「はぁ………」  
 
草太はまたベッドの上に座り込み、ここ最近のおとぎ話の様な現実に向かってため息を付いた。  
赤ずきんに魔力を分けた次の日に白雪姫、と名乗る少女が現れた。赤ずきんの話だと赤ずきんと同じ三銃士の一人という事らしい。  
白雪姫は魔法の名手らしく、家に来た直後に家に結界とやらを張って家へのナイトメアリアンの侵入を防いでしまった。……こういうのを見ると赤ずきん達が別世界の人間だということを改めて思い知らされる。  
そしてもう一人、異世界からの来訪者、静森えりか……もといグレーテル。  
彼女も赤ずきん達同様ファンダベーレからやって来た魔法使いである。ただ一つ赤ずきん達と違うのは彼女がサンドリオン側……敵側の人間だということだ。  
サンドリオンは自分を手に入れるあんなか弱い少女まで使ってくる……あんな大剣を振り回すか弱い少女なんていないと思うが。  
そうまでして自分を手に入れようとする理由は自分がエルデの鍵と言われる存在だから。  
もし自分の事でりんごや父さん、一般の人々を巻き込んでしまったら……  
草太が不安の迷宮でまたため息を付いた。  
なんだかため息をつく回数が増えたかな……?  
そんな事を考えているとノックの音がドアの向こうからコンコンと聞こえてきた。それに続く様に特徴的な声……白雪姫の声が聞こえた。  
 
「草太さぁん?少しお話しよろしいでしょうか?」  
 
ドアの向こうから白雪姫が現れる。  
 
「あ、うん、いいよ。入って。」  
「それでは……」  
 
別に断る理由もなく、草太は白雪姫を部屋に招き入れた。  
白雪姫が入って来た時、草太は白雪姫の動き方……少し紅い顔色や息、特に足の運び方など……に違和感を感じたが、自分は人の観察など得意ではないし気のせいだと思考の隅に捨ててしまった。が、その疑問が正しいものだったと気付くのはもう少し後のこと。  
話を戻そう。草太は就寝前の一服と先ほど作ったホットミルクを口にしながら白雪姫を隣に導く。  
 
「で?何の用白雪姫?」  
「あらぁ、白雪で結構ですのに……」  
「あ、ごめん…」  
「いえいえ、草太さんが謝る事ではごさいませんわ♪」  
「じゃあ改めて聞くけど白雪、一体僕に何の用?」  
 
草太がホットミルクを口に流し入れる。  
白雪姫は草太の隣に座り込むと、  
 
「赤ずきんとの魔力の受け渡し…というのはもうお済みですか?」  
 
そして草太は盛大にホットミルクを吹き出した。  
 
「あらあらぁ、服が汚れて……」  
 
白雪姫が手慣れた様子でホットミルクで汚れた草太の服をを自分のポケットから出したハンカチで拭いていく。  
 
……まさか先日会った少女と魔力の供給の話とは……  
ここで言う“魔力の受け渡し”とは少し前の赤ずきんの口唇奉仕の事を指すのだろう……  
「あ、いいよ白雪…」  
「いえいえ、わたくしがお拭き致しますわ♪……それより、そんな反応をするという事は…肯定、ととって」  
「あ、まあ、一応……」  
「で?どうでした赤ずきんとの感想は?」  
「あ、いや、どうって言われても……」  
「あらぁ、気持ち良くありませんでしたの?」  
 
白雪姫が染みにならないようにとんとんと服に付いたミルクを叩きながら尋ねる。  
 
「いやそういう訳じゃ……」  
 
それどころか今まで味わった事のない快感でした、と言えるほど草太は人間が出来ていない。  
それよりも白雪姫の顔が自分の膝の前にあるとあの時の事を否が応にも思い出してしまう。  
そんな思考を読み取るかの様に白雪姫の手は薄白い染みが付いた草太のズボンに伸びて行く。  
 
「あの、白雪、もう平気だから……」  
 
草太は白雪姫をやんわりと拒む。しかしいえお構い無く、と白雪姫は微妙なタッチで草太のズボンの中央を拭いてゆく  
これ以上は危険だ。自分の愚息が起立してしまう様な事があっては申し訳が立たない。  
 
「しっ、白雪っ、もういいって…」  
「あ、口にもミルクが……」  
 
そんな草太の言葉も気にせず白雪姫はミルクの付いた草太の口元に顔を寄せる。  
 
……口元に顔を寄せる……?  
 
