「ごめんね……日野君……」 「良いから暗い顔すんなって相原、しかし参ったな」  
日野耳雄はクラスメートである相原岬の部屋でため息をついた。  
 
二人の目の前には朝から酔っ払いぐでんぐでんになっている岬の姉、水面(みなも)が倒れていた。  
ただそれだけならばいつもの光景なのだが其れだけでは無かった。  
 
だが決定的にいつもと違う事があった。  
 
「ワオーン!! ワンワン!!」  
犬みたいになっているのである。  
 
朝起きて水を飲んだとたん酔っぱらったようになり、妹である岬に絡み始めたのだ。  
それどころか急に犬のようになって吠えはじめたりもする。  
どんなに正気に戻そうとしても酔っぱらった犬の様になった姉は元に戻らず、ついに岬はクラスメートである日野耳雄に相談をし、自分の家に来てもらった。  
最初は「酔っぱらっただけだろう」とタカをくくってた耳雄だったが、  
 
「おい! 相原のお姉さん、しっかりしろよ!」  
「ワウーン!!」  
「なっ!? 何言ってるのお姉ちゃん!!」  
「おいおいかんべんしてくれよ相原姉さん……」  
岬は顔を真っ赤にしながら少し俯きチラリと耳雄の方を見つめる。  
一方耳雄の方はと言うとため息をつき、『まいったなぁ』と言う顔をするだけだった。  
「ったく、参っちまうなぁいつもなら必殺パンチを叩き込んでるとこだけど、まさか相原の姉さんにそんな事する訳にいかねえもんな……」  
水面を見つめ耳雄のためいきがでたとき、  
「ワンワン! アオーン!」  
「まったく犬その物だよな……ん? あ!? 犬、犬かあ…………」  
「?」  
渋い顔をする耳雄の顔を岬は少し不思議そうに見つめた。  
 
 
「……なるほど……これは……厄介ね」  
グデングデンになっている水面を見つめながらその女性は静かにつぶやいた。  
看護師の格好をしているが、その服は頭から足もとまで真っ黒であり知的な雰囲気を漂わせている、皆が『黒ナース』と呼んでいる女性であった。  
 
 
――――― でろでろ妖怪図鑑 ――――――――――――――――――――  
 
酔犬  
 
おもにお酒好きの人間に取り付く  
取り憑かれると酔っ払い、犬のような鳴き声を出したりする  
かなりエロイ  
 
――――――――――――――――――――――――――――――――――  
 
「本当は……私……動物専門なんだけど……」  
「ワン! ワンワン!!」  
黒ナースを見つめ水面が大声を上げる。  
「日野君、それに相原さんだったかしら?……悪いけど二人とも隣の部屋で大音量でテレビを見ていて……」  
感情のこもらない瞳で二人を見つめながらぼそりと告げる黒ナース。  
「えっ? どう言う事ですか?」  
「これから行う事に……必要なの……お願い」  
「おい、相原仕方ねえ、言うとうりにしようぜ」  
耳雄がグイと岬の腕を引っ張る。  
「あっ……う、うん、お願いします黒ナースさん」  
コクリ。  
岬の懇願に小さく頷くと、二人が隣の部屋に行くのを見届けるとくるりと水面に向きを変えた。  
 
「ワンワン!(なんやお姉ちゃん二人きりになってエロイことでもしてくれるんカ?)」  
酔犬に取り付かれた水面が下品に笑うと、  
「そうね」  
黒ナースは馬鹿にしたように薄く笑うと、すっと水面へと歩を進める。  
 
訝しげる水面に近づくと、黒ナースは自分の顔を水面に近づける。  
と、其のまま水面の唇に自分の唇を近づけた。  
水面の口の中に黒ナースの甘い吐息と、蜜の様なトロトロとした唾液が侵入してくる。  
 
(こうやって治療液を流せば大人しく体から出ていくはず―――ん!?)  
いつも冷静沈着でクールな黒ナースの顔が一瞬驚きの表情に変わる。  
水面の舌が逆に黒ナースの口の中へと侵入してきたからだ。  
(まさか私の治療液が効かない!?)  
「(うへへへ姉ちゃん、なかなか積極的や内科医、ナースだけにうへへ)」  
黒ナースの頭に直接水面の声が響いてくる。  
(くっ、最低なオヤジギャグ、これは思ったより強敵だわ)  
 
