深い闇の中に鏡が何枚も何枚も飾られ、そこには数々の景色が映し出されている。  
ここはサンドリオン城。  
エルデの鍵…涼風草太を求めるサンドリオンの住む城である。  
その中でも一番広い場所…ここ、大広間には、一組の兄妹がいた。  
兄の名はヘンゼル。サンドリオンの一番弟子としてエルデの鍵の奪取作戦を指揮している。  
そしてその兄に距離を置き跪く妹の名はグレーテル。  
グレーテルも魔法使いとして奪取作戦に参加してはいるが、  
 
「……また失敗かグレーテル…」  
「も、申し訳ありませんお兄様…」  
 
…失敗ばかりである。  
今回もエルデの鍵を奪取するどころかナイトメアリアンを無駄にしたグレーテルの責任は重い。  
 
「あ、あれは三銃士達が邪魔を…」  
「言い訳は不要だグレーテル。…まったく、出来の悪い妹はこれだから困る…」  
「っ……!!」  
 
ヘンゼルの確かではあるが容赦無い一言にグレーテルは反論の言葉を噛み締める。  
 
「そもそも三銃士がエルデの鍵を護衛している事は事前に分かっていたはずだ。どうせ自分一人とナイトメアリアンで何とかなると思ったのだろうが……」  
 
兄は小言を吐き出そうと妹の方を向いた。しかし、何やらグレーテルの様子がおかしい。  
グレーテルの目線はこちらを向いておらず、顔は薄赤く色づき、内股をすり合わせていた。……まるで何かの刺激を堪えるも欲する様に…  
ヘンゼルはははあとその刺激の正体に気付いて体をくるりとグレーテルの方に向けると、一歩一歩グレーテルに近づいてゆく。  
 
「お、お兄様?」  
 
怯えた様な少し震えた声でグレーテルが問いかける。  
 
「グレーテル……発情しているのか?」  
「!!…いぇ、そんな事はなぁっ!?」  
 
グレーテルは反論しようとしたが、ヘンゼルに抱き寄せられ声を出す事は叶わなかった。ヘンゼルはグレーテルのうなじを吸い、服の膨らみを揉み解す。  
 
「ちょっ…お兄様ぁ…やん…」  
 
グレーテルは言葉は拒んでいるものの、体は正直にヘンゼルの愛撫に答えてゆく。  
 
「魔力が足りなくて発情とは…出来の悪い妹はこれだから困る…」  
「やんっ!…でもお兄様ぁ…これは…んんっ…」  
 
ヘンゼルは片手で行っていた胸への愛撫を両手に増やし、先程の愛撫より強く刺激を与える。  
 
「黙れグレーテル。……あまりに口が過ぎると、ランダージョに供給させるぞ…」  
「はぁん!!…い、いや…ですぅ…!…あんな…バカ猫に供給させ…られる…んっ、なんてぇ…」  
 
グレーテルはヘンゼルの愛撫に声を蕩かしながら答える。  
 
「ヒェックシュン!!……ん〜誰か我が輩の噂でもしてるのニャ〜?」  
 
……ランダージョの事はさておき、ヘンゼルは薄ら笑いを浮かべながらグレーテルに囁く。  
 
「フン、そんなにランダージョとの供給が嫌だったら…」  
 
ヘンゼルは自らの牡肉をグレーテルの前に差し出すと、  
 
「俺を…満足させろ…」  
 
ヘンゼルは仁王立ちになりまだ覚醒しきっていない肉塊をグレーテルの前に突き出した。  
 
グレーテルはごくり、と息を飲むとその兄の分身を手しっかりとつかむとゆっくりと扱き出した。  
 
「はぁ…お兄様、大きくなってきてる…」  
 
兄の反応に気を良くしたグレーテルは更に舌での奉仕を加える。  
 
「れろ…ぷちゅ、んあ…んっ…お兄ぃ…ぴちゃ、様ぁ…」  
 
グレーテルは張り詰めてきた兄の男性をぱくりと口に含んだ。  
 
「んっ、ずるるっ、ぴちゅ、んぷっんちゅ、ぷちゅ…」  
 
グレーテルは最愛の兄の顔を見ようと兄を口に含んだまま上を見る。  
しかしヘンゼルは“今の目”……何も見えていない様な虚ろな目で自分を見ていた。  
 
昔の目はこんなじゃ無かったかのに……  
グレーテルは今の兄に奉仕しながら過去の兄を思い出していた。  
 
孤児だった私はある貴族の家に養子に貰われ、そこでお兄様…ヘンゼルに出会った。  
お兄様はとても優しくしてくれた。  
いつも優しいお兄様にわたしはいつの間にか兄妹以上の感情を持っているようになった。  
 
