「な、なによ!近付くなって言ったでしょ!アンタのその蛇みたいな目・・・好きになれないのよ!」
そう告げると、二人以外は帰宅した放課後の教室で
委員長はこちらを激しく睨みつけ、警戒して距離を取る。
「おいおい、酷い言いようだな。折角俺が海老フライをご馳走してやろうってのによぅ」
「近寄らないで!そんなの結構です!」
「ととと・・・そうは行かないんだな、凜さんよぉ」
そう、昨日迄の気弱ないじめ対象だった男とは思えない口調で喋る。
「不思議そうだな?・・・俺は”コレ”を手に入れたんだからなぁ!」
と、指にはめた指輪を見せる。
それは血の色のようなキャッアイが光っており・・・
・・・それが凜を『見つめ返した』のだ。
見られた瞬間──凜の体からは力が抜け、一切の抵抗が止む。
「・・・凜、お前は海老フライが食べたくてしょうがないだろう?」
「・・・た、食べたいです。何でもしますから食べさせて下さい・・・」
先程までと違い、言われるままに応える凜。「よし、今から特別な海老フライをご馳走してやる。
ただし、食べ方も特別だから俺の教える通りにするんだ。いいな?」
「・・・はい。」
虚ろがかった瞳で返事を返す凜に、口端を歪めながら濁った眼差しを向ける。
だが指輪の猫目石は彼と逆に、輝きも強く、紅も深みを増していた。
「へへへ・・・これがあの学級委員長さまかよ
まだまだ力に抵抗してるみたいだが、なぁにかえって面白い。」
(そろそろ”命令”を埋め込むか・・・”コレ”を使うと目が疲れるからな)
そして、彼は命令を彼女に伝えだす。
それはこんなものだった。
一つ、あなたは彼に深い信頼を感じ、彼の言う事は真実であり疑いなど抱かない。
一つ、彼に危害を加える事柄は出来ない。
また、危害で無くとも彼の意志確認無しには生命、行動を妨げられない。
一つ、彼に”お願い”をされると、今の状態になる。
・・・などなど・・・だ。
それらは彼女が意識する事も確認する事も禁じられ、彼の口から思い出させられた時でも無ければならない
まるで己が記憶の金庫に付いている鍵を、彼に握られたような物だった。
そして、指輪の光が消えた。
******
「・・・おい、何ぼーっとしてんだ。エビフライ、食べないのか?」
私は一瞬自分が何処に居るのか分からなくなっていた感覚を振り払うと
目前の彼に話しを合わせ始めた。
「た、食べるわよ!」と、親しく無い筈の・・・むしろ
内心では眼鏡デブなどとあだ名を付けていた男と喋っていた。
それが、今はどうだろう?
目前の男・・・いや、彼に対しての以前のような嫌悪感を感じなく
それどころが、私は彼と親しげに喋ってさえいたのだ。
何故だろう?・・・そう考えると同時に頭が痛く、嫌な気分になる。
・・・私は考える事を止めた。(どうせ大した事じゃ無いわ・・・)
そんな事より、今は目前の彼が言う”エビフライ”が食べたくてしょうがなかった。
私はそちらに頭を切替えると、立っている彼の前で跪づき、ジッパーを下げる。
そして、彼のエビフライを取出すと口に含み、堪能する。
「ははは、がっついてるなぁ。食べ方はさっき教えただろ?その通りにしないと駄目だぜ?」
「わ、分かってるわよ・・・私は飲み込みが良いんだから!学年首位なんだから!」
普段の彼女らしくない、少々子供っぽい仕種で喋り方をする凜。
日々、学級委員長としての自分を律して来た彼女だが、力により親しい者と思わされ
彼女本来の”地”というべき物が出ているのだ。
そんな状態の凜が自分の物を前にして、どうにか食事マナーを守ろうと頑張っている
「こ、こんな感じかしら?」
と、恐る恐る舌をエビフライの筋に沿わせ、舐める凜。
初めてからか上目使いでこちらの様子を窺う様子は
とてもあの”学級委員長さま”とは思えないものだった。
学年での成績は常に上位。運動──特に武道にも優秀
