ここはファンダベーレの王城、ファンダベーレ城。そこの地下牢獄に囚われた一人の男――いや、年齢を考えれば少年と言ってもいいだろう。  
その少年の名はハーメルンという。彼はファンダベーレの国王、フェレナンド王の騎士隊、四つ葉騎士団に在籍する名の知れた兵士である。  
そして今、そのハーメルンの収容されている檻の前には魔女サンドリオンの部下、そしてブレーメン遊撃隊隊長、ランダージョが仁王立ちで踏ん反り返り、  
 
「ニャハハハ!!捕まってからいくらか経ったが気分はいかがかニャ、ハーメルン?」  
「……いい訳が無いだろう」  
 
「ニャハハハ、そうだニャ、考えればすぐ分かる事だったニャ」  
 
勝ち誇った顔をしながらハーメルンの尋問をしに来ていた。  
 
「あの笛さえにゃければ魔法は一切使えニャい、更にお前には我が輩の特製ご飯を食べさせているからニャ〜……」  
 
しかし尋問と言っても、ランダージョの高いとは言えない背丈や、オスとしては高い声色等が『尋問』という行為を『様子見』ぐらいの軽い物にしていた。  
だが、当人のハーメルンにとってはここの生活は拷問にも均しかった。  
 
「魔法が使えない状況で、魔力たーっぷりの食事をたらふく食べさせられたお前は『魔力過剰』状態!」  
 
ランダージョは牢の中のハーメルンをビシッ!と指差した。  
 
「あんまり魔力を身体に溜め込むと余分な魔力は身体が吸収、変化して身体を疼かせる媚薬にニャるのニャ。  
 お前は今とっても辛いはずニャ、余計な魔力が身体の中を駆け巡ったお前は……」  
 
長靴を鳴らしながらゆっくりと近付くランダージョ。牢の格子に手をかけてハーメルンに囁く。  
 
「息をハァハァさせて、心臓をバクバクさせて……きっとアソコをギンギンにさせてるはずニャ」  
「………」  
 
ハーメルンは答えない。  
しかし、ハーメルンの体はランダージョの言う通り、息を荒く、胸の鼓動を速く、そしてハーメルンのズボンを自身の漲りで大きく押し上げていた。  
 
「ニャハ、何にも答えない所を見ると図星かニャ?」  
ハーメルンは顔を背けたが、その行為でハーメルンの状態を理解したランダージョは、喜々として笑った。  
 
「ニャハハハ!辛いかニャ?辛いかニャ、ハーメルン?」  
 
ひとしきり満足するととランダージョは後ろを向いて歩き出した。  
 
「今度来た時はサンドリオンしゃまの魔力を供給させる為にお前をサンドリオン城に連れてってやるニャ。そーしてサンドリオンしゃまに魔力の最後の一滴まで絞り取られてしまうがいいニャ!」  
 
ニャハハハ、と笑いながらランダージョは牢獄から去っていった。  
 
「……っ……」  
 
ハーメルンの頭にランダージョの言葉は残っていなかった。  
残っていたのはただ一つ、身体を渦巻くこの劣情である。  
 
「くそっ……」  
 
身体を落ち着かせる為に吐いた息にまで魔力が混ざっている。  
頭の中が性欲で充たされ、他の事が考えられない。  
哀願するでもなく、自慰をするでもなく、ただひたすらに耐えていた。  
四つ葉騎士団の一騎士として、そしてファンダベーレ国王にして友人の、フェレナンド王の配下として、そしてファンダベーレ城侵略の最後の反抗者として。  
敵の思惑通りになどさせないと言う、たった一つの信念をひたすらに信じて。  
 
カツン……カツン……  
 
……誰かが地下への階段を降りてこちらにやってくる。  
 
ハーメルンにとってそれは救いだった。今はこの欲望を紛らわす何かが欲しかったのだ。  
しかし、その希望は一瞬で危機へと変わる。  
 
「草太〜ァ?赤ずき〜ん?……もぅ、みんなどこいっちゃったのよぉ……?」  
 
「……!!」  
 
女の声――声の高さからすると少女であろうその声だけで、ハーメルンの漲りは更に天を突いた。  
 
――何故こんな所に?  
 
ハーメルンの頭を占めたのは疑問苻ではなく、邪な考えだった。  
 
――何故こんな所に?  
 
ハーメルンの頭を占めたのは疑問苻ではなく、邪な考えだった。  
 
――吐き出してしまいたい。  
――溜め込んだ欲望を全て注ぎ込んでしまいたい。  
――あの幼い声を嬌声にして牢獄一杯に響かせたい。  
 
……止まらない夢想にブレーキをかける事もしない。  
それほどまでにハーメルンの性欲は限界にまで達していたのだ。  
ハーメルンはもう、狂った一匹の牡でしかなかった。  
 
 
「もぅ……みんな何処いっちゃったのよぅ」  
 
りんごはそういうと後悔の溜め息を一つ吐いた。  
 
ファンダベーレに来てから、何回目の後悔だろうか。  
浮かぶ後悔はいつも同じで、『あの時どうして草太を止められなかったのだろう』と自身を責めるのだ。  
 
はっきり言ってこの世界は危険だ。と、ヴァルも言っていた。  
敵の本拠地だし、それに私達の世界とは勝手が違うし。  
でもここには、草太のお母さんがいるかも知れなくて。  
草太の願いは、とっても単純で――  
 
