「すっかり遅くなってしまった……」
生徒会諸々の仕事で帰りが遅くなった正純は、いつもより暗い帰り道を早足で歩く。
「父さんも待ちくたびれてるだろうしな……急ぐか」
そう思いながら、居住区を抜け、人気の少ない区画に入った。その時―
「まー」
「ん? どうした、ツキノワ」
ツキノワが何かに気付いて襟のスペースから顔を出した。
「まー」
「?」
ツキノワが頭で指した方を見ると、薄暗い闇の中に、白い『何か』がいた。
「あれは……最近噂に聞いていた、武蔵の白い悪魔か?」
白い悪魔の噂は正純も聞いていた。いつも浅間に頼んで祓いをしてもらってはいるのだが、
「……増えてる?」
話によれば、白い悪魔は二体で行動しているらしいが、今、正純の目の前にいるのは、三体だった。
●
「…………」
「ノブタン、本気? 本気!?」
「ああコニタン。もう、決めた事だ」
「しかし貴様、貴様も人の子だろう? こんな事をして何になる」
「黙れよイノタン。ならば、貴方は何故ここにいる?」
「ふん……それを聞くのか? おい」
「は、愚問だったな」
「ああ、愚問だとも」
「…………」
「さあ、行くぞ同志よ。コニタンも、覚悟を決めろ」
「……Jud.」
●
三体の白い悪魔は何かを話し合っているようだった。
「どうする……? 向こうに気付かれないうちに逃げるか?」
そう考え逃げようとしていると、白い悪魔たちが雄叫びを上げた。
「!? な、何だ!?」
振り向くと、三体の白い悪魔が縦一列になってこちらに走ってきた。
「うわぁぁぁぁ!!」
それと同時に、正純も走り出した。
正純は走った。振り返ると白い悪魔はまだ追ってくる。
「くそっ、なんなんだよぉ!?」
何故追われているのかわからぬまま、正純は自然区画に入り込んだ。
「自然区画に入りましたよ!」
「人目につかなくて好都合だ。イノタン」
「逃がすかぁー!!」
先頭の白い悪魔が速度を上げ、正純に追い付く。
「うわぁー!?」
すぐ横まで来た白い悪魔に驚き、正純はバランスを崩し、
「あ」
地面に倒れた。
「ふふふ。観念しろ、本多正純ぃ!」
追い付いた白い悪魔が、杖のようなものをこちらに向け、
「くらえ」
杖のようなものの先端が虹色に光った。
「……?」
正純は思わず身構えたが、特に何も起きない。
「……あ、あれ?」
戸惑っていると、他の2体の白い悪魔が追い付いていた。
「はあ、はあ……や、やったのですか、イノタン」
「ああ、これで奴は」
「エロくなる……!!」
「何言ってんだぁー!?」
地面に腰を落としながらも、目の前の白い悪魔達に絶叫する。が、
「……あ、れ?」
急に、身体の力が抜けた。そして、
「身体が、あ、熱……?」
「……効いてきたようだな」
白い悪魔の一体が話す。さらにもう一体が続き、
「ふん、まさかこんな効果があるとはなあ」
「はぁ、な、何を……したんだ」
正純の問いに白い悪魔が、
「ふん。まあ、詳しい事は言えないんだがなぁ」
「ん、はあ、答え、ろ……」
正純が息を荒く問うと、もう一人の白い悪魔が一歩前に出て、答えた。
「……早い話が、お前は食われるのだ。性的な意味で、な」
「……え?」
白い悪魔の一言で、正純は一気に危険を感じた。
逃げよう。と思ったが、上手く身体が動かず、
「コニタン、イノタン」
「おぉ」
「Jud.」
気がつけば仰向けにされたまま、二体の白い悪魔に両腕を押さえられていた。
「さあ、大人しくするんだな」
リーダー格と思われる白い悪魔が、制服の上着のボタンを外し、胸に触れた。
「あ……や、やめ、ろっ」
「……感じやすくなっているのか。本当に大ざ―」
「イノタン!シッ!」
両脇から何か聞こえたが、正純の耳には入らなかった。
「あ、あぁ……」
「ああ、可愛い、可愛いぞ……!」
白い悪魔が胸を撫で回す。
「あ、やぁ、やだぁ……」
正純が涙目になり顔を背けると、
「―――っ、も、もう我慢ならん!」
叫びと同時に、白い悪魔は手に力を入れ、制服の胸元を力任せに引っ張り、破った。
「――っ!!??」
正純は声にならない叫びをあげた。
「やはり無いなぁ」
「イノタン!シッ!」
今のは聞こえたようで、正純は背の高いほうの白い悪魔を涙目で睨む。
「さて」
制服を破った白い悪魔は、あらわになった胸に本体を近づけ、その先に食いついた。
「んっ」
だが一度口を離し、
「ぬお、これでは生の触感が味わえない!だが、布越しというのもまた一興……!」
そう叫び、再度胸に食いつき、布越しに乳首を吸い上げる。
「ん、んあ、あぁっ」
白い悪魔は布越しに舌も使い、乳首を執拗に責め続けた。
「はあ、はぁ、は……ぁん」
「んっ、ん、んぉ……ふぅ」
(お、終わった……?)