おまけに美人でスタイルも良い事は水泳の授業で男子生徒達に知られていたのだ。
だが、几帳面で相手にも厳しい自制を求める彼女に
今まで彼女を口説いた軟派男は撃沈し、強引な輩は成敗され・・・と、
難攻不落ぶりを誇っていた彼女が膝を折り、男のエビフライを熱心に舐めているのだ。
「どうだい俺のエビフライは?」
「え?!うん、美味しい・・・」
うっとりとした表情で熱心に舌を使いながら、凜は”ご馳走”を堪能している。
勿論、それが男性の物などとは全く気付いてはいなかった。
彼女にしてみれば『超限定の食事』を奢って貰っただけで
何故食べさせてくれたかは疑問を持ったとしても、食べる事自体に疑問など無いのだ。
そして当然、この恥態を撮影していても嫌がる様子さえ無い。
後でこれを見せたらどう反応するだろう。
酷いコラージュだと怒るだろうか?それとも、同じようにされたいと懇願するだろうか?
・・・ま、無理矢理でも懇願するように仕向けるんだけどね。
そんな、彼女の預かり知らぬ事を考えながら下を向けば
彼女も”ごちそう”の扱いに慣れてきたのか、独自の食べ方を愉しみだした様だった。
勿論、彼女が本当に食べてしまわない為に色々と制約を付けているが
その中で甘噛みや吸い付き等を試し始めていた。
「うっ、く!」(流石は学級委員長、こっちも飲み込みが早いぜ)
「そうだ、そういえばアレは見ている?」
ペロペロと美味しそうに味わいながら、凜は世間話を始める。
食事をしながらの会話だと思えば、なんらおかしくは無いのだが
何かと思えば、意外な事に恋愛ドラマの話を振ってくるとは。
学園では、そんな物になど興味が無さそうだったし
数少ない(筈の)女友達と話題にしている場面なども見た事が無かったが
どうして、彼女も見ていたのか・・・
「──ええ、主役の二人が観覧車の前で初めてのキスをするのよね。
私もあんなファーストキスに憧れ・・・あー な、なによ!
私だって”女の子”なんだからイイじゃない、もう!」
(ククク・・・今さら何言ってんだかw 現在進行形でそれ以上の事をやりながらw)
「ややや、そんな事思って無いって!イイじゃない!」
「・・・・・・そう? うふふ、そっかぁ・・・」
普段、自分を評される事自体が無い所為か、照れ隠しに食事を再開させる凜。
照れながら自分のチ○ポを咬わえ込む委員長を前に俺は
次の段階を進める段取りを頭に浮かべていた。
***
「下ごしらえも上々だし、そろそろメインディッシュにしないか?」
と、哀れな肉人形に提案する俺。
「え!?う、うん・・・そろそろ食べたいかも・・・」
こちらに促されるまま、了承する学級委員長さま。ナニをされるかも分かって無いんだろうなぁ
「じゃ、また手伝ってもらわないと」
「私は何を手伝うの?」
キョトンとした様子で尋ねる凜は相変わらず美人だ。これで普段も素直ならモテるだろうに。
「ああ、そろそろこのエビフライを食べて貰おうと思うんだけども
これって服を着たままだと上手く食べられないんだよね。」
こんな事を聞けば普通なら投げ飛ばされるだろう話も、彼女は驚く様子も無く
「そうなんだ・・・じゃあ、脱がないと駄目だね」と、スカートのジッパーを降ろして行く。
「ちょっと待った!脱ぎ方にもマナーが有るんだった。」
「そうなの?」
突然のマナー追加にこちらを向くと、聞き忘れていた”マナー”を聞こうと
首を傾げて言葉を待っている。
(折角あの学級委員長さまが初ストリップをしてくれるんだ、簡単に脱がれてたまるか
ちゃんと愉しませて貰わないとなぁ)
「ああ、これはタイミングが大事なんだ。だ・か・ら、こちらの指示通りに脱いでくれるかい?」
「ええ、分かったわ。じゃ、お願いね?」
そう、凜は恥ずかしがる様子も無く、こちらに全てを委ねてくる。
うーん・・・こうも普通にされると、恥じらいが欲しくなるけど、贅沢だろうか?
