薄暗い部屋がある。  
 目の前が見通せる程度の明かりの中では壁は色褪せ黒に近い。  
 部屋の中にはベットが一つある。ベットは黒の中でもわかるような、清潔な白。  
 ベットには腰掛けている人影があった。更にその影の下の辺りにも小柄な人影がもう一つ。  
 腰掛けている人影は白い装甲服を着た男だ。顔は赤く火照り、何かを耐えるように息が荒い。  
 原因は男の股の間にくっつく小柄な人影だ。  
 そこには長い金髪の女性が、跪いてそそり立った男根を口にしている。  
 男は思い返した。なぜこうなったのか、と。  
 
 
 
 訓練が終わり男は仮眠室で休もうとしていた。  
 仮眠室に入ると長い金髪の女性が一人いた。  
 白い装甲服の彼女見て男はシビュレとゆう名前が出てきた。いつだったか同僚が女神が云々と語り、その時その名を言っていた。  
「初めまして。シビュレと申します」  
 彼女の落ち着いた紹介に一瞬気を抜き、慌てて  
「あ、いや初めまして」  
と返した。  
 シビュレはゆっくりと近付きながら、  
「お話があるのですが、宜しいでしょうか?」  
「ええ、どうぞ」  
 問いに男は戸惑いを覚えつつもそう答えた。  
「Tes.最近実施された健康測定をご存じですか?」  
 意外な話が出てきた事に男は焦った。が、顔は平静のまま、  
「いえ、知りませんが?」  
「Tes.記録が一人だけ足りないのですが、それがあなたのようなのです」  
 男は驚きつつも不審に思い始めた。何時の間に?そしてそれをなぜ彼女が、と。  
 男の疑問など知らずシビュレは、 「――説明もあるので他に移動したいのですが、宜しいでしょうか?」  
そう言われ、シビュレに誘導されて入ったのは知らない部屋だった。  
 
 部屋に入るとシビュレは扉を閉めた。  
「あの……」  
 男が問うより早く、  
「説明しますのでどうぞ座って下さい」  
 訝しみながらも、言われた通りに男は後ろのベットに腰掛けた。男の重さだけベットが沈む。  
 シビュレは装甲を外しつつ、  
「……では説明させていただきます。先程お話した通り、あなたの記録だけ足りません。ですので、これから私が記録を採らせていただきます」  
 男は話が早過ぎてついていけなかった。  
 ……今からどうやって一人で自分を健康測定するつもりなのか?  
 不安に思いながらも、男の目の前でシビュレが最後の装甲を外した。  
 ……なぜ装甲を外している?何をするつもりなんだ?  
 男は混乱していた。  
 シビュレがこちらに近づいてくる。座っている男より、シビュレの方が視線一つ分高い。  
 シビュレは男の手前で止まると、腰を屈め視線を合わせた。  
 顔と顔が向き合う。  
 互いの呼吸が聞こえそうな距離の中、男はなぜか気まずさから顔を傾けようとした。  
 それを止めるものがある。  
「――?」  
 両側から伸びたシビュレの手だ。左右の頬に添えられた手が顔を正面に固定する。  
 
固定された男の顔にシビュレの顔が近づく。避けられもせず、男は相手の吐息をはっきりと受け止めていた。  
その距離わずか数センチ。  
―――甘い。  
場違いと思いつつも、シビュレの吐息を男はぼんやりと感じた。頭が痺れ神経が鈍く遠くなっていく。  
唇が触れる。  
 
「―――Tes. そのままお待ちください」  
唐突に熱さが顔から離れた。シビュレの目線は下へと降りていく。  
男は先程の衝撃から抜け出させず、気が抜けていた。  
一瞬前の妖しげな瞳が網膜に焼き付きフラッシュバック。  
だからズボンのチャックが降ろされ、それを取り出されるまで現状に気が付かなかった。  
はっと慌てて首を下に傾ければ、そこには膝をつきものを手に取るシビュレがいた。  
白く細くひやりとした二対の五指がそれを包む。  
男は息を詰め、間髪入れず、  
「な、何を?!」  
「Tes. 落ち着いてください」  
返すシビュレの顔には薄い微笑がある。しかし、瞳には相変わらず妖しい光が垣間見える。  
男が不審の表情を見せる中、  
「今から貴方の体調を調べます。しかし時間もないので手早く簡単にサンプルを取ります」  
喋りながらもシビュレの指は男のものを撫でていく。根元から筋をなぞり、男が息を詰め、皮の端まで辿り着き、  
「つまり、―――貴方の体液を」  
一気に皮を剥く。突然の感覚に男は仰け反った。  
「なっ、はっ?!」  
疑問と驚愕を吐き出す。だが、硬直しだしたものをシビュレは上下に擦りだした。  
 
速すぎず遅すぎずの絶妙なペース。  
両手で全体を万遍なくしごく力加減。  
金髪美人に奉仕される淫靡さ。  
状況の全てに、完全に奮い立つのに一分とかからなかった。  
「や、や辞め!」  
羞恥から既に赤くなっている男を遮り、  
「体は正直ですね。もうこんなになっています」  
そそり立った肉棒の先には透明な玉が膨らんでいた。それを掌に塗り、カリも一緒に擦っていく。  
「あ、ぁはっ!」  
男はされるがまま、力が入らなかった。息が乱れていく。  
「―――そろそろいいでしょうか」  
あまりの快感に思考ができない男にそう告げたあと、シビュレは肉棒を舐めはじめた。  
「?!」  
最初は根元を舐めあげる。涎の後を残しながらゆっくりと昇っていき、先を汁ごとペロペロと丹念に舐めとる。  
「あ、はっ、あぁ……」  
ざらりとした舌がナメクジのように肉棒を這いずりまわる感覚が、男の背筋がぞくりと震わせる。  
止めることもできず、男は快感に呑まれていた。  
 
男は肉棒からシュビレの舌が離れるのを感じた。  
「・・・・?・・・・」  
既に男は抵抗する気力を失ってしまっていたが、辛うじて荒い息をつきながら視線をシュビレに向けた。  
口を離し相変わらず微笑んでいるが、シュビレの頬は先程の奉仕でほんのりと赤く染まっていた。  
上目遣いに男の顔を見ながら軽く舌嘗めずりすると、唾液と汁でべとべとの肉棒を口元に持っていき、  
「あ、む・・・・」  
「っあぅ!」  
一気に根元まで銜え込んだ。  
「はむ・・・ちゅぷ・・・ふ、むぅ・・・・・」  
口を窄め舌も使い、一気に男を絶頂へと追いやっていく。  
「はぁっ、だ、だめ、やめ!うああぁっ!」  
温かい口腔内で粘液に絡められる気持ち良さについに男は崩れ、凄まじく絶頂させられた。  
 

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