今日も今日とて、僕が心地よく惰眠を貪っているところに  
「草太! 早く起きないと遅刻しちゃうゾ!」  
幼馴染の非難の声が降りかかってきた。  
……さて、どうしようか。  
 
 
 ・起きる  
 ・タヌキ寝入りを決め込む  
→・押し倒す  
 
 
選択肢なんてはなから決まっているのだ。  
「―――まったく、毎日毎日」  
「草太……?」  
「そんなエロい声を朝っぱらから聞かされる方の身にもなってよね」  
僕はりんごの腕を掴み、おもむろにパジャマの下をズリ降ろした。  
「ほら、こんなになっちゃてるよ」  
屹立する性器を前にして、りんごが息を呑んだ。  
りんごの腕から力が抜ける。その瞬間、僕はその手をペニスに押し当てた。  
(うあ)  
他人が触れるというだけで、ここまで違うものなのか。  
僕は夢中で、ペニスを包むりんごの手を上下に動かした。  
「い、いやっ!」  
りんごは顔を真っ赤にして、必死に抵抗してくる。  
僕は強引にその抵抗を抑え込む。ただし表情だけは終始淡々とさせて、ひんやりした指が絡む感触を味わった。  
「やっ やだぁ! ヘンなのが手に付くよぉ~……」  
ペニスの先端から溢れる透明な粘液に、りんごは嫌悪を示した。  
そのことすら、僕の脳内では快感へと変換される。僕はあえて、りんごの手にその粘液を撫で付けた。  
「やめてっ やめてよぉ!」  
嫌がる幼馴染に無理やり自分のモノを擦らせるという行為は、想像以上に興奮を掻き立てていく。  
「っ!」  
射精の瞬間は唐突に訪れた。  
「え……? な、なんか出て……あっ!」  
勢いよく鈴口から噴出した精液が、りんごの手はもちろん、太ももやスカート、頬にまで飛び散り、汚した。  
射精の余韻に浸りながらも、僕はドロドロになった股間をりんごの手で弄り続けた。  
「ひどいよ……草太……」  
弱々しく呟くりんごの手からは抵抗の意志が失われ、こちらの成すがままになっていた。   
「ま、まだ……するの?」  
手の中で再び硬くなっていくそれになるべく視線を向けないよう、りんごは横目で尋ねてくる。  
羞恥に染まる顔に肯定を意味する笑顔を向けると、りんごは諦めた様子で両目をつむった。  
(はは、最高だ。けど……手コキだけで満足できるわけないじゃないか)  
だから。  
「今度はりんごも気持ちよくなろうよ」  
「えっ? いたっ!」  
腕を引っ張り、りんごの華奢な体をベッドの上に押し倒す。  
めくれ上がったスカートの下から、真っ白なパンツが覗いた。  
思わずツバを飲み込む。  
「草太、いやっ! やめてぇっ!」  
幼馴染の悲痛な叫びが、僕の耳に届くことはなかった。  
 