まぁ良いか、とにかく脱いで貰おう。
「こ、こう・・・かしら?」
何故か下着だけを先に脱ぐように言われ、凜は床に体育座りの姿勢を取るように言われ
自然と強調する形から、意外とボリュームのある胸と突起を服の上から浮きたたせ
指示通りに、脚をモジモジとさせながら脚を組みかえる。
そしてその度にスカートが揺れ動き、暗い茂みへと光を微かに差し込ませていた。
(うんうん、やっぱり普段は見れない組合せはいいなぁ♪)
「そう、そのポーズを保ったまま両手で胸を服ごと寄せて!」
「え〜、服が皺になっちゃうのよねぇ・・・」
こちらの適当な指示に従いつつも、流石に凜が不満を口にする。
しかし、相変わらずその不満は第三者にはズレたものでしか無く
ストリップをさせられている事よりも、服の皺に対して言っていた。
(面倒だし脱がしてしまおうか?しかしそれだと自分が面白く無い。よし・・・)
「色々頑張ってくれたお陰で旨味も増したよ。後は・・・スカートを脱ぐ位かな?」
「え?でも、さっきは・・・」
(さすがに自分が言った事で矛盾が出来ると不味いか)
幾らこちらの支配下に置いているとはいえ、指輪の力で直接じゃ無いのと
思考が残っているだけに、頭の回る委員長による突っ込みが入った。
「いやほら、だから脱いだじゃない?全裸になるなんてマナー、無い無い。」
「う・・・ん、そうね」
その言い訳に怯む凜。こちらもそれを逃さずに畳み掛けていく。
「そうそう。 食べ方にも色々な作法が有ってね、今回のは
『先ず下着を脱いでからスカート』。それが正解なんだよ!」
・・・と、何とも苦しいこの言い訳に・・・彼女は納得したようだ。
膝立ちの姿勢から腰に手を回すと、スカートを緩め──落下に任せる。
何ら隠す布の無くなった彼女の下腹部が露になる。
ソコは彼女の特徴の一つでもある漆黒の艶やかな髪とは違い、淡く柔らげに白い肌をおおっていた。
「へぇ意外と薄いんだな」
そう感想を口にするや、凜が ムッ とした表情になる。
羞恥は無くとも何やら悪く言われたとはわかったようだ。
「違うって、誤解!良い意味だよ、本当!」
「・・・本当でしょうね?」
「本当。ウールもゴワゴワよりフンワリが良いじゃん?!ね?」
「まぁいいわ、それより早く食べさせてよ?」
(ふぅ、何とかなったか。本当、頭が切れるから迂闊な事言えないな・・・)
あちらがわざわざ話を戻してくれたんだ、ここは流そう。
「そうだね。それじゃその姿勢から膝を外側に動かして行こうか」
幾ら自分が以前の卑屈な頃に戻った気分だとはいえ、今だに支配下に置いているのだ。
凜もそれを肯定するように、正面でW字気味な脚を広げていく。
それと共に彼女の秘所が左右に引かれ、口を開けていく。
そして、そこからはキラキラと滴が脚を伝う。
今の彼女は性欲では無く、食欲で涎──愛液を潤ませているのだった。
彼女の下唇もごちそうを早く食べたいと出来上がっている。
こちらから”食べさせる”のも良いが、ここは凜に”食べさせる”か。
そう考えると、膝立ちで脚を広げた状態のまま
”お預け”をさせられ、息を荒くさせている凜の前に仰向けで寝転がり、彼女を誘う。
「そろそろ飢餓感を埋めたくなっているんじゃ無いかい
さぁ、そのまま膝立ちでこちらに来て・・・”初めて”を、味わってみなよ?」
この言葉に凜は、やっと味わえる”ごちそう”を見つめ・・・喉を鳴らし、舌なめずりをする。
ゴクリ・・・
「はぁ、はぁ・・・こんな素晴らしいエビフライも食べ方も、初めて。
どんな味なのかしら・・・は、早く知りたいわ」
(膝立で、しかもその脚を広げたままの姿勢で、まるで・・・獣の様に来いと。
ですが、私はその言葉に平手を返すどころが軽く頷くと
言われたマナー通りに近付き始めました。もうすぐ、後少しで食べられるのだから。)