「だからって、草太が危険な目に合ってもいいって訳じゃないんだゾ……」  
 
やっぱりあの時、無理矢理にでも連れて帰ればよかったかな、と公園を思い出しながら考えている内に、階段を降り切った。  
 
「うわ……」  
 
目の前にあったのは、牢獄だった。鉄格子が張り巡らされた部屋がいくつもある。  
 
「……?」  
 
声が聞こえた気がして、その方向へ歩き出す。  
その声の主はすぐに見つかった。その男は牢屋の中でこちらを見ていた。  
 
「おわっ!ビックリした……」  
 
りんごは急にその男と目があったので驚いたが、すぐに立ち直ると、その緑の服を着た男に話し掛ける。  
 
「あなた……だ「鍵を、」……へ?」  
 
言い終わる前に彼の言葉が被さった。  
 
「鍵を……取って来て、くれないか」  
 
なにやら苦しそうな彼の様子に、りんごは問い掛ける。  
 
「あ、あなた、どうしたのよ、一体」  
「ここの扉を、開ける…鍵だ。入り口の壁にっ…架かっているはず、だ」  
「ちょっ、ちょっと……」  
「急いで!」  
「!?」  
 
急な大声。りんごの驚きは、今度はすぐに回復しなかった。  
 
「……っ、すまない、驚かせた。出来れば、急いでくれないか。何分、焦っていて……」  
 
どぎまぎと喋る彼は、何かに追われているようだ。  
 
「わ…分かった。鍵を持って来ればいいのね」  
 
りんごは了解して、入り口の方へと向かい鍵を持って戻って来た。  
 
「待ってて、すぐ開けるから」  
 
いくつも鍵があり、どれが該当の鍵かは分からなかったので、一つづつ順番に鍵穴に鍵を挿していく。  
その時間さえ惜しいのか、その男はいらついている様子だった。  
 
「……まだか」  
「ま、待ちなさいよ!一体いくつ鍵があると思ってるの!何焦っているのか知らないけど、人に物を頼む時はそれなりの態度が必要なんだゾ!」  
 
……試した鍵の数が半数を越すか越さないかの時、鍵が上手く回った。  
 
「ほら、開いたゾ」  
 
……しかし扉が開いても一向に出てこない。  
 
「?どうしたのよ?早く出て来なさいよ」  
 
りんごの声が聞こえないかの様に彼は今までと同じく座ったままで、しかしさっきまでの焦りが嘘の様にゆっくりと言う。  
 
「あと、足枷も取ってくれないか」  
「あ、あしかせ?」  
「足枷が取れないと、外に出られない。今開けた鍵と同じ鍵で開く」  
「と、取ってくれって言われても……」  
「頼む」  
 
「……う、うん。分かった。乗り掛かった船だもんね」  
 
よく考えれば、鍵を渡して自分で外させればいい話なのだが、りんごは牢の中に入る。  
 
……それが彼の罠とも知らずに。  
 
牢の中には広く、四、五人入ってもまだスペースに余裕がありそうだった。  
 
りんごは足枷を外そうと鍵束から先程の鍵を探す。  
 
「あ、言ってなかった。私、りんご、っていうの。木之下りんご。あなたは?」  
「……ハーメルン」  
「そぅ、ハーメルンっていうの……あ、あった」  
 
先程の鍵を見付けたりんごは足枷を外そうとハーメルンの足に顔を近付けた。が、そこに足枷など無かった。  
 
「ちょっと、足枷なんて何処にも……」  
 
ハーメルンに文句を言おうとしたその時、彼と目があった。  
 
「……!!」  
 
りんごは戦慄した。その目は人の目などでは無く、もっと凶暴な、例えば、襲い掛かって来るナイトメアリアンのような、そんな、獣の目だった。  
 
「きゃっ!!」  
 
いきなり、りんごの身体が背中から床に落ちた。  
何故なら、ハーメルンがりんごの肩を掴んで、急に押し倒したから。  
 
――自分の肩に触れている手が、驚く程熱い。  
――自分の顔にかかる吐息が、荒く、熱っぽい。  
――自分の瞳に写る彼の瞳は、まるで――  
 
「ち、ちょっと……!」  
 
本能的に恐れを感じたりんごは、この無礼な仕打ちに対して、文句を言おうと声を荒げようとした。  
しかしその前に、ハーメルンの口が開く。  
 
「……すまない……」  
「……え?」  
 
今のハーメルン状態からすれば、奇跡とも呼べる一言。  
しかしりんごにその言葉の意味は、互いの唇同士が触れた後でも、すぐには分からなかった。  
 
「……!!!!」  
 
りんごにとって、それはファーストキスである。  
 
(え……ちょっと、これって……!!)  
 
りんごがキスと理解するより早く、ハーメルンの舌が、りんごの口内に侵入し始める。  
 
(やっ、何してんのよ、こいつ……!)  
 
「んん、んうぅ、んぅうう!ん〜、ん〜!!」  
 
じたばたともがいても、ハーメルンに強く押さえ付けられ、その口づけからは逃れられない。  
ハーメルンは口づけの勢いを更に増して、りんごの唇を咀嚼するようにしながら、舌をその奥へと差し入れる。  
 
「はんむぅ、んん、じゅる、んぐ、んんん」  
「ふぅん、んん、んむ、うふぅ!ん、んんんっ!!」  
 
(あぁ…そんなっ、私、知らない奴にキスされて、舌まで入れられちゃってるよぉっ……!)  
 
