手は尽きて状況は異なりすぎた。
「おーい、食事の時間だよモシモシ」
檻越し、少女の声。皆、少女に殺された。少女は鋭利を振るう。
逃げ切った一人ずつを殺し、僕を生かした。
理由は、「智慧として」の弟だからだそうだ。
今、七番目は「愚者として」の部屋と規定されている。
繰り上がった一番目の部屋は僕の部屋。「八番部屋」。
七番部屋の「あの男」は少女に犯されながら殺されたようだった。
少女は僕を食べる。そして決して殺さない。
それは確信ではなく彼女の断言だった。
「返事ぐらいしなさいって。まーしかたないか。お疲れ気味、ってね」
ちゃんと食べて精力つけるのよ、
少女は僕の部屋前で喋りつづける。お膳を置く音。
酷く、美味しそうな匂いがした。不意に涙が込み上げる。
僕は一体何なのだろう。