TS二代さん鬼畜伝
〜TS宗茂は巨乳というより美乳だと思うんだ編〜
二代は言った。彼は少しの思考の間を持ち、
「照れ隠しに英国弁でいうならば、――セックスした仲で御座るな」
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武装を奪われ、貞操を奪われ、しかし誇りだけは奪われまいと彼女―――宗茂の名を受け継ぐ少女は
悲鳴を必死に噛み殺す。
周囲に味方はおらず、いるのは武蔵側の生徒ばかり。皆、にやにやと下卑た笑いを顔に張りつかせ
犯される彼女を見下ろしている。
いやらしい視線はこの場からいる者たちからだけではなく、通神中継を通して武蔵や他の場所からも
向けられているだろう。
――お願いです、ァさんだけは…ァさんだけは見ないで…っ!
「ふむ?なかなか濡れぬでござるな?不感症に御座るか?」
無神経に、犯し手である二代が言う。宗茂は残った誇りをかき集め挑発的に言ってみせる。
「…あなた、がっ、短小…っで、下手くそなだけ…ですっ」
「ふむ…。まあ、こちらが気持ち良ければどうでもいいで御座る」
言われた二代は、まるで気に止める価値もないうように、行為を続ける。
やがて、その己の快楽の身を追求する単調な腰の動きに変化が生じてきた。
より早く、より強く、叩きつけるように…。
その意味に宗茂は、気付かなかった―――否、気付きたくなく、無視していた。
しかし、二代は残酷に、
「そろそろ、射させてもらうでござるよ」
「…っ!」
考えないようにしていた、その結末を告げる声に、気丈を保っていた宗茂の表情が、
初めて恐の一文字で塗りつぶされる。
「だ、だめっ…!や、それだけは…やめてぇっ!」
暴れ、二代の下から抜け出そうとする宗茂だが、完全に組み敷かれた状態で、男女の力差を覆すことなどできない。
「やだ!いやだ!やめて…っ!助けてぇ!ァ君!ァくぅん!」
「もう遅いで御座るよ…っ」
二代は小さくうめき声をあげ、唐突に宗茂に密着した状態で、腰の動きを止めた。その直後、痙攣するかのように
何度か腰を震わせる。
その厚意の意味に、宗茂は
「いやっ…!いやあああああああああああああああああああああ!」
半狂乱になり、自分の胎内から二代を負いだそうとするそれは、まるで子供の駄々の様なまとまりのない者になる。
拳を叩きつけ、あるいは爪を立て…しかし彼女を押さえつける肉体は動じることもなく脈動をつづけ…
やがて、小さくため息をつき、二代は拘束の力を弱めた。
もう一度、全力で暴れれば逃げ出せる状況に、しかし宗茂は何もできなかった。
凌辱を完遂されたという事実が、彼女の中に残っていた抵抗の意思を、打ち砕いてしまったのだ。
糸の切れた人形のようにぐったりとする宗茂。それに覆いかぶさる二代は、またゆっくりと動き出したが
「ふむ?もう抵抗せぬのでござるか?つまらんで御座るな」
何の反応も見せない二代に、拍子抜けしたような表情をしながらも、動かぬならばそれはそれで都合がいいと
二度目の射精に向けて腰を振る。
「…ごめんなさい…ァくん…ごめん、なさい…」
戦場で、一人の哀れな少女が、うわ言のようにつぶやいた。
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「妻の恥辱を雪ぎます……!」
終わり