入れられている舌が、自分の口の中を蹂躙してゆく感触は寒気立つ程気色が悪い。  
 
(え…!ちょっと、そんな所……っ!)  
 
ハーメルンの暴挙は止まらない。  
衣服の下から左手が入れられ、その指で、りんごの貧しいながらも確かに存在する乳房を掴む。  
 
(ちょ、こいつ、何触ってるのよ!?)  
 
「うぅん!んっ、むうぅ!んむううぅっ!!」  
 
唇を塞がれなからでは反論すらままならず、その指に自身の胸を唇と同じく蹂躙されてゆく。  
 
(あ…だめ…息が、続かなぃ……)  
 
長い時間キスをされ続け、呼吸もままならない。  
 
(そんな、き、キスされながら、胸ぇ、揉まれてるよぉっ……!)  
 
りんごは混乱していた。何故、顔も知らない男に愛撫を受けているのだろう。  
そんな事をする理由はただ一つ――犯そうとしているのだ。  
 
(嫌っ、いやぁっ!!助けてっ、誰か、だれかぁっ…!)  
 
「んん!むぅうぅうっ、うぅうん!んんんぅむ!」  
 
りんごは顔を左右に振って唇の拘束を振りほどこうとするが、ハーメルンはそれ以上の力で唇にむしゃぶりつく。更にそれに唾液を上乗せしたキスでりんごの口を犯す。  
 
「はぁ…っ、っつ、んぐ、じゅる、んんん……」  
「んむーっ、んーっ!んぐっ!?んんっ!ぅん、んん、んぐぅ……っ!」  
 
(やぁ……っ、こいつの唾液、飲まされちゃってる、飲まされてるよぉ……っ!!)  
 
この時りんごは知るよしも無かったが、ハーメルンの身体で媚薬の様に変化した魔力が彼の体液に溶け込んでいた。  
 
よって、自らの唾液を飲ませるこの行為は、りんごに媚薬を無理矢理飲ませるのも同じ。  
りんごは自らの知らない所で、身体を疼かせる原因を与えられてしまった事になる。  
しかしそんな事は露ほども知らないりんごは、他人の唾液を無理矢理飲まされるという屈辱的なまでの嫌悪感に苦しめられていた。  
 
(やだっ…!やだやだやだあっ!甘いしどろどろだし、気持ち悪いよぉ……っ!)  
 
唾液の甘さも粘り気も全てハーメルンに溜まった魔力のせいなのだが、それを知らないりんごは、異質な食感の唾液に背筋を震わせた。  
 
「……ぷふっ!っつ、はぁ…はぁ…は…… 」  
「……ぷはぁっ!はぁっ、はぁっ…ああぁ…っ」  
 
もう貧り尽くしたと言わんばかりに唇は離され、両者、酸欠ぎみの肺に空気を取り込んだ。  
(お、終わったの……?)  
酸素を取り込む事に必死な身体は、りんごの判断を鈍らせる。  
ハーメルンの左手は、りんごの胸部を離れ、脱がすのも面倒だ、と右手と共にりんごの上半身の衣服をずるずると上にたくし上げる。  
 
「え……あ…えぇ?ちょ、えぇ!?」  
 
その感触にりんごの意識は覚醒し、声を荒げる。  
 
「あ、あんた!そ、そんな事して良いと、ひぁっ!」  
 
荒げた声が止まる。露出した胸の頂点のポッチをハーメルンが指先で幾度も練り潰したからだ。  
 
「……いやらしい女だな、お前は。犯されようって時にも、感じているのか」  
「へぁ、は、はぁ!?な、何ってんの、はぁっ、そんな、っ違、あぁ、はぁぁ…っ」  
 
今まで口を開こうとしなかったハーメルンの口から、とんでもない言葉が聞こえたので、りんごは反論しようとした。  
が、ハーメルンの頂きへの攻めが強くなったせいで、りんごは理知ある言葉の変わりに、喘ぎを漏らすしか無かった。  
 
「犯されると分かっていながら感じるなんて、変態だな」  
「ち、違っ、感じてなんか、っ……」  
 
ハーメルンの手が、なだらかな双丘を滑り上り、ポッチが指の間へと入っていく。  
 
「見てみろ、乳首が起っているぞ」  
 
確かにりんごの胸の頂点は赤く、大きく隆起していたかも知れない。  
しかしそれは、触られたから身体が反応したのであって、性感を得ている訳では無かった。  
しかし、その事実はりんごに間違った事実を伝える。  
 
(わ、私…感じてるの…?変な事されてるのに、感じちゃってるの……!?)  
 
確かに、指摘されれば見知らぬ男に愛撫されて甘んじている状況は、変態と言えるかも知れない。りんごはそう思った。  
――人間、一瞬でも思い込むとその思い込みはその者の頭を支配してしまうものだ。  
〈犯されていながら、悦んでいる〉。  
りんごはその妄想に苦しめられる事になる。  
 
ハーメルンの手に力が入り、りんごの両の乳房が揉みしだかれる。  
無い乳を揉むので、揉むというより、ビジュアル的に締め付ける、と言った方がいいだろう。  
 
「はぁ…っ!はぁ、あぁ、んぅ、んっ、んんっ……」  
 
(やだぁ…っ!!胸揉まれ、揉まれてるっ!そんな、気持ちよく、なんてっ、ないのにぃ……っ!)  
 
