「こんな所に呼び出して何よ」  
そう言って、彼女が強気に声を出す。  
「何、学級委員長がこんな趣味を持ってたとはね」  
そう言って俺はすっと写真を取り出す。そこには暗い部屋でオナニーをしている彼女の姿が写っていた。  
「これ、どうやって写したの?」  
彼女の声に恐怖に浮かぶ。  
「それは、そっちの答えを聞いたから。別段良いんだよ。こっちとしてはさ、人様に迷惑かけない限り馬と交尾しようが仮面舞踏会にでようがね」  
そう言って。俺はにやりと笑う。  
「でもさ、俺も似たよーな趣味を持ってるからさ。一緒に楽しもうと言ってるのさ」  
そう言って、俺は自分でもわかる邪悪な笑みを浮かべる。考える彼女に俺はもう一押しする。  
「何、別段俺はあんたを悪事に引き込もうと言うわけじゃない。ちょっと一緒に楽しもうって程度さ」  
事実だ。だからこそ俺は彼女の秘密を探ったのだ。  
「わかった、で、この写真はどうやって取ったの?」  
「OK、契約成立」  
すっと俺が腕を降ると、そこに円盤状の何かが出現する。  
「何、それ?」  
彼女が興味半分、恐怖半分で聞いてくる。  
「これが俺の秘密。これで秘密を共有する仲ってやつさ。」  
円盤状の何かに俺が腕を入れると真正面で立っている彼女の後ろから俺の腕が出てきて彼女の襟を強引に掴み引っ張る。  
「ひゃっ!」  
そのまま、抱きつくように腰へ腕を回す。  
「………」  
パシンと小気味よい音を立ててほっぺたにビンタが飛ぶ。  
「と、デリカシーが無さ過ぎたかな」  
そう言って俺はポリポリと頭をかく。  
 
「まあ良いさ。こんな能力を持ってきたんだ。ちょっと面白い使い方を見せてやるよ」  
そう言って俺は精神を集中させる。でてきた円盤に腕を通す。  
「ちょっくすぐったいよ」  
足の裏を靴の上からこしょぐられ、彼女の体がバランスを崩す。  
体をそのまま受け止めると、テーブルの上に乗せる。  
「じゃあ、もっとくすぐったくさせてあげるさ」  
腕を抜くと俺は次の円盤を準備した。  
そっと頭をそれに入れる。  
「だめええええええええええええええっそこだけは止めてぇぇ!!」  
完全な拒絶、今にも泣きそうな表情。  
「へえ、ここじゃなければ何処だっていいのか?」  
ちょっとだけ出た愛液を舐めて、俺は最初の円盤に頭を通す。  
足の裏を、指と指の間を丁寧に嘗め回す。  
びくびくと動く彼女の体、顔はもう真っ赤になっている。  
最後に思いっきり足に噛み付く。  
「うっううん」  
それだけで色っぽい声を出して彼女はいってしまった。  
「はは……気持ち良さそうな顔」  
彼女に抱きつき、そのまま立ち上げさせる。  
「ううんって私寝てた?」  
立ち上がった彼女が驚愕する。シャンプーの匂いが気持ち良い。  
「ああ、気持ちよかったか?」  
こくりと頷く。  
「そいつは良かった。今度するときはもっと丁寧にするからな。覚悟しろよ」  
そう言って俺は彼女に向かってにやりと笑った。  
 
 
それから数回学校で楽しんで、日曜日、彼女とのデートの時間、そわそわしながら待つ。  
出会う場所は人の多い所でと言うのは俺の能力を警戒してか。まあ良いさ、初めから順風満帆と言うのも味気ない。  
「待った?」  
そう言って彼女が声をかけてくる。適当に返事をしてから俺は彼女の服装を見る。  
白いセーラー服に長めのスカート。それに運動靴と言う普通の姿だった……まあこれを準備したかいがあるってものさ。  
「ところで、その袋の中身は何?」  
「秘密」  
そう言って、俺はにやりと笑う。そう、これが俺の本性。優等生の裏側に隠されたひそやかな性癖。  
「じゃあまずは、ウィンドウショッピングといくか?」  
 
「うーん」  
ウィンドウの前で悩んでいる彼女。困った顔ってのも悪くないな。  
「気に入ったのがあれば買ってやるよ」  
そう言って俺は円盤状の物体、俺は門と呼んでいるが……を出す。パシンと彼女にほっぺを殴られた。  
「いきなり、何するんだよ!」  
「良い!盗みは駄目だからね!」  
彼女が小声で耳打ちをする。  
「財布取り出そうとしただけだよ!」  
そう言って俺は門から財布を取り出す。  
「あっ……ごめん」  
そう言って彼女が顔を赤らめる。  
「まっ良いさ、俺はこの能力で悪い事はしない。それだけは誓う」  
自分自身でも大真面目にそう答える。そうだ、それだけは揺ぎ無い誓い。もし俺がこの能力を悪い事に使えばどんなことだって出来る。  
絶対無敵の金庫から金を盗み出し、完全密室の男を海底で窒息死させ、軍用戦闘機をどっかの家に落とす事も可能だろう。  
だが、それをやってしまえば、俺は『神』になってしまう。俺は『人間』として死にたい。まっだから彼女と付き合うんだけどね。  
 
いくつかセクシー系の下着を買って、俺達はレストランへと入る。  
思い思いに注文して、俺はちょっとしたいたずらを実行した。  
門を使って袋の中身を取り出し、そのままもう一つの門に彼女の足を通す。  
「なっ」  
しーというしぐさをして俺は彼女の抗議を阻止する。  
「ちょっと、この靴……」  
「セクシーだろ?お前に合うように測って探したんだ」  
そっと門を腕の中から作る。そこには彼女の足元が写っている。黒のロングブーツ。  
「こんなの……こんなの…」  
「俺はお前を俺色に染めたい」  
そう言って俺は彼女のほっぺたにキスをした。  
 
歩きにくそうな彼女を連れて俺は自分の部屋へと入る。  
さてと……、お楽しみはこれからだ。  
俺はそう言って笑みを浮かべる。その笑みはどこか悪戯好きの子供みたいだった。  
 

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