チュパチュパと二人の舌と舌が絡み合い、淫靡な音を立てる。  
黒ナースは何とか治療液である自分の唾液を流し込もうとするが水面の舌テクニックにより、阻まれてしまい、逆に何度か水面の唾液を飲まされていた。  
「ん、んっ、んんん」 黒ナースの陶磁器のように真っ白な肌が少しずつ赤くなる。  
(まずいわ、口を合わせるだけでは治療できない)  
遂に諦めるように唇を離すと激闘を物語るように二人の唇の間に透明でねっとりとした橋が架かる。  
 
「(なんや姉さんもう終わりかい)」  
水面が挑発するようににやりと笑う。  
「あなた……相当重症ね、いいわ……特別な治療をしてあげる」  
スッと、黒ナースは水面に近づくと再び口づけを交わそうとする。  
「(またかい姉ちゃん)」  
それを正面から受けようとした水面は  
ぐっ!  
其のまま黒ナースによりカーペットの上に引き倒された。  
「(うっ! ……くっ」」  
下になったまま憎々しげに黒ナースを見つめる水面。  
 
(一度快感の極み達しないと治療は難しいわね)  
 
そう考えた黒ナースはじっと水面を見つめた後、器用に片手で洋服を脱がしていく。  
(先生以外の人間の服を脱がすのは初めてだけど)  
忽ち水面は上半身を下着一枚の姿にされる、  
「フロントホック……、ずいぶんかわいい下着だわね」  
そう言うと  
パチン  
水面の胸が現れた。  
大きさこそそれほどでも無い物の、形や色はとても綺麗である。  
それを少し見つめた後、  
「いくわよ」  
 
ぺちゃ、ぺちゃ。  
優しく舌先を這わしていく。  
 
「ク、クウウウン」  
まるで子犬の様な声を出しの顎を上に向ける水面。  
黒ナースは舌先を使い水面の乳首や、乳輪、そして乳房全体を巧みに責めたてていく。  
「ク、クウウウン! キャイン!キャイン!」  
その度に水面は負け犬のような悲鳴を上げて体を揺らした。  
ピチャピチャ。  
絶妙なる舌先は徐々に水面の体力をけずりとってゆく。  
(胸の先端が大分尖ってきてる、そろそろ限界ね)  
「あ、ああんあううう!」  
水面が激しく体をゆすり続ける  
「どう……? 出て行くなら……いい気持ちにさせてあげるけど?」  
「うう、キューンキューン」  
「そう、ならこれは……?」  
 
ペロ。  
ツゥー。  
 
「ウアアアーン!!」  
 
ゆっくりと、黒ナースは胸からお腹へと舌先を動かしていく。  
ピクピクと水面の筋肉が緊張して行くのが舌先を通し伝わってくる。  
 
「じゃあ……仕上げに入るわよ」  
そう呟き黒ナースがしっとりと濡れた水面の下着に手を掛けた瞬間。  
 
クチュ!  
 
「!? う、うわ……っ!!」  
一瞬のすきを突き水面の指先が黒ナースのスカートの中へと侵入してくる。  
「…………!! んっ………!!」  
何とか口から出かかった悲鳴を飲み込むと歯を食いしばり水面の指技に耐える。  
 
「(どうや姉ちゃん気持ちええやろ?)」  
クチュ、クチュ、クチュ。  
水面の指が黒ナースの下着を何往復もしていく。  
「ん、く、くくっ!!」  
声を出さないように必死にこらえていると黒いスカートの革ベルトが外され、  
パサリ、と、スカートが剥ぎ取られ下半身は下着一枚となる。  
「(ほう、姉ちゃん下着まで黒かい)」  
黒い下着に包まれた陶磁器のように真っ白で透き通った美しいお尻が姿を現した。  
「あ、や、やめ……」  
悲鳴のような小さな声を思わず黒ナースは漏らす。  
だが指先は何度も何度も下着の上をなぞってゆく。  
「く、うう、な、なんとか、何とか反撃を……」  
指技に耐えながら何とか反撃の糸口を見つけ出そうと必死に抵抗を続けていく。  
ここで自分が達してしまえば、除霊は失敗に終わる。  
と、  
チュプ。  
「あっ!? あ、ううう……」  
ショーツの間より直接水面の指先が黒ナースの中へと押し入って来る。  
「い、いや、やぁぁ」 雪のように真っ白な黒ナースの顔が恥辱で真っ赤に染まる。  
「お、お願い、止めて」 だが制止の声を無視し、一本だった指は二本に増え、体の中を  
クチュクチュとイヤラシイ音をたてて、攪拌し続ける。  
「あ、ああ、お腹の中が掻き混ぜられてる!!」  
いつも冷静で、理性的な美女が遂に絶叫を上げて体を揺すりはじめる。  
「あ、あああ」  
口をパクパクさせ、だらしなく開いた口からはたらたらと唾液が零れる。  
「(どっちが犬だか分らんのう? ん、姉ちゃん)」  
「い、いや、そんなこと言わないで……、あううう!!」  
大きく背中をのけ反らせて込み上げてくる快感に耐えようと懸命に抵抗を続ける、  
だが、すでに服の下の胸の突起は限界まで張りつめ、攪拌されている肉壺の口は  
上の口よりも涎を垂らし続けている。  
黒いショーツは彼女自身の体液でグショグショにぬれていく。  
(は、反撃を、反撃をしなければ)  
頭の中の僅かな理性はそれを理解しているが、体は全く動かない。  
だが、何とか舌先をゆっくりと水面の下半身へと持っていく。  
 