――声が、漏れてしまう。  
必死にかぶりを振って、快感を否定するりんごだが、ないはずの快感が執拗に襲って来る。  
その快感の証である声を何とか押さえ付けようとするりんごに、ハーメルンの更なる攻めが襲い掛かる。  
 
「じゅるっ、れろっ、ちゅぱ、ちゅっ、ちゅうぅ」  
「っは、あはぁっ!…はぁ…あ、ああぁ、ひぁっ」  
 
(ぁあああぁっ、乳首、乳首がっ、舐められてっ、ぺろぺろされてっ、ひくひくっ、ひくひくしてるぅっ!)  
 
ハーメルンの舌はりんごの双丘を証明する頂点を舌先や唇で捏ねくり回す。  
りんごはその強い攻めの名残の振動を、自らの肉体の期待故の蠢動、と、またも誤認してしまう。  
 
(そんなっ、そんなのって、私っ、そんな変態じゃ、変態じゃ……っ!!)  
 
〈まともに考えれば、こんな時に快感を欲しがるなど有り得ない。そんな奴は変態だ〉。  
先程の思い込みと重なって、りんごは自らの擬似的性癖を必死に否定する。  
しかし、そんなりんごに、ハーメルンが言葉の追い撃ちをかける。  
 
「んちゅ……っ、おい、どうした?体温が上がってきたぞ。……ああ、そうか、興奮しているのか」  
「っ!!ち、違う!違うの!私っ、変態じゃないのっ!」  
「変態じゃない?…何を今更、犯されるって時に身体が悦こぶのなんて、変態以外、ありえないじゃないか」  
「そんな…っ!私っ…わたしよろこんでなんかっ!」「……じゃあ、確かめてやる」  
 
そういうが早いか、ハーメルンはスカートの中へ手を伸ばす。  
 
「……っ!そこはぁっ!そこはダメぇ!」  
 
りんごの制止は最早遅く。ハーメルンはりんごの恥部にゆっくりとショーツ越しに指を沈める。  
 
くちゃあっ――――  
 
水飴の様な、粘り気のある音。それは、りんごにとって、自らの希望にひびが入った音だった。  
 
「嘘……っ、うそうそうそっ!そんな訳っ、そんな訳ないっ!」  
 
自らの陰裂の反応がどうしても信じられない。  
〈身体が、悦んでいる〉。  
りんごが必死に否定しても、それは紛れもない事実――と思いきや、これには仕掛けがある。実はハーメルンの唾液に含まれていた媚薬と化した魔力が利き始めていたのだ。  
 
「おや、これは何だろうな、ぐちゃぐちゃに濡れたこれは?感じていないなら、これはどう説明する?」  
 
魔力がりんごの体に摂取されていなければ、ここまでは――愛液がショーツの許容量を越え、太腿まで垂れ流れるという事は無かっただろう。  
 
「それは、あぁ、それはぁ……っ」  
 
しかし、りんごがそれを知っていたとしても、ハーメルンの指で糸を引く自分の淫液を見せ付けられながらでは、りんごも強くでることが出来ない。  
 
(私、気持ち良くなってたの…?知らない人に、初めてあった人に、こんなっ……こんな事されてぇ……っ!!)  
 
〈気持ち悪い→気持ち良く無い→気持ち良くなってた〉  
 
上の変化からもわかる様に、りんごは誤解し続けていた。……そう、最後の最後まで。  
 
ハーメルンは淫らにふやけたりんごの秘裂に指を揃えて、ショーツの上から擦り立てた。  
 
――にゅじゅっ、くぢゅっぷじゅくっ、ぬゅるるっ――  
 
「あはぁっ!あっ、あぁっ!は、はあっ、うあぁっ…!」  
 
(やぁぁあぁあっ!凄いっ、すごいよぉっ!こんなっ、こんなになるなんてぇ……っ!!  
 あぁは、ふぁ、きもちい、はぁ、これってぇ、きもちいぃのぉ!?)  
 
声を押さえる事もせず、りんごは理解不能の快楽に酔いしれる。  
 
――徐々に、空想が、現実へと、刷り変わる。  
 
「…もう準備はいいな」  
 
ハーメルンはそういうと、りんごのショーツをひざ元までずり降ろし、自分はもう最大限までそそり立つ肉塔をズボンから開放する。  
 
「……!!」  
 
それを見て、熔けていたりんごの意識は一気に凍りつく。  
 
「嫌……いゃ、いや、いやぁ、いやあっ!!」  
 
――今更ながらに理解する。これから何が行われるのか。  
りんごは立ち上がって牢の奥へと逃げようとしたが、刺激と魔力のせいで、足腰がおぼつかず、ハーメルンにすぐ捕まった。  
 