白い悪魔が胸から離れ、正純は、心の中で安堵の息をついた。が、
「次はいよいよ……」
白い悪魔は、正純の脚を広げ、股に陣をとっていた。
「あ、嫌!そこは、そこは駄目えっ!!」
「大丈夫だ。痛くはしない」
白い悪魔が渋く言うが、全然信用出来ない。
「さて、ここがスジか」
「んああっ」
突然なぞられ、正純はあられもない声をあげる。
「さて中に……」
「嫌っ」
タイツ部を破り、できた隙間から指を秘部へと潜りこませ、
「濡れているな……」
「い、言うなぁっ」
涙声の抗議がきた。
「なら……早い気もするが、やるか」
股の白い悪魔がそう言うと、両脇の白い悪魔が、
「俺達は放置か?おい」
「恐れながら自分も同意見で……」
二体の意見を聞くと、白い悪魔は、
「……なら、やればいい。だがここは私の陣だ」
その言葉に二体は頷いた。
「お、お前ら、私を無視しぃあんっ」
二体は正純の身体に手をかけた。
「やっ、やめ……あぁっ」
耳、胸、首筋、腿、乳首、あらゆる所を責めまくった。
「……さて、そろそろいいか」
三体の白い悪魔に囲まれるように、責めに耐え切れず果てた正純がいた。
「……ん、よっと」
「んぁ……?」
白い悪魔が、虚ろなままの正純の腰を持ち上げ、自分のモノをさらけ出す。
「さあ……入れるぞ」
正純の秘部をさらけ出し、挿入を開始した。
「んっ」
「ぬ、くっ」
正純の中に、白い悪魔のモノが入っていく。
「んぁっ、あ、ああっ」
「くっ、キツ……」
そんな事も構わず、白い悪魔は正純を貫いた。
「んぁあぁっ!?」
「……俺もやるぞ」
「……じ、自分も!」
二人の行為を見ていた二体は、正純に近寄り、
「んぐっ」
「……噛むなよ」
「さあ、握って―あ、軽くですよ?軽く」
一体は正純の口を、もう一体は正純の手を使わせ、奉仕させた。
「ん、んぐっ、んんっ」
「ぬ、そろそろ、出すぞっ」
「俺も……だな」
「自分も、出そうです」
「んんっ、んっ、んっ、んんーっ!?」
三体の白い悪魔は、自分達の分身を同時に正純へ放った。
「はぁ、はぁ、はぁ…………」
全て終わった後、白濁まみれになった正純を見ながら、白い悪魔が呟く。
「……正純。私はお前を愛している」
「かなり歪んだ愛情だがなぁ」
「……愛しているのはノブタンだけではありません」
「……ああ、そうだな」
そんな会話をした後、白い悪魔達はその場から姿を消した。
「しかし、まさか教皇総長が来られるとはな」
「ふん。たまにはこういう馬鹿もしないとな」
「…………正純は渡しませんぞ?」
「……一応、肝に命じておこう」