―――トントントン
「なぁなぁホライゾン 何やってんだ?」
「Jud.玉葱を刻んでおります。」
まな板の上軽やかな音を立てて玉ねぎが刻まれていく
「料理 つまりアレだな女体盛りだな!おいおいホライゾンダメだぜ
いくらネイトの胸が薄いからって盛りやすそうだなんて!それともアレか!
アサマチの胸でいつ崩れるともわからないジェンガプレイか!
あぁ!もう盛っちゃらめぇぇぇぇぇぇだと!?いやらしい!最高だ!
流石強欲!流石だぜホライゾン!」
そこで初めてついと顔を向けると
トーリ様がオートパイロット状態のフルスロットルで悶絶しておられました。
「ウz……トーリ様。」
「ウz!? 今ウザって言おうとしたよな!? 言い間違えたよな!?」
「Jud.何を言っておられるのですかトーリ様、昨日読んでいた官能小説「極東創生〜禁断の兄妹愛」で
引き籠り入ったアマテラスに向かってウズメが裸で迫ったページがフラッシュバックしただけですとも。」
「そうか…そうだよなホライゾン。 アブネェ 死ぬとこだったぜ!」
はて…トーリ様は今の数秒の会話の間に命を狙われていたのでしょうか
ここはトーリ様の言葉から危機を回避できた、と判断すべきでしょう。
「Jud.トーリ様の命の危機を救った私はいわばトーリ様の命の恩人、
というところでしょうか。ではトーリ様、今している作業を少し手伝って頂けませんか?
あぁ大丈夫です、比較的知能を必要としない作業ですので。」
「早い 展開が早いよホライゾン!でも手伝うなら任せろ!何をどうすりゃいいんだ? 揉むの!?揉むか!?」
沈黙。
「……しぬの?」
「すみませんでした」
「玉ねぎを剥いて下さい。」
「まかせろ!」
トントントン―――
―――トントントン
「トーリ様なぜ泣いておられるのです。悲しいのですか?」
「イヤイヤイヤホライゾン 俺死ぬからね。玉ねぎg「悲しく……ないのですか…?」」
(あっれぇ!? なんでホライゾンそこですげぇ見てて切なくなるような悲しそうな顔すんの!?
試されてる?試されてる?おっしゃ行け俺!さりげなくフォローだ!)
「あぁ 嘘々! 俺今すっげぇ悲しいよ!マジ泣きしそう!」
一拍
「ではなぜ死なないのですかトーリ様。」
「伏兵!?しかも真顔に戻ってるよホライゾン!
ちょっ!これ以上追い詰めないで!封印したはずの感情が
奥底から込み上げてきた気がするから!静まって俺の感情ー!」
「落ち着いて下さいトーリ様。それは恋です。」