結果的に、二人が扉の反対側の格子の近くへ来て、立ち上がった形。りんごが完全に追い詰められ、逃げ場が無くなった形になると、ハーメルンはりんごの腰をぐいと掴む。  
 
「やっ……!ちょ、ホントそこはっ!そこだけはぁっ!」  
 
りんごはこれが貞操を守る最後のチャンス、とばかりに必死になって拒絶する。  
 
「女の子にっ、はぁ、そぅいぅ事、んぅ、しちゃ、ダメって、あぁっ、がっこうで、ふぁ、な、習わなかったのっ!?」  
 
ハーメルンの手がりんごの両の太腿を割り開いてゆくと、ぬらりと淫靡に光る秘裂が徐々に露になっていく。  
 
「こ、これ以上、ぁあ、や、やってみなさぃ……!あんたぁ…た、ただじゃ、はぁ、済まないぞぉっ……!」  
 
ハーメルンはりんごの、まだ誰も受け入れた事のない姫洞に照準を合わせ、腰を進め――  
 
「ふぁ!あ、ひぁ!はあぁ!んっ、あはぁっ!」  
 
まだ、ハーメルンは挿入しない。  
ハーメルンは幾度か肉槍をグラインドさせて、恥穴から滴るりんごの淫蜜を自らの刀身に纏わせた。  
そしてとうとう、鏃の先がりんごの秘蕊へと宛てがわれる。  
 
「はぁ……っ!!っ、っち、ちょっと、これ以上やったら、ホントにっ、後で、後でひどいぞ!ひどいったらひど―――んぐ!?んぐぅ!んぅう!んーっ、んーっ!」  
「……少し黙っていろ」  
 
疎ましげな様子でりんごの口内に指で進行したハーメルンは、ついにりんごを征服せんが為、腐肉の切っ先を膣へと押し込めていく。  
 
「んんぅ!んっ!むぅ、ぅっ、ぅむーっ!!」  
 
(あっ、やぁ、やぁっ!そんな、入って来ちゃうっ!ああぁああっ、うわぁあっ!)  
 
初めて味わう、自分が侵略されるという感覚。その侵略の恐怖に混乱していたりんごだが、ある程度突き行った所で、ハーメルンの進攻は止まっていた。  
 
(あ……れ……?)  
 
りんごは中々やってこない侵略に疑問を覚えた。  
このままいけばりんごは確実に犯されてしまうのに、進攻が来ない、と分かって感じたのは、安堵ではなく疑問だった。  
 
(私ってば…なんで、なんで不思議になんか思ってるのよ……!?)  
 
自分で自分に問い掛けた時、  
 
「……逃げないんだな」  
「……むぇ……?」  
 
ハーメルンの呟きが、それに追い撃ちをかける様に聞こえて来た。  
 
「……犯されるのを待ってるだなんて、とんだ変態だな」  
「んぅ……ん、んぅんっ、んぅんぅっ」  
 
(そんな、わたし、待って、だ、なんて……)  
 
ふるふると首を横に振ってりんごは否定したが、内心、完璧には否定出来ない。完全否定であったなら、もっと強く首を振っていただろう。  
その事にハーメルンも感づいた様で、りんごに対し、更に言葉で追い詰める。  
 
「さっき逃げた時もそうだ。お前は扉側ではなく、牢の奥へと逃げた。」  
 
ハーメルンは続ける。  
 
「どういう事だろうな、これは?牢の奥に逃げただけでは、俺から逃れられないのに……」  
 
ハーメルンの指がりんごの口の中で掻き回され、りんごの唾液が指にまぶされる。  
 
「んぅ…んぢゅ、ぐぅ、ぷちゃ、む、うぅ……」  
 
(確かに……でも……わたし……)  
 
りんごはハーメルンの問いに明確な答えが出せず、ただ戸惑うばかり。  
 
「答えは簡単……お前は、『淫乱なんだ』」  
 
ずずるるくじゅっ!  
 
「んぐぅっ!?!!!!」  
 
膣口で足踏みしていた肉剣が、一気に純潔を踏みにじり、最奥まで到達する。  
 
――びゅ、びびゅっ!びじゅるっ!じゅびゅるるるっ、びゅっ、びゅく、びゅ、びゅ――  
 
「んひゅ、ん、んぐうっ!?んぅ、んんぅぅぅぅぅぅっっつっ……!!!!」  
「っ!っ、っっ、っつっ……!」  
 
ハーメルンはかねての待望を満たした歓喜が極まって、今まで溜めに溜め込んだ白泥をりんごの内側で盛大にばらまくも、声を上げる事なく、身体を震わせる様に達した。  
 
が、大量の精を吐き出したにも関わらず、今だハーメルン自身は充分な硬度を保っている。その原因の大半は、ハーメルンの身体に残留する魔力の力でもあったが、もうひとつ見過ごせない原因があった。――りんごである。  
……びくびくと震えるりんごの耳元で、ハーメルンは囁く。  
 
「……お前、イったのか?精液をまかれて?中でこんなに出されて?」  
「んぅ……む、ふぅ……っ」  
 
ハーメルンのいう通り、りんごは、自分の中で爆ぜる牡肉から噴出されたゼリー状の液体――  
 
――びちゃびちゃと下品な音を立てながら、自分の腹の中を汚すその液体が、精液である事を理解した刹那、恐ろしい勢いで背筋を駆け登られる感覚が襲い――  
りんごは、頭の中でハレーションを起こしながら、絶頂を迎えていた。  
 
(い、イっちゃったぁ…っ……せいえき出されて、イっちゃったよぉっ……!)  
 