「あ、貴方だって限界でしょ?ど、どう?」  
ぷっくりと膨らんだ肉突起にそっと舌を押し当てると、  
ビクリ!  
水面の体が大きく反応するのが解る。  
其のまま黒ナースはペロペロと突起物に舌を這わせて行くと、トロトロとこぼれてくる蜜の匂いがつんと鼻を打った。  
「ほ、ほら、限界なんで―――あっ!? あああ!!」  
水面は指を先ほどより奥に押し当てると肉壁の愛蜜をすべて書き出すかのように激しく攪拌し始めた。  
ギュンギュンと体が委縮し快感に身もだえをする。  
 
(うう、こ、こんな…………たしか妹さんの話では、男性経験は無い筈なのに)  
 
脂汗がたらたらと零れ落ちてゆき、指が動くのに合わせてお尻や、体を動かしてしまう。  
 
「だ、ダメ、このままじゃ負けちゃう……」  
何とか気力を振り絞りペロペロと水面を攻めたてていく、舌先が当たるたびに水面も快感で体をふるわせて行くのが解る。  
指技と舌技同士が激しくぶっつかり合い、  
美女二人が必死に我慢比べを行う。  
「こ、これならどう?」  
震える口をゆっくりと下の口に近づけるとそのまま優しくキスをする。  
ビックン!!  
今までにない位大きく水面の体が震え指の動きが止まる。  
(い、今だわ!!)  
其のまま陰裂を勢いよく舐める。  
「ん、あああ!!はあぅああうう!!」  
はっきりと水面の声で喘ぎ声が上がるのが黒ナースの耳に届く。  
ぶるぶると全身を震わせて、黒ナースの舌技に酔っているのがはっきりと解る。  
この時とばかりに舌先が、陰裂を、肉突起を舐め取っていく。  
「いい、いい!!」  
ギュウっととば口が閉まり、黒ナースの舌を締め付ける。  
蜜はダラダラとダラシナクこぼれ続け、もう完全に指の動きは止まっている。  
全身をがくがくと震わせて、口に体をグチュグチュとこすりつけてくるかのように激しく揺らし続けていく。  
 
「いい、あ、あああ!! あ、ああ、あだめ、いく!! もうだめえええ!!!」  
遂に水面が絶叫し、体を、ガクン、ガクンと大きく震わせると  
ブシュウウ!!  
黒ナースの顔にありったけの蜜を発射して、水面はゆっくりと気を失ってゆく。  
と、その瞬間、体の中より水面に取り付いていた『酔犬』も体を離れて店へと帰っていく。  
「治療……完了ね」  
ふうっと、ため息をつくと、ゆっくりと黒ナースは立ち上がった。  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「良かったな、相原、姉ちゃん元に戻って」  
ニコニコと耳雄が笑う。  
「どうもありがとうございました、それと、迷惑かけてごめんね、日野君」  
力なく岬が頭を下げる。  
「うーん、何だか知らないけど、すっごいすっきりした気がする」  
つき物が落ちたような顔で水面が大きく伸びをする。  
「……では、私はこれで……」  
何時ものように無表情で黒ナースは頭を下げると部屋を出て行こうとすると、  
「水面さん、妹さんとの悪戯はほどほどにね」  
 
ぼそりと水面に耳打ちをすると、其のまま部屋を出て行った。  
 
 
―――――― 次の日  ――――――――――――――――――――――――  
 
「たらいまー!! おーいー! おねへひゃんがかえってキタゾー!!」  
ぐでんぐでんによっぱらった姉を見て  
岬は何も言えずにいた。  
 
 

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