「……っァ……ぁぅ……」  
乱暴に繰り返された抽迭の所為か(この場合は「成果」というべきかな?)  
ベッドに横たわるりんごは息も絶え絶えといった様子で、未だ膣内を行き来しているペニスの感触にも、ほとんど反応を示さなくなっていた。  
焦点の定まらない虚ろな瞳を見つめていると、僕の顔からは自然に無邪気な笑みがこぼれた。  
「どぉ……して……」  
瞳を潤ませたりんごのか細い声を聞くと、どうしようもなく嗜虐心が溢れてくる。  
僕は笑みを消し、いきなり激しく腰を前後させた。  
「んあぁっ!」  
「なんだ、まだそれだけ声出せるんだ」  
「ぃ、やぁっ……そ、そうたぁっ、もうやめ……うぁ!」  
「喘ぎながら言われてもなぁ。それに、りんごのここ、すっごく気持ちイイからさ。絶対やめてあげない」  
「そん、な……ぁ?!」  
りんごが言い終わらないうちに、その体を横に転がす。  
そのまま腰を強引に持ち上げて四つんばいにし、後ろから突く体勢にした。  
「ほら、りんごみたいなやらしい子には、こっちの方がいいでしょ?」  
「こ、こんなかっこ……ゃ、やだぁ……!」  
よほどこの体勢が恥ずかしいのか、りんごは体をよじって逃げようとする。  
その背中に全身で覆いかぶさり自由を奪ってから、僕はりんごの耳たぶを軽く噛んだ。  
「ひゃうぅ……!」  
途端、りんごの全身から力が抜ける。  
「ほんと、りんごはやらしいね」  
「ち、が……」  
りんごが抵抗しなくなったのを良いことに、僕は左手で服の下をまさぐり、小ぶりな胸を揉みしだいた。  
「くぅ……ん!」  
そして、右手をすでにぐしょ濡れの秘部に持っていき、熱を持ったそこを指でこする。  
両方の手に、それぞれ別のコリコリした手触りを感じた。  
その膨れ上がった二つの突起を、僕は同時に摘みあげた。  
「ひ! あんんんっっ!」  
瞬間、りんごの体が大きく仰け反った。  
そして全身を硬直させながらニ度、三度と震え、それから糸が切れたように、ベッドに倒れ付す。  
秘部からは温かい粘液がどっと溢れ、僕の右手を汚した。  
「あーあ、またイッちゃったんだ」  
「……は……ぁ……」  
こちらの声が聞こえているのかいないのか、りんごはただ熱に浮かされたように呼吸するだけだった。  
「喋れなくなるぐらい気持ちよかった?」  
「……、……ん……」  
立て続けに、僕はりんごの耳元で囁いた。  
「もっとして欲しい?」  
「…………」  
返答は無い。  
僕は無言で、りんごの秘部にペニスを突き入れた。  
「ひぁっ!」  
そして半ばまで挿入したペニスで、膣壁を小刻みに擦った。前後に、何度も。  
「あっ、あん! やぁ……はんっ! んあ!」  
そのリズムに合わせて、りんごの口から甘い悲鳴が漏れる。  
りんごが悦楽を感じているのは確実だった。  
 