――ここで真実をいえば、今のりんごの状態は、『強力な媚薬を飲まされていた』状態であり、強烈な催淫状態であったと言える。  
精液で達したのは、精を受けるという雌の本能が満たされた事を原因とした物だ。  
 
そしてその精液には、媚薬化した魔力が……  
 
――ずちゅっ、ぐちゅ、ぬるぅ……っ、ぐぬぶ、にちゃぁっ――  
 
「んふぅっ!?んぅむぅぅうっ!んんぅ!ん、んぅん……っ!!」  
 
ゆっくりとハーメルンが抽送を再開し始めた。ゆっくりな分、大きく開いた笠の縁が、りんごの内の襞を一つづつ延ばして進んで行くのが、二人共理解できた。  
りんごは一本一本その襞がこそげ落とされていく度に、指で封じられた口から喘ぎを漏らしてゆく。  
 
「――っ、なんて女だ……犯されているってのに、この、締め付けはっ……」  
 
「んむぅ!うむぅ!うっ、うふぅ……っ!!」  
 
(あ、あぁあ……ぁっ、はあぁ……あっ!!あ、はぁっ……っ!!っそ、そんなぁっ……!!わたしの、アソコぉ、すごいっ、すごく、よ、よろこんじゃってるぅ……っ!!)  
 
肉襞が蹂躙される度、官能のパルスが身体の中を駆け抜けていく感覚に、りんごは驚いていた。  
 
「……お前は感じてるのさ、俺に犯されて、俺に精液を出されて、俺に中を掻き回されて……っ」  
「むうぅ……っ!ふっ、ふぅっ、うふぅぅっ!!」  
 
(あぁあっ!!お、おくぅ……っ!!おくにっ、おくに当たっちゃうぅ……っ!!)  
 
最奥である子宮の前に到達したハーメルンは、その最奥の入口の狭き門に、肉鏃の尖端を押し付け、円を描く様にそこを撫でる。  
 
「……っ!!っつ、む、ふうっ!!むふぅっ!!うぅううぅうぅっ!!」  
 
(はぁあっ!!あっ!あぁっ!!ぞくぞくっ!!ぞくぞくがっ!!ぞくぞくがすごいぃっ!!)  
 
子宮付近にあるボルチオ性感帯を雁首でなぞられながら、子宮口をぐりっと刔られる感覚は、りんごの想像する快感の何倍もの快感。  
その快感がりんごの身体を大きく揺すぶるのは、時間の問題であった。  
 
(ぁあっ!!そんなぁっ!!さっきのがっ、さっきのがまた来るっ!!いゃぁ!き、来ちゃうぅぅうっ!!あ、あぁ、はあぁぁああああぁっ!!)  
「む!むぅ!!んむぅぅうぅううぅうっ!!んぅ!」  
 
耐えられなくなった身体は、先程よりも大きく震え、またも頂点を迎える。  
淫液が恥裂から、ぶぷっ、と、精液と淡い赤になって共に流れ出て、りんごの腿を伝い落ちたり、直接下に落ちていった。  
 
「もう、イったのか。さっきイったばかりだろう?よくそんなっ……何度も、イけるものだっ……っつっ、うぅ……っ!」  
 
そう言ったハーメルンであったが、りんごの達した後の鋭い締め付けによって、またハーメルンも盛大に精を噴き出す。  
 
――びゅるっ!ぶゅっ!びゃぶぶぶぷじゅっ!!  
 
「……っ!!っつっ!ん、んぅ、んむ、うぅ……っ!」  
 
りんごの内部を満たし尽くし、秘裂と陰茎の間を噴き出た白濁は、りんごの愛液の跡を、その熱を移す様に残しながらなぞって行く。  
 
「っは、はぁ……っ、ほら、こうなっても、お前が俺に喰らい付いて、離さないのが、分かるだろう?」  
 
ハーメルンは、続けざまの二回の射精に息を切らしていたが、それとは裏腹に、ハーメルン自身の硬さは未だ保たれたままだ。  
 
(まだぁ……するのぉ……っ?)  
 
この狂宴がまだ続く。りんごがそれを理解した瞬間、秘肉が疼いて、ハーメルンを吸い付く様に包む。  
 
「はっ、なんだ?悦こんでいるのか?まだし足りないのか!全く、とんだ淫乱だな……っ!」  
 
疼いた淫裂の締め付けに触発されたのか、ハーメルンは一度、大きく引いてから、思い切りりんごの中へと突き込んだ。  
 
――ばちゅんっ!!  
「んんぅっ!!」  
 
もう一度。  
 
――くぢゅん!!  
「うぅふぅっ!!」  
 
今度は二回続けて。  
 
――じゅぶっ、ぬぐちゃっ!!  
「ふうぅっ、むうぅふぅっっ!!」  
 
突く度にりんごは卑猥に呻きたつ。それは、りんごが淫猥に感じているという証。  
――もう、りんごの空想は現実と完全に取り変わっていた。  
そして、ハーメルンは最後に、りんごの耳元にもう一度唇を寄せると――  
 
「……お前の卑猥さには全く、敵わない。俺が保証する、お前は――この世の誰よりも変態な、淫乱だよ」  
 
そういうが早いか、猛烈な勢いでりんごの膣内を肉棒で突き掻き回し始めた。  
 
――ずぷじゅっ!ばちゅん!じゅるぷっ!じゅずずるるぶっ!!  
 