いつも私の傍にいてくれた。  
いつも私の事を気に掛けてくれた。  
そして、いつも私を守ってくれた。  
……その延長上にサンドリオンへの弟子入りがある。  
…強くなりたい。強くなってグレーテルを守るんだ。  
それが、始めの頃のお兄様の口癖だった。でもあの女…サンドリオンに仕え始めてから、お兄様は変わってしまった。  
何というか…感情を表に出さなくなった。  
一番変わったのは目だ。  
あの女と付き合ってゆく度にお兄様の目から光が消えていった。まるで死んだ魚の目の様だった。  
“目だけ”…目だけお兄様は死んでいった。  
 
……私は魔力の供給の時間が一番好きで…同時に一番嫌いだ。  
今確実に身体は繋がっているのに…心は決して繋がらない。  
グレーテルはそんな事を思いながら今のヘンゼルの死んでしまった目を見ながら奉仕を続けていた。  
ヘンゼルは表情を崩すことなく呟く。  
 
「……満たされんな…」  
「んっ…ぷふぅ…お、お兄様?どうかしましきゃっ!?」  
 
ふと兄が発した言葉にグレーテルは口から兄を引き抜き、奉仕を中断する。  
と、ヘンゼルはグレーテルを素早く押し倒しエプロンの下のショーツを剥ぎ取る。  
 
「やっ、ちょっ、お兄様っ、もう少し優しく…」  
 
ヘンゼルは既にしとどに濡れていたグレーテルの秘所に漲りをじゅぶっ!!、と挿入した。  
「はぁん!!お兄様っ、は、激し、やん!あん!」  
 
ヘンゼルは挿入の勢いそのままに抽送を続ける。  
 
「あっ!やっ!こ、こんな、激しく、されたら、わたしっ、わたしぃっ!!」  
 
グレーテルはぐぢゅっ、ぐぢゅっという激しい兄の動きにただ喘ぐしか出来ない。  
 
「だめぇ!!お兄様ぁ、こんな、されたら、すぐ、いっちゃ、あぁあっ!!」  
「俺はっ、満足、させろと、言った!こんな、ものでは、満足、など、出来るっ、ものかぁ!」  
 
ヘンゼルはただ自己の欲求に従い、腰を動かす。その官能はグレーテルにも同様に伝わり、高みへと登っていった。  
 
「あっ、ああっ…ああぁあぁああぁあああっ!!」  
 
先にグレーテルは体を弓の様に反らし達した。だがヘンゼルの強襲は治まらない。  
 
「やあぁあっ!!らめっ、らめれすお兄様ぁっ!!わた、わたひ、いっあ、ばかい、でぇ!!ひあぁああぁあぁぁっ!!」  
「まだだ!まだ、俺は、満た、されて、いないぃっ!!」  
 
ヘンゼルはグレーテルから愛液でぬめりを帯びた自身を引き抜きグレーテルを四つん這いの体勢にすると後ろからぎちゅっ!!、と貫いた。  
 
「お、おにい…やぁぁぁあぁあああっ!!」  
 
…後ろから突き入れられたグレーテルはまたもや容易く達してしまう。  
 
「はぁん!!やぁん!!らめぇ!!らめあのぉ!!こあれるぅ!!わあし、壊れちゃうぅ!!変になるぅ!!いゃああぁぁぁあぁあっっ!!」  
 
あまりに激しい攻めにグレーテルは涙を流す。  
…その涙は快楽による喜悦の涙か、それとも心が通わぬ行為による悲哀の涙か。  
 
「まったく、出来の、悪い、妹、だな!!」  
「あはぁああぁあああっ!!ご、ごめんなさいぃ!ごめんなさいお兄様ぁ!!やぁん!!すごいぃ!すごいのぉ!!ああっ!!らめぇ!!やっ、…らめぇぇええぇええええぇっ!!」  
「はあっ、はあっ…くっ!!」  
 
そして、ヘンゼルの弩張から白濁した牡の欲望が放たれグレーテルの膣内を白く染め上げていく。  
 
「ひぁっ、で、でてるぅ…おにいさまのがぁ…だされてるぅ…」  
 
グレーテルは昔のヘンゼルの優しい笑顔を思い出しながら、深い闇の中へと落ちていった……  
 
To Be Continued…?  
 

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