下位の攻撃魔法でやっと。
だが、格闘センスとこれまでの実績は相当のモノで、
裏の社会では『血染めの雌獅子』と呼ばれ有名。
仕事の途中で達哉と遭遇し、"蛇足"付きの医師兼家政夫として迎え入れる。
職業のためか性格の為か半獣の外見の為かは分からないが、色恋沙汰には縁が無く、
達哉を拾った事で随分と野次られてるようだ。
"蛇足"
レナがリーダーを勤める、複数の種族が混在した傭兵集団。
人数は少ないが、裏社会では有名な存在であり、
かなりの犯罪を犯している筈だが、国家からの依頼も多いため、懸賞金は掛けられていない。
また、メンバー全員が何かしらの理由があって故郷を追われた身。
そのため、他者の受け入れに対しては消極的だが、それぞれの仲間意識が非常に強い。
ちなみに、"蛇足"という名称はヒトの世界の言葉から取っており、
全員が世界にとっての『蛇足(※余分なもの。不要のもの。なくてもよいもの。)』であるという皮肉。
ガルナ・ガルバ
ラフな格好をした、青白いウロコの蛇人の青年。
ヒトの年齢に換算すれば、達哉とは同年代。
交渉や相手を騙すことに長けるのだが、それ以外の場では激しくハイテンション&性欲の塊。
元は蛇の国のある王家の元で諜報部隊の隊長をやってたらしいが、
ウソの報告と、あまりの女遊びの酷さに追い出されてしまう。
下ネタトークしながらご飯を食べれるヤツ。
クユラ
“蛇足”に所属する魔術師。
実年齢は5百歳を超えるのだが、
魔法・霊薬・薬草・マッサージ・その他諸々を使い、
ヒトで言う15,6歳程度の外見を保っている。
元々は猫国で魔法の研究をしていたのだが、
永遠の命に固執するあまり、
非人道的な実験を繰り返した事により追放された。
若々しい体を維持する事に異常な情熱を注いでおり、
持ちうる全ての力を出し切って老化と戦っている。
自分よりも若いレナが“蛇足”のリーダーをしてるのがあまり気に入らないらしく、
事あるごとに突っかかったりしている。
だが、年の功もあり節度は弁えているので、大きな問題にはならない。
ミリアルド
鳥人の少年。外見年齢は15歳ほどで、行動全体に子供っぽさが滲み出ている。
ただひたすら“生意気なガキ” を体現してる感じ。
元々は金持ちの家に生まれたのだが、金銭がらみのトラブルで両親を亡くしている。
視力が非常に良く、鳥人の中でも特出している。
そのため、離れた場所からの銃による狙撃が主な戦法。
仮にも傭兵で食っていけるくらいなので、狙撃はゴ○ゴ13も真っ青な腕前。
しかしまだ子どもなので、素手で戦うとガルナよりも弱い。
中〜近距離での戦闘が得意なオルスを援護する形で任務に就く事が多く、
戦いのみではかなり良い相性。
だが我の強い性格なので、あまり仲は良くない。
根は寂しがり屋で、一人になると途端に弱気になる傾向が有る。
オルス
イヌとオオカミのハーフ。年齢は90(ヒトでの30代半ば)に届くか届かないか。
自分の境遇のため、純粋なオオカミもしくはイヌを毛嫌いしているところがある。
暗い色のコートを常に着用していて、脱ぐと全身が傷だらけの歴戦の傭兵。
また、右目から頬にかけて一筋の切り傷が有り、右目は完全に視力が失われている。
左の耳も戦闘の途中に傷付けていて、虫食い状になっている。
愛用の槍は形状維持と対血対脂耐性の恩恵を買った魔剣で、その槍術は相当のモノ。
また、魔法もある程度こなすオールラウンダー。中〜近距離での戦闘が得意。
しかし、格闘と魔法がどっちつかずなところが有り、実力はレナとクユラに次ぐ3番手。
“蛇足” の中で最も『それっぽい』傭兵。