草太が疑問に思った次の瞬間には二人の唇は触れ合っていた。  
 
……草太は声一つも出せなかった。  
触れ合う唇を白雪姫が離す。  
 
「し、白雪……?」  
 
白雪姫はにこりと微笑むとまた草太の唇と自分の唇を重ねた。……いや、白雪姫が草太の唇を奪った、と言い代えた方がいいだろう。  
 
「んっ…ふっ…んふふっ♪…ぴちゃっ、ちゅぴっ…」  
「し、んんっ…しら…ゆきぃ…ぴゅちゅっ、ぬちゅ…」  
 
白雪姫は舌を容赦なく草太の口内へと差し込み舌と舌とを絡め合わせ、発せられる水音を部屋の中で響かせる。  
 
そんな音がどれくらい続いただろうか…白雪姫の顔が草太から離された。  
 
「んっ……ぷはぁ!…はぁ、はぁ、…し、白雪、ど、どうして…」  
「んふふ♪草太さん、『どうしてキスなんてするの!?』って顔してますわ♪」  
「だ、だって…」  
「答えは簡単、わたくしにも分けて欲しいんですの、ま・り・ょ・く・♪」  
 
白雪姫はそう言うが早いか草太のズボンのチャックを下ろし始めた。  
 
「し、白雪!?」  
 
当然、草太は驚く。いきなりチャックを下ろされて驚かない男などいないだろう。……多分。  
草太は自分がこれから何をされるか理解し、制止の声を上げる。  
 
「や、やめてよ白雪…」  
「あららぁ?赤ずきんとは出来てわたくしとは出来ない、とは言わせませんわよ♪」  
 
草太の抑止も聞かず、白雪姫はズボンから取り出したそれを手に持つといきなり口に含み、舌で弄ぶ。  
 
「うはあっ!…だっ、ダメだよ白雪っ!!」  
「じゅぷ……はら?おひひめひまへんへひはは?」  
「ち、違っ、うああっっ!!」  
 
草太はいきなりの感覚につい声を上げてしまう。この口撃を最後に受けていたら間違いなく暴発していただろう。  
白雪姫はさらに舌での奉仕を続ける。  
草太の笠の部分を攻めたと思えば裏筋を…  
白雪姫のそれは赤ずきん程懸命な奉仕ではない様だがそれ以上に素晴らしい技術だった。  
本気を出されればすぐにでも達してしまうだろう。  
 
「し、白雪っ!!でっ出るっ!!出ちゃうからっ!」  
「んぁ…いいですのよ…たくさんたくさん出して下さいまし♪」  
 
一旦草太から離した唇を草太の先端へと持っていくと先端の割れ目にチュッ、と唇を触れさせた。  
 
「あっ……ひああぁあぁあぁああっっっ!!」  
 
今までとは圧倒的に違う感覚の刺激に気付いたら草太は自分の砲身から白い散弾を放っていた。  
 
「きゃっ、熱っ…」  
 
それは白雪姫の顔を白雪の様に染めていく。  
びゅくびゅくと出されたそれが治まる頃には白雪姫の顔から眼鏡から草太のミルクでベタベタになった。  
 
「あん……うふふっ、草太さんって案外早いんですのね♪」  
 
白雪姫が草太に言った言葉は男にとって致命的な一言だったが、草太が達したのは白雪姫の技術によるところが大きい。  
それが自身で分かっているのでおどけて言っているのだろうが。  
 