「うぅうむふぅっ!!うふぅっ!!むぅ!ふぅっ!うぐぅうぅうぅぅっっ!!」  
 
(あああぁぁぁぁぁっっ!!はあっ!あああぁっ!!うあぁぁああああぁっ!!はぁぁあああぁっ!!)  
 
鋭く奥まで突き刺さる、ハーメルンの肉剣。雁首が膣口のぎりぎりまで引き抜かれたと思うと、次には子宮口を小突く程深く突き刺さる。  
激しい抽送による激しい性感に、りんごはまともな意識を保っている事が出来ない。  
 
(ああぁっ!そんっ、なぁっ!!すごいぃっ!!はぁっ!アソコっ!あそこがっ!!あそこがよろこんでるよおぉっっ!!)  
 
りんごの瞳から涙が零れ落ちる。しかしその涙は悲しみや痛みの涙ではなく、官能に乱れた、歓喜の涙。  
指を捩込まれた口の端から、淫蕩に弛んだ目尻の先から、剛直が突き入れられた膣壁から。  
りんごは、ありとあらゆる所から悦楽の液を垂れ流す。  
 
(あたし、インランだっ!あぁっ、こんなっ!こんなことされてよろこんじゃうインランだよぉっ!!はぁ、でもぉっ!!はぁ、きもちいいっ、きもちいいんだもぉんっ!!あはぁああぁっっ!!)  
 
「むぐうぅうぅぅぅっ!!ふぅ、うぅっ、んんぅっ!!ぐふぅうぅうぅぅっ!!!!」  
 
指が突っ込まれた口から、どうしようもない様な喘ぎを上げながら、りんごは快感に酔いしれていた。  
 
 
――カッ、カッ、カッ……  
「お前らホントに見たのニャ?」  
「みた。ここに入っていったよ」  
「スカートを穿いていたから、多分女コケ」  
「……静かに。奥で、聞こえる……」  
 
そんな音を、淫らな水音の中達の中に見つけるまでは。  
 
(さ、さっきの、ランダージョの声……!?他にも誰かいる!や、だめっ!!こんなの見られたら、私がヘンタイって、ばれちゃうっ!インランがばれちゃうよぉっ!!)  
 
自らの性癖が見知った人……いや、見知った猫に露見するのを恐れたりんごは、未だ快楽を下の口で貧りながらも、必死にそれを回避しようとしたが、何をすればいいか分からない。  
 
「……聞こえたか?」  
「!!んぅ!んーっ、んーっ!」  
 
その時聞こえた、ハーメルンの声。それと同時に抽送も止まる。りんごはやった!と言わんばかりにこちらもぎりぎりの声を出して答える。  
 
(はやくっ!ばれちゃう!わたしがヘンタイでインランって、あのネコにばれちゃうからっ!!)  
 
そう心の中で叫びながら、早く!と首を左右に振るりんご。  
しかし、ハーメルンは口角を吊り上げると、また抽送をゆっくりと開始する。  
 
「んむぅ!?んぅんっ、んーんっ!!」  
 
りんごはあまりに予想外な行動に声を上げるが――  
 
「……いいのか?あいつらに知られるぞ?」  
「んぐぅ……っ!!」  
 
その言葉に、思わず声を絞るりんご。  
しかし、ハーメルンの抽送は未だ続いたままだ。  
 
「んくっ……うぅっ!むぅっ……ふうぅ……っ!」  
 
(はぁぁ……ぁっ、声ぇっ、声、止めないとっ、ランダージョにばれちゃうよぉ……っ!)  
 
必死にりんごは声を抑えてばれない様に努めるが、実際には、格子のすぐ近くで行為に及んでいたので、近付かれれば確実に見られてしまう。  
足音が少しづつ近付く度に、りんごは見られてしまう事に怯えながらも、ピストン運動の緩さに物足りなさを感じていた。  
 
(もっとぉ……もっと強くシて欲しい……っ、シてほしいけどっ、でも、でも、っ、これ以上してたらぁ……っ!)  
 
醜態を見せるか、悦楽を捨てるか。りんごは選択を迫られた。が、ハーメルンの内では、もうそれは決定された事項であった。  
――ゆっくりと抜き差しされる肉刀に、りんごの女陰は、答えを出していたのだから。  
ハーメルンは息の様な声でりんごに告げる。  
 
「……知ってるか?お前の、足音が大きくなるたびに、締め付けが強くなってるぞ?」  
 
りんごには、最初何を言われているのか分からなかった。  
 
「分かるか?見られるかもって時に、お前は欲しがっているのさ。……全く、淫乱にも程があるぞ、お前」  
 
「…………」  
(そんな、わたし、わたしっ、み……見られるって、思って、こ、興奮、してるの……?)  
 
声を上げる事も出来ずに、ただ、〈見られる事に興奮している〉、という発言が、りんごの頭の中に染み込んでゆく。  
 
――きゅぅっ  
 
……思わず、下の淫口が食いついた。  
 
「……図星か」  
 
それにりんごは、ただ首を横に小刻みに振るだけ。――否定は否定でも、明確ではない否定。  
ハーメルンは抽送を続ける。足音は近付いて来る。〈見られると感じる〉。数々の事柄が、りんごを迷わせ、狂わせる。  
 
(あぁあっ、もぉっ、わけわかんない、これなにっ?なんなのよぉっ……!!)  
 