僕はそこで動きを止め、りんごの中から自分のモノを引き抜いた。  
「ぁ……」  
予想通り、惜しむような声をりんごが上げる。  
そして、震える肩越しに振り返り、今にも泣き出しそうな瞳でこちらを見つめてきた。  
「どうしたの?」  
勝ち誇った口調で僕は言った。  
「やめ……」  
「ん~?」  
「やめ……ないでぇ……っ」  
普段と違う幼ない言葉遣いが、たまらなく劣情を煽った。  
「もっと……して……」  
「何のこと?」  
この期に及んで僕はシラをきった。が、  
「ぅぅぅぅ~……」  
そんな表情でそんな声を出されたら、こっちがたまらなくなるというものだ。  
「あーもう可愛いな」  
そう言って僕は、りんごの細い腰を両手で掴み、今度は一気に奥まで突き入れてやった。  
「ほらっ」  
「~~~~っ!!」  
声にならない声がりんごの口から漏れた。  
そのまましばらくの間、ペニス全部で狭い肉壁の感触を味わう。  
「うわぁ、ヌルヌルして温かい……あ、今キュッて締め付けてきた」  
この淫乱、と多少辛辣に告げると、りんごは弱々しく首を振って否定してきた。  
しかし事実、膣内は早く動いてと言わんばかりに蠢いている。  
「はは、しょうがないマ○コだなぁ。あれだけ掻き回されたのに、まだチ○ポ欲しがってるよ」  
「ゃ、やだ……」  
恥ずかしさに目を閉じるりんごを眺めていたら、俄然気分が乗ってきた。  
「いいよ。じゃあ望み通り、グチャグチャにしてやるからっ」  
そう告げて、僕はいきなり最高速度で腰を振り始めた。  
「んあぁあっ!」  
少し鼻にかかる甲高い悲鳴をあげて、りんごがシーツをぎゅっと握り締める。  
その姿を見下ろしながら、僕はひたすら欲望のままに腰を叩きつけた。  
「あー気持ちいいなぁ……っ」  
肌と肌がぶつかり合うパンパンという卑猥な音と、絶え間なく響く粘性の水音が合わさって、聴覚的な興奮を高めていく。  
「あっ、あぁっ! すごい、すごいよぉ!」  
おまけにこの「声」だ。  
(やっぱくぎみ……ゲフン。りんごのロリ声は最高だね)  
「も、やめっ いやっ! ダメぇっ!」  
そう言いつつも、りんごは自分で腰を振っていることに気づかない。  
その思考からは、理性などとうに吹き飛んでいるようだ。  
(……そろそろ……)  
こっちも限界が近づいてきた。  
これまで以上に激しい抽迭で、絶頂へと一気に上り詰めていく。  
「出す、出すよ……!」  
「出して! せーし出してぇっ!」  
腰を猛烈に動かしながら、僕はりんごの髪に顔をうずめて言った。  
「中にっ りんごの中に出すよっ いいよねっ?」  
「どこでもいい! なんでもイィ! ぁッ―――」  
コレで最後とばかりに、僕はまっすぐ腰を突き出した。  
「―――あっぁぁぁぁぁぁ……!!」  
ビュッ、ビュル、ビュクッ、なんていう音が本当に鳴りそうな勢いで、溜まっていたよからぬものが全て放出されていく。  
「あ……熱……い……」  
恍惚とした表情でそれを受け止めるりんご。  
りんごの熱っぽい吐息を耳元で感じながら、僕は目を閉じた。  
 
 
「―――ん」  
唐突に目が覚めた。ゆっくりと上半身を起こす。  
起き掛けだというのに、少年の頭は妙に冴えていた。  
嫌な予感がする。確かめるように、股間に手を当てた。  
「……やっぱり」  
思った通り、その周辺が濡れていた。言わんや、オシッコではない。  
軽く自己嫌悪―――する間もなく、聞きなれた足音が近づいてきた。扉が開く。  
「草太! 早く起きないと遅刻……って、あれ」  
そこには意外そうな顔の幼馴染が立っていた。  
先ほどの壮絶な夢のイメージを思い出し、少年の顔が紅潮する。  
「珍しいじゃない。今起きたの?」  
「あ、うん」  
答えつつ、さりげなく布団を引き寄せる。  
「たまにはね。じゃないとりんごに悪いよ」  
悟られないように、少年はため息をついた。  
……まったく、無欲な男を演じるのも楽ではない。想像以上の精神的苦痛だ。  
さっきの夢は恐らく、抑圧された自我が見せた、欲望の発露なのだろう。  
それは警鐘、危険信号、エマージェンシー。  
このままではいけない。でも―――  
(……でも、仕方ないよな。「朝」なんだから)  
全ては「子供達」のために。  
たとえ14歳という設定であっても、自分は人畜無害な少年でいなければならないのだ。  
(正直、キツいよ……この役回り……)  
「草太?」  
「えっ な、なに?」  
「どうしたの? ボーっとしちゃって」  
「な、なんでもない。なんでもないから」  
「……具合悪いなら、ちゃんと言わなきゃだめだゾ?」  
(だゾとか言わないでー)  
股間に再び血液が満ちてくるのを感じて、鈴風草太はガックリとうな垂れた。  
 
―――彼は知らない。  
彼のもとに、いずれ可愛い同居人がやってくることを。  
(最近、ヘン女の子が戦ってる夢も見るし……)  
彼は知らない。その少女が、自分の部屋で無防備な姿をさらけ出して眠る毎日を。  
(なんか……おかしくなっちゃいそうだよ……)  
 
少年の戦いは、まだ始まったばかりなのだ。  
 
 
了  
 

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