凜は四つん這いも許されず、不安定なまま膝を交互に近付けてくる。
当然、その歩はバランスを取りながらであり、遅々として進まない。
そして、それは凜の飢餓感を煽り、増大させていく。『後少し、もうすぐ・・・』と。
そんな今の表情──そこには常に学年上位な才女も、普段の刺々しさも無く
ただ、埋め込まれた渇きに支配された牝が存在していた。
胸を揉む以外には動かす事を禁じられ、手の反動も使えずにゆっくりと近付く凜。
そんな彼女の背後に見える校庭に向いた窓の隙間からは
放課後の、白球を叩く高い音が漏れ聞こえている。
グラウンド等から2年の教室内など見えて無いとはいえ
ドアで隔てられた外界は、変わらぬ日常が過ぎていた。
そして、先程までは此処もその一部だった教室で淫靡な行為をする自分と、彼女。
その下半身が作り出す三角形は、とうとう男の足首を跨ぎ、エビフライに迫っていた。
「ふぅ・・・これで、後は頬張るだけ・・・」
ちょうど、男へ馬乗り立ちする格好でこちらを見やり
お尻を小刻みに震わせながら、許可を求めて視線を送る凜。
しかし、敢えてそれを逸らすと、指示を口にする。
「うん、後はティスティングとして
口に入れる前に唇へ押し付けたり、擦り付けてみようか?味が良くなるからさ。」
「え〜、そんな〜!・・・もう、仕方が無いわね・・・」
凜もかなり不満そうなものの、それを口にするよりも、さっさと済ませる方を選んだのか
指示に従って秘所をナニに宛てがい、前後に擦り始める。
「本当・・・うんん、特別な気分だわ。本当に美味しく食べられそう・・・」
そう呟くと、自由に使う事が出来るようになった両腕で身体を支え
丹念に擦り合わせる。
そして、この行為に”ソレ”を食べるのが解るのか、その唇も開き始め
透明な液体と匂いを漂わせ、求め出していた。
「どう・・・かしら?もう、良いと・・・うふぅ・・・思うんだけど」
凜が口にした何度目かの言葉に、やっとの許しが出た。
彼女は聞きたかった言葉に満面の笑みを浮かべ、竿を右手で口に添えると
脚と手で調節をしながら、徐々に腰を落していく。
「っくぅ!!」
初めてのエビフライを含み始めてすぐ、狭く、引っ掛かる感じの場所で
一旦落下が緩まる。
(先に聞かされていたけど、誰でも最初は食べ方が難しくて痛みを伴うって事だし
毛蟹やドリアンを食べるような物・・・ちょっとの出血位で止められないわ
それに、せっかく彼が食事の為に協力してくれているんだもの・・・)
その思いが、破瓜の痛みで止まった腰を再び沈めていく。
ミチミチ・・・
そんな音が、痛みと共に自身の身体を伝わり、脳に届く。
「──あ・・・はぁ・・・入った、のね?・・・」
凜は瞬間──限界を越えた激流に惚け
口元から筋を垂らしながら、腹上で弛緩させていた。
視線は焦点を失ってさ迷い、呂律も怪しく呟く凜
その様子は糸の切れた人形を思わせていた。
「ははは、委員長”初めて”の経験おめでとう♪ ん〜?聞こえて無いかなぁ?」
(じゃ、魂を入れ直すかな?・・・こっち好みの都合いい奴をさ)
そう考えると、彼女の口に入ったままの血に染まった物を見る。
初めてで不十分な濡れ方では自分の物からも血に塗れてしまう事も有るが
彼女に”よだれ”を充分に分泌させた所為か、思ったよりも負担無くいっていた。
教室には彼女の嫌らしい匂いと、それを上回る錆びた匂いが満ちていた。
これは、彼女の体が傷付いた匂い。
それは、凜が望まぬ相手に処女を捧げた匂い。
そして、彼女が知らない・・・大切な、匂い。
そんな、何も分からない眠り姫の彼女を起こす、キス
凜を倒すように引き寄せ、下に続いてファーストキスを奪う。
(このキスで委員長の美味しく食べられるんだ、俺の優しさに乾杯!)
