「……至様、お食事をお持ちいたしました。本日は味のないバターと食感の無いクラッカーです」
「ほう、これはまた無意味なものを持ってきたな馬鹿人形」
「Tes.それが至様のご要求ですので」
「俺がいらないといったら?」
「Tes.、それがご要求でしたらこのように」
Sfは食事を床に捨てた。床を汚す物体を見た至が眉をひそめ、
「──お前は俺がやれと言ったら何でもするのか?」
「Tes.それが至様のご要求でしたならば。独逸の優秀なSfに不可能は御座いません」
「ほほう?もし俺がホモ行為をなさりたいとでも言ってもか?女性型め」
「……Tes.、それは難しいご要求です。──が、こんなこともあろうかとディアナ様から”非常時用”知識を脳内記憶第四層にいれられております。タイトルは”絶対合体東西独逸”漢字が多くて読みにくいのが難点ですが」
「わあ驚いた。──って何を箒持って、あ、こら、脱がすな!」
「Tes。、至様、独逸式の歴史あるサービスはお嫌ですか」
「嫌だ馬鹿」
「では遠慮無く」
「あ、馬鹿、ちょっと、あ、ぬあー、やめてやめて、Sfやめて」
「至様、もっと威厳をもたれた方が宜しいかと」
「ふうぬぬぬ!!」
「その調子です至様。では、ワン・ツー・ワン・ツー」
「ぬあああやめろ馬鹿人形」
「Tes.、やはり鬼畜米英の言葉では駄目だと判断します。では、イッチ・ニ・イッチ・ニ」
「ここここの馬鹿、根本的に間違ってるぞ!!」
至の叫びにSfは手を止めた。少しの間考えてから。
「Tes.、──では世界の標準語、独逸語で──」