「おかげさまで精液をこぼしてしまいましたわっ!」  
「……え?」  
 
…確かに、草太の精液は白雪姫には摂取されず白雪姫の顔にべったり付いている。  
 
「もぅ、これでは魔力もへったくれもあったもんじゃありませんですわね!」  
「あっ、その……ごめん…」  
 
白雪姫はぷりぷり怒りながら顔に付いた精液を指にすくって口に入れながらもこれでは足りないと言わんばかりに草太を見つめる。  
 
「で・す・か・らぁ…こちらに精液いただきたいんですの♪」  
 
白雪姫がスカートをめくると草太の目に白雪の下半身が……ショーツをはいていない下半身が草太の目に飛び込んできた。  
 
「…………」  
 
初めて直接見る乙女の秘密の園に草太は驚きの余り声も出ない。始め感じた違和感はこれだったかと思うももう時すでに遅し。  
 
「んふふふっ♪」  
 
白雪姫は無邪気に笑いながら妖艶に草太に近いていく。  
草太は余りの妖艶さに思わずベッドへと後退る。  
 
「草太さぁん…心配しなくてもよろしいですのよ…」  
 
白雪姫はそれをゆっくりと追う。  
 
「草太さんには…」  
 
草太の後ろに壁の感触が当たる。  
 
「一切…」  
 
白雪姫が動けない草太にまたがり、未だ固く勢いの衰えないそれを掴むと、  
 
「お手数を……」  
 
白雪姫は自分の秘溝にあてがい、  
 
「おかけしませんからぁ♪」  
 
自身の腰におもいっきりその肉塊を押し入れた。  
 
ぐちゃりと淫猥な音をさせて草太の起立した塔は白雪姫の膣内に入っていく。  
 
「うはっ、うわあぁあぁ…」  
「あはあぁっ…ああん♪」  
 
ちょうど対面座位と呼ばれる体位で二人は完全に繋がった。  
 
「しっ、しらゆきぃ……」  
「あはっ♪草太さんの…逞しい……♪」  
 
白雪姫は草太のそれを突き入れられている感覚に声を震わせる。  
一方草太は初めての女体の感覚にすぐに達してしまいそうになっていた。  
 
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」  
「あらぁ?草太さん、もうイってしまいますの?」  
「だ、だって…うわぁあぁっ…!」  
 
白雪姫は自分の腰を引き上げて、自らの中にいる草太にダイレクトに官能を伝える。  
 
「ああっ♪草太さぁん、またぁ…大きくぅ♪」  
 
蕩けた声で言う白雪姫の顔はとても淫らだった。その顔は草太の引き金の安全装置を一つづつ外していく。  
「うああっっ!!し、しらゆきっ!出るっ!出るからっ!もうやめてっ!!」  
「あん♪そっ、草太さぁん♪出してぇ、かっ、かまいませんわぁっ!」  
 
白雪姫がスピードを速め、草太の射精感を高めていく。  
 
「あっ、あっ、うあっ!」  
「やんっ、あんっ、はんっ♪」  
 
ぐちゃぐちゃと卑猥な音を立てるそこは白雪姫の蜜でしとどに濡れていた。その光景すらも草太には射精を促すエッセンスになった。  
 
「も、もう、だめ……うあぁあぁあぁあぁあ!!!!」  
「だ、出し……あはぁあぁあぁあん♪♪」  
 
そして草太は二回目とは思えない量の白濁を吐き出し白雪姫の膣に思い切り快感を叩きつけていった……  
 
 
「んもぅ!草太がそんなはべらすな奴とは知らなかったゾ!」  
 
幼なじみのりんごがトーストにバターを塗りながら草太を叱っている。  
あの後色々と処理したあと二人疲れて眠ってしまい、またりんごに小言を言われる事となった。  
ちなみに白雪姫は今もはいていない。  
 
(草太さん草太さん?)  
 
白雪姫がトーストにリンゴジャムを塗りながら草太に小声で話しかける。草太が声を聞き取り白雪姫の方を向く。  
 
(あの…ふつつか者ですが、これからもよろしくお願い致しますわ♪)  
 
白雪姫はにこりと笑った。それに対し草太は苦笑しか表せなかったが。  
 
「まったく〜、“いばら”は一体どこにいるんだろうね〜…」  
 
赤ずきんがトーストにパクつきながら草太に聞き覚えのない名を口走った。  
 
「まったくですわね〜、三銃士がいつまでも揃わないとなると〜…」  
 
白雪姫もリンゴジャムを塗り終わったトーストを一口食べながら話に参加する。  
 
草太は完全に取り残され、一つこう思った。  
 
(ヴァルって……三銃士じゃなかったんだ……)  
 
その“いばら”との衝撃的な出会いはもう少し後の話……  
 
とぅ〜 びぃ〜 こんてぃにゅ〜ど?  
 

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