虚ろなまま、舌を差し入れられ、咥内を蹂躙される。
舌を絡ませ、唾液を飲まされる内に段々と焦点が戻り、覚醒していく。
だが、彼女が今『何をしていて、何をされているか』は、解っていないようだった。
「はぁ、むぅん・・・」
あやふやな状態でなすがままにされる彼女だったが、そのキスは
別の”目覚め”も呼び覚ますものだった。
ねっとりとしたキスを受ける内、次第に重、鈍い痛みが軽くなり
それ以外の感覚が増幅され、喜びとなって認識し始めたのだ。
「んふぅ・・・」
キスが終った後に離れるのを、少し残念そうな仕草で唇を目で追いながら吐息を漏らす凜。
そこに先程までの痛みに耐えかねて失神状態だった彼女は無く
口に含んだ、特別な海老フライと疑わない──肉棒を純粋に味わっていた。
「こ、このプリプリ感と、生きの良い反り返り具合・・・凄いわぁ♪コレ、素敵ぃ・・・」
散々待たされた末のごちそうを秘所に頬張り、その触感などに
驚きと称賛の感想を口にしながら、凜は身体を震わせるようにさせて愉しむ。
「おいおい、これで満足されたら食べさせたこっちがガッカリだ。
ちゃんと味わって、初めての記念すべき経験をもっと素晴らしくしようじゃないか
まずは身体をもっと動かして、自分の一番美味しく感じる所を探してみなよ?」
「一番美味しい・・・所? ええ、分かったわ、やってみる・・・」
痛みが気にならなくなった事と
元々知的好奇心の旺盛な彼女だけに、こちらの誘いに従って
根元まで埋まっていた物を、ゆっくりと腰を浮かし、引き抜いていく。
「うんん、引っ張られる感じ・・・これ、新鮮だわ・・・」
凜は微妙に当たりを変え、一番の味わい方を探し当てようと
馬乗りで腰をくねらせ、身体を合わせる。
「この角度で、捻りを入れて・・・」
こちらも、勉強好きな彼女が色々と試している下で
なすがままになりながらも、良かった動きを教えていく。
「流石は完璧人間の名を欲しいままにする女、上達が早いな。
よし、他の食べ方もしてみるかな?」
「んもぅ!キミまでそんな事を言うの・・・キャ!」
良い意味では使われていない呼び方に、抗議を示そうとした凜を、左手で押さえ
凜の了解も待たずに、右手でそのまま起き上がり、体位を変える。
「くうん・・・」
半分抜いた状態から、重力で再び根本まで飲み込む形──所謂”対面座位”になり
凜は、先程とはまた違う快感を感じていた。
「どう? 手が自由に使えるから、さっきより疲れないんじゃない?」
「う、うん・・・この食べ方も、好きになれそう」
自分の下の口にかかる重力の圧迫感に、苦しげな息遣いを見せつつ
腕を上体に絡ませ、胸板に意外と豊かな膨らみを押し付けてくる。
身体や結合も密着した二人は、先の一方的なファーストキスと違い、お互いにキスを交わし始める。
最初は軽く、小鳥が啄む様に。
そして舌を伸ばして絡め合い、互いの体液を交換する。
「どうだい? 添え物も一緒に味わうのも良い物だろう、委員長?」
一旦唇を離し、耳元に口を寄せて甘噛み等の愛撫を加えながら囁く。