「……ニャ……!?」  
 
混乱しかけている頭に、ぎりぎりで届いた声。  
はっと格子の外を見る。  
 
「……コケ……ッ!?」  
「……え……っ!?」  
「…………………」  
「お前ら……何、してるニャ……!?」  
 
ランダージョ、他含め四人。信じられないといった面持ちで、こちらを見ていた。  
――服をたくし上げられ、乳房が露になったまま、はしたない液を漏らしながら、犯されている、私を――  
 
「ふっ、ふうぅうぅぅっ……!!っ!!っつっ!!」  
 
達した瞬間、自分でさえ、何て淫乱、と思った。  
 
「……見られて、イったのか」  
 
何も考えずに、頷いて認めていた。  
 
「そうか……」  
 
長いことくわえさせられていた指が、ゆっくりと見せ付けられる様に引き抜かれていく。  
 
「ぷぁ……っ」  
 
銀の糸が、指と唇を繋いでから下に落ちた。  
 
「……こっちも限界なんでな、最後に思い切り行かせて貰おうか」  
 
そういうとハーメルンは、りんごの腰を直に掴むと――  
 
――じゅっぱん!ずじゅるぅっ!ぐちゃあっ!ぎゅぶぐっ!ぐじゅぬぷぐっ!!  
 
「は、はぁっ!!あぁあっ!!あぁああぁあ!!んぁあぁあっ!!そんなぁっ!!すごいっ!!すごいよぉおぉっ!!」  
 
今までは甘口だったと言わんばかりのストロークでりんごを穿ち尽くす。  
内の襞が一瞬ですべてめくり返される様な感覚に、途端りんごの口から嬌声が放たれる。  
 
「はぁぁあぁあぁぁぁっ!!おなかぁっ!!おなかおくぅっ!!おなかおくまでとどいててるぅうぅっ!!こつこつっ!!こつこつしてるおぉっ!!」  
 
膣口から子宮口まで、すべて一気に蹂躙される感覚に、乱れ狂いながら酔いしれる。  
 
何か掴んでいないと、崩れてしまうのだろう、りんごは鉄格子に両手でしがみつく。  
……腰を衝く振動で、ギシギシと鉄格子も軋む。  
 
「あはあぁあぁっ!!しゅごひぃ!!こんぁっ!!こぅなにきもちおくっ!!ひおちにょくらりぇるあんてぇっ!!」  
 
 
あまりの激感にりんごの呂律が回らなくなる。しかし、言葉になっていなくても、意味はきちんと観客に伝わっている。  
 
「……こ、こいつら何してるニャ?」  
「み、見れば分かるコケよ」  
「すごい……なんか、ぐしゃぐしゃだよ……?」  
「……………………」  
 
ごくりっ、と喉を鳴らしながら、遊撃隊一同は茫然と見ているだけ。  
 
「やぁっ!!ひやぁあぁあっ!!みにゃいれぇ!!インリャンらあたひっ、あはしおひにゃいでおおぉっ!!」  
 
舌が痺れているようにだらし無く飛び出たまま、りんごは叫んだ。  
 
「いはぁっ!!あぁあっ!!あうあぁあぁぁぁっ!!らめ、あめぇ!!イくっ!!ヒきゅぅっ!!みらえながあっ!!みらりぇあがらイくうぅっ!!あぁっ、はあぁ、ぁぁっ、んぁあぁ、あ――――」  
 
――そうして、りんごはオーディエンスに見せ付ける様に。  
 
「らめ、は、あぁ、あにゃ、ヒく、いぁ、あ、はあああぁああぁあああぁぁぁっつっ!!!!」  
 
――それはもう、とんでもなく淫乱に。  
 
――びちゃぁっ!!びぴゅ、びゅく、ぶぷっ――  
 
――酷く身体を震わせながら、りんごは盛大なフィナーレを迎えた。  
そしてもう一人。  
 
「うぐぅっ!!うはっ、うっ、うぅ、っうぅう……っ」  
 
最後と言う言葉通り、一番大量の汚濁を、ハーメルンは噴き出した。  
 
――どぶぅっ!!ぐぉぶっ!ぶちゅ!!びゅるるる……!!  
「あぁは、いっぱいぃっ、いっぱひ、でてるぅ……あつぅい……っ」  
 
りんごは、膣内で響く射精の音を聞きながら、見ているこちらが達してしまいそうな、淫蕩な笑みを浮かべながら、精の味を下の口で味わう。  
ハーメルンが後ろへ引く事で、ぬぼっ、という音を立てて端子が抜ける。そこから流れ出る、三回に渡ってりんごを汚した白の淫液。  
飛び出て、伝い出て、まるで女裂が射精している様だった。  
 
「はぁ……っ、でてってるぅっ……」  
 
その感触を味わいながら、りんごの身体はへなへなと崩れ落ち、鉄格子を握ったまま、へたりこんでしまった。  
 
「「「「………………」」」」  
 
今までの光景に何も言えないブレーメン遊撃隊。  
……しばらくして、隊長として、ランダージョが出した、やっとの一言。  
 
「……鬼畜ニャ……」  
「……鬼畜コケ……」  
「……鬼畜だ……」  
「………………鬼畜」  
 
鬼畜。  
その言葉の前では、いつの間にかハーメルンの手元にある角笛の音も霞んで聞こえるというもの。  
……この時ファンダベーレ城に響いた笛の音は、鬼か畜生の唸り声かと思う程――  
 
To Be Continued…?  
 

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