それと同時に、彼女の腕を背中へ回させている為に空いた手で
尻たぶを揉みし抱き、揺すり上げる。
「はぁぁん・・・もう、委員長なんて
他人行儀な呼び方は止めてぇ・・・り、凜って呼んで欲しいのぉ!」
先程までの自分でコントロールしていた快楽の波を、男に握られ
知的な思考を組立る間も作れ無いのか、舌っ足らず気味に喋る凜。
「いいのかい? 俺なんてちょっと奢っただけで、今まで余り話た事も無かったし
その何回かの会話だって委員長が俺を注意する様な物だったじゃないか?」
未だに自らの腰は動かさず、腕で振動を与えながらそう言った口。
しかし、その口は薄く、歪んだ笑いを張り付けていた。
「──い、いいの! こんな・・・こんな素晴らしいご馳走を見返りも無く
食べさせてくれる貴方だから呼ばれたいの、お願い『凜』って呼んで下さい!」
そう返事をする凜は、明らかに自分の言った言葉に酔いしれ
その宣言を言い終わると共に軽く達したのか、男の物をキュウと締め付ける。
そして頬を染めながら恋人を見る様な表情を浮かべ、こちらを見返すのだった。
「どうしたよ、いつもの颯爽とした委員長は?」
ニヤニヤと口端を吊り上げ、頭を撫でながら落ち着くように、優しげな声音で語りかける自分。
こちらが予定した範囲内の動きで、感情を爆発させる凜。
今の彼女は、正に『目の覚める思い』か『一目で恋に落ちた』感覚を味わっているのだろう。
しかも、その味をどうやらお気に召したようだ。
「・・・ん。そんな事、無い。私、皆の前では無理を・・・していた気がするの。
他の人より頑張って、自慢の娘だって親に褒められたいだけだったのかも。
同級生に認められようと良い成績を取ったり、強気な態度をして
女だからって馬鹿にされたく無くて、武術を習ったり・・・
本当の私って寂しがり屋の泣き虫で、全然駄目な、颯爽となんかして無いの・・・」
そう──頼りなさげに自らの心情を吐露し、回している腕に
キュッ と力を入れ、必死に抱き着いて来る。
「そうなんだ? じゃあ、二人きりの時は無理せずに素を晒してろよ。いいか、凜?」
つい最近までは目の前の女に男としてどころが、人にさえ見られて無く
『ごみ』扱いをされていたとは思えない程の余裕を見せ、名前を呼び捨てにすると
こちらを仔犬が甘える様な目で見つめる凜の頭をもう一度撫でる。
「うん・・・分かった。貴方の前では私、そうするね?」
頭を撫でられて幸せそうに喜ぶと、凜はお返しに頬へとキスをして
まるでペットが主人の命令を待つ様子を見せる。
負けず嫌いで、成績や順位にこだわりの有った凜だが。
そんな彼女に気を許させ、自身の弱音などを話させた事などにより
強い意志を蝕み、人の顔色を窺って歓心を得ようとする迄に堕とされた凜を見つめ返す
名前通りの雰囲気も消え、ここまで気を許した初の異性から嫌われる恐怖にする。
そこに、かつての勇ましかった面影は無かった。
次期生徒会長と噂の凜だが、これからも皆の前では今まで通りに凛々しく颯爽と。
俺の前では──嫌われない為なら、どんな命令でも実行する様に躾てやる。